2015年第2回定例会個人質問―野口まさと
2015年6月25日 | 野口まさと
私は、この4月に区議会選挙で、日本共産党より立候補し、当選した野口まさとです。これまで、様々な仕事をする中で、様々な方と接し、人々のいろいろなくらしを見て参りました。また、平成21年から5年間は清水小のPTA会長として区の職員や議員の皆様にも大変お世話になりました。これまでの経験を生かしながら、区政の発展のため皆様とともに力を尽くして参りたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
さて、私は大きく3つ、東京都北区立学校適正配置計画、学校跡地に関して、そして十条地域のまちづくりについての質問をさせていただきます。
1、東京都北区立学校適正配置計画について
はじめに、学校適正配置計画についてです。小学校の適正配置計画について、これまでに行われた協議会での議論では、通学距離や通学路の安全性、学校の立地や、大規模災害時の避難所機能の確保など、学校数を減らすことにより想定される様々な問題点があきらかとなりました。また地域住民の皆様が、学校がなくなることへの不安・心配を抱えていることもわかりました。
これまでに行われた適正配置計画を振り返ってみますと、統合された小学校で、児童数が増加し、教室の増築をしなければならなくなったところや、通学距離が長くなったところなど、デメリットが生じている事例も見受けられます。今回示された中期計画、北区基本計画2015の重要課題のひとつ、若年層・子育て世代の定住化-これに関しましては、私も全力で取り組んで参りたいと思いますが、こういった目標を掲げるのであれば、こどもの増加を想定して教育施設を確保すべきであると考えます。これからの北区を支える子どもたちの活動する場所である小中学校は、減らさずに維持していただきたいと考えています。
さて、これまで北区は、地域住民との合意を尊重するという基本姿勢を前提として協議会を開催している。このことについては評価をしたいと思いますが、地域住民が参加をすることで、地域に対しての、非常に大きな責任と負担がかかってくることもまた事実としてあります。たとえば稲付中学校サブファミリーブロック(SFB)では、当初召集された協議会構成メンバー31名中、各学校から選出される委員は学校長を除けばPTA役員3名のみです。しかもこの委員が、教育委員会事務局の設定した協議会開催日に都合を付けることが出来ない場合でも、代理出席は認められないというのが今の協議会の現状です。結局各学校の代表者の多くは、自分の仕事を犠牲にしながらの参加を強いられることになっています。また協議会での決定事項は、地域の各町会や家庭には、概要がプリントとして配られますが、具体的な議論の中身については、協議会メンバーが適宜校内での説明会を開催して行うことでしか保護者には伝わりません。各学校のPTA役員選定にあたっては適正配置協議会に参加し、保護者に説明をするという新たな任務を担うことのできる方を選出しなければなりません。これもまた困難な作業です。
(1)適正配置計画はA・Bブロックでの教訓を生かして、地域との協議を進めることを求める
そこで1つ目の質問です。私はこのような地域の協議会委員の負担を解消するために、
1、PTAが委員の選定を行うに当たり充分な時間を確保できるよう、協議会の招集呼びかけは、出来るだけ早い時期に行うこと、
2、協議会への委員の代理出席を認めること、
3、協議会議事録は学校を通して各家庭へ配布するという負担軽減策をとるべきであると考えますがいかがでしょうか。
【区の答弁】
東京都北区立学校適正配置計画にかかわるご質問にお答えします。
まず小学校適正配置検討協議会委員の構成についてです。
協議会は、東京都北区立学校適正配置計画に基づき、SFB内の町会・自治会及び小中学校PTAの代表、小中学校長、教育委員会で構成しています。桐ヶ丘中学校SFB及び十条富士見中学校SFBのCグループにつきましては、今年の11月頃、児童数の再調査を行い、小学校数を改めて提示したうえで、学校や地域向けの説明会を開催し、平成28年度から協議を開始させていただきます。 協議会委員の推薦につきましては、十分な準備ができるよう、できるだけ早期に依頼してまいります。
次に、協議会委員の代理出席についてです。
ブロック毎の協議会で定める設置要綱の中で協議事項や構成、任期等を定めていますので、協議会の検討課題とさせていただきます。
次に議事録の各家庭への配布についてです。
現在、「協議会だより」を作成し、ブロック内の小中学校の児童生徒を通じて、すべての保護者に協議状況をお知らせしています。その中で、議事録については北区ホームページ及び所管の地域振興室、学校適正配置担当課で閲覧できることを周知しています。 閲覧場所や「協議会だより」にホームページアドレスを掲載するなど、関係者の皆さまが、より容易に情報を入手できるよう工夫してまいります。
