北区議会第3回定例会決算特別委員会における大島実議員(公明党)の発言について
2014年10月27日 | 政策・提言
日本共産党北区議員団は、10月27日、以下の声明を発表しました。
北区議会第3回定例会決算特別委員会における大島実議員(公明党)の発言について
一、先の北区議会第3回定例会決算特別委員会において、公明党の大島実議員は、北区民主商工会、北区男女共同参画推進ネットワークという2つの団体の活動をとりあげ、事実に反する中傷や、自主的な活動を不当に批判する発言を繰り返した。
これらは、議会という公式な場での発言としてふさわしくないばかりか、区内で活動する団体への介入、干渉にあたるという点でも看過できないものである。
一、大島氏は決算特別委員会の質疑の中で、北区民主商工会(以下、「北区民商」と表記)について、「民商は○○(マルマル)政党の組織」「民商といえば、どこどこの組織、前衛組織。それは当たり前の話」などとのべ、北区民商が発行している「民商ニュース」に、消費税増税や原発に反対する記事、特定整備路線に関する日本共産党北区議員団の見解などが掲載されていることをあげて、「このニュースは政治的なことを載せている。偏っていませんか」「民商は政治的な活動をしている団体だ」「(民商まつりの)後援のあり方については考え直し、検討を真剣に求める」などと述べた。
この大島氏の発言は、第1に、北区民商を特定政党の下部組織のように描きレッテル張りをするという、事実をゆがめた発言であり重大である。
北区民商は、その規約にも明記されている通り、中小業者の営業と暮らしを守るために活動する組織で、特定の政党支持は一切おこなっておらず、会員の政治信条・政党支持は保障されている。
自らの主観で「○○政党の組織」などと一方的な決めつけをおこなうことは、自主的団体に対する中傷と指摘せざるを得ない。
大島氏の発言は、第2に、北区民商が「政治的団体」だとの誤った理由で、民商まつりの後援見直しを区に求めるという筋違いの要求である。
決算特別委員会で、大島氏の質疑に対し区の担当者は「民商まつりは区内の中小企業と地域住民との交流をはかり、地域経済の活性化に寄与するものであり、承認基準に合致したものとして後援をおこなっている」と答弁した。
また、後援についての事務取扱には、政治、宗教に関する除外規定はあるが、民商まつりについては除外規定にあたらないので後援名義の承認を下していることを、はっきりと述べている。
区の規定において何ら問題のない民商まつりの後援を、ことさら問題があるかのように描き、後援見直し・撤回を求めた大島氏の発言は、北区民商の自主的な活動への不当な介入、干渉と言わなければならない。
北区民商が中小業者の営業と暮らし、権利を守るという要求実現の立場から、政治についての意見を持ったり、それを表明することはごく当然のことである。
区が民商まつりを後援しているからといって、北区民商の活動が制限されるものではない。
一、大島氏の議会発言の直後に北区は、北区民商の事務所に出向き、「今年の民商まつりに関して、後援名義そのものは認可しているし、大いに宣伝に使ってもらって良いが、北区からの広報(掲示板や回覧板)は遠慮願いたい」(「週刊民商ニュース」No.588より)と通告した。
その理由は「議会で公明党の議員から強く民商の行事への後援を批判する意見が出た中で、混乱を生まないため」(同)とされている。
この通告は、相当数のポスターやチラシなどの印刷を終え、区の担当者とも打ち合わせを済ませ、次週には地域に下ろそうという段階になって行われたとのことである。
議会答弁では、規定に則り問題なしとしながら、当事者には後援のあり方の制約・縮小を通告するなどという態度は、結局、理不尽な議会発言に屈したものと言わざるを得ないものである。
一、大島氏は委員会質疑の中で、北区男女共同参画推進ネットワークについても言及し、「公明党は会派として、活動の方向性に懸念を抱いている」「(北区の)男女共同参画推進課と似通った名称を使うことによって信頼度やステータスが高まる」「まぎらわしい名称については、安易な判断での使用を認めることにならないよう求める」などと述べた。
理由も明示しないまま、一方的に団体の活動に「懸念」を表明することは、自主的な活動への介入、干渉に他ならない。
任意の団体が、どのような名称で活動するかは当該団体の自主的な判断に任されていることであり、区に使用の可否を判断させるべき問題ではない。
一、以上、議会という公的な場で一方的に事実に反する団体への中傷をおこない、さらには自主的な運動団体への介入・干渉までおこなった大島氏の発言は、議員としての見識を欠いたものであり、見過ごすことはできない。
大島氏は当該団体に謝罪し、発言を自発的に撤回すべきである。
同時に日本共産党北区議員団は、北区が民商まつりへの後援内容を変更することなく、従前と同様にポスター掲示、チラシ配付を行うよう求めるものである。
以上