2022年第4回定例会個人質問ーさがらとしこ
2022年11月24日 | さがらとしこ
日本共産党のさがらとしこです。私は、高層マンションの防災対策、赤羽台周辺まちづくり、学校改築、都営住宅の買い物弱者対策の、大きく4点質問します。
1、高層マンションの防災対策について
大きく1点目の質問は、高層マンションの防災対策についてです。
日本共産党北区議員団がおこなっている「北区民アンケート」に、「最近、開発という名目で次つぎと高層マンションやビルが建てられていますが、人口が減少してゆくと言われる中、十年が経った後に、マンションの管理状況を考えると恐ろしくなります」という意見がよせられました。
(1) 区内の高層マンションの棟数と計画中の棟数など、現状について
そこではじめに、高層マンション、高層ビル、高層建築物はどれくらいあるのでしょうか。また、建築基準法の規定についても、あわせて伺います。
高層マンション、高層建築物について、30m以上は区内に何棟ありますか。60m以上の高層マンション、建築物は何棟ありますか。45m以上は、何棟になりますか。
建築基準法において、高層建築物を定義する規定はありませんが、現在、区で把握しているものとして、30m以上の建物については約500棟、45m以上は約100棟、60m以上は15棟です。
(2)3・11などの大規模災害での首都圏や区内での被害の特徴について
3.11東日本大震災から12年を迎えようとしています。
今年3月、政府の中央防災会議・防災対策実行委員会のワーキンググループが、日本海溝・千島海溝沿いで起きる巨大地震への防災対策についての報告を発表したという報道を読みました。その中で、東北地方太平洋沖の巨大地震、つまり東日本最震災のような巨大地震が発生する可能性が高くなっていること。そのため巨大な津波と強い揺れによって大きな被害が想定されているとありました。
東日本大震災によって、首都圏や区内にはどのような被害がもたらされたでしょうか。区内でも増加している高層マンションでの巨大地震への備え、という視点から、以下3点お聞きします。
(1)高層マンションでの被害、その特徴について伺います。
(2)その後、減災や防災対策はどのようにすすめられてきたのでしょうか。
(3)今後の課題についてもお答えください。
戸建ての住宅と異なり、高層マンションでは、大規模な地震が発生した際、長く、大きな揺れによって、大きな家具が倒れたり、動いたりすることによる、けがや住居の破壊、エレベーターの停止による閉じ込めや高層階の住民の外出や帰宅が困難になるなど、高層マンションに特有の被害が懸念されています。
基本的な防災対策としては、家具の転倒防止や、食料品等の備蓄など、戸建ての住居と同様ですが、防災用品あっせん事業の対象にエレベーターチェアを追加するなど、高層マンションに特有の課題への対応をしていますが、引き続き、高層マンションの防災や減災につながる取り組みを検討してまいります。
(3)長周期地震動やエレベーター等の課題について
次に、長周期地震動やエレベーターの防災対策と課題について伺います。
私は、第3定例会の防災対策特別委員会で報告された、東京都防災会議が発表した「東京都の新たな被害想定~首都直下等による東京の被害想定」についての説明を受けながら、揺れやすい東京の地盤の特徴と、巨大都市東京の固有の課題は高層マンションの増加であり、長周期地震動への認識を深めなければならないと強く思いました。
私は、3.11大地震発生直後、都営桐ヶ丘団地や赤羽台団地にお住まいの方をお訪ねし、様々な被害について聞きました。その中で、桐ヶ丘団地の15階に住む女性の方からは、「ガタガタという大きな揺れが静まったあと、ゆっくりとした揺れが続き、貯めておいた風呂の水が、揺れるたびにパシャパシャとこぼれて、3分の1くらいまですくなくなってしまった」というお話を。また、赤羽台団地の9階にお住いの男性からは、「建て替えで移転したばかりでした。家具の転倒防止対策はしてあったので、倒れることはなかったんですが、冷蔵庫が動いたんです。いや、動いたというより、部屋の中を冷蔵庫が走ったという感じだった」というビックリするようなお話も聞きました。それは、今でも語り継がれています。こういうことが、長周期地震動の影響なのでしょうか。
そこで、長周期地震動とエレベーター対策に関わり、以下5点質問します。
(1)長周期地震動のメカニズムについて、わかりやすくご説明ください。