(2)(仮称)西が丘小学校の改築計画について、協議会での住民合意を守ること
2つ目に、来年度開校となる(仮称)西が丘小学校についてお伺いします。ここの統合協議会では、校舎の改築工事を行うことも確認されています。協議会での合意は守られなければならないと考えておりますが、中学校の改築工事が優先して行われる方針などもある中で、現時点での改築工事の見通しをお示しください。
もうひとつ、(仮称)西が丘小学校については、当面現清水小学校の場所に子供たちは通うことになります。ここでは校舎の増築等も行われることになりますが、屋外運動場、いわゆる校庭面積について、統合後の児童数に見合うだけの屋外運動場面積の確保が出来るかお示し下さい。
【区の答弁】
次に、(仮称)西が丘小学校の改築計画について協議会での住民合意を守ること、のご質問にお答えします。
区立学校の改築につきましては、昨年3月に策定しました「北区立小中学校改築改修計画」において、改築校選定の考え方をまとめ、中学校優先の改築の考え方をお示ししています。また、小学校については、改築が施設の老朽化対策でもあることから、昭和30年代築の小学校を優先して改築していくこととしています。さらに、学校が地域のさまざまな活動の場となっていることから、地域バランスに配慮し、改築校を選定することとしています。清水小学校と第三岩淵小学校の統合新校の改築についても、基本的にはこの考え方に基づき、小学校適正配置検討協議会の意向を踏まえ、できる限り早期に統合新校の改築が実現できるよう努めていきます。
つぎに、統合新校が来年4月に開設した際に使用する現清水小学校の屋外運動場の面積確保について、お答えします。
運動場の面積は、文部科学省の学校設置基準により児童生徒数による学校規模から必要な面積を算出する仕組みとなっています。統合新校が来年4月に開設された際の児童数が不明のため、本年4月の清水小学校と第三岩淵小学校の児童数を合わせた規模で試算すると、同校の運動場の必要面積は約3300㎡となります。一方、現清水小学校の運動場面積は、この基準を500㎡上回る3800㎡です。今年度に新校開設に向け、校舎を敷地内の2箇所に分けて増築しますが、運動場への影響を最小限に抑える配置計画としたため、増築後も同校の運動場面積は文部科学省の運動場の面積基準を上回る見込みとなっています。
(3)小学校屋外運動場面積の確保について
3つ目、今お話しした屋外運動場の区内全体の状況についてもうすこしくわしくお伺いしたいと思います。教育環境の確保のためには現在行っている校舎などの施設整備と併せて、運動場についても子どもたちがのびのびと体を動かすことが出来るよう、十分な広さを確保することも必要です。
都内において土地を確保することが難しいことは承知していますが、既に統合が行われた田端小学校では、文科省の定める基準を満たさない校庭面積となってしまっています。
先ほど申しあげました(仮称)西が丘小学校でも、改築にあたっての校庭面積の確保は、かなり困難な状況にあるのではないかと考えております。また適正配置とは別に、現在、北区で取り組んでいる保育所の増設の取り組みが実を結び、子供の人口が増加中です。また、放課後子ども総合プランを実施するために、専用教室を設ける必要があるため、教室の増設工事も各学校で進められているところです。さらに、なでしこ小学校に見られるように、学校改築に併せて一般区民向けの公共施設も設置することにより、結局建物部分が大きくなり、子どもたちの活動をする場所が減らされてしまっているところもあります。
このように適正配置とは別の理由でも、ただでさえそれほど余裕のない屋外運動場が、さらに狭くなっている。これが現在の北区の置かれた現状であると認識しています。
私は、北区自身が唱える「子育てするなら北区が一番」「教育先進都市北区」というスローガンにこたえる施設基準確保を求める趣旨で以下質問致します。
1、屋外運動場について、現時点で文部科学省の定める運動場の面積基準を下回っている小学校・中学校数をお示しください。
2、現時点で計画されている校舎の増築が終了すると、屋外運動場面積基準を下回ってしまうと見込まれる小学校・中学校数をお示し下さい。
3、適正配置Bグループの滝野川紅葉中学校SFBでは、現時点で滝野川第六小学校と紅葉小学校の統合を行うことで合意がなされているようですが、両校とも校地面積はそれほど広くはありません、屋外運動場の確保に関して問題ないのかお答え下さい。
4、今後も校舎の改築・増築や適正配置計画が進められていくと、このように運動場がますます削られていくことになると思いますが、北区として、屋外運動場の面積確保のための対策をとるべきと考えます。区のお考えをお聞かせください。
以上宜しくお願い致します。
【区の答弁】
つぎに区立学校における屋外運動場の状況について、順次お答えします。
