日本共産党北区議員 山崎たい子
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         最終更新日2013.10.07

◆2013年10月1日(火) 補足質疑
<山崎委員>
 私は保育園の待機児解消策とあわせて、されを支える保育士の待遇改善についてにお尋ねします。

 9月20日の朝日新聞の東京版で「保育士が欲しい」他県でスカウト、派遣利用もーとの見出しで記事が掲載されました。内容は、
 5年間で待機児童ゼロを掲げる安倍政権だが、肝心の保育士が足りていない。都市部ではすでに人手の足りない保育所が現れ、2017年度末には7万4千人の保育士が不足するとの試算もある。
 背景にあるのは、低賃金や長時間労働。処遇の改善が課題になっている。
との記事です。

 問1、そこでうかがいますが、保育士確保が困難になっている背景について、北区はどう認識していますか?

<担当課長>
4月に保育課に就任して以来、保育現場の大変さは実感している。長時間勤務ではということについては、不規則勤務であるが、長時間ではないと思う。
今、保育園の量的拡大の中で、質の確保、保育士の確保が求められているのは否めない事実。国も処遇改善の取り組みで、活性化プランすすめている。北区でも、その動きを十分、とらえて取り組む。

<山崎委員>
課長が現場の大変さを実感しているとの弁、更に理解を深めて欲しい。
先ほど、長時間労働ではないとの認識であったが、保育園は今や13時間開所。様々なシフト勤務である。保育園に限らず、教育や介護等、人の処遇にかかわるところは、まず人との対応に神経を集中させ、実務作業などはその後になる。
昼休みも十分とれずに実務を行っていることも。子育て中の保育士さんなどは、家庭にも早く帰らなければという中で、家で仕事をしていることもあると思う。目にはみえないところで、持ち帰ってという労働の厳しさがある。そうした厳しさが、長く働き続けられない要因になっている。
保育士の資格を持つ人は全国に約107万人いるが、うち保育士として働いているのは3割という実情。また、2012年の賃金構造基本統計調査では、民間保育所の条件がとりわけ厳しく、保育士の平均勤続年数は7.8年。全職種の平均11.8年よりも短い。
月の平均給与は21万4千円。全職種の平均32万6千円よりも11万円も低い状態です。年額の給与で見ると357万円余です。東社協保育士会の調査では、6年間で28万8千円も賃金が下がっている。
北区の私立保育園長会の皆様との懇談でも、四年生の大学を出ても、初任給は16万7200円、手当を含めても20万円を下まわり、北区の非常勤保育士の給与より低い。応募をしてもなかなか保育士が集まらないと話されていました。その上、労働環境は長時間労働やシフト勤務、子どものアレルギーや育児不安を抱える保護者の対応等、仕事の負担や責任が重くなっています。

問2、改めて、国・都・区をあげて、人件費補助や人員配置を抜本的に拡充し、待遇改善、業務負担を軽減する改革が必要と考えますがいかがでしょうか?

<担当課長>
これまでも、私立保育園には延長、特例保育、アレルギー対応などの様々な補助を行ってきた。それは、保育士の処遇改善にもつながっていると思う。国は今後、子ども子育て関連法の中で、検討をすすめるとしている。北区もその中で考えていく。
また、保育士の処遇改善では、今年度、国、都の補助金を活用し、指定管理園には区の単独補助も出して、実施した。これは現在のところ、単年度であるが、来年度以降については、国、都の動きを注視して対応していく。

<山崎委員>
今年の国の補助は国基準にもとづくもの。都加算、区加算の人員配置の部分は含まれていない。そうした部分にも対応して欲しい。また、単年度では焼け石に水。来年度以降も実施されるよう、区としてもがんばってほしい。
先の記事では、都内で来年4月に、定員100人規模の認可保育所がオープンする社会福祉法人で、必要な保育士22人のうち、4人しか確保できていないとの声紹介されていた。いろいろ手を尽くしているが、このまま保育士を集められなければ、最悪、開園時期を延ばすことになると。

問3、北区でも来年4月には、認可保育園の開設をはじめ、400人以上の定員拡大を見込んでいる。いくらハードをつくっても、人が集まらないとできない。保育士確保が決め手になる。北区の見通しは大丈夫なのか?

<担当課長>
北区の保育士確保について、採用試験を終えたところ。2百数十名の応募があり、採用の2倍で合格をだした。来年度は35名程度採用したい。保育園運営に支障ない職員を確保していきたい。

<担当課長>指定管理園2園については、順調に人を集めていると聞いている。審査でも人の確保ができるかどうかみている。

<山崎委員>
一定の見通しが立っている話で、ほっとしたが、全都、全国的には厳しい状況あり、公立・私立問わず、大きな目配り、配慮が必要だ。そこで、

問4、東京都も今年の8~9月で東京都保育士実態調査を行うとのこと。是非、北区でも私立保育園、指定管理園の協力を得て、北区としての保育士実態調査を行ってはどうか?

