2023年第2回定例会個人質問―宇都宮ゆり
2023年6月21日 | 宇都宮ゆり
私は4月の区議会議員選挙で日本共産党から立候補し、当選した宇都宮ゆりです。どうぞよろしくお願いいたします。
私は中小業者団体で働き、地域経済を支えている中小業者、フリーランスの皆さんの切実な声を聴いてきました。
そして「地域の声を区政に」という思いで、昨年は区民の皆さん約2000人の方の声、要望を伺ってまいりました。そうした地域のみなさんの声を北区政に届けていく決意です。
本日は、その中で3点、中小業者・フリーランスの支援や国民健康保険料について、さらには、神谷・東十条、王子地域の諸課題についてうかがいます。
1、物価高騰のもと、中小業者・フリーランスを支援する区政へ
大きな1つめの質問は、物価高騰のもと、中小業者・フリーランスを支援する区政を求め、5点うかがいます。
(1)今年10月導入予定のインボイス制度の延期を
はじめに、インボイスについてです。
私は先日、区内の中小業者団体から実情をうかがってまいりました。
コロナ禍による自粛活動は解除されたが、物価高騰が追い打ちをかけ「親会社の業務縮小により廃業を余儀なくされた」など営業は厳しい状況が続いていること。コロナからやっと立ち上がる時期に、インボイスの導入で、免税業者が取引から排除され廃業に追い込まれるという懸念もあり、これを機に廃業をする区内事業者もいると伺いました。
マンション清掃業の請負契約をしている女性は「パート収入は月3万5000 円ほど。親会社から、インボイスに登録し消費税課税業者になる旨の通知が届き、インボイスに登録し課税業者にならないと仕事がもらえなくなる」と不安の相談も寄せられています。
令和5年3月に調べた区内の中小企業の景気動向と、これから先の3ヵ月の予想をまとめた「北区の景況」では、どの業種においても来期の見通しは良くありません。
またインボイス発行事業者への登録申請の状況によると、課税業者では「すでに登録申請を行った」が41.5%、「まだ登録の申請をしていない」42.7%、「インボイス制度自体よく分からない」10.7%との回答で、10月実施を目前にしてまだ対応方針を決めていない、インボイス制度自体よく分からない方も多くいることを示しています。
また親会社から子会社、フリーランスに登録をせまる状況では、中小零細業者やフリーランスの方はなかなか声をあげにくいのが実態だと思います。
しかし、地域経済を支えているのは、中小業者、文化を支えるフリーランスの方々です。インボイス制度の税制により仕事を失う、廃業に追い込むことはあってはなりません。
はじめに、今年10月からのインボイス制度の導入の延期をするよう国に求めてください。
本年4月に国税庁が公表した、インボイス制度の登録数動向によると、法人に比べ個人事業主の登録は進んでいない状況にある、とされています。こうした状況を踏まえ、国において、申請期限を本年9月末までに延長するとともに、免税事業者への配慮として、制度への円滑な移行のため、すでに一定の経過措置が設けられていることなどから、インボイス制度の延期を国に求めることは考えていません。
(2)インボイス導入による区の委託業者への影響について
また総務省は6月1日、免税事業者を入札から排除するのは「適当ではない」とする通知を地方自治体へ送付しました。
かねてからシルバー人材センターの報酬を下げる、学校給食の納入業者が取引から排除され、学校給食の食育の取り組みなどにも影響を与える懸念が指摘されています。
2番目の質問は、北区はこの通知に対して、どのような対応をとっているのかお答え下さい。また昨年から会派でも取り上げてきましたが、シルバー人材センターで働く方への影響がでないような対策をお答えください。
先般国から、地方自治体などの入札から免税事業者を排除することは妥当ではない、とする通知が発出されましたが、北区においても、免税事業者を入札参加資格から排除することはしておりません。
北区といたしましては、区内事業者におけるインボイス登録の状況などを勘案し、インボイス導入準備等に向けた中小企業からの様々な相談に対応するため、北区ならではの相談窓口を新たに設置してまいります。
なお、シルバー人材センターの会員への影響については、会員はインボイス制度導入後も、引き続き免税事業者として就業することが想定され、センターに新たな税負担が生じます。このため、地方自治体が発注する業務について、北区では、インボイス制度の導入や近年の最低賃金の状況を踏まえた価格転嫁の必要性を認識し、適切な予算措置を行っています。
(3)給付金など直接支援策の実施を
第3の質問は、給付金など直接支援策の実施についてです。