はじめに、国が定める運動場の面積基準を下回っている学校数についてお答えします。
学校の運動場面積の確保は、都市部においては共通の課題となっており、北区においても面積基準を下回る学校があります。本年5月1日現在の児童生徒数に照らし合わせますと、小学校で9校、中学校で5校の計14校が国の基準を下回る現状となっております。
つぎに、現在計画中の校舎増築計画が終了した際の運動場面積が国の基準を下回る学校数について、お答えします。
現在、具体的に増築計画を進めているのは、小学校2校ですが、増築場所の工夫等により、増築後も国の面積基準を下回ることはありません。
つぎに、現在、学校適正配置計画に基づき、統合協議を進めています滝野川第6小学校と紅葉小学校の運動場の広さについて、お答えします。
両校の統合は、現在も小学校適正配置検討協議会により検討が進んでいるところです。仮に両校が現在の学校規模で統合した場合、新たな施設需要等を考慮すると、校舎の増築が必要となり、いずれの施設においても統合後は、国の基準を確保することは難しい状況です。教育委員会としましては、増築校舎の配置など建設計画の工夫等により、教育環境の確保に努めていきます。
最後に校舎の改築や増築、学校統合が進む中での運動場の面積確保策についてお答えします。
学校を改築する際には、限られた敷地を有効活用するため、体育館やプールを校舎と一体的に整備するなど、オープンスペースの確保にこれまでも努めてきました。なでしこ小学校では、改築を機会に教育環境を向上させるため、拡張用地を買収する取り組みも実施しています。また、増築をする際には、運動場の面積確保や形状の維持に十分配慮し、増築場所を選定する取り組みを行っています。さらに適正配置との関連では、統合協議の際に、運動場の広さを含め、より望ましい教育環境を有する施設であるかを判断いただけるよう、これまで同様、必要な情報を適時適切に提供していきます。
2、学校跡地はスポーツ施設充実等、区民の生活や教育環境整備を優先することを求める
大きく2つ目として学校跡地問題についておたずねします。
北区はこれまでに適正配置計画を進める過程で生じた学校跡地、旧赤羽台中学校跡地13,254㎡と、旧十条富士見中学校跡地13,335㎡。区内でも最大規模の面積を持つ中学校を、大学などを運営する学校法人に売却してきました。今年度に入ってからも、旧桜田中学校が売却されています。区内には学校跡地がまだ多くあり、また今後の適正配置がすすむと、新たな学校跡地が生まれることになります。このような場所は、区民が様々なサークル活動などで利用してきた場所であり、区民の活動場所を奪うことは、区民の自主的な文化・スポーツ活動の低下につながりかねません。
平成24年の第一回定例会では、サッカー場の増設を求める陳情が、文教委員会において全会一致で趣旨採択となりましたが、3年経った今でも、顕著な動きはありません。ボール遊びすら禁止されている公園もあるなかで、フットサル場を作ってもらいたいとの要望は、現在でも多くの方から寄せられています。サッカーに限らず、区内の各スポーツ団体の運営には、区民の、特に子育て世代の多くの保護者の皆様も関わっておられ、こういった方々の活動の場所を保障することは、子育て世代の定住化を目指す北区の方針にも寄与するものと考えます。区民の活動施設はすでに飽和状態にある中で、大学体育館などの施設の借用をお願いし、断られるといった事例もでています。以下質問いたします。
(1)学校跡地はスポーツ推進政策推進など区民施設として整備せよ
1つ目、区有地、特にある程度まとまった面積が取れる学校跡地は売却をせず、区民の使うことの出来る、グランドなどの運動施設として整備を行うことを求めたいと思いますがいかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
【区の答弁】
次に学校跡地の活用について順次お答えいたします。
はじめに、学校跡地は、スポーツ推進政策など区民施設として整備せよ、のご質問です。区立小中学校の適正配置によって発生する学校施設跡地については、区民共通の貴重な財産であるとの認識もと、学校施設跡地利活用計画を策定し、特別養護老人ホームの誘致や子育て関連施設の整備など北区基本計画等の着実な実現、また基本計画実現のための資金調達として有効な活用を図ってまいりました。 今後も、学校跡地が発生した際には、学校施設跡地利活用計画を策定し、その計画に基づき区政の課題解決に資する有効な活用に取り組んでまいります。
(2)すでに大学に売却した敷地については、区民への施設貸し出しを含めた大学との連携を求める
2つ目として、施設の貸し出しを求めるための協定についてです。
