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日本共産党北区議会議員さがらとしこ

2013年11月27日(金)
2013年第4定例会 さがらとしこ 個人質問 の全文及び区の答弁を紹介します。

1. 1高齢になっても安心して生活できる医療と介護、福祉施策の推進を求めて
(1) 高齢者あんしんセンターへの人的配置と財政支援を強化すること
(2) 赤羽台団地では、早急に高齢者あんしんセンター出張窓口を開設すること。その上で、 北区が自治会、利用者、UR,あんしんセンターとの協議を粘り強く重ねながら、 
 いつでも対応できる、安心できる医療と介護、福祉の連携システムを構築してゆくこと
(3) 交流サロン活動を継続して行うにふさわしい場の確保に、北区も尽力すること
(4) 桐ヶ丘区民センター整備については、早期に住民参加の 協議組織をつくり、計画の具体化をすすめること。また、区民センターにはお風呂のあ る、いこいの家を併設すること
2. 憲法と障害者権利条約、「基本合意」に基づく、障がい者施策の推進を求めて
(1) 基本合意」と「骨格提言」に基づく、障がい者総合福祉法の制定を国に求めください
(2) 介護保険優先という原則は廃止し、介護保険の対象年齢になっても、従来から受けていた支援が継続して受けられるよう国に求めてください。また、北区としても、必要な支援が継続して受けられるようにすることを求めます
(3) .「住み慣れた地域で、第2の家となるようなグループホームをつくってください」
①現在計画中の3ヵ所のグループホーム建設については、区としての役割を積極的に果 たし、近隣住民の理解を得た上で実施できるよう、全力で取り組むことを求めます
②保護者や関係者からの意見を大いに尊重し、建設計画作成にむけた協議を重ねること
(4) .必要な支援が受けられる、障害支援区分認定とするために、東京都に研修機会の大幅な拡充を求め、認定調査と審査体制の強化をはかることを求めます
(5) 事者が必要とする支援が滞りなく受けられるよう、最善の対策を講ずるため、
国にケアプラン作成のための報酬引き上げなど、さらなる財政支援を求めること
(6) 障がい者の参政権の保障は、障がい者の差別禁止、合理的配慮、また高齢者を含めたすべての人に基本的人権を保障する
①今後実施される選挙にあたり、障がい者の投票手段の拡充などの改善を、国と東京都 に求めること。
②北区として、障がい者の参政権を保障するため、投票手段の改善や拡充をすること
3. 3つの地域課題について
(1)北園小跡地整備について
計画策定にあたり、住民参加の協議の場をつくること。
崖地の調査結果を公表し、住民説明会を開催すること。
工事用車両搬出入ルートの環境調査を実施すること。
災害時の地域連携をはかるため、オープンスペースを確保すること。 また、厨房設備のある地域開放型集会施設を整備すること。
北園小卒業生のタイムカプセルなどの取り扱いについて、周知と説明をおこなうこと。
(2)桐ヶ丘第4期建替え工事に関わる課題について
工事説明会での意見や要望には、誠意ある対応をすること
通学路の安全確保のための抜本的な対策を講ずること
高齢者や障がい者に配慮した住環境を整備するため、単身用居室面積を3㎡ほど拡げ、  玄関ドアの横には明かり取りの小窓と付けると、東部建設事務所は説明していますが、  明かり取り機能だけでなく、通風にも役立つ開閉式の窓とすることなど、さらなる改  善をすすめること。
環境アセスの意見を生かし、緑化、太陽光発電など環境対策を強化すること
旧桐北小跡地には、厨房設備のある地域開放型集会施設を整備すること
(3)UR赤羽台第5住宅建設にあたって
工事用車両の安全対策を強化し、できるだけ建設計画地内での通行を優先すること
緑の保全と新たな緑化計画を推進すること。太陽光発電を積極的に導入すること。 
 赤羽台団地に隣接する都営桐ヶ丘団地、公務員住宅では太陽光発電の活用がすすめら れています。ぜひ、今後の建替え事業の中で導入するよう求めてください

