2014年、平成26年度北区予算案について、日本共産党北区議員団の態度表明を行います。
新年度は、国の「税と社会保障の一体改革」による消費税8%への増税や年金・医療・介護等の社会保障改悪が本格実施となる年です。こうした国の施策から、区民のくらしを守る立場が北区に求められます。
日本共産党北区議員団は、昨年11月、新年度予算編成にむけて、区民や区内団体との懇談を重ね、5つの柱、429項目の予算要望書を提出致しました。
その中で、今回の予算にもりこまれた介護・医療連携による地域包括ケア体制の充実、子育て世帯向けのプレミアム商品券の発行支援や認可保育所による待機児解消、区営シルバーピアの建設、すまい改修支援事業の継続、災害医療の深井戸整備費補助などは評価するものです。
しかし、以下にのべる4点の理由から一般会計予算に反対致します。
第1の理由は、先に述べた消費税増税や社会保障改悪、更に秘密保護法の制定や集団的自衛権の行使など、くらしや平和を脅かす安倍内閣の暴走を容認する姿勢です。
増税と社会保障改悪で総額10兆円もの国民負担増。加えて、東京都では法人税の一部国税化で減収が見込まれ、「消費税増税は社会保障充実の財源」との区の認識はあたりません。
平和や民主主義の問題でも、立憲主義の立場から、国に対して毅然とした対応を求めます。
第2の理由は、経営改革「新5カ年プラン」と公共施設再配置方針を相乗させて、更なる区民負担増とサービス削減を推し進めようとする姿勢です。
外部化路線の矛盾に加え、強制徴収の名による預金などの差し押さえが急増しています。相談中にもかかわらず、児童手当が振り込まれた数日後には、普通預金残高をゼロにするとりたてをしても「行き過ぎは一切ありません」という姿勢は、あまりに非情です。
公共施設再配置方針については、20年間で15%の削減という「施設削減ありき」の目標の撤回を求めます。
第3の理由は、住民合意のないまま、まちづくりをすすめようとする姿勢です。
区は「区民と協働のみちづくり」をうたっていますが、不燃化10年プロジェクトによる補助86号線、73号線、81号線等の特定整備路線では、住民の納得や理解が得られないまま、一方的に計画をおしすすめようとしています。東京都いいなりの姿勢をあらため、住民の声に耳を傾け、測量の中止を都に求めるべきです。
なお、今後、工事契約額の高騰が見込まれる中、「まちづくりだけは聖域」とせず、適切な予算配分をおこなうよう求めます。
第4の理由は、国民健康保険、後期高齢者医療保険の保険料の値上げです。
国民健康保険料は、来年度から高額療養費負担分を賦課総額に算定し、23区の独自軽減策を後退させました。これにより、医療費増とは別に今後4年間、毎年保険料が上がってゆくことになります。来年度、低所得者対策が拡充されますが、その恩恵を受けるのは一部です。北区独自の軽減制度等、更なる拡充を求めるものです。
あわせて、以下4点の改善を求めます。
一、公正、適正な契約制度の改善をはかること。北とぴあをはじめ区の委託業者や指定管理者における労働者の賃金と待遇改善のため、公契約条例を制定すること。
二、基本計画・中期計画の改訂にあたり、特別養護老人ホームや認可保育園の区立による新設、交通不便地域解消策としてのコミュニティバス運行を計画化すること。
三、学校の改築、改修計画については、子どもの教育環境確保を最優先として、他施設との複合化、計画段階からの地元住民の参加と合意を得てすすめること。
四、新庁舎問題の進捗については、議会と住民に対し、公開性、透明性を確保し、区としての説明責任を果たすこと。 なお、国保健康保険事業会計・後期高齢医療保険会計予算は、先にのべた保険料の値上げにより反対、その他の特別会計には賛成を表明して態度表明といたします。
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