日本共産党北区議員団9名は7月24日、北区と友好都市交流協定20周年を迎える群馬県中之条町を訪問し、再生可能エネルギーのまちづくりについて視察を行いました。
中之条町は、日本の敗戦が押し迫った昭和19年から北区の旧滝野川区内の児童が学童疎開で大変お世話になった町です。町なかの旅館や四万温泉、お寺などに集団で疎開し、食糧難や親と離れて寂しい思いをした諸先輩の話を聞いたことがあります。これらの縁で北区との交流が続き、中之条町と北区両議会との交流事業もこの間取り組まれてきました。私も2年前に北区議会の各会派代表の方々と中之条町を訪れ、町議のみなさんと交流し、各地を案内して頂きました。
そのような経緯で今回改めて会派視察となりました。中之条町の取り組みは、6年前の平成23年3月に発生した東日本大震災に伴う原発事故による今後のエネルギー施策の在り方を問うものでした。町は平成25年6月に町長の発案で、持続可能な循環社会を構築し、地球温暖化防止や低炭素社会の実現のため、太陽光、小水力、バイオマス、地熱及び風力等の再生可能エネルギーについて、積極的に活用し、電力の地産地消の取り組みを通じて活力のあるまちづくりを行うため、「再生可能エネルギーのまち中之条」を宣言し、町ぐるみで推進しています。
平成26年9月から具体的な取り組みとして、太陽光発電(メガソーラー発電)、小水力、中之条電力のたちあげ、木質バイオマスの協議、地熱・風力などの可能性検討が進められています。
現在、町営と民間で3つの太陽光発電が稼働し、町が出資した一般社団法人中之条発電と事業者で公共施設や各家庭に電力が供給されています。太陽光発電事業では、民間発電所を先行し、@町有地の貸し出し、A国有林を借りて町営発電所、B耕作放棄地の民有地を町で取得し事業化・活用、C公民連携手法の活用として、プロポーザル方式やリース方式などの採用、D草刈りなど地域の雇用確保のため防草シートは張らない、を実行しています。視察では、山腹に9,380枚もの巨大なソーラーパネルが設置された沢渡温泉第1太陽光発電所を見学しました。
このような自治体が中心となった新電力は全国初で、国内だけでなく、新大統領を生んだ韓国からも「脱原発」のもと、取材が来ています。今後、北区でも再生可能エネルギーの活用ができないものかと考えさせられました。
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