2018年第3回定例会代表質問ー宇都宮章
2018年9月10日 | 宇都宮章
質問に先立ち、西日本豪雨、北海道胆振東部地震、台風21号で亡くなられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。
私は日本共産党北区議員団を代表し、以下大きく7点の質問を致します。
1、アジア情勢の激変にふさわしい平和・非核化の発信を北区から
大きく第1の質問はアジア情勢の激変にふさわしい平和・非核化の発信をこの北区から行うことについてです。
花川区長も参加する平和首長会議は、昨年7月、国連において122ヵ国の賛同で採択された核兵器禁止条約をただちに歓迎し、2020年までの行動計画のなかにヒバクシャ国際署名の推進とともに、この条約の早期締結を各国政府に求めることを掲げました。
また、朝鮮半島では今、戦争の危機から平和と友好に向かう歴史的な激変が生まれており、朝鮮半島の非核化と北東アジアの平和体制の構築を求めて各国の努力が続けられています。
しかし、安倍政権はこの10月から沖縄以外では初のオスプレイ横田基地配備を容認し、さらに秋田と山口に陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の導入、そして何よりも憲法九条の改悪を急ぎ、まさに大軍拡路線を暴走しています。
そこで以下、2点質問します。
(1)平和首長会議に参加する区長としてヒバクシャ国際署名の推進を
1点目は、平和首長会議に参加する区長として、また、平和の女神像と平和祈念像を擁する区長として広島・長崎に連帯してヒバクシャ国際署名を推進し、一致点に基づく共同を広げて、区内の平和事業・運動の先頭に立つことを求めますがいかがですか。
【区の答弁】
ヒバクシャ国際署名を推進することについては、引き続き、他自治体の動向などに注視してまいります。
(2)核兵器禁止条約の早期批准・締結を国に求めよ
そして、2点目に、平和首長会議が目標に掲げた核兵器禁止条約の早期批准・締結を国に求めるとともに、北区から国内外に非核化の発信をするべきと考えますがいかがですか。
【区の答弁】
昨年8月に、平和首長会議国内加盟都市会議から、内閣総理大臣あてに、核兵器禁止条約の早期実現に向けた取り組みの推進について、要請文を提出しています。
北区としましては、平和で自由な共同社会の実現に向けて、引き続き努力してまいります。
2、豪雨、地震、酷暑等から区民のいのちを守る防災対策を
(1)水害対策のさらなる推進を
大きく2つ目の質問は豪雨、地震、「災害」級の酷暑から区民のいのちを守る防災対策についてです。
最初の質問は豪雨などによる水害対策についてです。
この8月、墨田、江東、足立、葛飾、江戸川のいわゆる江東5区が「大規模水害広域避難計画」および「大規模水害ハザードマップ」を発表したことで荒川・江戸川周辺の住民のみなさんの間に関心とともに不安が広がっています。
北区は荒川が決壊した際には、区内の約半分の区域が浸水し、甚大なる影響を受けます。
質問の1点目は、防災訓練、避難訓練や北区ニュース発行などの機会をとらえ、水害時における避難行動や避難経路などを区民に周知すること。
2点目は、荒川の堤防強化、水害の拡大防止のための気象観測・監視体制の強化、区による避難指示や住民への伝達が的確に行えるようにするための支援を国に求めることです。
以上、2点お答え下さい。
【区の答弁】
はじめに、水害時における避難行動や避難経路を区民に周知することについてです。
区では、自主防災組織が主体的に行う訓練やマンション管理組合、各種団体がおこなう防災講和等で地震・水害・への平時における備えや災害時の避難行動についてご説明しています。
また、全世帯に荒川洪水ハザードマップを配布するとともに、本年5月に東京都が指定した土砂災害警戒区域等と避難経路を新たに加えた土砂災害ハザードマップを、本年10月、全世帯に配布する予定です。
さらに、北区ニュース防災特集号で、平常時の備えと防災情報の収集などについて、区民のみなさんにご案内しています。
今後とも、自身・水害における避難行動については、様々な機会をとらえ周知に努めてまいります。
次に、荒川の堤防強化などを国に求めることについてです。
荒川を管理している国土交通省では、大規模水害から街を守る治水対策として高規格堤防整備や高潮対策などを実施して堤防の強化を図っています。
また、水防活動・避難活動を支援するため、荒川流域の雨量や水位観測情報を逐次ホームページで公表しております。
気象庁においても観測精度の向上を図るとともにマスコミに適宜気象情報を提供し、ホームページでも掲載しております。
区では、特別区長会を通して、災害対策の充実として、大規模水害への対応策の強化、大規模水害時における広域避難にかかる体制整備などを要望しています。
(2)新設された「北区ブロック塀等安全対策支援事業」の周知と対象拡大について