 おはようございます。 わたくしは、大きく3点、大規模団地の高齢者対策、障がい者施策の推進、地域課題について、区長に質問します。

1.大規模団地における、高齢者対策の推進を求めて

 はじめは、高齢化率が50%を超す大規模団地における高齢者対策についてです。
 北区の高齢化率は24.7%で都内で最も高くなっていますが、2つの大規模団地をかかえる桐ヶ丘やまぶき荘・高齢者あんしんセンターの担当地域では、都営桐ヶ丘団地のある桐ヶ丘1丁目が54.1%、2丁目が52.1%、UR赤羽台団地のある赤羽台1丁目が50.2%と、区内平均の2倍を超して50%以上となっています。この数字は、全国的に見ても、都市部においても際だって高い数値です。さらに、80代後半から90代の方のお一人住まいも相当数おられることも、この地域の特徴です。
 この間、北区としては全高齢者の実態把握調査をふまえ、大規模団地の課題については専門家による研究と検証を重ね、高齢者にやさしいまちづくりのモデル地区の1つと位置づけてきました。
 高齢者あんしんセンターへの見守りコーディネーター配置、サポート医制度、自治会とタイアップしての交流サロン事業、緊急通報システムの改善、そして大規模団地への高齢者あんしんセンター出張窓口開設などがすすみました。私は、さらに、医療介護と福祉施策のもう一段階高い連携、24時間対応の拠点をより身近なところにつくることが必要となっていると強く感じています。
 これまでも、芦屋市における24時間対応の高齢者支援システムや、柏市・UR豊四季団地での自治体が積極的役割を果たしている先進事例を紹介してきましたが、先日、健康福祉委員会で視察した東近江市では、保健所が中心となって、医療機関と介護施設、そして公共機関の「顔が見える関係づくり」を継続的にすすめ、「患者よし、機関よし、地域よし」という「三方よし」を実践し、それを安心して暮らせる町づくりにつなげている事例は、とても参考になりました。
 高齢化のすすむ大規模団地では、今ご紹介したような、顔が見える関係、医療と介護、そして福祉の拠点がどうしても必要だという思いを深めています。そこで、赤羽台団地にお住すまいなっている、87歳の方のお話をご紹介します。

 ここで暮らし、子育てもして、もうかれこれ50年。長い間療養中だった夫を見送り、今、この大きな団地の中の一室で、ひとり住まいです。外に出ることも少なくなりました。
 夜中にふと目が覚めて、眠れなくなる時があるんです。そんなとき、向かい側の建物から明かりが見えると、ああ、あそこに人がいる。こんなに遅い時間なのに、まだ仕事でもしているのかな。受験勉強で頑張っているのかな。電気を消さないで寝ちゃったのかな、なんて思うと、ふ~と気持ちが楽になるんですよ。灯りが見えるだけで、そこに人の気配も感じて、安心できるんです。
 住宅は建替えがすんで、エレベーターも付いたり、お風呂もトイレも、部屋の中はとても使いやすくなりました。最後まで、自分のこの家で、ず~と過ごしたい。病院にお世話になったり、介護が必要になることがあるかもしれないけど、ここで暮らしつづけたい。
 だから、何か心配なことがあった時、いつでも相談できたり、訪問してもらったり、介護サービスを受けられるところが団地の中にあったらいいなあって思うんですよ。夜中でも、明け方でも、あそこに行けば、電話をすれば、必ずだれかに助けてもらうことができるという、安心感がほしいと、語っています。
 このお話を聞いて、私はあらためて、24時間対応できる場所が今、赤羽台団地にはどうしても必要と思いました。

