2014年第2回定例会個人質問―宇都宮章
2014年6月20日 | 宇都宮章
私は、大きく5点質問いたします。
1、「子ども・子育て支援新制度」の導入は強行しないこと。本格実施の際には、子どもの権利保障を基本に、区の保育事業の水準を維持・拡充せよ
まず初めに、来年度本格実施が強行されようとしております子ども・子育て支援新制度(以下、新制度と呼びます)についてです。
この質問の第1点目は、新制度に対する区の基本姿勢、準備状況、周知、説明についてです。
この一年、内閣府の子ども・子育て会議で、制度や事業の内容、基準などの検討作業が進められてきましたが、会議の中では、現行基準より下回るのではないかとの疑念や不安の声が相次ぎました。しかも政府の作業が大幅におくれ、全国の自治体としても苦慮している中、区内の保育関係者、利用者からも、新制度がよくわからない、保育料はどうなるのか、早朝から夜遅くまで交代で働く保育士さんの待遇は本当によくなるのかなど不安の声が出されています。
長きにわたり歴史を重ねてきた多くの保育園、幼稚園関係者の皆さんが、児童福祉法第24条に基づく区市町村の保育責任、幼稚園の私学助成制度を守り、新制度への移行は義務づけないことを確認させ、運動してきております。混乱の中で一方的にこの新制度を押しつけ、導入を強行すべきではありません。
複雑でわかりにくい新制度について、区として幼稚園、保育所など事業者や利用者の皆さんの要望を聞き、不安に応える周知、説明を求めます。あわせて区の基本姿勢、準備状況についてお答えください。
次に、北区の条例制定について伺います。
新制度では、給付の実施主体である幼稚園、保育所、認定こども園の教育・保育施設と小規模保育所等の地域型保育事業所は北区から確認を受けることになります。したがって、北区はこの確認を行うための基準を条例で定めますが、その条例化に向けて以下4点要望いたします。
第1点目は、施設、事業者が利用者を選考することについてです。新制度では、保育所については区市町村責任で保育を実施することから、北区が入所調整を行うことになりますが、認定こども園などにおける直接契約において、特定の子どもや家族を排除することにならないよう基準や取り扱いを求めます。
第2点目は、保育料についてです。新制度の移行によって現行の保育料が引き上げとならないようにすること。さらに、北区が実施しております保育料の軽減措置や多子減免、また収入の急激な変動に応じた所得階層の見直しなどを継続するように求めます。
第3点目は、保育料以外の負担についてです。施設、事業者は、保育料以外に行事参加費、通園費など実費・上乗せ徴収ができることになりましたが、所得格差が保育格差につながりかねません。そこで、仮に保育料以外の負担が必要な際は、保護者に対して文書による説明と同意を義務づけることや、自治体が保護者の自己負担について全部または一部を助成することができるように求めます。
第4点目は、地域型保育事業についてです。保育士の資格要件については規制緩和となりました。例えば小規模保育所B型は保育士資格が2分の1とされています。リスクの高い無資格者の保育は避けるべきです。また、家庭的保育事業、小規模保育事業などの保育者も保育士資格者を基本とすべきです。さらに、家庭的保育などの給食は自園調理を必須とし、調理員を配置することを求めます。
以上、条例化に当たっての4点の要望についてお答えください。
新制度についての3つ目の質問は、保育士処遇や施設整備についてです。
新制度は、量の拡充、質の改善を打ち出していますが、制度発足前から既に財源が4000億円不足し、目玉だった保育士の処遇改善策の加算率をプラス5%からプラス3%に真っ先に減らしてしまいました。
保育士確保と処遇改善の施策、施設設備の整備に対する財政負担復活などを国・都に求めるとともに、保育士処遇改善などについては区独自の施策を求めますが、お答えください。
新制度についての最後の質問は、現行の保育内容・基準を維持・拡充し、待機児ゼロを目指すことについてです。
先般策定された平成28年度までの北区中期計画では、保育所待機児童解消について、認可保育所で932人の定員増を図るとしておりますが、今後は区立保育所としては整備しないとしました。民設民営の私立保育所の力をおかりすることは重要ですが、待機児解消に区が責任を果たすならば、基本的には区立保育所整備を第一とすべきであり、株式会社の参入など全て民間任せにすることは認められません。
