私は、保育園待機児解消や保育士待遇改善、子ども・子育て支援制度について伺います。
北区が認可保育所整備を柱に、この間、積極的に保育園待機児童ゼロをめざして取り組んできたことは、会派も評価しています。
しかしながら、保育園入所を希望する保護者ニーズは、北区の予想を大きく上回り、今年度は1才児の定員を、急きょ増やしての緊急対応をはかりました。来年度にむけては414名の定員増を全体ではかった等の対応をしておりますが、
問 代表質問のやりとりでは、来年度の入所にむけた第1次審査の結果で、不承諾の人数は330名余とうかがいましたが、その後の第2次審査の結果についてお答え下さい。
保育課長 2次審査にむけて申し込みが100名増えた。不承諾は、約290名程度になるみこみです。
問 これから4月の入所に向けて認証保育所などへの相談など、また動きがあると思いますが、年度当初の保育園待機児数の推移という点では、おととしは33名。
今年度は125名の数と認識していますが、来年度当初での待機児童数の見通しと、その後の対応についてお聞かせ下さい。
保育課長 つぼみ保育園の2才児や私立保育園でまだ空きがでている。年度当初の待機児数は125人を下回り、二桁になるみこみです。
問 認可保育所を希望したが、入所できなかった子ども達が認証保育所等、認可外施設に入所した場合、月の保育料は0才児では5万円から6万5千円、1.2才児では4万3千円から6万円と、区の1万5千円の補助を加えても大きな負担となります。
認可外保育所保育料の補助を拡充して頂くよう改めて求めますが、お考えをお聞かせ下さい。
保育課長 平成27年度の新制度の中で、検討してゆきたい。
他区でも補助拡大がすすんでいる。北区でも重ねて求める。
問 次に保育士の待遇改善について伺います。
今年度、国が実施した保育士処遇改善補助金は、来年度も継続となりますでしょうか?
保育課長 平成26年度に、27年度にかけて新制度の移行に盛り込まれていると聞いている。
先月も、国の子ども・子育て会議基準検討部会が開かれ、新制度にかかわってどの程度費用が発生するか、厚生労働省から、その試算が示された。内容については、40万人分の待機児解消の整備など「量の拡充」で4273億円、一方、職員の処遇や配置数引き上げなど質の改善には、6865億円で、量、質あわせて、約1兆1千億円必要としていました。
しかし、消費税増税で7000億円をあてることしか示されず、4000億円もの財源不足だということで、厚労省は「量」の拡充を優先する方針し、「質」の改善を先送りする案をしめして大問題になっている。
この「質」の改善には、保育士の給与を全職種の平均並みに改善するためにかかる8500億円余、また11時間の保育標準時間を保障する保育単価の引き上げにかかる3000億円余は、含まれていないということです。
子ども・子育て会議のメンバー33人のうち、31人が政府の責任で財源確保を求める声があがったとの事です。
問 国に対して、消費税以外にもしっかりと財源を確保し、量・質の改善を引き続き、要望してほしいがどうか。
保育課長 23区長会などを通じて、適時、国に要望してゆく。
問 次に、平成27年4月以降の保育所定員拡大について伺います。
計画では平成27年度は、私立保育所を新設4園の誘致、平成28年度は都有地活用で民間での誘致ということで、区立保育園としての新設は計画化されておりません。なぜ、区立保育所としての増設をすすめないのですか?
保育課長 区立として、新たに新設は行わない。公立保育所の一定の役割は果たされている。指定管理者の移行や民間立をすすめたい。
一定の役割とは非情に残念な答弁、納得いかない。区立保育園は保育の公的責任を区として体現するものだ。都内で2万人を超える待機児童がいて、今後、北区が積極的にファミリー世帯にきてほしいとの施策展開をはかってゆく、また、経済事情からみると共働き家庭が当たり前となり、女性の意識としても子育てと労働を両立させていきたいという変化をみれば、今後、保育園の需要はますます増えてゆくと考えられます。
待機児解消に区が責任をもつとするならば、民間まかせではなく、区立保育園としても増設をすすめてゆくことが求められる。もう区立はつくらないというのであれば、明らかに区としての責任放棄と言わざるをえません。
今、東京都が株式会社などに保育所建設の補助金を出すことを検討していますが、保育士不足や建築資材の高騰など、保育園開設や建設の見通しが懸念されている中、仮に保育園を民間ですすめようとした時には、財力のある株式会社しかすすめられなくなるのではないか。まさに、保育園を市場原理にまかせる構造改革ではないかと指摘せざるをえない。権利保障としての保育施策の拡充のため、北区がその責任を果たして頂くことを重ねて求めて、質問を終わります。 |