 一方、最も高齢化率の高い都営桐ヶ丘団地では、「介護保険サービスから、要支援が外される」というニュースを聞いて、「ヘルパーさんが来てくれなければ、お風呂の掃除も、洗濯物を干すこともできなくなる」と、担当するケアマネさんには心配の声や質問がたくさんよせられています。
 「わたしたちも詳しいことがわからなくて、どうお答えしたらいいのか、困っているんです。利用者さんの不安は拡がっていますね。とても心配です。それにしても、地域支援事業だといって自治体に丸投げされても、自治体も困りますよね。代替えサービスがあればいいのですが、体制が無いんですから」。それに、「『要支援事業』になれば、結局介護事業者も次々と手を引かざるをえなくなるでしょう。今もヘルパーの賃金は他の職種に比べて安いし、移動時間は無給。報酬単価が下がれば、ヘルパーのなり手がなくなり、事業は成り立たない」とケアマネは指摘します。
 こうした世論と運動をうけ、11月14日の社会保障審議会介護保険部会で、厚生労働省は「要支援」向けの介護保険サービスを市町村に全面移行する方針を撤回しました。
 しかし、訪問介護のホームヘルプ、通所介護のデイサービスについてはあくまで市区町村に移管するとしています。そのため、介護保険部会委員からも「なぜ訪問介護と通所介護のみをはずすのか理解できない」「地域格差が生まれる上に、ボランティアにサービスができるのか」など、さらなる見直しを求める意見が噴出していますが、当然です。
 単身の高齢者や高齢者世帯は、訪問介護としてのヘルパーを多く利用していますから、「要支援外し」は地域での生活を支えるための公的介護の基盤が壊されることになります。
 「これでは、介護の社会化どころか、国家的詐欺行為だ」と、怒りの声が強まるばかり。 「要支援外し」は、介護を必要とする高齢者から、介護給付の機会を奪い、必要な情報も届かなくなり、その結果、生活状態の悪化をまねくことにもなりかねません。
 たとえば、引きこもりがちな高齢者の栄養状態、処方された薬をきちんと飲めているかとどうかという心配。単身男性の場合には、一人でいる時間をもてあましてアルコールに依存する傾向や、女性の場合には、孤立感による心の病いの心配もあります。そして、増加をつづける認知症の方への対応について、どのように関わりをつくってゆけばいいのか。土日や夜間の対応をどうするのか。民生委員自身も高齢化する中で、それぞれが悩みを抱えています。医療と介護、そして福祉施策のさらにきめ細かな連携と、専門職種の連携した関わりがますます必要になっています。
 こうした中で、地域包括支援センターの役割は大きく、職員を増やすことで引きこもりがちな高齢者のアウトリーチをていねいに行うことができ、高齢者のより身近な場所に拠点を設けることなどで孤立化を防ぎ、気軽に相談もできます。そして、待ったなしの高齢者の居場所づくり。かつて、公衆浴場、銭湯が地域コミュニティの形成の大切な場になっていましたが、あるケアマネさんは、「引きこもりがちな男性にとって、銭湯は裸のつきあいができる、自然に顔見知りができ、友達ができる。とってもいい居場所だった。いま、団地の中にあったらいいですよねー」と語っています。

 以上、2つの大規模団地の現状と関係者の声を紹介してきました。そこで、大規模団地における医療と介護、福祉施策のさらなる推進と、桐ヶ丘区民センター整備について、以下4点質問します。
1、高齢者あんしんセンターへの人的配置と財政支援を強化すること。
2、赤羽台団地では、早急に高齢者あんしんセンター出張窓口を開設すること。その上で、 北区が自治会、利用者、UR,あんしんセンターとの協議を粘り強く重ねながら、 いつでも対応できる、安心できる医療と介護、福祉の連携システムを構築してゆくこと。
3、交流サロン活動を継続して行うにふさわしい場の確保に、北区も尽力すること。
 たとえば、歴史的建造物ともいえるスターハウスを保存して多目的に活用することなど です。スターハウスとは、既存の住宅で、上から見ると星のような形をしていて、どの 居室にも光が入る工夫がされている貴重な建物です。練馬区のURひばりが丘団地では、 このスターハウスにスロープを付けるなどして、管理事務所として、また多目的な利用 をしているとのことです。スターハウスの活用や、新たに建設される建物の中に活動の 拠点をつくることなど、自治会の方々の意見も聞きながら、北区からURに強く求めてく ださい。
4、基本計画に位置づけている桐ヶ丘区民センター整備については、早期に住民参加の 協議組織をつくり、計画の具体化をすすめること。また、区民センターにはお風呂のあ る、いこいの家を併設すること。 
以上、大規模団地が必要とする、切実な施策の推進について、お答えください。