今後策定の北区基本計画や(仮称)北区次世代育成支援計画に待機児ゼロを目指し区立保育所整備を計画化するよう求めます。お答えください。
【区の答弁】
子ども・子育て支援新制度に関するご質問のうち、区の基本姿勢、準備状況等についてお答えをさせていただきます。
子ども・子育て関連三法の趣旨は、保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識のもとに、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に社会全体で推進するというものです。日本の未来を支える子どもたちにとって大きな意味を持つものと捉えています。平成27年4月に向けて国も自治体も準備に奔走しているのが実情です。
区といたしましては、子ども・子育て会議を開催し、活発な議論を重ね、(仮称)次世代育成支援計画の策定等に取り組んでいます。
また、今月には私立幼稚園設置者に対し説明会を開催した上で、私立幼稚園の新制度への移行に関する意向調査を実施します。さらに、9月下旬には新制度についての周知を開始するとともに、コールセンターを設置し、区民の皆様に対しても十分な周知とご案内に努めてまいります。
地域型保育事業の認可基準、教育・保育施設、地域型保育事業の運営基準、放課後児童クラブの設備及び運営基準等につきましては、第3回定例会で条例制定のご提案をする予定です。
内閣府令等において、従うべき基準と参酌すべき基準等が示されております。利用申し込みに対する正当な理由のない提供拒否の禁止、また地域型保育事業における保育従事者の資格等は、従うべき基準となっています。そのほかにも内閣府令等によりさまざまな基準が定められておりますので、今後、北区の実情に応じ検討してまいります。
保育料につきましては、国から利用者負担の考え方が示されましたので、試算をし、現行の保育料との比較・分析に着手しています。区が実施している軽減措置等についてもその中で検討してまいります。
なお、27年第1回定例会で条例改正のご提案をする予定です。
保育料以外の実費負担、上乗せ徴収については、国の示す実費徴収に伴う補足給付事業による補助もありますので、その活用を図っていくことが第一と考えます。
次に、保育士処遇や施設整備についてです。
国は、保育士等処遇改善臨時特例事業を今年度は保育緊急確保事業費補助金で引き続き実施する予定で、東京都も認証保育所などの認可外保育所に対し処遇改善を行う予定です。また、子ども・子育て新制度の施行に向けた公定価格の中で処遇改善等加算を行い、充実を図っています。保育士の確保についても、処遇改善に加え、保育士の負担軽減、資格取得支援等取り組みを行っております。
区としては、当面、国・東京都の動向を注視してまいります。
区は、これまでも私立保育園に対し、国及び東京都の制度によるもののほか、保育所運営の充実を図るため、区単独でさまざまな補助を行ってまいりました。支援のあり方については、今後、子ども・子育て新制度の実施が予定されていますので、国及び東京都の補助制度の動向を踏まえ、適切に対応してまいります。
施設整備につきましては、安心こども基金の活用を図り、今後も必要に応じて認可保育所の誘致を図ってまいります。
次に、現行の保育内容・基準を維持・拡充し、待機児ゼロを目指し親の願いに応えよについてです。
待機児童の解消対策は喫緊の課題であり、「子育てするなら北区が一番」を確実なものとするためにも非常に重要です。
このような認識のもと、区立保育園では、つぼみ保育園の新設や定員拡大、認可保育所や小規模保育所の公募などさまざまな対策を講じてきました。
また、東京都では、株式会社等の参入を促進し、保育サービスの一層の拡充を図ることを目的に、多様な主体による保育所緊急整備事業に取り組み、認可保育事業者に対して独自に補助を行っています。この補助事業等を活用し、保育需要を見ながら、北区でも私立の認可保育所の誘致に今後も取り組んでまいります。
開設後は、毎月、私立保育園長会において情報を共有するとともに、必要に応じて指導やアドバイスを行うなど、良好な保育環境のもと、子どもたちが過ごせるようにサポートを行っています。また、新制度においては、基準に基づき確認を行いますので、必要に応じて指導・監督するなど、十分な対応に努めてまいります。
