2011年、平成23年度北区一般会計および特別会計決算の認定について、日本共産党北区議員団の態度表明を行います。
平成23年3月11日、東日本大震災の発生から、早くも1年半が過ぎました。しかし、生活再建や復旧・復興、原発事故の対策等、政府の対応の遅れが厳しく問われています。
北区は予備費を充用するなど、放射線対策、区職員の被災地支援等の様々な対策をとりましたが、引き続き北区として可能な限りの支援をお願いいたします。加えて、子ども医療費助成は高校生の入院まで拡大。保育園待機児解消に認可園6箇所の増設、全高齢者78000人の生活実態調査、住宅リフォーム助成制度等は住民要望を反映したものです。
しかしながら、以下に述べる四点の理由から一般会計決算認定に反対します。
その第一の理由は、消費税増税と原発問題に対する区の姿勢です。代表質問、総括質疑等を通じて、消費増税と社会保障の改悪で20兆円の国民負担増を指摘し、増税中止のはたらきかけを求めました。また、国のパブリックコメントで「原発の即時停止」を求める声が80%に昇っていることを紹介しました。しかし、増税中止も原発ノーも表明せず、国の動向を注視、追随する姿勢は認められません。
第二の理由は、経営改革路線に固執する姿勢です。「北区経営改革 新5カ年プラン」平成23年度版では、いっそうの外部化、がん検診の受益者負担、学童保育育成料と保育料見直し等、新たな区民負担が目白押しです。しかし、23年度各会計決算の実質収支は一般会計、特別会計合計で55億7千万円と堅調です。当初、24年度末ゼロになるとされた財調基金も現時点で26億7千万円が見込まれています。平成24年度予算編成では、財調基金をゼロにしても歳入が不足するとし、学校改築基金を活用する手法で区民と職員等に財政危機をふりまきました。こうした、手法の反省を求めます。
第三の理由は指定管理者導入に対する無反省です。区立浮間東保育園が保育士の大量退職等の末、指定管理者が撤退する問題はこの制度の危うさの象徴です。「一法人の内部問題」としてはなりません。
第四の理由はまちづくりの問題です。区民からは防災をはじめとして、福祉のまちづくりに対する積極的な提案が寄せられています。しかし、都の計画の押しつけや、その計画にともなう巨額な財政負担の区への押しつけが行なわれるおそれすらあります。都に無批判に追随する姿勢は認められません。
以上四点の理由から一般会計の認定に反対します。
次に国保特別会計については、保険料算定が住民税方式から旧但し書き方式の変更で、介護負担分を含むと65%以上の方が値上げになったこと、しかも区長の先決で決定したことから反対します。
その他の三特別会計は賛成します。 |