【区の答弁】
(1)
はじめに大規模団地の高齢者対策にかんして順次お答えします。
まず、高齢者あんしんセンターへの人的配置と財政支援についてです。
高齢者あんしんセンターには、国の基準において配置が義務づけられてている保健師、社会 福祉士、主任介護支援専門員の三種職のほかに、北区独自に事務職員と見守りコーディネーターを配置しています。さらに桐ヶ丘やまぶき荘の圏域など高齢者の多い地域には臨時職員 を2名、配置しています。
これら運営費や、フォローアップ訪問事業など個別事業の委託、職員の研修費を負担し、財政支援を行っています。
安心センターの円滑な運営と相談受付業務の資質の向上のため、今後も引き続き支援をしてまいります。

(2)
次に安心センター出張窓口の開設と医療と介護、福祉の連携システムについてお答えします。
出張窓口は担当圏域の高齢者数が7千人を超える大規模集合住宅を所轄するあんしんセンターの機能強化を目的に試行として設置するものです。
現在、王子五丁目団地と豊島五丁目団地で解説し、相談状況や利用件数等の調査を行っています。
ご指摘の赤羽台団地の出張窓口は、施設の使用について都市再生機構との協議が整い次第、できるだけ早い時期に試行設置してまいります。
今後も、桐ヶ丘やまぶき荘高齢者あんしんセンターを中心に、自治会や都市再生機構などの協力を頂きながら、地域の介護と医療、福祉の連携を推進してまいります。

(3)
次に交流サロン活動の会場について、お答えします。
現在ふれあいサロンは、八か所の高齢者あんしんセンターで開催していますが、工夫しながら開催場所の確保を行っています。
安心センターでの開催のほか、区民センターや団地の集会室を活用して会場を確保しています。
今後も開催にあたりましては、地域に出向くなど開催方法を工夫するとともに、開催場所の確保に努めてまいります。

(4)
次に、桐ヶ丘地域の区民センター計画についてのご質問です。
桐ヶ丘地区の区民センターは、北区基本計画2010の後期で、地域コミュニティ活動の拠点施設として、計画的に整備するとしています。
桐ヶ丘地区の区民センターを整備していくためには、北区公共施設再生計画に合わせ、周辺にある公共施設の集約化・複合化を検討していく必要があります。
引き続き、東京都の桐ヶ丘団地立替え事業の進捗状況を注視しながら、検討してまいります。

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2.憲法と障害者権利条約、「基本合意」に基づく障がい者施策の推進

 大きく2つめの質問は、障がい者施策の推進についてです。 
応益負担を導入した障害者自立支援法の撤回をはじめとする、障害者制度改革の3年半にわたる運動と世論は、「当事者である私たちを抜きにして、私たちのことを決めないで下さい」の声を社会の中に深く刻みながら、共同の力で困難を乗り越え、歩みつづけてきました。
社会保障審議会のメンバーでもある佐藤久夫日本福祉大学特任教授は、こうした運動の成果として、次の4点をあげています。

1、障がい当事者の参加で、施策の監視をおこなう障害者政策委員会と、その地方版が設置され、「障がい当事者参加による評価・監視制度」ができたこと。
2、差別禁止や虐待防止の法制化および雇用促進法での合理的配慮義務が入った、「権利擁護制度」ができたこと。
 3、基本法がベースとなり、総合支援法、雇用促進法には、障がい者の法的義務の拡大がされたこと。
 4、基本的人権、個人の尊重、共生社会、選択、当事者参加、生活実態に基づく支援、医学モデルからの脱却など、法の目的と理念、基本方針の発展をあげています。
 障がい者と関係者が立ち上がらなければ、これらの成果は生まれませんでした。したがって、今後の障がい者施策の推進には、この成果をいかしてゆくことが求められます。
 参議院選挙後に障害者政策委員会が開かれ、障害者基本計画が9月27日に閣議決定されました。8月には、社会保障審議会障害者部会が4年ぶりに開かれ、重度訪問介護の拡大や障害支援区分などの重大な課題の結論が出されようとしています。

 憲法と障害者権利条約、「基本合意」と「骨格提言」に基づく障害者施策の推進が求められ、課題が非常にたくさんありますが、今議会質問では、以下6点の質問を行います。
 1.3年半にわたる障害者制度改革の成果をふまえ、「基本合意」と「骨格提言」に基づく、障がい者総合福祉法の制定を国に求めてください。