2、区内文化団体等に対する施設使用料の軽減策の拡充を
大きな2つ目の質問は、区内文化団体等の施設使用料についてです。
区内には、自主的に日常活動する多くの文化団体・サークルがあります。しかし、活動を継続していく上で施設使用料の負担が年々重くのしかかってきております。
区内で地域文化のにぎわいづくりを目指して立ち上げた王子狐のミュージカルの会は、平成20年、文化庁の文化芸術による創造のまち支援事業から300万円の支援を受け、北とぴあで第1回目の公演を成功させました。王子の狐をテーマに創作したミュージカルの上演を通して、地域文化の創造と継承、多世代の結びつきづくりを事業目的として、北区及び北区文化振興財団との共催、北区教育委員会などの後援を受け、昨年末に4回目の公演を行いました。出演者には地元の子どもたち中心に3歳から80歳の幅広い世代の方が参加しました。
しかし、今後、5回目の上演を目指す上で施設使用料が重い負担となっております。リハーサルや当日の会場費は免除されていますが、上演に向けて約一年間、区内のふれあい館などで五十数回に上る稽古、レッスンのための会場費が27万円を超えています。
また、区内で長年活動している幾つかの絵画団体・サークルの方にも伺いました。今年で38回目の美術展を北とぴあの展示ホールで開催する区内でも伝統ある美術会は、6日間の施設使用料が53万円、照明、パネル代を加えると66万円にもなり、年間会費額の75%を超えるとのことです。会員には現職を退きリタイアされた方も多く、絵を描くことで新たな生きがいを見出している方もいます。特に北とぴあの美術展では個人では不可能な作品展・個展が実現し、一生のうちでかけがえのない無上の喜びを得ています。営利を目的としない同好者の美術会の会場費を以前のように減額してほしいとの声は、他の絵画サークルにも共通のものです。
北区では、平成24年度から区民優遇と称して、他区の利用者負担を1.2から1.5倍化にしました。しかし、本当に区民優遇と言うならば、日常の草の根の文化芸術活動を根づかせること、自主的な活動を応援することではないでしょうか。
そこで、最初に2点伺います。
その1点目は、区内で活動する文化団体・サークルの継続、育成、支援に向けた区長の姿勢と決意を伺います。
2点目は、以上に述べたように要望の強い施設使用料の減免策の拡充についてです。積極的な答弁を求めます。
次に、さきの全員協議会でも説明のあった旧豊島北中学校の校舎部分を活用し、平成27年4月開設を目指す文化芸術活動の拠点の整備についてです。
この施設は、北区学校施設跡地利用計画や北区中期計画などで示された文化の創造と人々の交流を育むまちをコンセプトに整備されるものです。今、るる述べてきました区民の方々の文化芸術活動を応援する施設としての役割に大きく期待が膨らむものであります。
そこで3点目の質問です。この施設に関する区の具体的な構想、あわせて施設使用料については思い切って格安になるよう設定すべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。
【区の答弁】
区内文化団体等に対する施設使用料の軽減策の拡充についてのご質問に順次お答えします。
まず、区内の文化団体の支援につきましては、北区文化振興財団が、北区文化祭への参加団体について施設使用料の免除や助成金の交付などを行っています。区としては、引き続き財団を財政面から支えてまいります。
次に、施設使用料の減免についてのご質問です。
区民の文化芸術活動の場といたしましては、北とぴあ、赤羽・滝野川の両会館、区民センター及び文化センターなどをご利用いただいております。文化センターの利用につきましては、使用料が5割減額となる社会教育関係団体登録制度があります。それ以外の施設使用料についての減免を拡充する予定はございません。
次に、(仮称)文化芸術活動拠点施設に関するご質問です。
(仮称)文化芸術活動拠点施設につきましては、区民の主体的な文化芸術活動を支援し、個性豊かな地域文化を創造することを目的として、美術や音楽などの文化芸術活動の場などを整備していきます。
施設の管理運営主体につきましては北区文化振興財団を予定しており、文化芸術団体などが利用しやすい施設利用料を設定する方向で検討しているとの報告を受けています。