区内の事業者からは「業務用冷蔵庫やエアコンの使用料が増え、電気代の値上げで、この夏を乗り切れるかどうか」、「物価高騰で店舗家賃など支払いがきつい。廃業を考えている」、「融資は、コロナ禍の時に借入枠いっぱいに借りている。物価高騰で厳しい状況の中、営業の継続をしていくために区独自の支援策はないですか」と切実なお声を伺いました。
西東京市では昨年8月に物価高騰等対応支援事業として中小企業・個人事業主の方々の経費負担の軽減をはかることを目的に、市内全事業者を対象に個人事業者5万円、小規模事業者10万円、小規模事業者以外30万円の給付金支給をし、大変喜ばれたと聞きました。
また新宿区では、厳しい時代を生き抜き商売を守り伸ばす一助にと「経営力強化支援事業補助金」最大140万円の補助金制度が今年の4月から始まっています。
そこで質問です。北区においても、区内事業者へ給付金など直接支援策の実施を求めますが、いかがでしょうか。
区では、コロナ禍や物価高騰により、事業活動に影響を受けている中小事業者を支援するため、経営や資金繰りに関する相談に応じるとともに、緊急資金制度を設け、利子及び信用保証料を補助してまいりました。
また、新型コロナウイルス感染拡大防止のために行った設備投資等の費用の一部を補助するなど、区内事業者の支援に取り組んでおります。
現時点で、物価高騰に伴う事業者への直接的な給付は考えておりませんが、引き続き、経営相談や融資あっせんなどに取り組むとともに、融資の返済に関する支援策につきましても、融資を行っている金融機関などから意見を伺いながら、研究してまいります。
(4)北区制度融資とコロナ特例貸付について
第4の質問は、北区制度融資とコロナ特例貸付について2点質問します。
はじめに制度融資についてです。コロナ禍で実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」を借りて何とか経営をつないだものの、返済がはじまり中小業者の負担が増しています。
経営課題に立ち向かうため、「コロナ借換保証」の利用、北区の制度融資・借換え制度などにより、返済の負担を何とか軽減する方策を検討していただきたいのですが、いかがでしょうか。
2つめは、コロナ特例貸付についてお伺いします。
5月8日に厚生労働省から、今年1月から始まっている「生活福祉資金のコロナ特例貸付」の返済について、住民税非課税の基準に該当しなくても「生活状況に関する調査意見書」にもとづき返済免除、返済猶予の延長が適用となる旨の通達が出されました。
返済の通知が届き、「課税世帯であってもぎりぎりの生活で返済が厳しい」と悩んでいる区民の方々がいます。
そこで質問です。
コロナ特例貸付の返済免除、猶予の申請件数を教えてください。また返済免除の対象者が拡大した事の周知や対応についてお伺いします。
生活福祉資金等の特例貸付の返済については、本年1月から始まっており、東京都社会福祉協議会が実施主体として対応しています。そのため、北区における償還免除及び償還猶予の申請件数は把握しておりません。
償還免除の対象者拡大に伴う周知が必要な方は、特例貸付の対象者となりますが、区ではこれらの方々の情報を把握できませんので、基本的には、厚生労働省及び東京都社会福祉協議会が周知を行うべきものと考えます。
区としましては、北区社会福祉協議会と連携して、東京都社会福祉協議会に対象者への丁寧な周知を求めてまいります。
(5)消費税の緊急減税について
第5の質問は消費税の緊急減税についてです。
区内事業者の方は「物価高騰の今、消費税が増税されたのと同じ」、「消費税の負担が重い」、地域の小売店や飲食店の方は「仕入れ値の高騰がつらい。販売価格を上げたいが、客足が心配でできない」と嘆いていました。
総務省によると22年度の消費者物価指数は前年度と比べ3%上がり、1981年度以来、41年ぶりの高水準となっています。物価高騰対策として、消費税を緊急に5%へ引き下げることを国に求めてください。
区長の区内事業者に対するあたたかい支援のメッセージとなる答弁を求めます。
消費税は、持続可能な社会保障制度を構築するため、税率引上げによる増収分については、社会保障財源に活用するとされ、北区では、子育て施策を中心に最大限の活用を図っています。さらに、軽減税率が適用されるなど、低所得者対策についても一定の配慮がなされています。
こうしたことから、消費税の緊急減税を国に求めることは考えていません。
2、国民健康保険料の負担軽減を求める
大きな2つめの質問は、国民健康保険料の負担軽減についてです。
昨年末、高すぎる国保料が支払えないと業者の方から相談があり、「コロナ減免」を北区の担当の方からもご案内いただき、制度が適用され「当面の生活が助かりました」と安堵の声を頂きました。