 2.介護保険優先という原則は廃止し、介護保険の対象年齢になっても、従来から受けていた支援が継続して受けられるよう国に求めてください。また、北区としても、必要な支援が継続して受けられるようにすることを求めます。

3.「住み慣れた地域で、第2の家となるようなグループホームをつくってください」と、保護者の皆さんから、切実な要望が出されています。北区として、グループホームの計画的整備をすすめるために、
 ①現在計画中の3ヵ所のグループホーム建設については、区としての役割を積極的に果 たし、近隣住民の理解を得た上で実施できるよう、全力で取り組むことを求めます。
 ②保護者や関係者からの意見を大いに尊重し、建設計画作成にむけた協議を重ねること。

 4.必要な支援が受けられる、障害支援区分認定とするために、東京都に研修機会の大幅な拡充を求め、認定調査と審査体制の強化をはかることを求めます。

 5.当事者が必要とする支援が滞りなく受けられるよう、最善の対策を講ずるため、国にケアプラン作成のための報酬引き上げなど、さらなる財政支援を求めることと、 北区の今後の計画と対策についてうかがいます。

 6.障がい者の参政権の保障は、障がい者の差別禁止、合理的配慮、また高齢者を含めたすべての人に基本的人権を保障するという問題です。日本共産党は、「財産保護のための成年後見制度と、国民の基本的権利である選挙権は全く関係ない」と、選挙権の回復を一貫して求めてきました。5月17日、公職選挙法等一部改正が行われ、被後見人の選挙権が回復しました。法の付帯決議として、「郵便投票の対象拡大や、点字投票の導入など、有権者の政治参加を容易にするための施策の必要な措置を講ずること」が挙がっています。そこで、
 ①今後実施される選挙にあたり、障がい者の投票手段の拡充などの改善を、国と東京都 に求めること。
 ②北区として、障がい者の参政権を保障するため、投票手段の改善や拡充をすること

以上、大きく6点にわたる障がい者施策の推進について、お答えください。
【区の答弁】
(1)・(2)
 次に、障害者総合福祉法の制定を国に求めることについてお答えします。
 本年4月に施行となった、傷害者総合支援法においては、その趣旨として、障害者制度改革推進本部における検討を踏まえて、地域社会における強制の実現に向けて、障害福祉サービスの充実等、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するため、新たな傷害保険福祉 施策を講ずるものとすると示されています。
 そのため、障害の範囲に難病を加えることや、障害支援区分の創設、障害者に対する支援の充実、サービス基盤の計画的整備などが主な内容として施行されております。
 一方、三年間をめどとして、障害者施策を段階的に講じるための検討規定が示されています。
 障害者制度改革推進会総合福祉部会の骨格提言に関する事情も、この三年間の期間の中で、検討されることとされております。
 こうしたことから、区といたしましては検討規定とされた事項について、国の動向を注視してまいります。

 次に、介護保険優先の原則の撤廃を国に求めることについてです。
 障害者総合支援法第七条の、他の法令による給付との調整規定に基づき、介護保険法との適用関係について、厚生労働省通知により、考え方が示されております。
 通知には、障害福祉サービスのサービス以外については、介護保険法の規定により介護保険給付が優先されることや、介護保険サービスだけでは必要量を確保できない場合については、障害福祉サービスを支給することが可能としております。
 また、三年間をめどとした検討規定には、高齢の障害者に対する支援の在り方についても検討されることとされております。
 区といたしましては、国等の動向に注視しつつ、この通知による適用を着実に実施することにより、障害者へのサービスの提供を目指してまいります。

(3)
 次に、グループホームの計画的整備についてです。
 障害者の方が住みなれた地域で安心して生活できる居住の確保は、大変重要であると考えております。
 そのため、中期計画及び障害福祉計画に位置づけ、平成31年度までに30人の定員増を、民間による整備誘導とともに、二か所の区有地を活用したグループホームの誘致を予定しています。
 神谷二丁目の区有地を活用したグループホーム整備については、住民説明会を開催し、住民の理解を深めるよう勤めているところです。
 住み慣れた地域で、安心して暮らし続けることができる居住の確保は、切望されており、早期開設を望む声があることを充分に認識しております。
 今後も、近隣住民のご理解とご協力を得られるよう丁寧な説明を重ねて行い、早期の開設に向けて取り組んでまいります。
 また、グループホームの整備にあたり、保護者会の皆様からのご意見を伺っており、生活介護事業所に通所する障害者が入居可能なグループホームの整備を予定しております。
 運営事業者の公募にあたり、それらのご意見を取り入れながら、公募を実施してまいります 。

