わが党を誹謗・中傷した北区議会第1回定例会代表質問における公明党・大島実議員の発言撤回と議事録削除を求める
2016年2月26日 | 政策・提言
日本共産党北区議員団は2月26日、以下の声明を発表しました。
一、2月24日に開かれた北区議会第1回定例会本会議で、公明党議員団の大島実議員が、代表質問の場を使って、わが党に対する誹謗・中傷発言をおこないました。
大島氏は、「質問に入る前に」と前置きしたのちに、「堂々と予算に反対しながら、区政レポートの見出しの内容は、予算に反映された事業があたかも自分たちがその予算に賛成し、実現したかのようになっています。反対だけが実績の党なのに、区政レポートでは実現したかのように言ってのける。その図太い神経にはただただ驚くばかりです」、「昨年成立した平和安全法制を、野党の一部は戦争法と誤ったレッテル貼りをし、口では憲法第9条を守ってきた唯一の政党と言っていますが、歴史の事実はまったく違っており、ここでそれを正すなら次のようになります。反対だけが実績のその党は、憲法9条に反対した唯一の政党です」などとのべました。
大島議員の発言は、名指しこそしていませんが、明らかにわが党に向けられたものです。本来、行政の姿勢を質すべき本会議質問の場で、答弁や反論ができない他党・他会派を一方的に誹謗し、中傷するのは明らかな議会のルール違反であり、日本共産党北区議員団はただちに幹事長会、議会運営委員会の開会を求め、発言の撤回を求めました。
ところが、その後開かれた幹事長会で公明党は、「党名をあげてはいない。野党について一般論、総評として紹介し、区長に聞いてほしかっただけだ」などとのべました。
一、加えて大島氏の発言の内容は、まったくの事実無根に他なりません。
第1に、区の予算に対する態度については、個々の事業への評価と予算全体への評価が異なることは当然です。
日本共産党は毎年、予算編成に対しては区民の切実な声にもとづき区長に要望書を提出しており、それが予算案に反映されれば一つひとつの事業を評価します。一方、予算の全体でいえば、サービス切り捨て、区民負担増を押しつける「経営改革」路線や、住民不在のまちづくり推進の姿勢など、住民の願いに反する内容となっていることを指摘し、大局的な立場から反対してきました。
区民に痛みと犠牲を強いる区の予算にずっと賛成してきた公明党が、こうしたわが党の立場を理解しようともせず、「反対だけが実績」などと論評することは、悪意をもってためにする攻撃といわざるを得ません。
第2に、日本国憲法9条の問題です。日本共産党は、綱領で「現行憲法の前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす」と明記しているように、内外に憲法9条を守ることを明らかにしている政党です。その立場から、集団的自衛権の行使を容認し、海外での自衛隊の武力行使に道を開いた安全保障関連法をわかりやすく“戦争法”と呼び、その廃止・撤回を求めて活動しているのです。なお、戦争法という呼称は安保法制に反対する政党や団体、憲法学者などの間でも広く使われており、現在、わが党を含む5つの野党が戦争法廃止、安倍政権打倒など4項目を確認し、国政での選挙協力で合意していることも付言しておきます。
なお、大島氏がいう「憲法9条に反対した唯一の政党」というのが、現憲法制定時におけるわが党の態度のことだとすれば、当時は政府が、9条について「個別的自衛権もない」と答弁したことから憲法案に反対したのであり、その後、政府が集団的自衛権の行使は認められないが個別的自衛権の行使は認められるとしたことから、9条をふくめ憲法の全条項を守るという態度を明確にしたのです。
こうした事実もふまえず日本共産党の立場を正反対に描きだそうとする大島氏こそ、歴史に対する認識が欠如しているのではないでしょうか。
一、以上のべてきたように、大島氏の発言は、議会のルールを乱暴にふみにじるという点でも、その内容が事実無根の誹謗・中傷であるという点でも、断じて容認されるものではありません。しかも、この発言は公明党議員団の代表質問の中でおこなわれたものであり、大島氏個人の発言として済ませるわけにはいきません。
日本共産党北区議員団は、公明党議員団と大島議員に対し、あらためて当該発言の撤回と議事録からの削除を強く求めるものです。
以上