2つ目の質問はブロック塀等の安全対策についてです。
大阪北部地震発生後、わが北区議員団は区長に「北区内のブロック塀等の安全対策についての申し入れ」を行いました。ここで求めた民間所有のブロック塀点検、改修、除却などへの助成制度創設については、8月10日から「北区ブロック塀等安全対策支援事業」として開始され、北区ニュースに掲載されました。
そこで、質問の1点目は、区が実施した緊急点検の結果を速やかに区民に公表し、注意を喚起すべきと考えますがいかがですか。
2点目は、まだ始まったばかりですが、この「新事業」の周知と進捗状況について。
3点目は、区民のみなさんの相談、要望に応えるために十分な事業期間をとり、対象拡大を検討すべきと考えますがいかがですか。
以上、3点お答え下さい。
【区の答弁】
まず、ブロック塀等の緊急点検結果と好評についてです。
区では、学校を含む263施設を対象に緊急点検を行い、建築基準法に適合していないものや、ひび割れや傾き等のある状況を把握し、30施設を対象として安全対策を行うこととしました。
今後、緊急性の度合いに応じて、対策を講じてまいります。
なお、点検結果と対応につきましては、ホームページで公表する予定です。
詳細につきましては、防災対策特別委員会で報告してまいります。
次に、事業の周知につきましては、町会・自治会の回覧板や、まちづくり協議会でのご案内、並びに北区ニュースへの掲載及び北区ホームページやSNSによる発信など、広く区民の皆さまへお知らせできるよう一層の周知に努めてまいります。
また、現在の事業の進捗状況は、アドバイザー派遣が約20件、助成制度は約10件の事前相談を頂いております。
次に、事業期間や対象拡大につきましては、今後、事業の進捗状況をとらえ、区民の皆さまが利用しやすい助成制度になるよう検討してまいります。
なお、詳細につきましては、本定例会の所管委員会でご報告申し上げます。
(3)エアコン助成等「災害」級の酷暑から区民のいのちを守る熱中症対策について
3つ目の質問は熱中症など酷暑から区民のいのちを守ることについて3点伺います。
気象庁は7月23日「いのちの危険がある暑さ。ひとつの災害と認識している」との緊急記者会見を行いました。マスコミも連日「ためらわずにエアコンの使用を」と呼びかけました。
7月下旬の午後、アパートでひとり暮らしの70代男性から私の携帯に電話がありました。「エアコンはなく、部屋は39度。氷水でタオルを冷やし首に巻いている。時々、近所のスーパーに行くが満員で席がない」とのこと。医者からは心筋梗塞なので涼しいところにいるようにと言われています。
こうした訴えをうけ、8月6日にわが北区議員団は区長に対し「熱中症対策等、酷暑から区民のいのちを守るための緊急申し入れ」を行いました。
そこで、1点目の質問は、東京電力をはじめ電力関連会社に、滞納などの理由による機械的な電力供給停止を行わないよう申し入れること。停止状況になった場合は区役所の関係部署と連絡、連携をはかるよう求めること。
2点目はエアコンが設置されていないひとり暮らしの高齢者世帯などへの助成、エアコンの修理や買い替え、電気代補助などを行うこと。
3点目はふれあい館等、「お休みどころ」に可能な区有施設を積極活用すること。
4点目は生活保護世帯については夏季加算の実施を国に求めること。
以上4点お答え下さい。
【区の答弁】
まず、エアコンが設置されていない世帯等への助成についてです。
高齢者あんしんセンターでは、暑さの厳しくなる前の6月から、高齢者に対する熱中症予防の普及啓発に取り組んでいます。
高齢者は熱中症に特に注意が必要ですが、エアコンが設置されていても利用を控えていることが多いため、この点が一番の課題だと考え、適正なエアコン使用と水分補給の呼びかけを積極的に行っています。
エアコン設置等にかかる費用助成等につきましては、今年度の状況を検証し、来年度に向けた熱中症予防対策の取り組みの中で検討してまいります。
また、東京電力等に滞納などの理由による供給停止を行わないよう申し入れることは難しいと考えています。
生活保護世帯についての夏季加算の実施については、近年の地球温暖化等によるエアコン需要の増加などの状況を考慮し、必要に応じて特別区長会を通して国に要望してまいります。
次に、ふれあい館等についてのご質問です。
区民センターやふれあい館などは、地域コミュニティ活動の拠点施設、また、高齢者の娯楽・教養の向上の場として設置し、集会施設等の貸出を行っている区民施設です。
これまで、お休み処としての活用をPRしたことはありませんが、施設1階ロビーなどで休憩をしている方は、現在でもいらっしゃいます。
今後とも、そのような以降の場としての利用も含め、地域の方々にご活用いただければと考えております。
3、生活保護行政を抜本的に改善し、区政の信頼回復に全力をつくせ
大きく第3の質問は北区の生活保護についてです。