(4)・(5)
 次に、障害支援区分の認定について、お答えします。
 平成26年4月から「障害程度区分」を、障害の特性や心身の状況に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示す「障害支援区分」への見直しが予定されております。
 この障害区分の認定では、知的障害者や精神障害者の特性に応じて適切に行われるよう、調査項目の追加や、重複する項目の統合が行われます。
 認定方法の変更に伴い、判定システムの改修や、判断基準の疑義を解消する内容のマニュアルを配布するとともに、国や東京都で、認定調査員や審査会委員向けの研修会が予定されております。
 区といたしましても、障害認定区分の認定を適正に実施できるよう、準備を進めてまいります。
 次に、プラン作成の今後の計画と対策についてです。
 障害者施策は。制度が複雑多岐にわたっており、障害者が地域で立した生活をするうえでは、利用者中心の支援を受けるためのサービス等利用計画の作成は、大変有意義であると考えております。
 区といたしましては、現在、複数の民間事業者から新規参入の相談を受けていることから、民間事業者による事業推進を進め、26年度末に向け、全件作成が完了できるよう引き続き事業者の確保に努めてまいります。
 また、報酬の引上げなど国に求めることにつきましては、国の平成26年度予算概算要求で指定特定相談事業所に対し、臨時職員や補助職員を配置するための経費等を計上することが示されており、区といたしましては、国の概算要求について注視するとともに、必要に応じて、全国市長会等を通じ、国へのさらなる取組について求めてまいります。

(6)
 障害者の参政権保証について、お答えいたします。
選挙に関する要望事項は、東京23区の選挙管理委員会で構成する、特別区選挙管理委員会連合会でとりまとめ、国に対する要望を行っております。
 この中で、郵便投票の要件を、介護保険の要介護五、から要介護四に、引き下げることなどを、要望しています。
 選挙管理委員会といたしましては、全国市区選挙管理委員会連合会を通じて、引き続き、必要な要望を、行ってまいりたいと存じます。
今後とも、公職選挙法の趣旨に沿った、適正な事務執行のみならず、さまざまな状況の選挙人に対する細やかな対応を、心がけて参りたいと考えております。
以上、お答えさせていただきました。

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3.3つの地域課題について

 大きく3つめの質問は、地域のまちづくり課題についてです。
 北園小跡地への特養やシルバーピア建設、桐ヶ丘団地と赤羽台団地の建替え事業など、いずれもまちづくりにとっても大規模な事業であることから、私はこれまでも、住民参加を貫くことを求めてきました。また、桐ヶ丘団地と赤羽台団地の建て替え事業では、それぞれ、今後必要となる区立小学校の改築問題もあり、この点についても関係機関との協議の必要性を指摘してきました。
 今回は、それぞれの事業において、事業時期の新たな段階を迎えていることから、この点にしぼって質問します。
1つめは、北園小学校跡地への特養ホームと保育園、区立シルバーピア整備に関わって、以下の点についてお答えください。

①計画策定にあたり、住民参加の協議の場をつくること。
②崖地の調査結果を公表し、住民説明会を開催すること。
③工事用車両搬出入ルートの環境調査を実施すること。
④災害時の地域連携をはかるため、オープンスペースを確保すること。 また、厨房設備のある地域開放型集会施設を整備すること。
⑤北園小卒業生のタイムカプセルなどの取り扱いについて、周知と説明をおこなうこと。

以上、北園小跡地整備についてお答え下さい。

【区の答弁】

次に、地域のまちづくり課題について、お答えします。
まず、北園小学校跡地への施設整備についてのうち住民参加の協議の場をつくることについ ての住民参加の協議の場をつくることについてのご質問です。
 旧北園小学校跡地につきましては、民間事業者による特別養護老人ホームと保育所の合築及 び区営高齢者住宅の建設を予定しております。
 本年八月には、計画の概要及び今後の予定について地元説明会を開催させていただきました 。
 今後とも、進捗状況に応じて、適宣、地元のみなさまに説明してまいります。