しかしながら、3月末で「コロナ減免制度」は終了してしまったことは非常に残念です。
一方で、今年度の国保料は年間、平均1万円を超える過去最高の引き上げとなっています。これから納入通知書が発送され、家計急変などにより支払いが困難な方も想定されます。
また一時的な生活困窮による減免などの制度自体を知らない方もいます。災害に限らず、柔軟な対応を求めます。
(1)国保料減免制度の積極的な活用を
そこで、国保料の積極的な減免制度の活用について、以下2点質問します。
1つめは、大幅な国保料引き上げに対する問い合わせや、納付・減免などの相談に丁寧に対応するよう求めます。
2つめは、低所得、家計急変世帯などに対する減免制度の活用をすることです。そのために国保だよりや北区ニュースなどへ、誰にも分かりやすくやさしい親切な周知を徹底するよう求めます。お答えください。
まず、保険料減免制度の積極的な活用についてです。
国保の窓口では、保険料の分納や減免の相談の際には、それぞれの世帯の生活状況、生活が困難になった事情などを職員がお聞きしながら、区民に寄り添った丁寧な対応に努めています。
なお、保険料減免制度を記載した「国保のしおり」や「国保だより」を、毎年6月発送の国民健康保険料納入通知書に同封し、国保加入の全世帯に、周知徹底を図っています。
(2)未就学児の国保料均等割減免制度を18歳まで拡充すること
国保の2番目の質問は、未就学児の国保料均等割減免制度を18歳まで拡充することについてです。
日本共産党北区議員団は3月、新年度予算に向けて予算の組み換え提案をしました。
先日もコロナ禍、経営に苦しむ建築業の子育て世帯の方から、国保料の支払いが大変で、未就学児の均等割半額制度があり助かっているが、学費の負担が大変なので18歳まで引き上げて均等割を半額にしてほしいとの強い要望が出されました。
東京都において今年4月から子どもの医療費助成が高校生まで拡大し、朗報となりました。
そこで質問します。昨年度、未就学児の均等割が半額となりましたが、教育費負担に苦しむ子育て世代を支えるため、北区独自で対象を18歳まで引き上げることを求めます。
あわせて、国や東京都に財政支援を検討するよう求めます。
次に、未就学児の国保料均等割減免制度を18歳まで拡充することについてです。
令和4年度から、国民健康保険法の改正により、未就学児に係る均等割保険料の5 割減額を導入しています。
国民健康保険の制度設計は、国の責任において、適切に行われるべきととらえており、子育て世帯の負担軽減のため、特別区長会を通じて、対象や負担割合の拡大を、国や東京都に対し、引き続き要望してまいります。
また、区独自で均等割軽減を18歳まで拡大することについては、統一保険料方式で共通基準を設けているため、実施は難しいと考えています。
3、神谷・東十条・王子地域の諸課題について
大きな3つめの質問は、神谷・東十条・王子地域の諸課題についてです。
(1)(仮称)都の北学園の開校にむけて
はじめに、来年4月に開校予定の(仮称)都の北学園についてです。
北区初の小中一貫校として、平成30年に「学校経営検討委員会」が発足し地元の町会、自治会はじめ学校関係者のみなさんが開校にむけて、準備をされてきました。来年4月にはいよいよ開校の予定です。
そうした中で、保護者や地域の方からは、「近隣のマンション建設がさらに進んでいるが、教室などの教育環境や学童クラブは大丈夫か?」などの声を頂いています。
以下4点お伺いします。
1つめは、工事の進捗状況についてお聞かせください。
現在工事が進められている所ですが、来年4月の開校に間に合うのでしょうか。校舎部分の工事が、4月以降にずれ込むことがないのか確認します。
2つめは、近隣マンション建設などによる人口増と教育環境について伺います。
今、学区域内でのマンション建設がすすんでいますが、開校当初に教室不足となることはないのでしょうか。
また(仮称)都の北学園の指定校変更について、これまでの承認基準と同じ基準で運用されるのか、また受け入れ制限を設ける予定があるのかをお伺いします。
3つめは、開校後のグランド開設のスケジュールについて、開校初年度のグラウンド工事中の期間、体育の授業や部活動、運動会などの屋外行事、放課後の学童クラブの活動などどのように運営を行う計画かお示し下さい。
4つめは、工事のために一時閉園となった神谷公園の整備についてです。
神谷公園は戦後、地元の町会の皆さんや近隣保育園からも長年愛着を持たれている公園です。一日も早い完成が待たれているこの公園整備のすすめ方、スケジュールをお伺いします。
はじめに、工事の進捗状況についてです。
