2017年第3回定例会個人質問ーさがらとしこ
2017年9月13日 | さがらとしこ
おはようございます。わたくしは、認知症高齢者の方への精神障害者保健福祉手帳の交付、UR都市機構と北区との連携・協力による地域医療福祉拠点のとりくみ、学校適正配置の3つの課題について、区長並びに教育長に質問します。
1、介護を必要とする高齢者の負担軽減のために
(1)認知症の方の障がい者手帳取得について
はじめに、介護を必要とする高齢者の負担軽減について、認知症の方の精神障害者健康福祉手帳の交付について伺います。
認知症の状態にある高齢者はもちろんのこと、家族にとっては、認知症によって長年連れ添った夫、または妻が、「人が変わったようになって、言葉や行動を理解しようとしても、わけがわからない、どうしよう」という不安とともに、医療費や介護費用の負担も重なってくると、「押しつぶされそうだ」というご相談をいただきます。本当に、大変な毎日です。
そんな時、負担軽減制度の一つとして、認知症の方の精神障害者保健福祉手帳の交付があります。ところが、申請しなければ手にできない手帳ですが、どの窓口に行って、どんな手続きをすれば手帳を取得できるのか。まだまだ制度が知られていないのが現状ではないでしょうか。
精神障害者保健福祉手当の取得について、2点伺います。
1点目は、区としては、その周知や窓口での相談、申請手続きなど、どのように対応していますか。手帳取得の実績と区民周知の課題についてお答え下さい。
2点目は、精神障害者保健福祉手帳の取得による負担の軽減の内容についてです。国の制度として、また北区独自の軽減策についてもお答え下さい。
【区の答弁】
はじめに、認知症の方の精神障害者保健福祉手帳の取得実績と区民周知の課題についてです。
認知症と診断され、一定期間を経過し、日常生活や社会生活に著しい制約がある方に、精神障害者保健福祉手帳が交付されます。
相談および申請手続きについては、他の精神疾患患者と同様に障害福祉課の窓口で申請を受け付け、東京都に進達しています。
現在、認知症に特化した周知はおこなっておりませんが、40人の方に精神障害者保健福祉手帳が交付されています。
今後も、高齢者あんしんセンター等を通じ、丁寧な周知に努めてまいります。
次に、手帳取得による負担軽減についてです。
精神障害者保健福祉手帳を取得した場合、国と東京都の負担軽減の制度として、精神通院医療費の助成、所得税等の控除とともに、相続税、贈与税等が軽減されます。
また、区の独自の制度としては、今年度から65歳未満の精神障害者ほ保健福祉手帳1級の方に対し、月額1万円の心身障碍者福祉手当を支給いたします。
その他の制度として、民営バス料金の割引や都営交通乗車証の発行のほか、所得制限がありますが、NHKテレビ受信料の減免を受けることができます。
(2)第7期介護保険事業計画で保険料額や利用料の負担軽減を
介護保険制度が始まってから18年目、3年に1度の制度改定がおこなわれてきました。来年度に向けて、第7期介護保険事業計画の改定作業が進められています。
払える保険料にすべきと繰り返し求めてきましたが、制度発足の平成12年と比べると、標準保険料で年間8700万円から現在の6期目では6万5300円、なんと7.5倍以上になっています。目減りする一方の年金から、天引きされるたびに悲鳴があがるのは当然です。
家計の苦しさや、病気などによる収入減のためであっても、介護保険料の滞納が2年続くと罰則が科せられます。1割負担のはずの介護サービス利用料が、3割の自己負担になる。これが、介護保険料滞納に対する罰則、ペナルティーです。
居宅介護サービスだけでなく、施設への入所を希望しても、「3割負担ですから月々15万円以上の利用料がかかります」との説明を受け、「滞納した保険料をなんとか払いますから、1割負担にしてほしい」と申し出ても、認められません。それは、滞納が2年を超えた保険料は時効扱いになるために、後から払うこともできないからです。これでは必要な介護が受けられません。まさに、保険あって介護なし。生きる権利の侵害ではありませんか。
そこで、第7期介護保険事業計画において、保険料の値上げを抑え、負担を軽減させるため、以下5つの提案を事業計画に生かしていただくことを求めるものです。
その1。国に対し、国庫負担金の引き上げを求めること。
その2。保険料減額制度を拡充し、低所得者への負担軽減をはかること。
その3。非課税者、非課税に準ずる方に配慮した多段階制を拡大し、所得に応じたきめ細かい保険料設定をおこなうこと。
