日本共産党北区議員 山崎たい子
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         最終更新日2008.3.22
◆平成20年北区議会第1定例会 議員提出議案第6号
労働者派遣法の改正を求める意見書の提案理由
3月21日 山崎たい子区議会議員

 私は、ただ今、上程になりました議員提出議案第6号「労働者派遣法の改正を求める意見書」について、民主区民クラブ、新社会党議員団、及び日本共産党北区議員団を代表して、提案理由の説明をさせて頂きます。

 今、区民は貧困と格差の拡がりの中、くらしと将来への大きな不安を抱えています。社会保障制度の基本は安定雇用ですが、貧困と格差が拡大した原因のひとつに、雇用環境の悪化があることは、今や誰もが認めるところです。その改善は喫緊の課題です。
 言うまでもなく雇用は、労働者を働かせる企業が直接、常時雇用することが原則です。そのため、賃金のピンハネや劣悪な労働条件の温床となる、労働者派遣業は、戦後、禁止されてきました。  
 しかし、低コストな労働力を求める財界や大企業の要求に応えて、 1986 年に労働者派遣法が成立し、 16 の専門業種に限って解禁された後、相次いで規制緩和され、 1999 年には原則自由化、 2003 年には製造業にも解禁されました。

 当初、政府が言っていたのは、派遣は「臨時的、一時的」業務に限り、正社員を派遣労働者に置き換える「常用代替」にしてはならないとしていましたが、財界や大企業は大量の正社員を、派遣や請負の労働者に代え、今や非正規労働者は働く人の 3 人に 1 人、女性や青年では 2 人に 1 人という事態となっています。
 中でも派遣労働者は 321 万人に急増し、その 7 割が細切れの雇用を繰り返す「登録型派遣」という極めて不安定な状態に置かれています。

 ご承知の通り「登録型派遣」とは、派遣会社に氏名を登録し、派遣先が決まった時だけ、派遣会社と雇用関係を結ぶものです。その最たるものが「日雇い派遣」です。仕事があった時だけ、一日区切りで契約を結びます。
 その賃金は、日給 6000 円から 7000 円。政府の調査でも、日雇い派遣のみで生活している場合は、月収 13 万から 15 万円です。

 こうした低賃金は、もともとの派遣先が払う料金が、人件費削減のために低くなっている上、派遣会社も手数料として30~40%をピンはねするためです。更に、派遣会社の急増で、会社は契約をとるため、条件引き下げ競争をすすめている中、派遣労働者の賃金は低くなる一方です。 また、派遣先でも人間扱いされない労働が拡がっています。

 一例を紹介しますと、派遣が禁止されている建設の解体現場で、粉塵やアスベストが舞う中、正社員は防塵用のマスクだが、派遣労働者はコンビニで簡単なマスクを買うようすすめられただけとか、倉庫作業と言われて行ったら、冷凍倉庫で、軍手しかなかったので、半日で両手が凍傷になったとか、あげくの果てには、集合場所の駅から現場まで、トラックの荷台やコンテナに乗せられて運ばれるという、道路交通法違反の扱いまで行われていました。
 まるで人間をモノのように扱い、使い捨てにする働かせ方ではないでしょうか。  更に、日雇い派遣最大大手のグッドウイルは、今年 1 月、危険業種として、派遣が禁止されている港湾運送業務への派遣や二重派遣を繰り返したとして、厚生労働省から数ヶ月の事業停止命令を受けましたが、同社が昨年 7 月中旬から、翌 8 月末にかけて行った一斉点検による内部資料では、なんと派遣先 99 社で違法労働が行われ、派遣現場も北海道から九州まで、 25 都道府県に及び、違法な派遣労働が全国規模で行われていた事が明らかとなっています。

 今、多くの若者や女性、中高年の方々が、こうした派遣、請け負いなどの劣悪な労働条件、低賃金の下で、知識や技能も身につけることができず、医療保険や年金にも入れず、結婚や子育て、将来に希望が持てない状況に置かれています。
 こうした日本の雇用環境に対し、 ILO 国際労働機構は、昨年 11 月、本部雇用総局リポートで、厳しい警告を示しています。

 一部、紹介しますと「低賃金、低保障の非正規雇用拡大は、短期的に日本に競争優位をもたらすが、明らかに長期的に持続可能ではない。国内消費の低迷は国内総生産の伸びを抑制する上に、非正規雇用では経済成長の源泉となる人的資本の形成がなされにくい。」とした上で、更に「非正規雇用は技能形成の機会に恵まれず、低賃金を固定化して、正社員との所得格差を拡大する」と述べて、その弊害を指摘しています。国際的にみても、日本の雇用環境の改善は強く求められています。

 福田首相も国会答弁の中で「日雇い派遣は好ましくない」「非正規雇用が増加、固定することは、注意が必要」「中長期的に見た場合、そういう雇用は好ましくない」と述べています。
 その後、世論の批判に押され、キャノンでは製造現場で子会社も含めて、 1 万 2 千人に及ぶ労働者派遣契約を、年内に見直し、半数の 6 千人を期間工として、直接雇用し、今後、試験を経て正社員へ採用する方向と報道されています。
 今こそ、政治決断を下し、労働者派遣法の改正にふみきる時ではないでしょうか。

 日本の若者や子どもたちが、希望を持って働き、社会生活を送ることができるよう願い、以下、案文を朗読させて頂き、労働者派遣法改正を求める意見書の提案理由の説明とさせて頂きます。
 議場の皆様のご賛同を心よりお願い申し上げます。
 ご静聴、誠にありがとうございました。
 
 
 
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