3、日本製紙物流用地および廃止となる北王子支線・引込線は近隣地域の諸課題の解決のために
次に、大きな4つ目の質問は、日本製紙物流用地及び廃止となる北王子支線・引き込み線を近隣地域の諸課題解決に向けて利用することについてです。
本年4月、王子5丁目、日本製紙物流用地を長谷工コーポレーションが購入し、使用目的は居住系と伝えられました。
質問の第1です。
4万3000平方メートルの広大な敷地の開発には長期に及ぶ大規模な工事が伴います。近隣住民の方への開発の構想、情報の公開、工事に関する丁寧な説明、万全な安全等の対策を求めますが、お答えください。
質問の第2は、防災、福祉など地域課題の解決、住民要望に沿った土地利用・開発を求めることです。
従来、区内のマンションの一部が区民施設などと併設される例は少なくありません。区としてぜひこの機を捉え、この地域の皆さんのさまざまな地域課題、防災や医療・介護、保育などの要望に応える土地利用の誘導を図るべきと考えます。その際、現在、945人もの区内の特養ホーム待機者の改善を図ることは喫緊の課題ですが、この開発地域の近隣にある特養ホームの老朽化対策を区としても考える必要があります。当該法人との連携を図り、ベッド数をふやし、多床室を整備した特養ホーム建設も視野に入れたものにすべきと考えますが、お答えください。
質問の第3は、桜並木です。
この広大な敷地の周囲約700メートルに約百本の桜並木があります。私自身も地元の多くの方から何とか残してほしいとの声を聞いております。北区景観百選にもあるこの桜並木の保存を求めますが、お答えください。
質問の第4は、北王子支線・引き込み線についてです。
この開発計画により、本年7月1日に廃止予定となった北王子支線の引き込み線は、桜田通りとともに王子駅につながる歩行者優先の散策のネットワークに位置づけられています。また、東十条1丁目と王子3、4丁目の境界沿いを約330メートルにわたっており、これに王子4丁目公園と東十条南児童遊園が隣接しております。王子4丁目公園は災害時のいっとき集合場所になっており、日ごろは東十条南児童遊園とともに近隣の保育園の子どもたちの貴重な遊び場になっております。
廃止される引き込み線を有効活用し、緑道にするなど、潤いのある安全・安心のまちづくりが進むよう、区としてJR貨物に働きかけることを求めますが、お答えください。
【区の答弁】
日本製紙物流及び廃止となる北王子支線・引き込み線を近隣地域の諸課題解決のために利用するべきとのご質問にお答えします。
初めに、日本製紙物流用地についてです。
当該敷地は大規模な敷地であり、分譲マンションを中心とした計画が予定されております。現在、居住環境整備指導要綱に基づく事前相談の段階にありますが、周辺に与える影響を考慮し、計画内容や建設工事に関する丁寧な説明と万全な安全対策を行うよう事業者に申し入れてまいります。
次に、防災、福祉などの地域課題の解決、住民要望に沿った土地利用と開発を求めることについてです。
北区都市計画マスタープランでは、工場跡地などの大規模な土地利用転換に際しては、地域の課題解決に資する土地利用誘導を図ることとしております。今後、具体的に進められる居住環境整備指導要綱の手続の中で、地域の課題や要望を整理し、必要に応じて事業者に申し入れてまいります。
また、開発地域の近隣にある民間特別養護老人ホームの老朽化対策については、将来的な課題であると認識しており、特別養護老人ホームの事業者には情報を提供したいと考えております。
次に、北区景観百選にある桜並木の保存を求めることについてです。
区といたしましても、王子5丁目引き込み線付近の桜並木は、地域の人々に親しまれている景観であり、魅力あるまちづくりを進める観点からも貴重な資源であると考えておりますので、事前相談において既に保存を申し入れております。
次に、北王子支線・引き込み線についてのご質問にお答えいたします。
今回、廃線が予定されております王子3、4丁目付近の軌道敷沿線は、北区都市計画マスタープランにおいて、誰もが安全に楽しく回遊できる散策のネットワークに位置づけております。
区といたしましては、特徴的な地域資源となる可能性や魅力ある公共空間の重要性を認識しているところであり、今後、JR貨物と協議をしてまいります。
4、街角に災害時の避難の際に役立つ、わかり易い掲示を
