日本共産党北区議員 山崎たい子
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 11月25日, 日本共産党の山崎たい子議員が行った代表質問の全文を紹介します
  1. 女性の政治参加と選挙制度について
  2. 「東京都の第2次財政再建推進プラン」について、区民への
    しわよせを許さない
  3. ファミリー世帯に魅力ある北区を
  4. 子ども市民としての、こどもたちの参画を求めて
  5. 区民との協働を名実共に制度化する「住民参画条例の制
    定」について
  6. 「中高層建築物紛争予防条例」の改正について


私は日本共産党北区議員団を代表して、大きく6点、区長、並びに教育長に質問致します。

1.女性の政治参加と選挙制度について

 大きく1つめの質問は女性の政治参加と選挙制度についてです。
先日、開票された衆議院選挙では日本共産党は全体で議席を減らし、大変残念な結果となりました。しかしながら、選挙戦の争点として掲げた消費税の増税を許さないことや、平和憲法を守ることは国民多数の声であり、今後の政治課題として、重要であることは言うまでもありません。又、イラク派兵、年金問題も直ちに各党の態度が厳しく問われてまいります。
日本共産党は国民の政治変革の願いに応えられる政党として研鑽をつみ、国民のくらしを応援する政治をすすめるために、引き続き頑張る決意です。
さて今回の選挙では、財界主導の下、二大政党制が大きくとりあげられました。その背景には自民党政治のゆきづまりの下、財界が政治における自分たちの利益を守るため、自らの政策要求に政治献金までちらつかせ、政党の通信簿までつくって露骨に押し進めてきたものであります。財界は「単純小選挙区制度にして、二大政党制の確立」を公然と掲げておりますが、死票を多くだし、民意を正確に反映できない小選挙区制と、国民の多様な意見が反映されなくなる二大政党制は、民主主義の点でも非常に問題ではないでしょうかこの問題を女性の政治参加という視点でみるならば、一層、問題が明らかとなります。
世界147カ国の国会が加盟している国際団体IPU「列国議会同盟」が2002年に日本の衆議院にあたる各国の下院にしめる女性国会議員の比率を調査しています。その結果をみますと、国会議員に占める女性の比率が1番高かったのがスウェーデン45%、2位デンマーク38%と4位まで北欧諸国がしめています。一方、二大政党制のモデルとされるイギリスは17,9%で47位、アメリカは14%で62位となっています。ちなみに日本は今回の総選挙で7,1%にさがりランキングにあてはめると132位となってしまいました。
上位4カ国に共通しているのは、福祉、社会保障が充実しており、選挙制度は多党制、比例代表制をとっていることです。比例代表制の下で、女性や社会的に弱い立場の多様な声を代表する政党が議会で議席を獲得し、社会福祉の充実につながっているという点は注目すべきではないでしょうか。
このように国際的に見ても比例定数の削減、単純小選挙区制度の実施や二大政党制は女性の政治参加を促進する点からも民主主義の点でも、大きな問題があると思いますが区長のお考えを率直にお伺い致します。

花川区長の答弁
選挙は民主政治の基盤。わが国では民主主義を基本理念とした憲法のもとに、普通選挙制度が確立している。今回の総選挙の女性当選者は、34名で7.1%という状況。男性が1010名に対して、女性は149名の候補者で、はじめから少ないのが要因のひとつ。
小選挙区制度、比例代表制度、あるいは1票の格差の問題など充分に議論を頂く問題と考える。
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2.「東京都の第2次財政再建推進プラン」について、区民へのしわよせを許さない

  大きく2つ目の質問は「東京都の第2次財政再建推進プラン」について、区民へのしわよせを許さない立場からお伺い致します。
去る10月17日、東京都はついに「第2次財政再建推進プラン」を発表しました。その内容は3700億円の財源不足を穴埋めするために、都の補助事業の「廃止、休止」を含めた全面的な見直しを求めるものになっています。
これらがそのまま実施されることになれば、東京都が独自に拡充してきた福祉や医療、教育、産業など、あらゆる分野の施策が国基準なみ、もしくは国基準以下のサービス水準に切り下げられることになりかねません。
さらに、「プラン」は事務、事業の民営化、外注化、職員の大幅削減、区市町村補助の見直しを求めています。
東京都はこの「第2次プラン」の具体化を来年度の予算編成の中ですすめるとしており区民へのしわよせの具体化を許さないよう更に北区として対応すべきであると考えます。
そこで、お尋ねしますが、本来、自治体の使命はどんなに財政が厳しくとも住民の福祉とくらしを守るために全力を尽くすことにあります。都財政の建て直しにあたって、歳出の削減は都市再生による超高層ビルの建設や大型幹線道路等の投資的経費を対象とすべきであり、区民のくらし、福祉に関わる自治体本来の施策や、行政サービスを低下させてはならないと意見を述べることです。区長のご答弁を求めます。