 次に、崖地の調査の公表と住民説明会についてです、
 現在、旧北園小学校跡地の崖地については、法面(のりめん)の調査を実施しております。
 調査結果につきましては、作業終了後、地元の皆さまに説明してまいります。


 次に工事車両の搬出ルート環境調査についてです。
 工事用車両の搬出ルートについては、施工業者が決まり次第、交通管理者とも協議のうえ決定し、地元の皆さまに説明してまいります。
 工事の実施にあたりましては、工事用車両の搬出入における安全対策等に十分配慮するとともに、必要に応じ、工事現場における騒音・振動の測定等、検討してまいります。


 次に、災害時の地域連携をはかるためのオープンスペースの確保についてです。
 旧北園小学校跡地における施設の建設においては、敷地内に道路を設けるとともに、地域の皆さまからご要望をいただいている公園等のオープンスペースを確保し、災害時等にご利用頂けるよう計画をしていまいリます。
 次に厨房設備のある地域開放型集会施設の整備についてお答えします。
 旧北園小学校跡地に整備する特別養護老人ホームについては、地域の方のご意見を踏まえ、
 運営する事業者に提示した提案要綱の中で地域交流スペースの設置を条件としています。
今後、特別養護老人ホームの事業等に支障のない範囲で、地域の方が、地域交流スペースを使えるよう事業者と協議をしてまいります。
なお、厨房設備ある集会施設については提案条件とはしておりません。


 次にタイムカプセルなどの取り扱いについてです。
 今後の計画においてタイムカプセルなど移設、移動が必要となる場合には、教育委員会と協議したうえで、適切な対応を検討してまいります。

2つめは、桐ヶ丘第4期建替え工事に関わる課題についてです。以下5点を、東京都に求めて下さい。 
①工事説明会での意見や要望には、誠意ある対応をすること。
②通学路の安全確保のための抜本的な対策を講ずること。
③高齢者や障がい者に配慮した住環境を整備するため、単身用居室面積を3㎡ほど拡げ、玄関ドアの横には明かり取りの小窓と付けると、東部建設事務所は説明していますが、明かり取り機能だけでなく、通風にも役立つ開閉式の窓とすることなど、さらなる改善をすすめること。
④環境アセスの意見を生かし、緑化、太陽光発電など環境対策を強化すること。
⑤旧桐北小跡地には、厨房設備のある地域開放型集会施設を整備すること。

以上、お答え下さい。

【区の答弁】

 次に桐ヶ丘団地第四期建替えについて、お答えします。
 工事説明会における意見や要望への誠意ある対応、通学路の安全確保のための対策、高齢者や障害者に配慮した住環境の整備の改善、及び、緑化や太陽光発電などの環境対策の強化につきましては、今後とも東京都に求めてまいります。
なお、集会施設につきましては、湯沸かしを行える設備が設置されており、自治会どうしの協議により、合同の利用が可能であると聞いております。


3つめは、UR赤羽台第5住宅建設にあたって、以下2点をURに求めて下さい。
①工事用車両の安全対策を強化し、できるだけ建設計画地内での通行を優先すること。
②緑の保全と新たな緑化計画を推進すること。太陽光発電を積極的に導入すること。
 
赤羽台団地に隣接する都営桐ヶ丘団地、公務員住宅では太陽光発電の活用がすすめら れています。ぜひ、今後の建替え事業の中で導入するよう求めてください。
以上、3つの地域課題についての質問にお答えください。ご静聴ありがとうございました。

【区の答弁】
 次にUR赤羽台団地・第五住宅建設について、お答えいたします。
まず、工事用車両の安全対策についてです。
都市再生機構からは、工事車両の運行は、安全に十分配慮し、必要に応じて交通誘導員を配置するとともに、通学時間帯への配慮も行うと聞いています。
  次に、緑の保全と推進については、可能な範囲で既存樹木の保全に努め、地域性に配慮した緑化を行うこと、また、太陽光パネルの設置については、今後の住宅棟の建設計画における導入の検討を、都市再生機構に求めてまいります。
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