(2)長周期地震動からの被害を軽減するには、どのような対策があるのでしょうか。また、揺れをやわらげ、被害を軽減する耐震、免振、制震の特徴と技術開発、活用はどこまで進んでいるでしょうか。
(3)区内でこのような対策がとられている建築物はありますか。
(4)大きな揺れによるエレベーターの閉じ込め事故がありましたが、これを教訓に、対策はどこまですすんでいるのでしょうか。また、区内での対策の現状と課題について伺います。
(5)高層マンションが増加し、タワーマンションも出現する北区の中で、高層マンションでの防災計画づくりと、自主防災訓練などの取り組みはますます重要と考えます。取組の現状と課題について、北区への支援要請など、具体的な事例を紹介しながら、お答えください。
まず、長周期地震動のメカニズムについてです。
規模の大きな地震で生じる、周期が長いゆっくりとした大きな揺れのことを長周期地震動と言いますが、個々の建物にはそれぞれ固有の揺れやすい周期があり、この建物の固有周期と地震波による周期が一致すると、共振し大きく揺れる、というのがメカニズムであると考えられています。
地震の揺れに対する軽減対策としては、「耐震」、「免振」、「制震」などの対策がありますが、「耐震」は建物の柱や梁の主要構造部材を頑丈にする、「免振」は地震波を積層ゴムなどでやわらげるとともに、建物と地盤を切り離して揺れを伝えにくくする、「制震」は地震エネルギーを制振装置が吸収することで、建物の揺れを早期に収束させる、などの特徴があります。
なかでも、長周期地震動に対する対策としては、「免振」や「制震」が有効と考えられています。
新たな耐震性能を高める技術や工法の開発は、日々継続して進められているものと認識していますが、現時点においても、震度6から7程度の大規模地震に対して、すぐに崩壊せずに、避難が出来る程度の技術は、確立されています。
区内においても、高層建築物については、「耐震」、「免振」、「制震」などの対策が採られており、指定性能評価機関の評定や国土交通大臣認定を取得した上で建設されています。
次に、エレベーターの閉じ込めについてです。
現在、エレベーターの閉じ込めを防止するために、地震時に、最寄り階に停止してドアを開放できるよう地震管制運転装置の設置による対策が、建物建設時に行われております。
この装置は、平成21年に、設置義務が課されましたが、区内には同年よりも以前に建設された建物も多く、既存不適格となっているエレベーターが、半数程度あるのが現状です。
区としましては、今後、地震管制運転装置が設置されていない建物の所有者に、定期検査報告などの機会を捉え、設置を促すなどの取り組みを進めてまいります。
次に、高層マンションでの防災計画づくりと自主防災訓練などの取り組みと課題についてです。
高層マンションにおいて、防災計画の作成や防災訓練を実施することは、高層マンションの防災力の向上に繋がる重要な取り組みであると考えています。
北区への支援要請については、マンション管理組合等が開催する講演会・勉強会等に対して、防災に関する専門家や地震体験車の派遣を行っています。
マンションぐるみで防災対策に取り組むためには、基盤となる組織づくりが必要となるため、マンションの管理組合や自治会を中心とした自主的な防災組織の立ち上げをはじめ、防災計画の作成や防災訓練の実施等について、必要な支援を行うなど、高層マンションの防災力の向上に努めてまいります。
2、赤羽台周辺地区まちづくりについて
大きく2点目の質問は、赤羽台周辺まちづくりについてです。
地下2階、地上29階、553戸、高さ95mのマンション、まさにタワーマンション計画を提案した開発事業者に対し、北区は学校跡地を含むURと一体化した土地を売却したことを、10月5日に公表しました。これは、当初の売却要件「300戸以上」よりも、2倍に近い住戸数であり、約100mの超高層タワマンが、地上から見上げるように駅前に出現することになり、周辺への影響は大きいと考えます。
そこで、以下大きく3点質問します。
超高層マンションの今後の建設計画について、4点伺います。
(1)北区は、子育てファミリー層の定住化を目指すとしていますが、昨今の経済状況やタワマン固有の課題についてどうとらえ、どのようにファミリー層の定住化を促進してゆこうとしているのか、お聞きします。
(2)住民説明の時期を含め、今後のスケジュールをお聞きします。