今、北区の保護行政は、1つに職員の横領事件から区民の信頼回復。2つに10月の基準改悪から保護利用者のいのちとくらしを守り抜く。この2つの課題について以下質問します。
(1)区長は事件の再発防止、生活保護制度の抜本的改善の先頭に立ち、区政の信頼回復に全力を挙げよ
第1点目は、事件を契機に憲法25条や地方自治法に基づく北区の生活保護行政の抜本的改善で区政の信頼を回復することについてです。
昨年1月17日、小田原市の生活保護担当職員が「保護なめんな」と書かれたジャンパーを着用して生活保護家庭を訪問していたことが新聞報道されました。市は迅速に「生活保護行政のあり方検討会」を発足させ、同年4月には報告書をまとめました。市長は検討会の冒頭、大要次のような挨拶で決意を述べています。「生活支援の現場に携わる職員だけの問題とせず、組織全体として、市民ひとり一人に寄りそう職務を遂行するための意識付けを行う」。さらに「この件を、いのちを大切にする小田原であることを外部に発信する強力なきっかけにしていく」と語りました。
そこで質問の1つ目は、事件の様相は異なりますが、北区でも区長が先頭に立ち、生活保護行政の抜本的改善と区政全般の信頼回復に全力を尽くす、その決意をお答え下さい。
2つ目は、「再発防止検討委員会」は9月までに3回程度開催し、この第3回定例会に中間的な報告を出すとの方針が示されていました。わが会派はこれまでも事件の発端となった「住所不定チーム」の存廃の検討を求めてきました。また、職務の特殊性等から任用が長期にわたることがないよう人事異動は適切に行われているのかも危惧していました。
さらに調査が進められている中、横領金額についても現状はどうか等、詳細は所管委員会の報告を待ちますが、「チームの存廃」、「人事異動」、「横領金額」等、報告の大要についてご答弁下さい。
また質問の3つ目は、今回の報告は生活福祉課に関する中間的な報告にならざるを得ないと思いますが、区民の全庁的な信頼回復につながる「再発防止検討会」の方針についてお答え下さい。
【区の答弁】
本年3月に発覚した、元区職員2名による生活保護費横領事件は、不正支出の機関と支出額の規模などが、北区政全般にわたる信頼と、生活保護行政全体の信頼・信用を失墜させる重大な事件であり、早期に原因究明と再発防止策を構築するため、本年7月、区職員と外部の有識者で構成する再発防止検討委員会を設置し、このたび、再発防止策として、このたび再発防止策として、検討結果報告書を取りまとめました。
この報告書における再発防止策は、北区福祉事務所の生活保護行政にかかる実務全般の問題点と課題を検証したうえで、「生活保護費の支給と会計処理の改善」、「事務倦怠防止と不正防止の取組み」、「業務管理の見直し」、「人事管理の見直し」、「職員と管理監督者の資質向上」の5つの観点で検討し、20項目を取りまとめており、ご指摘の「住所不定チーム」や「人事異動」などの改善策も掲げています。
また、再発防止策については、直ちに実施するもの、今後速やかに実施するもの、課題整理の上実施するものなどに区分しており、直ちに取り組むものとして、本年10月以降、各職場で「倫理ミーティング」を行っていくことにより、全庁をあげて職員の倫理意識向上と再発防止の徹底を図ることとしています。
私は、二度と同様の事件を発生させないという強い意志と信念に基づき、この報告書に掲げた再発防止策に速やかに取り組み、継続的かつ着実に実施し、効果の検証と随時の見直しを行い、生活保護行政そして区政に対する区民の皆さまの信頼と信用の回復に向け、全力で取り組んでまいります。
あわせて、再発防止の取り組み結果等についても、適宜、区民の皆さまに報告させていただきます。
なお、検討結果報告書の詳細につきましては、本定例会の所管委員会でご報告させていただきます。
(2)今回の基準切り下げによる影響とその対応策について
生活保護2つ目の質問は、10月からの基準切り下げによる影響と区の対応策についてです。
第2回定例会代表質問でわが会派は、今回の切り下げによる影響額が210億円、高齢者一人暮らしの生活費が9万円から7万円になったこと等を指摘し、基準改悪に反対すべきことを求めました。
さらに10月からは、単に生活費の基準切り下げに留まらず、一例ですが母子加算が最大2割減額、子ども一人の場合月4000円、児童養育加算は3歳児未満で5000円引き下げるものです。
特に母子加算は2007年に完全廃止、2009年には復活したものをまた削減するもので、貧困の連鎖を防ぐ等「生活保護世帯の子どもの健全育成」の視点が全く欠落し、「子どもの貧困対策」にも逆行するものです。
そこで以下2点、質問します。
1点目は、基準切り下げの影響についてです。保護が廃止される方、母子加算等が減額される人数等ご答え下さい。