令和6年4月の開校に向けて、新築工事を実施している所ですが、現在、内外装仕上げの工事中で順調に進んでおり、新校舎工事のしゅん工は令和5年12月を予定しています。
新校舎工事完了以降、4月の開校に向けて、備品搬入等の新校開校準備を順次進めてまいります。
次に、近隣マンション建設等による人口増と教育環境について順次お答えいたします。
まず、開校当初の教室不足の状況についてですが、令和4年度東京都教育人口等推計では、開校初年度となる令和6年度には、児童生徒数1051人、34学級となることが見込まれております。
(仮称)都の北学園の整備プランでは、周辺のマンション建設等の動向を踏まえ、普通教室と転用可能な多目的室の合計で42教室、児童生徒数1630人分の規模を確保しており、現時点では、教育環境を十分に確保できると考えております。
一方で、さらなる工場等の移転により、大規模な集合住宅が建設される可能性もあることから、引き続き、今後の人口動向やマンション開発動向などの把握、分析に努めてまいります。
次に、指定校変更の取扱いについてです。
(仮称)都の北学園の通学区域は、「北区神谷中サブファミリー施設一体型小中一貫校全体構想」に基づき、神谷小学校と稲田小学校の通学区域と一致したものとなります。現在、赤羽岩淵中学校が指定校である赤羽南1丁目、2丁目と、王子桜中学校が指定校である神谷1丁目を通学区域に組み入れることとなるため、開校前に神谷小学校または稲田小学校に入学した児童が新中学1年生となる令和11年度までを区切りとして、当該区域の新中学1年生が変更前の指定校を希望する場合には、配慮する方針としており、既に在校生に周知しています。
指定校変更等の受入れ制限については、例年11月頃に公表しており、来年度の制限や承認基準が決定次第、ホームページ等で周知を図ってまいります。
次に、開校後のグラウンド開設のスケジュールについてです。
まず、屋外における体育科や保健体育科の授業については、必要な授業時数を考慮の上、北運動場と閉校後の稲田小学校の校庭を確保し、使用する方向で計画しています。運動会等の行事の実施についても、同様に北運動場等を使用し教育活動を進める予定です。
また、部活動については、現在、屋外を使用する部活動はありませんが、既存の運動部活動等について、体育館を使用して活動を進める予定です。
あわせて、放課後のわくわくひろばの活動エリアについては、専用室と、学校教育活動に支障のない範囲で校内のグラウンドや体育館、特別活動教室等を使用することを基本としています。グラウンドが使用できない期間については、閉校後の稲田小学校の体育館を代替場所として使用する方向で計画しています。
次に、神谷公園の整備について、お答えいたします。
区では、今年度、地域の皆さまと意見交換会を行い、お伺いしたご意見を参考に、隣接する(仮称)都の北学園との交流による一体利用など、公園の利便性や防災性の機能向上に向け、基本設計案をまとめてまいります。
引き続き、次年度以降、実施設計や工事を行い、令和8年度の完成を目指してまいります。
(2)東十条駅周辺まちづくりについて
地元の諸課題の2つめの質問は、東十駅周辺まちづくりについてです。
先日、東十条駅周辺まちづくりアンケート調査が行われました。今年2月に東十駅周辺まちづくりガイドライン策定検討会が開かれ、アンケート調査が行われたことで地元の方々から大きな期待や不安の声が寄せられています。
南口周辺だけでも「十条跨線橋の架け替えは早くできないのか」、「長年の要望である東十条駅南口のエレベーター設置は、いつ頃になるのか」、「地蔵坂の改善の見通しはどうなのか」などの声が出されています。
今回は以下2点に絞って質問させていただきます。
1つめは、東十条駅南口エレベーター設置の現時点での見通しについて、お答え下さい。また早期の実現のために、どのような課題があるのかお示し下さい。
2つめは、東十条駅周辺まちづくりガイドライン策定検討会に合わせて、住民誰もが意見が言える懇談会を頻繁に開いてほしいと考えますが、いかがでしょうか。
十条跨線橋の架替工事に先行して設置する東十条駅南口周辺のエレベーターにつきましては、令和6年度から2か年の工事で令和7年度供用開始を予定しています。
課題といたしましては、エレベーター設置箇所の支障物の確認が必要で、今年度、試掘工事などを実施し、工事期間を確定してまいります。
なお、詳細は本定例会の所管委員会でご報告をさせていただきます。
次に、東十条駅周辺まちづくりガイドライン策定検討会についてお答えします。
検討会には、地域の声を反映させるため、地域の代表として、町会自治会や商店街などの方に委員としてご参加いただいております。