その4。低所得者に対する訪問介護やデイサービスの利用料および保険外の食費負担など、区独自の減額制度を実施すること。
その5。すでに実施された利用料2割負担によるサービス抑制がないかどうか、その実態を把握し、区の救済策を検討すること。今からでも利用料の3割負担の導入をおこなわないよう国に強く求めること。
これらを事業計画に反映させ、介護保険料と利用料の負担を軽減するよう求めます。お答え下さい。
【区の答弁】
はじめに、国庫負担金については、特別区長会を通じて要望書を提出しており、今後も必要に応じて要望をおこなってまいります。
次に、保険料の減額についてです。
現在、北区独自制度として、所得段階第1段階で老齢福祉年金受給者のみの方、大第2段階および第3段階で一定の条件に該当する方に対し、保険料の減額をしています。
低所得者の方への負担軽減については、今年度策定する第7期介護保険事業計画の中で、所得に応じた保険料設定を検討してまいります。
次に、低所得者に対する訪問介護やデイサービスの利用料等に対する区独自の減額制度の実施についてです。
北区では、現在、国および東京都の制度を活用して生計困難者に対する軽減制度を実施しており、区独自の新たな利用料軽減策につきましては、他区の事例等を参考に、研究してまいります。
次に、平成27年8月から実施された利用料2割負担の方の利用実態についてです。
利用実績を検証した結果、サービスの利用抑制はないと認識しています。
なお、国においては、2割負担への引き上げの影響について調査・分析することとなっています。
区といたしましては、国の調査結果を参考に、誰もが必要な介護や支援を継続して受けられるよう努めてまいります。
2、多世代がともに安心して住み続けられる赤羽台団地に―URとの連携・協力による地域医療福祉拠点のとりくみについて
大きく2年目の質問は、多世代がともに安心して住み続けられる赤羽台団地とするため、UR都市機構との連携・協力による地域医療福祉拠点のとりくみについてです。
私はこれまで、本会議質問などを通じて、高齢化率50%を超える都営桐ヶ丘団地とUR赤羽台団地を、北区が提唱する「長生きするなら北区」のモデル地区として、東京都やURとの連携による施策の推進を提案してきました。
「ダイニングキッチンのある住まい」として、高度成長期に勤労者世帯の夢をはぐくんできたUR赤羽台団地。3373戸の大規模団地でした。十数年前から建替えが進められ、来年の秋、新築13号棟の完成をもって建替え事業が終わろうとしています。新しくなった建物は「ヌーヴェル赤羽台」と名付けられ、建替え後の総戸数は約2100戸。まったく新しいまちの表情になりました。
建替えによる建物の高度利用と1200戸も住宅戸数が少なくなったことから、赤羽台団地には、新たに広大な未活用の土地が出現しています。いよいよ、この新たに出現した土地を、どう活用してゆくのか。「可能な限り、住み慣れた土地で、住み続ける」を、どう実現できるのか。子どもたちから高齢者まで、「多世代共生のまち=ミクストコミュニティ」の地域づくりは、UR都市機構にとっても、北区、そして住民にとっても、直面する大きな課題となっています。
では、UR都市機構のすすめる「地域医療福祉拠点づくり」というのは、どういくことでしょうか。2013年の閣議決定をうけて国土交通省は、「健康・医療・福祉のまちづくり推進ガイドライン」を発表。この中で、「超高齢化社会に対応した都市への転換は、都市規模の大小に関係なく、すべての都市において避けることができない政策テーマである」として、その推進体制構築の緊急性を指摘。その中で、大規模な団地をかかえるUR都市機構が、関係自治体とともに、お互いの情報を共有して協議し、住民の合意形成を得ながら、超高齢化に対応したまちづくりを推進することを指示しました。
これを受けてUR都市機構は、「超高齢社会における住まい・コミュニティのあり方」の検討をすすめるとともに、政府の地域包括ケアシステムの構築と住宅セーフティネットの方針のもと、「平成32年、2020年までに全国のUR賃貸住宅団地のうち、100の団地で『地域医療福祉拠点』を整備する」という方針を打ち出したのです。
これについてURは、「地域に不足している住宅医療福祉施設などを団地内に誘致して地域医療福祉拠点をつくり、UR賃貸住宅だけでなく、地域包括エリアなど、周辺地域へも医療・介護サービスを提供する体制をつくる」ということであると説明しています。そして、そのモデル団地として紹介されているのが、建替え事業を進めている千葉県柏市のUR豊四季団地であり、既存住宅でのとりくみとしては板橋区のUR高島平団地です。