2点目は、月々の経常的な最低生活費を満たすための費用の他に、その時々の事情により支出される「一時扶助」を保護利用者に周知徹底すること。また各種制度の漏給(支給漏れ)がないようにあらゆる施策を駆使することについて、お答え下さい。
【区の答弁】
今回の基準改定による影響ですが、母子加算については減額となる世帯が210世帯、増額になる世帯が31世帯、児童養育加算については、減額になる世帯が33世帯、増額になる世帯が132世帯と見積もっています。
なお、基準改定により、保護が廃止となる世帯については、被保護者の人数が多く、月単位の変動も多いことから、基準切り下げの影響だけを抽出することは困難であると考えております。
また、一時扶助や各種制度の活用については、ケースワーカーが被保護者の状況を把握したうえ、今後とも遺漏のないよう、適切に対応してまいります。
(3)専門性のある有資格者の配置、必要な人員増、「生活保護のしおり」とホームページの改善等を重ねて求める
生活保護3つ目の質問は、必要なときに利用しやすい北区の生活保護についてです。
生活保護が様々な事情で生活に困窮した方々の生活保障のためのものであるにもかかわらず、常に誤解や偏見がつきまとう制度です。前議会では「捕捉率」の改善を質しましたが、今回は福祉事務所の体制等の充実を求めて以下3点質問します。
1点目は、専門性のある有資格者を基準通り配置すること。社会福祉の基本的な考え方や対人援助が求められる職場でもありますので「社会福祉主事」、国家資格である「社会福祉士」、「精神保健福祉士」の割合をそれぞれお答え下さい。
2点目は、職員の人員増についてです。ケースワーカー一人あたり80ケースが基準となっていますが、北区の現状はどうでしょうか。
3点目は、重ねて「生活保護のしおり」とホームページの内容改善についてです。「しおり」には「憲法25条」「国民の権利」が明記されているでしょうか。
また「しおり」は区民が、いつでも手に取れるようにし、少なくとも福祉関連窓口には置いて下さい。加えて、北区役所のホームページのトップ画面から、「生活が苦しい」「生活に困った」等で福祉事務所の相談にヒットできる等、改善して下さい。
以上、区長の積極的で意欲ある温かい答弁を求めます。
【区の答弁】
有資格者の配置については、ケースワーカーのうち、社会福祉主事は77%、社会福祉士は11%、精神保健福祉士は2%です。
ケースワーカー一人当たりの受け持ち世帯数は、今年3月時点で84世帯です。
社会福祉法に定める標準数は上回っていますが、年金資格調査員、健康支援員、退院促進支援員、警察の定年退職者である指導援助員等の非常勤職員を雇用し、ケースワーカーの負担軽減を図っています。
「生活保護のしおり」については、新たに生活保護を受ける方への説明のために作成したものであり、憲法25条が定める最低限度の生活保障の趣旨、生活保護の申請手続き、保護費の決定方法などをわかりやすく記述しています。
福祉関連窓口における「しおり」の配布やホームページの改善については、今後検討してまいります。
4、貧困・格差の解消に向け「予算組替え提案」の実現を
(1)就学援助の小・中学校入学準備金増額の年度内実施をすること、および高校入学準備金の創設を
大きく4点目の質問は、平成30年度予算編成の際に提出した、貧困の解消・格差の是正に向けた「予算組み替えの提案」の実現についてです。
最初の質問は、就学援助の小・中学校入学準備金の増額を年度内に実施することについてです。
先の予算内示会において就学援助の準要保護の入学準備金を増額することが提案され、準備金の前倒しに続く子育て家庭への大きな朗報になりました。現在小学生で2万3890円、中学生で2万6860円ですが、今年度、東京都においてはこの増額に向けて、財調算入されたことも紹介しながら年度内の実施を求めてきたものです。
この入学準備金については生活保護家庭の支給はすでに実施されていますが、財調算入との乖離があることが先の全員協議会で明らかになりました。
そこで質問します。
1点目に、財調で改善されたとおり実施すべきではないでしょうか。
2点目に、他区での実施状況を明らかにして下さい。
3点目に、この間、繰り返し求め続けている高校入学準備金創設について、併せて他区の先進事例についてもお答え下さい。
【区の答弁】
今回ご提案している就学援助の新入学学用品費等単価の補正予算の内容は、準要保護認定児童に対する平成30年度の都区財政調整の単価について、小学校入学児童が2万3890円から4万7380円に、中学校入学生徒が2万6860円から5万4070円に改定されたことを受け、検討を進めてまいりました。
要保護にかかる児童生徒に適用される生活保護基準単価は、小学校入学児童が4万600円、中学校入学生徒が4万7400円となっていますので、新たな都区財政調整の単価を適用した場合には、支給金額が生活保護基準単価を上回ってしまうため、この生活保護基準単価を上限に改定を行い、すでに支給している金額との差額を支給することとしました。