(3)11月に配布された「赤羽台周辺街づくりニュース」では、計画内容をYouTubeで公開としていますが、北区が実施するのですか。対面での説明会実施も求めます。
(4)事業者による説明会にあたっては、周辺住民はじめ駅利用者など、広く区民に周知して情報を開示し、寄せられた意見や提案を生かすよう事業者に要請してください。
(5)また、風害、日影、水みちなど周辺環境への影響とともに、地震対策などCGシミュレーションなどを駆使した科学的、体験型の説明会とするよう要請してください。
区では事業者の公募にあたり、計画条件として、子育て世代が定住できる分譲住宅の整備を求めました。また、子育て世代の定住化には、住宅の品質はもとより、子育てしやすい環境の整備が求められるところですが、事業者からは、生活利便施設の整備をはじめ、多様な交流の場や機会の創出の提案を受けており、子育て世代の定住化に寄与する計画であると期待しているところです。
つぎに、住民説明の時期を含めた今後のスケジュールについてです。
事業者の選定結果や計画の概要については、すでに北区ニュース10月20日号や、ホームページで周知を図ったところです。
また、今後のスケジュールについては、年度末までに土地売買契約を締結し、土地を事業者に引き渡す予定です。
なお、詳しくは、本定例会中の所管委員会でご報告させていただきます。
つぎに、計画内容の動画の公開についてです。
区では事業者が行った魅力あるまちづくりに向けた企画提案の計画の概要を、広く周知し、理解を得るため、区の制作による説明動画を12月中旬から公開する準備を進めています。
また、動画視聴が難しい環境にある方に対しては、動画視聴会の開催や、DVDの貸出等を予定しているところです。
詳しい内容は詳細が固まり次第、北区ニュースでの周知をはじめ、計画地周辺の自治会等を対象にご案内させていただく予定です。
つぎに、事業者による説明会の実施や、開催方法等についてです。
事業者による説明会は、今後の設計等の進捗に応じ、適切な時期において、区の条例等に基づき、開催することとなりますが、区としましては、周辺生活環境への影響をはじめ、開発計画全般について、広く区民の皆さまの理解を得られるよう、丁寧でわかりやすい説明を事業者には求めてまいります。
教育環境と教育施設整備、教育行政の責任が問われる課題についてです。以下、2点伺います。
(1)保育園や幼稚園、小・中学校、学童保育などの教育行政需要の増加について、人口増と児童や生徒などの出現数の増加見込み、その対応策について伺います。なお、具体化にあたっては、教職員、児童生徒、地域住民の意見を反映することを強く求めておきます。
(2)児童相談所等複合施設への日影、風害への影響はどうなのでしょうか。とりわけ風害については、風洞実験を行うことと、対策を具体的に開示してください。施設設計への影響はありませんか。設計作業はどこまですすめられているのでしょうか。お答えください。
はじめに、小・中学校の対応ですが、ご指摘の分譲集合住宅の計画地は、令和5年4月から八幡小学校の通学区域となる予定であり、同校は、現在は各学年単学級ですが、将来的には最大12学級となると見込んでおります。
児童数増加に伴う対応については、転用が可能な諸室等を活用することを基本としており、現時点では、学童クラブについても対応可能と見込んでおります。
また、中学校についても、現時点では、教室数の確保は可能なものと考えております。
なお、当該地区の今後の人口動向やマンション開発の動向については、引き続き注視してまいります。
次に、保育園、幼稚園の対応についてです。
区内に集合住宅が建設された際の近年の実績から現時点では、必要な入園枠の確保は可能なものと考えておりますが、近隣地域において今後整備される集合住宅の状況等にも注視しつつ、引き続き、地域ごとの保育ニーズを分析し、必要に応じた対策を検討してまいります。
なお、小・中学校や保育園、幼稚園などの教育環境や施設整備について、新たな対策が必要となった場合には、関係者への丁寧な説明と意見聴取を行ってまいります。
つぎに、児童相談所等複合施設への日影、風害等の影響についてです。
区では、事業者を公募する際、事業者選定に係わる企画提案の評価項目を事前に公開し、より良い提案を誘導する取組みを行いました。
この評価項目の中で、児童相談所等複合施設と提案する施設建築物との適切な配置を掲げたほか、日影や圧迫感について可能な限り配慮するよう求めてきたところです。