花川区長の答弁
厳しい経済環境や財政状況を踏まえ、東京都を含め各自治体が、中長期的にも安定的に行政サービスを提供できる、持続可能な行財政の構築をめざして、経営改革に取り組むのは理解する。こうした中、第2次財政再建プランについては、区長会会長から東京都に対して、今後の検討については、住民生活の影響や都区間の信頼関係を踏まえ、区との充分な協議と慎重な対応を求めたところです。今後も十分に情報収集にあたり、23区一体となって、遺漏のないよう努めていく。

都のプランに関わる2つ目の質問は私立保育園に対する「民間社会福祉施設サービス推進費補助」の再構築案についてです。
北区の各私立保育園は、公立に先駆けて産休明け保育や延長保育、地域の子育て支援などに先進的に取り組まれ、子どもたちの豊かな成長と就労世帯の暮らしを支援してこられました。こどもたちや保護者、区民にとって、信頼の刻まれた社会的財産だと私は思います。その保育の質は保育者自身の専門性によって保障されるものであり、豊かな経験の蓄積と研鑽がつめるよう職員の経験年数加算や人件費補助が実施されてきました。
ところが、東京都は9月に「再構築の基本的な考え方」を示し、「ゼロベースからの見直し」として私立保育園の経験年数加算の人件費補助を廃止するとしました。正式な提案は10月17日、補助金の影響額としては東京都全体で93億円が61億円に、34.2%の削減です。私立保育園連合会の試算では約8割の保育園が削減となり、職員の定着率の良い保育園ほど7割から8割と大幅な削減となる保育園もあります。このような東京都の提案、いわば、現在の保育水準の財政基盤をきり崩す提案を受けて東京都私立保育園連盟等、保育関係4団体は、10月29日、「明日の東京の保育を考えるセミナー」として、緊急集会を開きました。私も子どもが私立保育園にお世話になっており、いても立ってもいられず保護者の立場から参加をさせて頂きました。そのセミナーでは都の提案に賛成の意見を言う方は一人もおらず、保育の荒廃を心配する声が相次ぎました。ある私立保育園では「2億円の補助金が9000万円になる、職員を半分に減らすか。給料を半分に減らすか。ゼロベースからの見直しとして、国基準の補助金で基本は運営できるということ自体が間違いだ。」との声や「経験年数を加味していない案は見直すべきだ」という声が相次ぎ、集会の最後に、拙速な改革ではなく現場の声が反映される内容に、都の保育水準が低下せず、職員が安定的に働き続けられる内容を求めた緊急アピールが採択されました。その後、子どもを預けている保護者からも、東京都に対してたくさんの声があがっています。少し、ご紹介させていただきます。「保育園を選ぶときの基準にした一つが
経験年数の長いベテランの保育士のいるところでした。子どもが入園し、ベテランと若手の先生の充実した保育を受け、現在、非常に満足しています。しかし、今回、このようなベテランの先生を切ってしまうがごとくの制度が検討されている事を知り、信じられない思いです。制度の改悪に強く反対します。子ども達の充実した保育をとりあげるようなことはやめて下さい。」等、時間の都合でたくさんご紹介できないのが残念ですが、北区の私立保育園に子どもを預けている保護者からも、再構築案に対する疑問の声が寄せられています。私は、現場の保育士や保護者の方々のこうした切実な声に東京都は応えるべきと思いますし、北区が公的保育に責任をもつ立場で対応すべきと考えます。
そこで、3点、お尋ねいたします。
1つは東京都からどのような説明をうけておられますか。
2つめは北区の保育事業に対する影響をどう認識しておられますか。また、区内私立
保育園の影響額を区として調査して下さい。
3つ目に「再構築案」の再検討を東京都に求めること。以上、3点お答え下さい。

花川区長の答弁
北区私立園長会から再構築後の補助金について、各施設の努力が真に報われる望ましいサービス水準を確保できるものであるよう、ご要望をいただいています。
今回の再構築に当たっては、東京都が望ましいと考える福祉水準を確保するため及びサービス水準を向上させるための努力に報いられるシステムに変更したと確認している。
北区としても一定の影響がでるとの認識はあるが、東京都は昨年来、東京都社会福祉協議会との間で十数回に及ぶ懇談会を実施し、補助額の算定方法を話し合い、概ねの了承をえており、一定の決着をみたと聞いている。今後も、補助金の動向について注意深く見守って参りたい。