URの新たな動きのもと、すでに豊島五丁目団地では、2014年3月から、団地内の空き店舗活用による居宅介護支援、認知症グループホームと小規模多機能型居宅介護、さらにはデイサービス、福祉用具の販売・レンタルの店舗も開設されています。
こうした中で、北区は今年3月29日、「人が輝く、まちが輝く、未来が輝く、ふるさと北区の実現にかかる連携・協力に関する協定」をUR都市機構と締結しました。その具体的な取り組みとして、UR王子五丁目団地の集会所を活用したふれあい交流サロンを始めるとともに、区内の4つのUR団地、王子五丁目、豊島五丁目、神谷堀ハイツ、ヌーヴェル赤羽台を北区における地域医療福祉拠点化団地に位置づけ、その理念の実現に向けた取り組みの推進を内外に表明しました。
(1)UR賃貸住宅団地の建て替えによる創出用地などの活用について
そこではじめに、建替え事業の中で巨大な活用地が出現している赤羽台団地で「地域医療福祉拠点づくり」を推進するため、住民の方々から寄せられている要望を基に、北区としても全庁的な検討をおこないながら、UR都市機構と建設的な協議に臨んでいただくことを求め、以下3点質問します。
1点目は、「50年、60年と住み慣れた団地で、暮らし続けたい。自立した生活が困難になった時は、サポートしてもらって、暮らし続けたい」というねがいに応えるため、多床室のある特養ホーム、小規模多機能型居宅介護、認知症グループホーム、区営シルバーピアの整備をすすめていただくことです。これらは、北区の介護、高齢福祉計画の実現にとっても欠かせない課題です。
また、健康維持のために、これまで団地内にあったテニスコートや、子どもがボール遊びできるスポーツ広場の実現を求めるものです。
2点目は、校舎が建設されてから56年が経過し、改築時期がせまる赤羽台西小学校の改築のための用地を確保することについてです。今後予想される新たな住宅建設に伴う児童数増加にあわせ、運動場の確保、放課後子ども総合プランや学童クラブの需要を見込めば、現在地における改築規模では質の高い教育環境の確保は難しいのではないでしょうか。改築期間における児童の負担を減らすうえでも、ぜひ、改築用地確保のために、学校関係者や住民と力を合わせて、UR用地との等価交換などの方策を含めた協議をおこなってください。
3点目は、区立赤羽台保育園の園庭拡張についてです。
現在、208名の定員に対して211名の園児が通う大規模な保育園ですが、設置基準はクリアしているとはいえ、開設当初から、園庭の狭さが心配されていました。今後、保育園の西側には新たな活用地ができることになっています。現在ここには、長年こどもたちが親しんできたくらげ公園やケヤキ、円錐形のメタセコイアなどの樹木がありますが、この環境を生かした園庭の拡張を求めるものです。
新たな活用地に関して、以上3点の質問にお答えください。
【区の答弁】
赤羽台団地の建替えは、良質な住宅の供給等を目的に、住宅市街地総合整備事業として、平成16年度から計画的に進められている事業です。
平成26年には「赤羽台周辺地区 地区計画」を都市計画決定し、既存団地の建て替えが住んでいない用地は、中高層の都市型住宅や生活利便施設を誘導する「中高層住宅地区」、「中高層住宅複合地区」と位置づけています。
現在、当初の計画を達成するため、UR都市機構において、民間活力の活用を中心とした当該用地の土地利用方針が検討されていると聞いています。
区といたしましては、今後ともUR都市機構と連携して、良質な住宅供給を中心とした住環境の整備に努めてまいります。
ご提案の地域医療福祉拠点の取り組みについては、区とUR都市機構の間で締結した協定を踏まえ、隣接する都営桐ヶ丘団地の再生計画における福祉基盤の整備計画と調整を図りながら、進めてまいります。
次に、改築時期がせまる赤羽台西小学校の用地確保についてです。
赤羽台西小学校は昭和30年代に建設された校舎で、改築改修計画において優先して対応すべき学校の一つであると認識してます。
しかしながら、改築の規模や時期については、現在協議中の適正配置計画との整合を図るとともに、今後の児童生徒数の推移を見極めたうえで、総合的な検討をおこなう必要があります。
現時点では、UR都市機構が中高層住宅地区と位置づけ、民間事業者を誘導しようとしている事業地内に、具体的な規模や時期を示して学校用地の確保を要望することは、困難な状況にあると考えています。
次に、区立赤羽台保育園の園庭拡張についてです。
区立赤羽台保育園は、指定管理者制度を導入しており、北区内で最も定員数の多い保育園です。
また、保育ニーズの増を受け、今年度より受け入れ児童数増に取り組んでおります。