大きな4つ目の質問は、街角に災害時の避難に役立つ、わかりやすい掲示についてです。
最初に、神谷2丁目南町会の防災活動を紹介します。
現在、私の事務所のある神谷2丁目南町会は、昭和27年発足、現在782世帯の町会で、平成4年から20年以上も自主防災訓練に取り組み、特に平成7年の阪神・淡路大震災以後はより本格的な訓練を行ってきました。3年前の東日本大震災のときは、発災後すぐに4、5人で町内を見回り、屋根瓦などの家屋の損壊を発見し消防署へ通報。すぐに駆けつけて対処したために事なきを得ました。また、12班から成る町会名簿、災害時要援護者名簿に基づき一軒一軒安否確認を行い、心細いときに来てもらえてほっとしたと大変喜ばれました。
平成24年から始まりました東京都の東京防災隣組事業の中で、都内36団体が認定・普及の対象になりました。神谷2丁目南町会はこのような長年の地道な活動や発災時の活動が評価され、区の推薦も受け、区内では認定第1号となりました。
去年の訓練では、日曜日の午後2時46分に震災を想定した避難所運営訓練を行い、神谷小学校体育館に段ボールやブルーシートを敷いて避難体験をしています。また、ペット愛好家の方々が独自の話し合いを始め、秋にはペットを含めた自主避難訓練の計画を立てているとのことです。
このように、町会長さん初め町会役員、防災部の皆さんを中心に話し合いが進められている中、さまざまな意見が出されています。その中で、特にこれだけは何とか実現できないものかとして、日ごろから街角に誰でもわかるようにいっとき集合場所、避難広場、避難所などの掲示をしてはどうかとの提案が生まれました。これが拝借してきました手づくりの見本であります。ごらんください。
今年に入って区が全戸配布しました保存版・北区防災地図の一番上の表紙には、わが家の防災メモとして避難場所を書き込むようになっていることは承知をしております。いざというときの避難のために、町内のごみの分別表示と同じように日ごろから街角に掲示があれば、より混乱が避けられるというご提案です。高齢者が多い地域、狭い道路、袋小路、見通しの悪い危険度の高い密集地域などでのモデル実施を含め、前向きな検討を求めます。お答えください。
【区の答弁】
私からは、街角に災害時の避難の際に役立つ、わかりやすい掲示をのご質問にお答えをさせていただきます。
発災時の混乱を避けるために、いっとき集合場所などについて、町内にわかりやすい掲示をしてはどうかというご提案は、神谷2丁目南町会における東日本大震災の教訓を生かした防災活動や話し合いの中から生まれた貴重なご提案と受けとめています。
今後、神谷地区防災会議などを通じて、地域の皆様とともに検討してまいりたいと存じます。
5、障がい者グループホームの建設促進に向けて
最後の5つ目の質問は、障がい者グループホームの建設促進についてです。
本年3月に発表された平成25年度の北区障害者実態・意向調査報告書によれば、知的障がいの方の現状のお住まいはグループホームが4.9%ですが、将来はグループホームに住みたいと希望される方は25.2%にも上り、この面からも建設が求められています。
前の質問で紹介した神谷2丁目南町会には、知的障がい者グループホーム神谷ホームがあります。町会ではここ数年、神谷ホーム居住者の方にも防災訓練を呼びかけて協力・参加され、地域とのつながりを強めています。グループホームが開設されて20年間、地域とのトラブルは一度もないとのことです。また、グループホームとして町会にも加入されているとのことです。
神谷も含め区内の知的障がい者グループホーム建設がさまざまな理由から進捗しておりません。私も神谷での説明会に2回ほど参加しましたが、引き続き区の粘り強い丁寧な説明で、地域の方々のご理解をいただくことが必要と考えます。区の姿勢をお答えください。
以上で私の質問を終わります。
【区の答弁】
最後に、障害者グループホームの建設促進についてお答えします。
障害者の方が住みなれた地域で安心して生活できる居住の確保は大変重要であると考えております。
平成25年度に行った障害者の実態・意向調査において、親亡き後の不安、グループホームの整備要望、障害への理解を求める声等を多数いただいております。
今後も、近隣住民のご理解とご協力を得られるよう丁寧な説明を重ねて行い、グループホームの早期開設に向けて引き続き取り組んでまいります。