 都の「第2次プラン」に関わる3つ目の質問は私学助成の削減を行うなと都に求めることです。ご承知の通り、私学助成は私立幼稚園から高等学校に至るまで、教育条件の維持向上、児童生徒の就学上の経済的負担の軽減、学校経営の健全化等を目的として、行われている助成であります。現在でも公私の格差が大きく、毎年のように多くの署名が集められ、充実が求められている課題です。そこで、お尋ね致します。保護者や関係者の願いに逆行する私学助成の削減は行わないよう都に求めてください。

花川区長の答弁
北区私立幼稚園協会のご意見、ご要望を踏まえて、対応して参りたい。

「都の第2次プラン」に関わる4つ目は、都市計画交付金の削減問題についてです。
「プラン」では、都市計画税を「都税」であるかのように言いはり、23区への都市計画交付金の削減を都側の裁量で決めるとしてきましたが、これはとんでもない話です。
もともと、都市計画税は区税です。23区域内だけは東京都が徴収し、主に都が施工する都市計画事業に使われ、その一部だけが80年より各区の事業に交付金として交付されてきたものです。
詳しくは、さきの6月定例会においてわが会派の八百川孝議員が指摘したところです。 いま区長会においても、区内事業に見合った交付額の増額を求めるにいたっています。都市計画税の使い道は23区内の事業、それも区施工の事業を最優先とすべきというのが共産党区議団の主張です。
「都のプラン」の発想は、まったく逆さまさであり、完全に撤回させることが重要です。
そこでお尋ねいたします。本来区税である都市計画税を各区の需要に即して交付させるよう区長の毅然とした答弁を求めるものです。

花川区長の答弁
都市計画税については、市町村目的税としての趣旨を踏まえ、特別区がまちづくりの根幹をなす都市計画事業を積極的に計画的に推進できるようにすることが不可欠と認識しております。特別区長会から平成16年度の都への要望の中で、特別区都市計画交付金の拡充として東京都と特別区の実施状況等に見合った都市計画税の配分となるような仕組みとすること、及びこれが実施されるまでの間、同交付金の更なる増額を求めているところです。又、本年3月に設置した主要5課題等にかかる都区検討会において、都市計画交付金のあり方は小中学校改築等検討会となっておりますので、今後も精力的に取り組みます。
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3.ファミリー世帯に魅力ある北区を求めて

私の大きく3つ目の質問は、ファミリー世帯に魅力ある北区を求めてです。
北区はご承知の通り、高齢化人口が23区で2番目に高く、一方、人口動態調査では30代から40代のいわゆるファミリー世帯の減少が見られている区です。子どもの特殊出生率も0,96とついに一人にみたない状態となり、全国1,33や東京都1,01の値からも下回っております。
高齢者の皆さんを支え、活力ある北区とするためにファミリー世帯に魅力ある北区を発信し、定住化をはかることが求められます。
前回、9月の定例議会では都内で初めて子ども医療費助成制度をうちだし、話題となりましたが、これまで、他区と比較して遅れている施策について、早急な見直しをはかり、住宅などのハード面から、また、子育て支援のソフト面の施策もあわせて、ファミリー世帯への北区の意気込みを示すべきではないでしょうか。
そこで以下7点、具体にお尋ね致します。

1つは住宅施策の拡充です。
区民住宅、区営住宅を増やし、ファミリー世帯向け住宅の戸数を拡充することです。2つはマンションや戸建て住宅など住宅取得助成や住宅ローンの利子補給などを実施することを求めます。9月の定例議会での本田正則議員の質問に続くものです。
ファミリー世帯の定住化について、住宅施策の充実は根本的な課題でもあります。区長の積極的な答弁を求めます。

花川区長の答弁
北区には公営、公団住宅が多数設置されております。その資源を有功に効率的に活用してゆくのが求められている。都営桐ヶ丘団地再生事業や公団赤羽台団地の建て替え計画において、ファミリー世帯をはじめとする多様な世帯が住めるよう引き続き、東京都、都市基盤整備公団に強く申し入れて参ります。
また、中堅ファミリー層の定住化を図れるような良質な住宅建設を誘導してゆきます。
住宅取得助成、住宅ローンの利子補給については住宅取得条件も緩和されていることから
休止をさせて頂いている。