赤羽台保育園の園庭については、受け入れ児童数に対し、認可基準を満たしており、指定管理者からは「この園庭に加え、他の保育園と同様、近隣の講演なども活用し、充実した外遊び等に取り組んでいる」と聞いております。
区といたしましては、今後とも、UR都市機構をはじめ関係機関と連携し、良好な保育園の運営が継続できるよう努めてまいります。
(2)スターハウスを多世代共生、次世代へと引き継ぐシンボルに
赤羽台団地に関する2つ目の質問は、「スターハウス」として親しまれ、赤羽台団地のシンボル的存在となっている建物を保存し、高齢者や若者たちが交流できる居場所、たとえばサロン活動などとして活用しながら、次世代へと引き継ぐ、まさにシンボルとしてゆくことを求めるものです。
【区の答弁】
赤羽台団地においては、開発当初8棟のスターハウスが建設されましたが、建替え事業の進ちょくにより、現在は4棟が残っています。
他地区の団地建替え事業においては、保存された事例があるようですが、赤羽台団地のスターハウスの今後の取り扱いについては、現在、UR都市機構が検討をすすめている既存団地の建て替えが住んでいない用地の土地利用方針の中で、整理がされると考えています。
(3)新設の赤羽台けやき公園をはじめ、みどり豊かな団地とするために
3つ目の質問は、みどり豊かな団地をめざしての質問です。
新設される「赤羽台けやき公園」づくりについては、住民参加型のワークショップで計画が策定されました。保存されたケヤキをはじめ、新たに桜並木を復元することと、近く工事着手となる都道85号線拡幅に伴う歩道整備にあたっても、みどり豊かな団地とするための対策強化を求めるものです。
また、愛称「マルエツ公園」とよばれる広場ですが、中心部に木陰もないことから、夏場の利用ができなくなっています。85号道路の歩道整備にあわせ、この広場への緑化対策を求めます。
【区の答弁】
区では、赤羽台団地の建替えにおいて、良好な住宅市街地の形成を図るため、赤羽台周辺地区 地区計画を定め、緑豊かでゆとりある住環境の形成を、目標の一つに掲げています。
この地区計画に基づき、UR都市機構は、団地の建て替えを進めながら、崖線緑地の保全をはじめ、既存樹木の保存や外構等への積極的な植栽、オープンスペースの整備などをおこなうとともに、区は、赤羽台けやけ公園の新設を計画化するなど、緑化への取り組みを積極的に推進してきました。
新設する赤羽台けやき公園については、疎林エリアや草地広場を設けるとともに、団地建設当初からのシンボルツリーである2本のケヤキを残すなど、十分な緑地を確保する計画としています。
また、ご案内の都道沿いの団地内広場については、歩道整備にあわせて沿道部分の改修をおこなう予定とUR都市機構から聞いております。
区といたしましては、引き続き、団地や周辺地区の開発において、UR都市機構等と連携しながら、緑豊かな住環境の整備に努めてまいります。
(4)高すぎる家賃軽減のため、URとして家賃減額制度の導入を
4つ目の質問は、高すぎる家賃の軽減についてです。
住宅セーフティネットの立場からも、またUR法第25条4項に規定されている「家賃の減免」を実行する上からも、都営や区営住宅のように収入に応じた家賃減免制度の導入をURに求めてください。
【区の答弁】
赤羽台団地をはじめとしたUR都市機構の賃貸住宅全般の家賃設定は、独立行政法人都市再生機構法に基づき、近傍同種の住宅の家賃を基準として定めることとされています。
赤羽台団地は、都心へのアクセスなど同団地の利便性や、魅力的な居住空間等の提供が評価されており、新規住戸における募集状況は大変好調であるとUR都市機構から聞いております。
また、建替え以前から居住していた世帯については、居住継続支援として一定の家賃減額の配慮がされているほか、団地周辺での親子二世代の近居を支援する減額制度が導入されているなど、区が進める住宅施策と整合する取り組みもおこなわれています。
このため、区といたしましては、高額を理由とした家賃減額制度の導入をUR都市機構に求める考えはありません。
(5)東洋大学との新たな連携施策について
赤羽台団地に関わる最後の質問は、東洋大学と北区との「連携協定」についてです。
8月23日、東洋大学が今年4月開設の情報連携学部に続いて福祉系学部であるライフデザイン学部を、2012年4月に赤羽台キャンパスに移転することを公表しました。
区長はさっそく、「東洋大学との連携がさらに強化される」と歓迎のコメントを発表されましたが、北区と大学との連携事業の新たな展開にむけて、どのような協議をかさねてゆかれるのか、伺います。お答えください。