北区教育ビジョン2015において、トップアスリートのまち・北区にふさわしいスポーツ活動を展開するとして、「スポーツ参加機会を拡充する」「スポーツ活動の充実を図る」こととしています。しかし区民がスポーツをする場所を確保することが出来なければ、この目標はかけ声だけになってしまうようにも感じます。区内に施設を持つ大学などに対して、特に区有地の売却や貸付を行った学校法人等に対して、施設の貸し出しを求めるための協定を結ぶことは出来ないのでしょうか。お答え下さい。
【区の答弁】
次に、大学に売却した敷地について、区民施設貸し出しを含めた大学との連携を求める、についてお答えします。
すでに売却や貸付した施設につきましては、売却・貸付の際の提案に基づき、区民の利用や、地域の課題解決に資する場所の確保などを行っていただいています。また、包括協定を締結した5校の大学とは災害時の避難所としての利用をはじめさまざまな連携をしています。 学校施設の利用については教育機関としての利用や学生の安全確保など課題が多いと伺っており、包括協定の中で可能な連携を図ってまいります。
(3)災害時避難所の面積基準の拡充を求める
3つ目は、避難所の一人あたりの面積拡充に関してです。
現在、区内の学校などが、災害時の避難所として指定されていますが、避難所を設定するにあたり、区は災害時の避難所収容可能人数を、東京都の基準を準用し、3.3㎡に2人としています。これは一人当たり畳一畳程度の広さでしかなく、荷物を持って避難した人は寝ることもままならない基準となります。東日本大震災時には、宮城県石巻市がこの基準によって避難者を収容しましたが、このことに対して、国連機関(国連難民高等弁務官事務所)から改善をもとめられた経緯もあります。東日本大震災後、さまざまな防災対策が進められていますが、避難所の有効面積を広げることも必要です。災害時の区民の暮らしを確保するために、区としても避難所の一人あたりの面積を拡充する必要があると思いますがいかがでしょうか。お答え下さい。
【区の答弁】
次に、災害時における避難所の面積にかんするご質問にお答えします。
東京都北区地域防災計画では、東京湾北部地震が冬の夕方6時に発生した場合、区内で約73000人の避難者を想定しています。この被害想定において、現在の区が指定する避難所全体で、避難者一人が利用できる面積は約3平方メートルという状況です。 今後も避難所については、避難者の健康等に配慮し、可能な限り良好な環境の構築が図られるよう引き続き、検討を行ってまいります。
3、十条まちづくり問題を問う
大きく3つめとして、今年度から特別委員会も立ち上がりました十条まちづくり問題のなかから、特定整備路線補助73号線と埼京線の連続立体交差化事業に関していくつかお伺い致します。
(1)埼京線連続立体交差化計画について、東京都が検討した地下化方式での費用の積算の公開を求める
1つ目は、この間地域向けの説明会において、連続立体交差化事業の構造形式を高架化として決定した理由としてあげられている費用の問題です。東京都の検討では地下化にした場合、高架化にした場合と比較して約2倍の費用がかかるとの説明がなされました。しかしながら、住民に向けては費用の詳細も明らかになっていないために、まともに地下化方式の事業検討がなされていないのではないかと、多くの疑問の声が上がっています。東京都の連続立体交差化事業においては、過去に元東京都知事の石原慎太郎氏が、東京都議会内において「地下化の方が費用としては安く済む」と発言したことがあります。事業を行うには住民への丁寧な説明と理解を求める姿勢が必要です。東京都の検討した構造形式は、高架化・地下化あわせて何通りであったのか。また、今回の高架化計画の比較対象となった地下化計画についての費用積算の詳細について公開を求めます。
【区の答弁】
次に、十条まちづくり問題を問う、との御質問にお答えします。
はじめに、埼京線連続立体交差化計画について東京都が検討した地下化方式での費用の積算を求めることについてです。
まず、構造形式は何通りであったのかとのご質問ですが、東京都は、高架方式と地下化方式、2つの構造形式を比較・検討したと聞いております。
次に、地下化計画の費用積算の公開についてです。
区といたしましては、連続立体交差化事業の高架化、地下化の構造形式における積算などの検討や説明は、都市計画決定権者であり、事業主体である東京都が、主体的に行うべきものと考えております。
(2)埼京線連続立体交差化事業後の通過禁止駅指定の継続について
2つめに埼京線の停車問題です。十条駅の連続立体交差化事業が完成すると、「通過禁止駅」である要件がなくなることになります。少し説明しますと、埼京線十条駅は駅両端に踏切があり、仮に快速・通勤快速などの電車を通過させようとすると、現在よりも踏切を長時間遮断しておかなければならなくなります。踏切を空けておく時間を確保するため、現在十条駅では「通過禁止駅」の指定がなされ、快速・通勤快速などすべての電車が停車することになっています。