<担当課長>
都からは正式な調査は来ていないが、議会の議事録の中で、人材確保のため、過去5年間の仕事に就いた人、やめた人などの理由を調査するとある。都の取り組みの結果を参考にしていきたい。区として独自には今のところ考えていない。

<山崎委員>
都は現役保育者の離職防止や潜在保育士の再就職支援に生かしたいとしているとのことです。北区独自は考えていないとの事だが、北区でも保育士の待遇について、積極的に把握してほしい。北区でもかつて介護施設の人材確保が大変な時に、特養ホームや介護事業所に対し、研修費などの名目で処遇改善を行っきた実績ある。是非、保育士の処遇改善に具体的な対応を図っていただくよう強く求めます。

 また今議会には、区立の指定管理園で労基署の立ち入り調査が入り、労働時間の管理や残業代の未払いなどの是正勧告を受けた保育園があったと、会派の代表質問に答えて答弁がありました。
その後、指定管理園では、保育士処遇の改善がはかられた、保育そのものに影響は出ていないとのことですが、契約時に法令遵守を高らかにうたっていながら、法令違反はやはり重大なことです。

問4、法人は北区に対して、申し訳なかった等、反省の弁はあるのでしょうか?

<担当課長>
法人の理事長、園長から北区に対して謝罪があった。理事会も開き報告した。
今回の事態を重く受けとめ、再発防止に取り組んでいくと示されている。

<山崎委員>
今、課長からも報告頂いた。保育は人です。とりわけ、この保育士確保困難のご時勢の中で、法人としてのしっかりとした保育士処遇、運営をして頂かなければ、保育の質の向上、安定はありません。法人には区立保育園を運営しているという自覚にたって頂き、北区としては引き続き、保育士の処遇に問題や課題がないか、しっかり把握、指導していただきたいと思いますが、区のとりくみをお聞かせ下さい。

<担当課長>
指定管理園は区の施設。指定管理園と共に、保育園を運営していくんだという姿勢で取り組みたい。今回の教訓を生かして、再発防止に区としても取り組んでいく。定期的なモニタリングの他、日常的にも情報交換など行い、日々のモニタリングを行っていきたい。

<山崎委員>
是非、しっかり取り組んで頂きますよう要望します。

 次に、北区の公共施設再配置などの方針と教育のかかわりでお尋ねします。 決算審議の中でも、学校施設への区民施設の複合化・多機能化の課題がだされました。また、放課後子どもプランをすすめるにあたり、学童や一般児童のいこいの場の確保など、ハード面での課題も示されました。更に、防災の面からも、学校施設の役割は重要とされています。

 私は率直なところ、学校は大変だなと。北区の重要課題が学校へ、教育の場へ、おしよせてくると思うのは私だけでしょうか?
今、教育の現場では、子どもの貧困、いじめの問題、学力向上への対応に対して、教職員が一人ひとりの子ども達にむきあう時間がない。メンタルをくずす先生もおられる。大変なご苦労の中で、奮闘されていると思います。
今、何より求められているのは、子どもや教職員を支援する教育環境の改善です。先ほどのべた学校施設の多機能化、複合化等、こうした大きな区の方針は、落ち着いた教育環境を本当に後押しすることになるのでしょうか?
私はとても心配ですが、どうお考えですか?お聞きします。

<担当課長>
教育現場への支援、学校施設にとって何より大切なのは、子ども達が落ち着いた態度で授業に集中できる環境である。学校施設の複合化については、動線や防音設備など、子ども中心で考えていきたい。

<山崎委員>
今、課長からはハード面の子ども最優先の工夫が話されたが、区の大きな方針、北区基本計画の改定にむけての検討会においても、北区が構造改革推進の学識経験者の方をすえる。区政運営に一層の効率化が持ち込まれるのではないか。その中で教育現場が混乱することがないか、とても心配している。
公共施設再配置方針について、なでしこ小学校での具体的な対応についても、現場の教職員の方々の意見を十分に伺って頂きたいと要望するがどうか?

<担当課長>
計画段階から、設計検討委員会で、施設の配置、改築の仕様等、はじめての複合化なので、教職員の先生方の意見をしっかり傾聴していきたい。

<山崎委員>
教育現場の声をしっかり聞いて欲しい。重ねて要望します。

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