<山崎たい子委員>
平成24年2月に策定された「北区学校適正配置計画」についてお尋ね致します。
はじめに、現在、具体的な協議が進められております、田端中サブファミリーブロックと稲付中サブファミリーブロックのそれぞれの進捗状況をお聞かせください。
<担当課長>
田端中ブロックでは今年3月に方針が決定し、滝一小と滝七小の統合に向け協議会を設置した。現在、施設の要望や通学の安全対策等について意見を出し合っている。
稻付中ブロックではこの間協議会を6回、幹事会を5回行った。9月19日の協議会では条件を付して統合を受け入れてもよいむねの意見書が3つの小学校PTA会長から出された。今後、7回目の協議会で話し合いを行い、協議会としての意見をまとめていこうということになっている。
<山崎たい子委員>
私が側聞するところでは、稻付中サブファミリーブロックの9月19日の協議会で出された三つの小学校PTA会長連名の要望書は次のような内容です。
三校の保護者は適正配置問題について協議を重ねてきた中で、少なくとも統合時の児童にとって適正配置を受け入れることはメリットより、デメリットの方が大きいと考えている。
しかしながら、地域の子どもたちにとってメリットになると思われる施策を最優先し、予見されるデメリットを最小限にとどめる配慮を尽くすことを条件にし、適正配置としての統合を受け入れてもいいのではないかという意見でおおむね合意ができたと、示されていると伺っています。
そして、適正配置を受け入れていく条件として、新校舎の建築や跡地活用、統合の時期について等、5つの条件が示されたとのことです。
本日はその具体的な内容についてやりとりはしませんが、PTA会長さん達が連名で示されてきた要望書の内容は大変重いものと受けとめています。
是非、真摯に受け止めて、今後、十分に検討していただきたいと考えますが、教育委員会の姿勢をお聞かせください。
<担当課長>
新しい学校像をつくる視点で協議を重ねてきた。PTA会長連名の内容は、深く受けとめている。これから、学校を支えていく立場の地域の方達の意見も伺って、協議会としてまとめられたものについて、教育委員会としてもしっかり対応してゆきたい。
<山崎たい子委員>
次に「子ども達の基礎・基本の学力向上」について伺います。
- 北区で実施している「学力の基礎・基本調査」の結果では、経年的にみて、どのような評価となっているかをお聞かせください。
<担当課長>
中学校では徐々に英語が伸びてきている。小中学校の一貫教育における連携や外国語アドバイザーの活用などに取り組んでいる。
<山崎たい子委員>
テストの点数だけが学力を評価するのではないと思いますが、ひとつのめやすとして、中学校でのテスト結果で、例えば点数が20点以下という子ども達は一定数いるのでしょうか?
<担当課長>
いわゆる下位層の子どもは一定数おります。
<山崎たい子委員>
いつも気になっていることだが、わからないままで、授業がすすみ、学年がすすんでしまうことは、本人にとっても辛い状態。進路や社会に出て行く上でも苦労となる。現在、北区で取り組んでいる学力パワーアップ事業や中学生スクラムサポート事業などは、こうした基礎・基本の理解をすすめる上で助けが必要な子ども達に届いているのでしょうか?
<担当課長>
その学年で身につけなければならないことを、しっかり身につけることが基本である。そのための、主体的な学習習慣ができていないということが課題のひとつであり、現在、家庭学習アドバイザーを中学校6校に配置していたものを、来年度には全校12校に配置したいと考えている。週3回、教員と連携して、放課後を活用するなどして取り組みたい。
<山崎たい子委員>
今、その学年でみにつける学力というお話もあったが、基礎・基本の定着は中学生になる以前の小学生の時にも、しっかり体得できるのが大事と思うが、小学校における助けが必要な個別の対応はどのように進められているのでしょうか?