踏切が解消され、「通過禁止駅」の指定が解除されれば、快速・通勤快速電車は十条駅を通過することも考えられ、十条地域にお住まいの皆様からは、「止まらない電車が出てくるのではないか」との不安の声や、「今より不便になるなら、何もしないほうがいい」との要望もいただきます。
連続立体交差化事業後に「通過禁止駅」の指定は継続されるのか、区長のご答弁を求めます。また板橋駅も十条駅と同じ理由で「通過禁止駅」の指定がなされています。板橋駅は現在駅舎の工事中ですが、「通過禁止駅」の指定が見直されることがあるのか、お答え下さい。
【区の答弁】
次に、埼京線連続立体交差化事業後の「通過禁止駅」指定の継続です。
ご紹介いただきましたとおり、埼京線の十条駅および板橋駅は、通勤快速、快速を含めたすべての列車が停車しております。十条駅及び板橋駅での列車の通過については、現時点では未定であると、JR東日本から聞いております。区といたしましては、今後の動向を注視し、必要に応じて協議してまいります。
(3)都市計画道路補助73号線、および十条駅付近連続立体交差化に関連する道路計画は、住民合意抜きに進めないこと
3つめは都市計画道路についての質問です。これまで北区のまちづくり政策は、多少の時間はかかっても、区民との合意に力を尽くす。このような方針でありました。しかしながら今回の都市計画道路補助73号線の建設計画では、期限までの事業遂行が第一目標とされ、また十条駅付近連続立体交差化事業に伴う、事実上の「側道」を区道とする提案も、住民や、区議会にさえ報告がないままに、いきなり住民に立退きを迫る計画が示されています。いずれも住民合意を作る過程が省かれてしまっているのです。
73号道路問題は、そもそも区長が区民の意向調査をせずに、東京都に整備を求めたところから始まっているわけですし、いわゆる埼京線の高架化事業についても、東京都は適切な構造形式であるとの説明をしていますが、仲原踏切を消防自動車が横断できなくなることや、区域外への転居を余儀なくされる住民がいることを考えれば、北区民にとっては「適切な構造形式」では決してありません。住民の転居など、これまで北区が行ってきた事業よりも大きな犠牲を伴うからこそ、これまでよりも丁寧な事業説明会の開催などが行われなければならないはずです。少なくとも、北区としては区民の声を東京都に対して代弁する姿勢がなければなりません。以下2点質問いたします。
1つめ、6月11・12日に行われた補助73号線の用地説明会では、測量に応じていない方の測量図面が示されていることが明らかとなりましたが、説明会ではこの質問に対しての回答はありませんでした。東京都に対して、この件について明確に回答するよう求めてください。
【区の答弁】
次に、都市計画道路補助73号線についてです。
補助73号線の用地説明会において、測量に応じていない方の測量図面が示されたとのご指摘がなされたことについては、事業者である東京都第6建設事務所から、昨年度実施した測量業務委託の内容を調査すると、聞いております。
2つ目として、都市計画道路問題での「まちかどトーク」の開催についてです。これまでの十条地域のまちづくり各ブロック部会では、住民の質問に対して「東京都の決定したことである」との答弁がなされるなどして、知りたい肝心なことについて区民の納得できる回答が示されていません。また区民から区長に対しての懇談の要望も出されていますが、区長は区の認める正式な団体でなければ応じられないとの姿勢です。事業に納得のいかない区民が多いのであれば、なおさら区民に理解を求める姿勢が必要だと思います。この問題、正式団体でなければ、地権者であっても話は聞かないという姿勢を改め、まずは区長ご自身が一度でも、住民説明会を主催し、住民の生の声を聴いていただく機会を設けてもらいたい。このようにお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。
「まちかどトーク」を、都市計画道路問題で十条にて開催し、区民の皆様と交流する。区長にとっても得るものは多いと思います。ぜひ実現していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。
以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
【区の答弁】
次に「まちかどトーク」の十条開催についてです。
十条地区のまちづくりは、密集事業や西口再開発事業、補助73号線や不燃化特区、連続立体交差化計画および関連道路計画など様々な事業・計画が重層的に進行しております。補助73号線や連続立体交差化計画は、事業者である東京都が説明会を開催していますが、区は東京都と共に同席し、説明をしています。また、区としても、様々な事業・計画について、十条地区まちづくり全体協議会や各町会、さらには、個別の要望活動の場などでも説明させていただいております。今後とも、十条地域まちづくりの担当部課が、地域の皆様の声をお聞きし、対応してまいります。