なお、補正予算成立後は、就学援助費の第3期支給日11月29日の支給を予定しています。
また、他区での実施状況につきましては、本年7月の時点では、北区を含め11区が生活保護基準単価での改定を、2区が都区財政調整の単価での改定を予定していると把握しております。
高等学校入学にかかる費用等を給付する制度については、現在、2区で実施されていると把握しております。
台東区では、生活保護受給世帯を除き、住民税非課税世帯に対し8万円、児童扶養手当受給者で、住民税課税世帯に対し、4万円を支給しています。
また、文京区では、生活保護受給世帯を除く、就学援助費補助対象世帯に対し、公立高校で6万円、私立高校で10万円を支給しています。
いずれも、貸与型の奨学金制度を改め、給付金として、今年の4月入学者から助成を開始しましたので、今後の状況を注視してまいります。
なお、東京都には、高等学校における授業料以外の教育費を支援する制度として、奨学給付制度があり、所得要件を満たした世帯に、教科書費、通学用品費、教材費等として、奨学資金を支給しています。
(2)生活困窮等からやむを得ず税金、保険料等を滞納している方への生活再建支援策の拡充について
貧困・格差解消の2つ目の質問は、生活困窮等からやむを得ず税金や保険料等を滞納している方への生活再建支援策の拡充についてです。
平成27年11月、北区は滞納整理マニュアルを改正し、生活再建の支援が必要な方には、福祉事務所や法テラス、北区くらししごと相談センター等関係機関に紹介、案内することを明記しました。いっそうの改善を求め、以下3点質問します。
1点目、滞納整理マニュアルは、個別の事情を聴取することを強化することになりましたが、さらに、国税徴収法に基づく税や保険料の執行停止、猶予制度の積極的活用で、生活再建に具体的につなげることを求めます。また平成29年度の実績をお答えください。
2点目、平成28年度から差し押さえた財産を金銭に替える「換価」を猶予する制度が地方税にも適応されることになりましたが、平成28年度、29年度、また今年度の実績についても明らかにしてください。
3点目は、生活再建支援をさらに明確にした滞納整理マニュアルに改善、改正すること。
以上、3点お答え下さい。
【区の答弁】
はじめに、税や保険料の執行停止や徴収猶予の平成29年度の実績についてです。
執行停止については、特別区民税が、期別数ベースで6707件、国民健康保険料が、世帯数ベースで522件です。
なお、徴収猶予については、災害による損害を受けた場合など猶予の要件が限定されており、実績はありません。
次に、換価の猶予の実績についてです。
平成28年度から申請による「換価の猶予」制度が拡充されましたが、これまでの申請実績はありません。
納付困難を訴えられている方には、生活実態を把握したうえで、分割納付等の相談を行い、無理のない生活再建と納税計画をあわせて進めているところですが、生活困窮からやむを得ず滞納となっている方については、納付が困難であることが客観的に確認できれば、執行停止等の対応をしています。
なお、徴収猶予、換価の猶予制度については、今後、ホームページなどで周知の充実を図ってまいります。
次に、滞納整理マニュアルについては、今後も税負担の公平性を確保しつつ、また、社会経済状況の変化を見極めながら、必要に応じて改正してまいります。
(3)プレミアム商品券の増刷、ひとり親世帯や障がい者世帯への拡充を
貧困・格差解消の3つ目は、15%のプレミアム付き区内共通商品券の拡充についてです。
通常10%の区内共通商品券が、15%のプレミアム付き区内共通商品券として高齢者、子育て世帯に実施され喜ばれています。一昨日8日にも高齢者の販売が行われ、瞬時に売り切れたとのことです。
そこで質問は、このプレミアム付き区内共通商品券をひとり親世帯および障がい者世帯へ対象を広げ、さらに増刷することです。先ほどは生活保護の母子加算等の縮小を指摘しましたが、区長の積極的であたたかい答弁をもとめます。
【区の答弁】
プレミアム商品券は、消費喚起と商店街振興を目的として、平成13年度から発行していますが、これまで順次充実を図ってきており、増刷については、慎重に判断すべきものと考えています。
また、ひとり親世帯および障がい者世帯を対象としたプレミアム商品券の発行については、現在、3種類の商品券を発行していることから、現時点では考えておりません。
5、保育所待機児ゼロの実現、および「保育の質」を確保する保育士の処遇改善を
大きく5つ目の質問は保育所待機児ゼロの実現、および「保育の質」を確保する保育士の処遇改善についてです。
(1)待機児ゼロに向け、万全の対策を
最初の質問は待機児ゼロに向けた万全な対策についてです。
昨年度北区は定員を797人拡大し待機児を42人にまで減らしました。これは認可保育園等を増設し、保育士の採用に踏み切った北区の先進的取り組みとして全国から注目されているところです。
