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2003年 5月20日 通算487号

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国と全社連は、都南病院職員への
整理解雇を撤回し、雇用と謝罪・補償を

5月19日、東京地裁で〈原告団8名〉都南病院職員が意見陳述しました。
写真弁護士会報告
地裁での意見陳述を終え、東京弁護士会館で報告会がおこなわれました。

●「原告団代表の意見は、大変立派なものでした」と報告するのは、代理人のお二人である。
 加藤健次弁護士(中央で立っている方)と上条貞夫弁護士(左から2人目の方)。

●3月26日、国と全社連に対して、都南病院職員への整理解雇の撤回、雇用と謝罪、補償を求める裁判を提訴した原告団の皆さん。

●この日の意見陳述の準備のために「1カ月もかけてきた」と語っていました。それだけに、突然の移転計画中止という、前代未聞、無責任かつ無計画な国・厚生労働省・社会保険庁の責任をきびしく追及する内容となっています。法廷を傍聴していて、都南病院のみなさんの苦しみ、怒りがひしひしと伝わってきました。

●また、北区住民や北区、北区議会との4月開設の公約を破り、政管健保の公金300億円もの巨費を投じて建設した同病院を、竣工後もたなざらし、北区の医療に空白をもたらした、社会的責任をもきびしく追求しています。

★力を合わせて、新病院の1日も早い開設と雇用を実現させましょう。
意 見 陳 述 書
       
平成15年5月19日
東京地方裁判所民事部第11部い係 御中

原告団代表 広 野 信 一

原告ら都南病院職員を代表して一言申し述べさせて頂きます。

私たち都南職員が、都南病院で迎えた最後の御用納めの日、それは昨年末、平成14年12月27日のことでした。この日、坂口厚生労働大臣・木村厚生労働副大臣ならびに堤社会保険庁長官の三者は、東京北社会保険病院移転計画の「中止」ならびに、社会保険都南総合病院の「廃院」という前代未聞、無責任かつ無計画な政治的判断をくだしました。

すなわち、開院まであとわずか3ケ月前に、東京北病院移転計画の中止ならびに社会保険都南総合病院の廃院を、いきなり強行するという異常きわまる決定であります。

私たち都南職員がこの知らせを受けたのが、順調に進んだ移転計画が残すところあと3ケ月に押しせまり希望に燃えた新年1月6日のことでした。とっさには、院長の言葉の意味も理解できず、自分たちの職場が4月から無くなり失美者となることを余儀なくされる事実に気が付いたのはしばらくしてからでした。
その場に説明に見えた、全社連 佐野常務理事は、「委託者である国の決定であり、従う他どうしようもない、理由もわからない」と、すでに事後処理報告であるかのように話きれました。そこには、私たち都南職員の雇用者として、東京北病院移転計画を守ろうとする意志は微塵もうかがえず、短い話の大半が解雇を前提とした今後の身の振り方について考えるようにとの、事実上の「説得」でありました。

あたかも、国の代理人であるかのような言動には怒りさえ覚えました。

その後、1月14日堤社会保険庁長官・2月7日伍藤次長と、国政上責任ある立場の方が、次々と直接、都南病院に来院されましたが、その際の説明でさえも「理由は政治的判断である」「職員の皆さんにいくら説明してもご納得頂けないと思う」と、誠意の全く感じられないものでした。

ここで明確な事実として挙げておかなければならない事は、私たち都南職員は東京北病院での雇用を約束されていたことであります。

7年の歳月を掛け設計の青写真の段階から、各階の間取り・配置・内部の装飾、各部門ごとでの医療機器選定、地域との医療連携構想、そして敷地内の草木の管理の細部に至るまでの案を出し検討を重ね、更地であった国立王子病院跡他に最新設備と癒しの空間を備えた総合病院を立ち上げるべく現場指揮をとってきたのがまさに、私たち都南職員であったのです。

4年前の平成11年からは、半世紀にもわたる品川での診療に終止符を打つぺく、段階的な入院病棟の閉鎖、外来診療部門の縮小など具体的な移転準備が開始されました。

しかし、夢と希望であるはずの移転準備は、また同時に、厳しい事業計画のもと、出向・退職など、仲間への人員整理の始まりでもありました。

最少人員で、通常診療と移転準備の二重仕事を続ける中、私的な時間も犠牲にし、東京北病院開院を成功させるという強い意志と、開設に携わる誇りを胸に頑張って来ました。

しかし、その努力は報われる事なく「政治的判断」の一言で一瞬にして消え去りました。

私たち都南職員105名、その中には出向したまま帰るべき職場を失った仲間、近隣に転居した者。 そして、肴望に燃える新規内定者120名の生活と夢を奪う暴挙でありました。移転計画中止決定から、約5ケ月過ぎた今現在ですら委託先も未解決のまま、政管健保の公金約300億円もの巨費を投じ、また、4月開設を北区住民や区長・区議会に公約した4月開設の東京北病院を竣工後も店ざらしにし、私たち都南職員や内定者の職場を奪い、さらには、北区に医療の空白をもたらし、大きな社会問題を引き起こしております。

このような無責任かつ無計画な「政治的判断」とは、どのような判断であったのでしょうか。 現在に至るまで、私たち都南職員には、何ら納得できる説明は一切なされておりません。これでは東京北社会保険病院移転計画に対する悪意のある妨害工作であるとしか考えられず、国民の医療と労働を司る厚生労働省・社会保険庁と事実上この決定に追従した全社連に対し、この前代未聞の異常事態を招いた責任は、まさしく国と、全社連にあり、国と全社連に雇用と謝罪・補償を求めるべく審判を仰ぎます。

最後に、私たち都南職員より特にお願いしたい事がございますので申し添えます。

木村義雄厚生労働副大臣は、かねてより、社会保険病院潰しを持論とされております。特に、昨年10月31日の参議院厚生労働委員会においては、「4月1日に何かホテルのような社会保険病院がまた一つオープンしてテープカットをしたと、このようなばかなことがないように努めてまいりたい」などと具体的に公言し、12月27日の移転中止決定を暗示するかのような発言をされております。

私たち都南職員一同、本件は、木村副大臣が直接的な移転中止の引き金の役割を果たしたと認識しております。

ぜひ、木村厚生労働副大臣が、ご自身自ら、この法廷で真相を明らかにされるよう強く要望するものであります。


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