選定した事業者の計画では、長手方向に隣接する敷地に低層棟が配置され、敷地南側に離隔を取って高層棟が配置されたため、日影や圧迫感の影響は最小限に抑えられたと認識しています。
なお、風害の影響については、すでに配棟の工夫がされているほか、今後の事業者の設計等によりさらに低減できるよう求めてまいります。
次に、児童相談所等複合施設の設計についてお答えします。
設計の進捗状況は、令和4年5月に基本・実施設計の契約を締結し、令和5年度末に向けて、現在基本設計を進めているところです。
今後も子どもへの良好な環境に配慮し、開発事業者と定期的に協議を行ってまいります。
周辺環境や子育て・教育環境への影響、超高層建築物の長周期地震動などの危険に鑑み、高さ、住戸数などの抜本的見直しを行うよう求めます。
以上、「赤羽台周辺まちづくり」についてお答えください。
つぎに、高さ・住戸数などの抜本的な見直しを行うよう求めるのご質問にお答えします。
今回の区とUR都市機構による土地の一体活用の取組みは、北区の商業の中心地であり、賑わいの拠点である赤羽駅に近接する計画地の利便性を生かし、赤羽台周辺地区のゲートウェイ空間の形成を目的に、民間の創意工夫を生かしながら、周辺のまちづくりの課題を解決するとともに、優良な住宅の整備を誘導するものです。
区としましては、提案された施設建築物の計画は適法であるとともに、まちづくりの課題解決に資するものであることや地域の魅力あるまちづくりに貢献するものであり、また、児童相談所等複合施設への配慮もされていることから、今後は地域の理解を得ながら、事業者と連携協力して、計画の実現に向け取組みを進めてまいります。
3、区立赤羽台西小学校の改築について
大きく3点目は、区立赤羽台西小学校の改築についてです。
区立赤羽台西小学校の学区域もまた、人口急増となることから、URとの協議を重ねて、学校の敷地を拡張することができました。この間、校内のボウリング調査がおこなわれるなど事前準備も始まり、改築にあたっての事業規模と改築方法、スケジュールなどの検討に入る時期を迎えています。
23区内では学校プールに対する対応に違いがでているようですが、水泳の授業で自分の命を守ることに力をつけることは、学校教育の大切な柱と考えます。
学校改築にあたり、以下2点質問します。
(1)教室確保(学童クラブを含む)やプールなど施設整備について
人口増が予想される中での、学童クラブ等を含む教室確保、運動場やプールなどの施設整備をどのように整えてゆくのか、お聞きします。
学校改築時の施設規模等については、改築計画を具体化する設計着手の段階で、「北区立小・中学校整備方針」に基づき、児童数の動向などを勘案して決定しており、整備内容としては、教室、プール、体育館、グラウンドをはじめ、児童の放課後の居場所などについても、基本的には、この方針に基づき整備することとしています。
なお、令和4年度東京都教育人口等推計の速報値によれば、赤羽台西小学校の学級数は、令和8年度をピークに、15学級となる見込みであることや、直近の北区人口推計では、赤羽西地区の小学生人口が、令和18年度まで増加傾向にあることなども勘案し、具体的な施設整備内容について、引き続き検討してまいります。
(2)改築中における教育環境整備と学童保育について
改築が居ながら改築となった場合には、工事中の騒音や振動による授業への影響を軽減するための対策と安全、プール、運動場、学童クラブ質の確保について伺います。私は、たとえば運動場の代替えなど、団地内の区有地を活用することなども検討することが必要になるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
赤羽台西小学校の改築については、今後の設計着手に向け、隣接のUR都市機構用地の取得を踏まえた具体的な改築の実施方法を検討しているところです。
改築工事に起因する騒音、振動への対応については、学校運営への影響が最小限となるよう、学校と綿密に調整を図りながら、工事工程を組んでいくとともに、低騒音・低振動型の重機の導入や、仮設、養生、工法の検討など、騒音、振動の低減に努め、安全対策については、万全を期してまいります。
また、改築時に代替施設の確保が必要となる場合は、学校と十分に協議を行い、可能な限り、周辺公共施設などの確保を図ってまいります。
4、都営桐ヶ丘2丁目団地に生活関連施設整備を
最後の質問は、都営桐ヶ丘団地北側、桐ヶ丘2丁目地域に、生活関連施設整備を東京都に要請していただくことです。