さらに、先月には、地域にお住いの皆さまや、東十条駅をご利用の皆さまを対象とした、駅利用やまちづくりに関するアンケート調査を実施し、1,400件を超えるご意見をいただいたところです。
今後は、誰もが自由に参加でき、区の担当者による説明や参加者からのご意見を伺う形式のオープンハウス型説明会や、計画案に対するパブリックコメントを実施するなど、引き続き、地域の皆さまのご意見を丁寧にお伺いしながら、ガイドラインの策定に努めてまいります。
(3)旧王子北支線(引込線)跡地に地域住民の声を取り入れた緑道を
地元の諸課題の3つめの質問は、旧北王子支線(引込線)跡地についてです。
この引込線はJR貨物の貨物線で日本製紙倉庫の閉鎖にともない平成26年、9年前に廃線となりました。この跡地は幅約6メートルから11メートル、長さ180メートル、王子地域と東十条地域の境界にあり、現在も金網で仕切られています。
近隣住民のみなさんからは「地域からボランティアなどの協力を得て四季折々の草花を楽しめる植え込みや花壇を作っては」「子どもから高齢者までゆっくり休憩出来るベンチが欲しい」、「近隣の保育園などの子どもたちがゆっくり遊べるようにしてほしい」、「計画の実施前に住民の意見を取り入れてほしい」など、様々な要望と期待が出されています。
そこで以下、3点質問します。
1つめは、どのような遊歩道をいつ頃つくる予定か、またどのような形で住民の要望を取り入れるおつもりかお伺いいたします。
2つめは、植込みや花壇の整備、ベンチなどの設置をして頂きたいのですが、いかがでしょうか。
3つめは、既存の公園、児童遊園、トイレなどさらなる整備・充実を求めます。
区では、今年度、地域の皆さまと意見交換会を行い、ご要望の植込みや花壇、ベンチやトイレ等の整備・充実を含め、ご意見を参考に、隣接する王子4丁目公園と一体性のある鉄道の面影を残した、観光に資する遊歩道として、基本設計案をまとめてまいります。
また、次年度以降、東京都下水道局が王子4丁目公園と当該用地の一部を使用し、浸水対策工事を予定しているため、工事範囲や復旧方法等、引き続き調整し、整備を進めてまいります。
(4)都営王子三丁目アパートの建替えにともなう諸課題について
地元の諸課題の4つめは、都営王子3丁目住宅建替えにともなう諸課題についてです。
5月末に200戸の大規模な王子3丁目都営アパート7号棟の建替え計画が出され、居住者は11月~12月頃の移転の予定で、準備が進められています。居住者は高齢者、単身者、障害をお持ちの方、健康や体力に不安を持っている方も多くいらっしゃいます。
建て替えの前提となる居住者のスムーズな移転のためには、東京都と連携した区の区民に寄り添った取り組みがかかせないと考えます。
以下2点質問します。
1つめは東京都と連携してまた、北区はシルバーピアの転居支援の経験を生かしてスムーズな転居ができるよう支援をすること。特に移転の際の大きな悩みの一つである、粗大ごみ処分などには区の支援が求められます。ごみ処分の相談に乗っていただける区内支援事業者もあると伺っています。情報提供に努めるなど具体策をお示しください。
2つめは、生活保護利用者へのあたたかい対応を求めます。
全居住者に17万1000円の転居費用が一律支給されますが、生活保護利用者で障害、介護などの場合はいわゆる「おまかせパック」などでの引っ越しにより都の助成金額を上回った場合、必要な転居費用助成を行うことは可能でしょうか。北区の今までの実績を生かし積極的な支援を求めます。
以上、区長のあたたかい答弁を求め私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
はじめに粗大ごみ処分の情報提供についてです。
現在、東京都へ過去の建替えと同様に、「臨時ごみ置場」の設置を要望しています。
また、自治会を通じて全世帯へ配布を予定している、引越しに伴うごみの出し方に関するチラシの中で、ごみの種類や出し方をはじめ、相談窓口として北区清掃事務所のほか、区内の支援事業者などの連絡先を掲載するなど、情報提供を行ってまいります。
次に、生活保護利用者へのあたたかい対応を求めることについてお答えします。
これまでの都営住宅の建て替えに伴う、生活保護受給世帯への対応を活かし、粗大ごみの回収など、対象世帯には計画的でスムーズな移転となるよう、準備を促しています。
転居費用については、東京都から支給される17万1000円の転居費用の中で収めて頂くこととなりますが、余剰があった場合は、収入認定とならないよう配慮しています。これまでに助成額を上回った例はありませんが、そのような場合には、個々の事情に合わせて相談させていただきます。