【区の答弁】
学校法人東洋大学とは、平成23年度に「連携協力に関する包括協定」および「北区と東洋大学との連携協力による高齢者にやさしいまちづくりに関する実施協定」を締結し、それぞれが持つ資源を活用し、様々な連携事業を展開してきました。
今回、ライフデザイン学部の移転が公表された際にも、目的の一つに「北区との連携による教育・研究の推進、福祉・健康分野での社会課題への対応」が掲げられています。
区といたしましては、各分野における課題やニーズを踏まえ、今後とも東洋大学と適宜協議をおこないながら、連携?行の一層の充実をめざしてまいります。
3、桐ケ丘中ブロックにおける学校適正配置について
大きく3つ目の質問は、桐ヶ丘中サブファミリーブロックにおける学校適正配置についてです。
適正配置第3次答申を受けて、「区立学校適正配置計画」が策定されたのは、平成24年2月でした。この計画では、「桐ヶ丘中サブファミリーブロック全体の児童数は減少傾向にある一方、都営桐ヶ丘団地やUR都市機構の赤羽台団地の建て替えなど児童数が大きく増加する要因もある。このため、本ブロックの現時点の適正配置小学校数は、3~4校」とし、協議機関は平成28年度から平成30年度とするとの方針がしめされました。
しかしその後、教育委員会は「小学校の数は3校とする」と提案内容を変更したうえで、平成28年6月に第1回協議会を開催。これまで1年数ヵ月にわたって協議が重ねられてきました。「4校という現状ではいけないのか」、「小規模校の良さをもっと評価してほしい」、「八幡小学校の開設からずっとここに住んでいる。山を崩して、お金を出し合ってつくった学校だ。地域で見守ってきた」と、学校関係者だけでなく、地域住民からも心配の声や意見、要望がたくさん出され、地域の重大関心事となっています。
私はこれまで、東京都が都営桐ヶ丘団地で新たに1000戸の住宅建設を発表したことや、UR赤羽台団地でも1000戸を超える住宅建設が見込まれるとの情報を示しながら、現行の小学校4校の配置を維持すべきではないかと求めつづけてきました。最近、赤羽西5丁目の都営住宅に隣接して公務員宿舎建設の動きがあり、200~300戸の計画になるのではないかと伺いました。
そこで2点、質問します。
(1)この地域の新たなまちづくりの動きと児童推計について
1点目の質問は、桐ヶ丘中ブロックにおける適正配置、第3回目の協議会が今月末に開催されると伺っています。この協議会には、こうした新たなまちづくりの動きと、それを踏まえた児童の推計値や必要となる学級数などの情報を提供することを求めます。
さらに、現行の4校も視野に入れながら、協議会でのとりまとめをしっかりと受け止め、尊重していただくことを教育委員会に求めるものです。お答えください。
【区の答弁】
次回の学校滴定配置検討協議会には、UR都市機構から提供された今後の開発計画および最新の東京都の教育人口等推計値をお示しすることを予定しています。
引き続き、適切な時期に適切な情報を提供するよう努めてまいります。
また、協議会は、学校適正配置計画に基づき設置されたもので、協議会での検討結果を踏まえ、適正配置を進めてまいります。
(2)特別支援学級児童の対応改善を求める
2点目の質問は、特別支援学級に通う児童への対応の改善についてです。
私は、学校適正配置計画の検討の際、特別支援学級に通う児童について、児童推計の中にきちんと反映すべきと、繰り返し改善を求めてきました。協議会資料の児童数および学級数の動向では、欄外に特別支援学級の注釈が加えられて、児童数についての記載はありません。特別な支援を必要とする児童には、言語、難聴、情緒という通級の支援もおこなわれています。
桐ヶ丘中ブロック適正配置協議会の資料では、八幡小学校の学級数と児童数は、6クラス105人と記載されていますが、今年度、八幡小の特別支援学級には、5クラス85人が通級しているのではありませんか。なぜ、こうした事実に基づく情報が、正確に伝えられないのでしょうか。改善を求めますが、お答えください。
以上で、私の質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。
【区の答弁】
学校適正配置計画は、教育環境の向上のため、適正規模の確保を目標としており、検討資料として通常の学級の学級数および児童数をお示ししております。
特別支援学級および児童数などの状況は、別記で対応するとともに、適正配置の対象となった場合は十分な協議をしていただきます。
協議会への資料の提供の仕方については、引き続き検討してまいります。