この夏、ついに八百屋さんの移動販売がなくなってしまい、季節の野菜や果物を手に取り、おしゃべりしながらの買い物の楽しみがまた一つ減ってしまいました。
東京都の買い物弱者支援事業が始まったのは、今から5年前の2017年12月のこと。区内では桐ヶ丘や堀船の都営住宅パートの5ヵ所で実施され、都内では71か所へと広がっています。
足立区では、移動販売事業の実施について、事業者や自治会、東京都と必要な調整を行うため、区のホームページで登録事業者一覧を公開するとともに、申請を随時受け付けています。区内をA~Eの販売地域の中から希望する都営住宅に移動販売できるよう紹介し、区が事業者と自治会をマッチングする取り組みです。今年7月からはじめています。
また、世田谷区の都営喜多見2丁目アパートでは、昭和大学の学生が野菜の移動販売で買い物が困難な高齢者をサポートする取り組みが始まっていると報じられています。
大規模な都営桐ヶ丘団地では、建て替え事業がすすむ中、団地南側の創出用地B地区で、仮称桐ヶ丘区民センターと大規模な商業施設が計画されています。ところが、同団地北側の桐ヶ丘2丁目地区では、生活関連施設計画はありません。現在すでに450世帯が生活し、新たな都営住宅建設分を含めると、約1500世帯の住民が暮らす地域となります。すぐ近くには、やはり買い物に困難をかかえる「区政シルバーピア赤羽北」もある地域です。
そこで、以下3点質問します。
(1)買い物不便を解消するため、東京都に今後の都営住宅建設をはじめ、創出用地活用の中で、生活関連施設整備を計画化するように求めてください。
(2)当面の対策として、現在実施している移動販売事業内容を拡充し、生鮮食品を取り扱うの都のできる移動販売を、東京に求めてください。
(3)北区としても、赤羽北3丁目の「区営シルバーピア」で行われた、「区内商店街による出張販売」の経験を生かしていただくことや、足立区のような取り組みを検討し、実施していただくことを求めます。
あたたかい答弁を求め、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
はじめに、東京都に生活関連施設の整備を計画するよう求めること、についてです。
この度の都営桐ヶ丘団地建替え事業にあわせた桐ヶ丘1丁目の創出用地Aにおける東京都による生活利便施設等の集積の取組みは、「北区都市計画マスタープラン2020」の策定により、同団地周辺が新たに「赤羽台・桐ヶ丘地区」として、地区連携拠点に位置付けられたことに伴い、団地及び周辺地区において「生活の中心地」の形成を図ることを目的に、事業化を行うものです。
このため、同団地内にさらなる生活利便施設の整備を行う計画はありません。
一方、桐ヶ丘団地を中心とした地区の高齢化等に配慮した買い物弱者対策については、区もその必要性について、認識しているところです。
区としましては、桐ヶ丘1丁目の創出用地Aにおける取組みについて、今後、東京都が公表する予定の「事業実施方針」に買い物弱者等への対策が盛り込まれるよう引き続き協議を進めてまいります。
次に、移動販売事業の拡充について、お答えいたします。
現在、都営桐ヶ丘2丁目団地内では、買い物弱者への支援策として、東京都の「都営住宅における買物弱者支援事業」を活用し、移動販売サービスを実施しております。
この移動販売サービスにおいて、商品の仕入れ販売をしているのは民間事業者であり、取り扱う商品の品揃えなどは、事業者側の判断によることとなるため、生鮮食品をはじめ、取り扱う商品にかんして、東京都に求めることは考えておりませんが、いただきましたご意見、ご要望につきましては、引き続き、販売事業者へ伝えてまいります。
次に、区内商店街による出張販売や、他自治体による移動販売事業の取組みについて、お答えいたします。
区では、令和2年に、区営シルバーピアにおいて、居住者の日常生活の利便性向上と、区内商店街の販路拡大に寄与することを目的に、区内商店街の協力による移動販売を実施しました。
その後、コロナ禍により実施を見送り、再開に至っておりませんが、移動販売を実施した商店街によると、商品の搬入・搬出による負担や、販売にかかる人員の確保などに課題があると伺っております。
今後も、ご紹介いただきました他自治体の取組みなどを調査研究するとともに、都営住宅における移動販売等について、事業者等から提案があった際には、買い物が困難な地域を紹介するなど、適切に対応してまいります。