日本共産党北区議員 山崎たい子
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 2006年3月28日, 北区議会第1定例会最終本会議に日本共産党の山崎たい子議員の 「事業仕分け」による行財政の効率化を求める意見書(案)に対する反対討論

 私は日本共産党北区議員団を代表して、ただ今、上程になりました議員提出議案第 5号「事業仕分け」による行財政の効率化を求める意見書(案)に反対の立場で討論を行います。

本意見書では冒頭に、国債残高は今年度、約 538兆円に達する見込みであり、安易に増税論議を先行させるのではなく、徹底した歳出の見直し、削減が必要であると述べております。私はそれは当然のことであると思います。
しかしながら、その解決のために重要なことは、一体、この大赤字と借金がどのようにして作られたかを明らかにすることではないでしょうか。

今日の国の負債の大半は社会保障費や教育費が膨張したためにおこったのではありません。特に 1990年代以降の大型公共投資と軍事費の異常な膨張とムダ遣いや、一部の大企業、大資本家への減税による税制の空洞化こそが今日の事態をつくりだした元凶であります。
本意見書の「事業仕分け」の手法がその元凶にメスを入れ、解決することができるのでしょうか。
すでに自治体で実施されている例をみても、大型公共事業はその対象とされておらず、大いに疑問であります。

また、本意見書は民間シンクタンクや専門家の視点を導入して、行政の仕事として必要かどうか「不要」「民間委託」など事業の仕分けを行い、行財政の効率化を図り、「小さくて効率的な政府をめざす」としています。
しかしながら、日本はすでに「小さな政府」となっているのです。
政府が出した「経済財政白書」でも、日本は OECD(経済協力開発機構)諸国の中で、政府支出も国民負担も小さな国、政府の規制の強さも平均以下としています。
更に、総務省の調べによると、人口 1千人当たりの公務員の数は、日本は35人、フランスは96人、アメリカは80人、イギリスは73人と日本はかなり少なく、人件費の GDP(国内総生産)比率においても、主要国の中で最低の水準です。
今でも不十分な人員をさらに削減し、国民への公共サービスを削減して、どうして国民の安全とくらしを支えることができるのでしょうか。

事業仕分けによる「小さな政府」は、小泉構造改革の規制緩和、市場原理主義の流れの中で、官から民への市場化テストや国の責任を地方へ転嫁する三位一体改革などの公共のリストラを、一層、推進するもので認められません。
この路線の行き着く弊害を端的に示したのが、この度のマンション耐震構造偽装問題であり、建築確認業務に営利主義が持ち込まれた結果、国民に取り返しのつかない大きな犠牲、負担となって返ってたことです。
また、今後、心配されるのは、公的医療制度の解体によるアメリカなどの大手民間保険会社の医療市場の進出です。国民の命と健康までもがもうけの対象となり、国民はお金のあるなしで、受けられる医療に差が出てきます。
小泉内閣がすすめる「小さな政府」は、多くの国民にとっては、行政施策のサービス低下と負担増がもたらされ、現在、社会問題となっている貧富の格差をさらに拡げることになると予想されます。

日本共産党議員団は、以上の点から、「小さな政府」を推進する「事業仕分け」は進めるべきではないと考えます。
さらに、私は、既に一部の地方自治体(九県五市)で実施されている、「事業仕分け」について、その中の一つである滋賀県高島市での「事業仕分け」作業について紹介させていただき、その問題点を指摘するものです。
龍谷大学法学部教授の高橋進さんは、公開された、その事業仕分けの様子を傍聴し、次のような傍聴記を公表されておりますので、要旨を紹介させていただきます。
「私は民生費と教育費の一部の作業を傍聴したが、そのやり方はすさまじいの一言に尽きる。各事業の趣旨、目的、事業内容の説明や課題の共有はほとんど行われず、いきなり、対象者、人数、効果は?と質問に入り、 1項目約30分で処理されていった。
率直に言って、こんなやり方で市民の福祉や教育事業が「整理」されるのはやりきれない。
例えば、介護予防施策である一人暮らし高齢者への「生きがい活動支援事業」では「一人当たり年間 14万5千円かけている。この人たちのバス代は安すぎる。介護予防の効果が数字で示されていない」として「不要」の判定としてしまう。
障害者団体への団体補助金は「バラマキだから廃止」
教育費の分野では市立幼稚園や給食センターは人員を減らし、公設民営、民間委託へ移行させるべきと「改善要」と判定。
ここには「住民一人一人の顔と生活」を知らない外部者ゆえに、住民の切実な思いや願いを平気で切り捨てることができるという特徴が如実に表れている。
その理論は効率化と民営化崇拝である。ここには住民の生活を守るという理念や住民自治の精神は存在しない。」と、述べておられます。

このように、民間シンクタンクによる「事業仕分け」の手法の問題の第一は、住民の生活実態や公共性が十分、議論されずに、数字と効率化を基準に、行政施策が判定され、切り捨てられる点ではないでしょうか。 また、問題の第二は、住民参加が保障されていない点です。
オープンな場で、個々の行政サービスを住民の目で評価しなおすといわれますが、各地の議会でも「何で外のものが事業を切り刻むのか」という質問がでるとのことであり、住民はオープンな議論を見ている観客として参加するだけにすぎません。事業仕分けの過程、事務事業の評価に住民が参加することは考慮されておりません。
本当の意味での行財政改革は「住民自治の視点、住民福祉の向上の視点」で一つひとつの事業が検証される住民による改革であるべきではないでしょうか。
現在、北区が行っている事務事業評価や経営改革プランを、より一層すすめてゆくような「事業仕分け」は行うべきではないと考えます。

私は、以上の問題点を指摘し、「事業仕分け」による行財政の効率化を求める意見書の反対討論とさせていただきます。議場の皆様のご賛同を心よりお願い申し上げます。
ご静聴いただきまして、ありがとうございました。

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