そこで質問の1つ目は、新しい人口推計に基づき、また来年度実施予定の保育料無償化による需要増にも対応するため、引き続き待機児ゼロを確保する万全の対策を求めますが、いかがですか。
【区の答弁】
区では、これまで待機児童の解消に向けた取り組みを精力的に進め、現在も待機児童が発生している滝野川西地区および周辺地区について、受け入れ児童数の確保に努めております。
北区の仁王推計調査では、0歳から5歳の人口は、平成36年まで増加するものと見込んでおり、区としては、この人口推計に基づき、今後も保育需要を適切に見込み、保育所待機児童の解消に向け、保育施設の誘致など、受け入れ児童数の確保に取り組んでまいります。
また、国が来年10月の実施を目指している幼児教育の無償化につきましては、今後、国の無償化措置の詳細や、東京都の動向などを見すえながら、保育ニーズを把握してまいります。
(2) 現状にふさわしい保育士配置基準、処遇の抜本改善を国・都に求めるとともに区としても努力せよ
2つ目は、現状にふさわしい保育体制、処遇の抜本改善についてです。
現在の認可保育園は国の保育士配置基準の約2倍の職員数で運営されており、諸外国との比較でも先進国では最低、最悪基準である保育士配置基準を改善することが保育の質を良くしていくことに繋がります。
また、待機児解消のなかで小規模保育、企業主導型保育などが増えており、基準が緩く「保育の質」の低下を懸念する声もあります。
愛知県では昨年末から今年にかけて県内の大学研究者、労働組合、自治体担当者等が協力し正規・非正規保育士、約1万人の労働実態調査を行いました。この間、保育士確保策として、賃金などの処遇改善、宿舎借り上げなどの福利厚生補助等が実施されましたが、2000年の賃金水準まで回復していません。月額給与20万円以下が2017年は40.2%と全産業21%の2倍で、未だに膨大な低賃金層を抱えています。
アンケートでは「勤務時間前後に時間外労働をしている」は7~9割、「休憩がほとんどとれていない」は半数以上、「休憩中にお便り帳記入や保育記録をしている」は約半数、「賃金の引上げを」の要求は8割超という結果でした。
2つ目の質問です。保育士配置基準、処遇の抜本改善を引き続き国・都に求めるとともに、区としても現場の実情を調査・把握し、改善の努力をすべきと考えますがいかがですか。
【区の答弁】
平成27年度の子ども・子育て支援新制度の本格実施以降、国や東京都においては、保育園で勤務する職員の処遇改善および負担軽減のための補助制度を充実させてきました。
あわせて、区立保育園においては、国の配置基準を上回る職員配置を行うとともに、区内私立認可保育園に対しては、職員の増配置など保育所運営の充実を図るため、国の公定価格に上乗せする形で区単独での補助等を行っております。
今後も私立保育園理事長延長会頭と情報交換を行っていく中で、必要な支援等について検討するとともに、引き続き特別区長会等を通じて、国や東京都に対し、保育士等の人材の安定確保について要望を行ってまいります。
(3)指定管理園で働く保育士の処遇改善のためにも公契約条例の制定を
3つ目は保育士の処遇改善のためにも北区公契約条例制定を求めることについてです。
わが会派は北区に公契約条例、すなわち公共機関が契約する事業について、そこで働く労働者の最低賃金を定める条例の制定を毎年求めてきました。近年、23区でも5区が制定に踏み切っています。この条例の先駆けとなった千葉県野田市では、平成26年度から保育士をはじめ看護師、介護支援専門員など職種別賃金を定め、継続雇用を努力義務にしています。
そこで3つ目は、指定管理園で働く保育士の処遇改善のためにも、改めて北区公契約条例の制定を求めますがいかがですか。
【区の答弁】
公契約条例に関しては、関係法令都条例制定権との関係などから、国の法整備が優先すべきであり、現時点では、区として条例を制定する予定はありませんが、引き続き、情報収集に努め、考え方を整理してまいりたいと存じます。
6、働く人にも、利用する人にも安心の介護保険制度を
大きく6点目に、介護で働く人にとっても、介護を利用する人にとっても、安心の介護制度を求めて質問します。
(1)介護人材の確保について
1点目は、介護人材の確保についてです。
先の第2回定例会において、区内特別養護老人ホームの2つの施設で、あわせて64床が介護職員の不足により空きベッドとなっており、いわゆる、利用者の受け入れを制限している状況が明らかになりました。北区の特養ホーム待機者は、600名を超えており、今後、上中里つつじ荘の建て替えも控えている下で、介護職員の不足で入所制限となる事態は、一刻も早く解消されなければなりません。