<担当課長>
小学校では特に中学年の三〜四年生が大事である。抽象的な概念が入ってくる中で、理解がすすまなくなることが多い。学力パワーアップや非常勤講師を活用し対応していきたい。
<山崎たい子委員>
是非、取り組みをすすめてほしい。
また、先ほど主体的な学習習慣の話もあったが、今、子どもの貧困が言われ、保護者の状況も長時間労働、経済的にも余裕がない、精神的にも病んでいるケース等もあり、子どもが家庭で落ち着いて学習する環境に困難をかかえている場合もある。
今、北区でもSSW(ソーシャルスクールワーカー)等の専門家の活用もはかっているが、生活の中で具体的な支援も求められているのではないか。
杉並区では社会福祉士会が中心となって、困難をかかえている子ども達の勉強会を行ったり、他の自治体でもNPO法人などがやはり学習サポートなどに取り組んだりしている。北区でも児童館などを活用して、そうした小・中学生の居場所をつくる等、教育委員会と福祉、子ども部局が連携して取り組みをすすめてほしいがどうか?
<担当課長>
今後とも、連携をはかっていきたい。
<山崎たい子委員>
教育環境・条件整備の充実を
根本的な課題である、教育条件の整備として、少人数学級の拡充をすすめて頂きたい。 北区では、国に対して、35人以下学級の暫時拡大を要求しているとのことであるが、来年度に向けての文部科学省の概算要求など動向はどうか?
<担当課長>
文科省では学力テストの結果も受けて、26年度から36人以下で学級編成ができるよう概算要求していると聞いています。
<山崎たい子委員>
先ほどの質疑で、小学校三、四年生の対応は大事との話があったが、北区でも三年生まで35人学級が拡大しなければ、学年が進行した時にクラスが減り、学級の人数が約2倍になるような学校が2つあると伺った。是非、35人学級が進むよう取り組みを強めてほしい。また、少人数学級、少人数指導、TT等、様々な角度から、子ども達にゆとりをもって対応できる教職員配置の充実をすすめてほしい。
次に、養護教諭の体制拡充について伺います。
保健室は学校の中でも、ホットできる場所、児童・生徒の健康管理のみならず、今日的には子どもの貧困問題をはじめ、様々なSOSをキャッチできる場である。
500名を超える大規模校等では特に、養護教諭の複数配置が必要と考えるがどうか?
<担当課長>
国では、小学校は851人、中学校は850人の人数が配置基準となっている。東京都は学級数を基準としているが、人数にあてはめると900人をこえないと複数配置にならない状況。都に改善を求めていく。
<山崎たい子委員>
取り組みを強めてほしい。また、複数配置にならない以前にも、年度はじめの健診・健康管理業務が集中する時などは、せめてパート職員の配置・時間数の拡充をすすめてほしいがどうか?
<担当課長>
今も就学時健診の時など、臨時職員を配置して対応している。
<山崎たい子委員>
時間数の拡充を重ねて求める。
栄養職員の体制について
現在、北区の栄養士は半数が非常勤と認識しているが、非常勤では勤務時間に制限があり、オーバーワークになっているのではないか?栄養教諭としての正規の配置を求めるがどうか?
<担当課長>
現在、小学校では非常勤が23校、、正規が15校。中学校では非常勤が2校。正規が10校である。栄養士についても、都に強く要望している。
<山崎たい子委員>
児童・生徒の栄養管理、今日的にはアレルギー対応、放射線対策も含め、業務量が増大している。体制強化を強く求める。
特別教室のエアコン設置など、環境改善について
普通教室にはエアコン設置されたが、特別教室にはまだ入っていない学校ある。
今年の夏も暑く、ある学校の特別教室では、7月初旬から中旬、9月初旬にも、気温が32〜35度、窓際では40度近くまであがった時もあり、子ども達の集中力、体力も低下したと聞いている。各学校の実情を把握し、必要な手立てをとってほしいがどうか?
<担当課長>
校長会の役員会でも同様の要望を聞いている。特に図工室など。各学校の実情を把握し、できるところから取り組みたい。
<山崎たい子委員>
スピード感をもって、取り組んでほしい。 |