日本共産党北区議員団 山崎たい子
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2013年9月20日(金)決算委員会・総務費での質疑要旨

<山崎たい子委員>
 私は平成24年度予算委員会の質疑でもとりあげました、北区発注の公共工事労務単価の引き上げについてと、公契約条例について、2点伺います。

 はじめに、公共工事の労務単価引き上げについてです。
ご案内のとおり、平成24年10月に農水省、国交省が実施した公共事業労務費調査に基づき、平成25年度当初からの公共工事設計労務単価の大幅引き上げがおこなわれました。
その新単価設定のポイントは、建設技能労働者に適切な賃金を確保するためということ。また、社会保険の加入に必要な社会保険料相当額を踏まえたものということです。

 問1、こうした労務単価引き上げの通知を受けて、北区としてこの間、どのような対応を図ってきたか、お聞かせ下さい。

<担当課長>
4月から新単価を採用し、特別措置についても5月2日から徹底した。
どの工事に適応しているか、対象業者にも通知し、区のHPでも公表した。公表。

<山崎たい子委員>
区が新単価への対応をすみやかに実施し契約も行い、対象工事の公表もHPにて行っていただいたことは良かったが、
問2、本当にそこに働いている建設労働者の皆さんの賃金引き上げや社会保険加入につながっているのかどうか、この点についてはどうつかんでおられますか?

<担当課長>
70%の対象工事と契約変更を行った。労働者の賃金の直接の把握は行っていないが、「あがった」という声も聞いている。

<山崎たい子委員>
区内の建設組合の調査では、一部の職種「型枠工」「鉄筋工」「解体工事」等で賃金が上がったという声が聞かれた一方で、その他の職種では「これまでとかわらない」という声もある。

 問3、北区の公共工事にかかわる建設労働者の皆さんの賃金引き上げが、目的通りに果たされるよう、実態を把握し、元請け業者への指導を強めてほしいがどうか?

<担当課長>
民民での契約であり、直接、全ての業種を把握していないが、7月中に契約実施し、対象工事についてはHPでも出ているので、労働者の側からも、自分の働いている現場が単価引き上げの対象となっているのに、賃金が上がっていない時は、業者への交渉、要望も行ってほしい。

<山崎たい子委員>
働く側からのアプローチもあるが、一般の工事ではなく、北区の公共工事であるので、今回の労務単価引き上げがきちんと労働者に届いているのかどうか、区として把握し、業者への指導を行ってほしい。改めて要望する。

 先ほど、民民という言葉が出たが、建設労働者に限らず、北区の公共事業や指定管理事業等で働く方々の賃金引き上げ、処遇改善に区が積極的に寄与できる制度のひとつは、公契約条例の制定であると考える。
23区では渋谷区で制定され、世田谷区等でも動きがあると認識しているが、
問4、北区のお隣の足立区で、今定例会に公契約条例が上程されていると伺っています。区では、どのような内容か把握されておりますでしょうか?

<担当課長>
第3定例会に上程されたと聞いているが、内容までは把握していない。

<山崎たい子委員>
足立区のHPでのご案内によると、条例の基本方針に4点掲げられている。
1つ、事務・事業の円滑な執行と、良質な区民サービスの確保。
2つ、請負労働者の適正な労働条件の確保や、安全な労働環境の整備。
3つ、地域経済の活性化、区内業者の育成。
4つ、契約の透明性、公正、公平な競争を確保し、談合や不正行為の排除です。

 契約条項、契約にもりこむ内容として、9つあげられている。
たとえば、受注者や下請負者が従事する労働者に、労働報酬下限額以上の賃金を支払うことや、労働者の雇用実態を把握できる台帳の作成(労働者の氏名、職種、労働時間、賃金などを記載したもの)し、区長に報告する。労働者から、労働条件に関する申し出あれば、受注者に報告を求めたり、区が立ち入り調査をすることができるなど。

 そして、この条例の規定が適応する労働者の範囲は、受注された元請業者はもちろん、下請け、孫請け、更に、指定管理者との協定についても1項おこし、この条例を準用するとしている。

 問5、お隣の足立区で、こうした公契約条例の制定に一歩踏み出したことは大変重要と受けとめているが、北区の感想をお聞かせ下さい。

<担当課長>
区内事業者の保護について、川崎市や相模原市と同様にうたっている。23区内では渋谷区が最初に制定したが、まだ1年たっていない。どんな課題があるのかも見ていきたい。足立区の対応も含めて、関心を持って注視していきたい。

<山崎たい子委員>
課長の「関心を持って注視してゆく」という姿勢は重要だ。是非、積極的に対応してほしい。
足立区では、公契約条例の制定に先立ち、6月末に公契約条例って何?足立区公契約条例シンポジウムが開かれた。その報告書を見せていただいたが、足立区、区議会は超党派で、事業者団体、労働団体、一般区民、400名近くの参加者があった。
その中で、足立区総務部長が講演し、その後、事業者団体や労働団体の代表の方々と共にパネルディスカッションされ、それぞれの立場から、より良い公契約条例をつくって育てていこう、税金を効率的に活用し、いい仕事をして、いい働きをして、いいものを作っていこうというお話があった。私は、この姿勢は条例制定以前でも大切なのではないかと思う。
足立区の公契約条例案には、労働報酬審議会や入札等監視委員会の設置もうたわれているが、問6、条例制定以前から、業界や労働者団体、公益団体の代表、自治体担当者などが、定期的な協議を行い、その内容や運用、ルール作りなどを学習、交流、協議する場をつくっていくことが大事ではないかと思うがどうか?

<担当課長>
条件を調査・研究する、協議する場は検討してゆきたい。

<山崎たい子委員>
一日も早く、我が北区でも公契約条例が制定されるよう、一歩でも二歩でも歩みをすすめて頂く事を求めて、私の質疑は終わります。
 
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