おりしもこの7月末に、独立行政法人福祉医療機構が、全国の特別養護老人ホームを対象にした「介護人材」に関するアンケートの調査結果を公表しました。「職員不足」と回答した施設は前回調査の1.4倍の64.3%で「特養における人材不足は、より深刻化」しており、賃金引上げなど労働条件の改善や、介護現場の働き方を抜本的に改善することが喫緊の課題となっています。
そこで、介護職員確保にむけて、以下、4点質問します。
1点目は、区内の特養ホームなど、介護職員の充足状況について現状をお聞きします。
2点目に、国に対し、介護職の処遇改善加算を抜本的に引き上げるよう求めること。
3点目に、区として、介護職に対する家賃補助制度や奨学金返済免除制度、研修や公私格差是正の人件費補助など、あらゆる手立てを検討すること。
4点目に、要支援1、2の総合事業において、北区が介護ヘルパーの実施する生活援助に対し、国基準以下の単価報酬であることは、人材不足に拍車をかけるものです。今定例会の補正予算で増額が示されましたが、その内容、考え方をお示し下さい。
【区の答弁】
まず、介護人材の確保についてです。
介護職員の充足状況については、区内の特別養護老人ホームを対象に調査したところ、11ヵ所の特別養護老人ホームのうち、2ヵ所の施設が定員に対し、基準を満たす介護職員数を確保できず,満床となっていません。
介護の人材確保と定着は、介護保険制度の円滑な運営の要であるため、区では、これまで国に対し、特別区長会を通じ、介護人材の確保、定着および育成に関する継続的な施策の実施を求める要望書を提出しています。
介護の人材不足を解消するための家賃補助制度や奨学金返済免除制度等の介護事業者に対する支援については、国や東京都の補助制度等を精査した上で、今後、検討してまいります。
次に、介護予防・日常生活支援総合事業の報酬単価の改定についてです。
今回の改正における報酬単価の改定は、サービスの安定した供給を図るための、基盤整備を確実に進めるるために実施するものであり、訪問型サービスについては、身体介護加算の改定と生活援助員活用促進補助事業の新設、通所サービスについては、報酬体系の新設と、生活機能向上サービス基盤整備促進加算の新設を行うこととしています。
また、新設した加算などの事業を実施した場合には、従前の国基準単価となるよう、報酬加算の単価となるよう、報酬加算の単価を設定しています。
なお、改定内容の詳細につきましては、本定例会の所管委員会で報告させていただきます。
(2)北区は国がすすめる「保険者機能の強化」による認定の軽度化を行わないこと
安心の介護の2点目は、国がすすめる保険者機能の強化により、高齢者の自立支援の押しつけ、認定の軽度化を行わないことについてです。
北区でも今年度から、「第7期介護保険事業計画」がスタートしました。この計画に影響を与える、2018年介護保険改定の最大のねらいは、「保険者機能の抜本強化」です。
その内容は、国が高齢者の自立支援・重度化防止などの取り組みを支援するための交付金として、「保険者機能強化推進交付金」を創設し、地域ケア会議において個別事例の検討、対応などを実施し、自治体における要介護度の「変化率」、つまり、どれだけ要介護認定者の維持、改善がはかられているか、改善率が高い自治体には実績評価で交付金を出すというインセンティブの付与を行うものです。
こうした仕組みが強化されれば、現状でも、要介護認定の適正化として、「状態が変わらないのに、認定が軽くなった」等の声が区民から寄せられる中、要介護認定の更なる締め付け、軽度認定化に結びつく危険性が懸念されます。
質問の2点目は、必要な生活援助サービスを抑制したり、要介護認定を厳しくすることがないよう重ねて求めます。お答え下さい。
【区の答弁】
保険者機能強化推進交付金は、自治体が地域課題への問題意識を高く持ち、地域の特性に応じて自立支援・重度化防止に向けた、様々な取り組みを進めるために創設されたものです。
各自治体には、データに基づく課題分析を進め、計画的に施策を実施することで、保険者機能を十分に発揮し、高齢者がその有する能力に応じた自立した生活を送れるよう、地域包括ケアシステムを一層推進していくことが求められています。
提示された評価指標を参考に取り組みを進めることで、地域包括ケアシステムの運用状況を的確にとらえることができ、適宜改善を図りながら、自立支援・重度化防止等に資する施策を効果的に実施することができるものとなっています。
区では、PDCAサイクルの活用や、生活援助ケアプランを含め、多職種連携による個別事例の検討の実施、生活支援体制の整備などを着実に進めてまいりますが、これらの取り組み等は、介護認定への軽度化を目的としたものではございません。
要介護認定につきましては、今後も法令等に基づき、公平かつ公正に審査を実施してまいります。
7、北区初の神谷「小中一貫校」についての諸課題を問う
大きな7つ目、最後の質問は北区初の神谷「小中一貫校」について3点伺います。
(1)3校統合となる事業として、関係者の合意形成に一層の努力を
