2005年5月12日(木)「しんぶん赤旗」
日本共産党東京都議団の吉田信夫幹事長は十一日、「公明党石井幹事長の海外視察問題での事実に反する共産党攻撃について」と題する談話を発表しました。
公明党石井幹事長の海外視察問題での事実に反する共産党攻撃について 日本共産党都議団幹事長 吉田信夫 「公明新聞」五月十一日付は、自民、民主、公明がこの四年間に実施した都議会の豪華海外視察を日本共産党が告発したことにたいし、石井幹事長の談話として「『議会の総意』(共産も賛成)に反する」と題する「反論」を掲載した。しかし、この「反論」は、事実とまったく異なるまとはずれなものにすぎない。
第一に、公明党は二〇〇一年からの海外視察再開について、共産党も参加した「議会のあり方検討委員会」で各会派の了承のもと、議会の総意として決めたと言っている。しかし、事実はまったく違う。日本共産党都議団は、検討委員会の会派ごとの海外視察再開方針に反対をつらぬいた。実際、公明党がもちだした「議会のあり方検討委員会」も、その報告書(二〇〇一年二月十四日)で「『都議会としての視察を会派ごとの視察にとってかえるという性格のものであり、反対である……』といった少数意見もあった」と明記している(文書参照)。少数意見を述べて反対したのは、日本共産党であり、公明党の言う「『議会の総意』(共産も賛成)」などということは、通用しない。しかもわが党は、自民、民主、公明、生活者ネットの多数で再開を決めた後、九回にわたって提案されてきた海外視察計画についても、議会運営委員会理事会の場ですべて反対している。これが冷厳な事実である。
第二に、公明党は、共産党も「都議会友好都市訪問」には行っている、「自ら批判する海外視察とどう違うのか、説明すべきだ」と言っている。日本共産党をふくむ超党派の参加による都議会の友好都市訪問は、東京都と友好都市関係をむすんでいる都市の議会との相互訪問による意見交換・交流をはかるもので、特定の事項の調査をおこなう海外視察とは目的はまったく違う。公明党は、こんなイロハもわきまえないのであろうか。
わが党は、友好都市訪問についても、税金を使っておこなう以上、最大限費用をおさえ都民の納得の得られるものにすべきだと考える。こうした立場からの日本共産党の主張によって、都議会の友好都市訪問は、公的行事以外の費用は私費負担とするなどの改善がなされている。
実際、二〇〇一年十月に実施された北京市とソウル市への友好訪問は、それまでは別々に北京市、ソウル市へ訪問していたものを、統一した訪問団が一度に両都市を訪れる方式にあらためた。そして、人数や日程を少なくすること、土曜、日曜の食事代や行動費を自己負担にすることなどによって、費用を一九九九年十月の北京市訪問、同十一月のソウル市訪問のときの合計額二千百八十三万円から四分の一の五百十一万円――議員一人当たり四十六万円(随行職員や同時通訳などの費用を含めて)へと大幅に減らしている。この点でも公明党が「自己責任」でおこなった「海外視察」とは大違いである。
公明党は、自らの浪費をいさぎよく認め、海外視察のムダ遣いをただちにあらためるべきである。
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