第1に、関係者の合意形成についてです。
神谷中学校、神谷小学校、稲田小学校からなる、北区初の神谷中サブファミリー施設一体型小中一貫校は、昨年度、開校推進協議会を経て全体構想が策定されました。本年度は3つの委員会、ワークショップが開催されると聞いています。
もともと小中一貫教育は、2000年代から急速に全国展開され、そのねらいのひとつである学校統合を進める手段として機能し、人件費、施設費を削減してきた経緯があります。
今回の事業は、適正配置協議を経ない事実上の学校統廃合計画であり、稲田小学校は廃校となる予定です。稲田小、神谷小は、とも約80年の歴史を持つ戦前に開設された学校で、地元には多くの関係者がおられるだけに、計画を前に進めるためにはこうした人たちの合意と納得を得ることが必須です。
1つ目の質問は、児童・生徒や保護者はもちろん、すべての学校関係者、とりわけ廃校となる稲田小学校の関係者に計画を周知し、合意形成に向け徹底した努力をはかることを求めます。お答え下さい。
【区の答弁】
平成35年の開校に向けて、基本的な考え方をまとめた全体構想は、5回にわたる開校推進協議会を開催の上、策定しました。
協議会には、3校の学校長及び副校長とともに、PTAの正副会長に委員として参画をお願いし、協議を行ってまいりました。
協議会終了後には、3校の全保護者あてに開校推進協議会だよりを配布し、会議結果の概要周知に努めました。
各学校に対する説明は、平成29年2月以降から、3校のPTA総会に各3回、小学校の新1年生保護者会に各1回、合計11回にわたり、説明を行ってまいりました。
今後、学校経営全般について協議する学校経営検討委員会では、3校の学校長および副校長、PTAの正副会長に加え、各校のスクールコーディネーターにも参画していただき、より一層、学校の実情をふまえた検討を行ってまいります。
今後とも、各校関係者の皆さまには、きめ細かく丁寧な対応に留意し、関係者合意の下、北区初となる施設一体型小中一貫校が開校できるよう、努めてまいります。
(2)民間マンション建設等による人口増への対応と学校規模について
第2は、人口増への対応と学校規模についてです。
人口増の要因のひとつに民間マンション建設があります。お隣の足立区新田のある小中一貫校では、この10年、民間マンションの建設ラッシュが続いたため教室が足りなくなり、近隣に土地を求めて第二校舎の建設を余儀なくされました。
2つ目の質問は、この地域の人口動向および児童生徒の推移・推計に留意し、適正な学校規模を確保すること。開校後に施設不足が生じるような事態を絶対生まない計画とするよう求めますが、いかがですか。
【区の答弁】
学校規模については、平成29年度東京都教育人口等推計における児童生徒数に基づき、普通教室数を33教室と見込んでいるところですが、基本設計にあたっては、今後公表される平成30年度東京都教育人口等推計に基づき、改めて必要教室数を確認するとともに、推計値に含まれない民間マンション等の計画が具体化された場合には、予測可能な範囲で、その数値を考慮した検証を行う予定です。
また、推計期間を超えて、さらに増加傾向が継続した場合に備えて、普通教室に転用可能な多目的スペースを配置するなど、教育環境の確保に努めてまいります。
(3)大規模・長期間の改築工事による学校内および周辺への配慮・対応について
第3は、改築工事における周辺への配慮・対応についてです。
今回の工事は、概ね5年にわたる長期間、かつ公園整備を含めると1万9000㎡の大規模な工事となることから、学校周辺の閑静な住宅街への影響が心配されます。
また、神谷公園には地元の町会の主催による、今年45回目の慰霊祭を行った神谷戦没者慰霊碑があり、地域の平和のシンボルとして保存を求める声があります。
そこで、最後の質問です。
1点目に、大規模・長期間にわたる工事における周辺への配慮と対応について。
2点目に、神谷戦没者慰霊碑の保存について。
以上、2点についてお答え下さい。
以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
【区の答弁】
小中一貫校の建設工事は、解体工事を含めて長期間にわたることが見込まれています。
また、敷地内に十分な工事ヤードを確保できないことから、今後の設計において、できる限り学校内および周辺に影響の少ない工法や工事手順を検討していく予定です。
大規模施設の建設工事では、周辺への影響は避けられないことから、当該事業に対する理解と協力をさらに深めて頂けるよう、学校関係者および近隣住民への説明や情報提供に十分配慮するとともに、工事期間中の安全対策などにも万全を期してまいります。
なお、神谷公園内に設置されている慰霊碑は、これまでも地元町会などから存置の要望があり、全体構想策定時にも同様の意見を頂いていますので、今後の設計にあたっては、存置を基本として検討を進めてまいりたいと考えています。