2つめは教育の課題です。
区長は教育先進都市をめざすとしておりますが、こどもや親が求めているのは、特別なことではありません。つめこみや競争ではなく、一人一人がよくわかる授業で子ども達自身が学ぶことが楽しいと感じられる教育。子ども達が落ち着いて自分の考えをめぐらし、発表しあい、それを受けとめてもらえるゆとりある教育環境ではないでしょうか。
「私は先日、あるお母さんから、子どものクラスが落ち着かなくて困っている。子どもが騒いで、授業に集中できず、先生の言うことも聞かないようだ」と言う話を伺いました。
「先生を増やして、対応できないものか。」とそのお母さんはおっしゃいました。先生が一人で悪戦苦闘している姿が想像されます。
急激なスピードですすめられる教育改革に現場の先生方は本当に忙しく対応されていると思います。先生が疲れていて、ストレスを抱えていては子どもとの信頼あるコミュニケーションはとれません。そこでお尋ね致します。
私は教育先進都市というのであれば、全国で大きな流れとなっている30人学級を小学1年生からでも実施することや、困難をかかえる学級に対する教職員体制の拡充。また、チームティーチングを充実するよう求めます。当面、再雇用、再任用の配置や緊急雇用を活用してのスクールサポーターの配置を更に拡充するよう求めるもの
です。教育長の答弁を求めます。

花川区長の答弁
30人学級については他県の実施状況や、少人数学習指導等も含め今後も研究してゆく。教職員体制の拡充は少人数指導やティームティーチングの教員の加配措置、今年度の非常勤のスクールサポーターの配置等を通して、基礎学力の向上をはかっている。今後、教職員の配置について、パイロット校でのティームティーチングの実践成果も踏まえ、検討して参ります。

3つ目は子育て支援全般にわたり、経済的負担を軽減する点です。
平成15年度の国民生活調査でも、予定している子どもの数が少ないのはなぜかとの問に「子育ての経済的負担」という理由が60,2%と他の理由が1割から2割になのに比べてダントツの1位となっています。
経済情勢が不安定であり、将来不安も強い中で、子どもを育ててゆく上での公的支援が経済的な面からも強く求められており、以下4点の充実を求めるものです。
1つにこども医療費助成は中学生までを対象とし、入院だけでなく外来医療にも拡げて実施するよう求めます。
2つに私立幼稚園の費用負担の軽減です。入園祝い金は北区の現行で25000円ですが、品川区、太田区、江戸川区などは80000万円と北区は23区の中でも低い水準です。保護者負担軽減などと合わせ、大幅な増額を求めます。
3つに保育園保育料ですが、全国の政令市、例えば札幌市、大阪市、神戸市、広島市は3人目以降の保育料を無料にしたり、秋田県では更に一人目の保育料も無料にするなどして、少子化対策に積極的に取り組み、子育て世代に大変喜ばれています。北区でも例えば保育園に同時に入所している二人目以降の保育料はトータルで約1億5000万円であり積立金を活用するなどして二人目以降の保育料を更に減額してゆくことは充分可能ではないでしょうか。
4つに学童クラブの育成料は現行で1ヶ月5000円、おやつ代の1500円を加えると6500円と23区で大変高い負担になっています。学童クラブの育成料、おやつ代の減額をされるよう求めます。

以上7点、ファミリー世帯に対する区長、教育長の積極的な答弁を求めます。お答え下さい。

花川区長の答弁
子ども医療費助成の拡充については、小学生の入院医療費の助成を来年度から、段階的に実施する条件整備に向けて、先行自治体等の調査を進めているところです。
私立幼稚園の入園祝金は今後、私立幼稚園協会のご要望や他区の状況を勘案しつつ、検討してゆきたいと考えます。
保育園の保育料や学童クラブの育成料は、受益者負担を基本に応能負担をしている。減免措置についても配慮をしている。今後は他区の状況を勘案しつつ、保護者の経済的負担の軽減と受益者負担の適正化を図りながら検討してゆく課題ととらえている。
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4.子ども市民としての、こどもたちの参画を求めて

  私の大きく4つ目の質問は子ども市民としての、こどもたちの参画を求めてです。
去る10月22日から26日まで、北海道の奈井江町、札幌と旭川の間にある町ですが周辺市町との合併問題を巡る住民投票が行われました。その投票権は小学校5年生以上であり、全国で初めて小学生が参加する住民投票が行われたことに驚いたのは私だけではなかったと思います。
住民投票に参加した子ども達は「緊張したけど投票できてうれしい」「むずかしかったけど、おとなとおなじにできてよかった」と語っています。奈井江町は昨年3月、「子どもの権利に関する条例」をきめました。その条例を決めていく過程の中で町長自ら、小学5、6年生と話し合いを重ね、「子ども達は子ども達なりに、きちんと判断できるんだ」と実感したと語っています。今回の子どもの投票も、この条例を実行したものです。
私は子ども達が学校や地域づくりに参加した経験から、一人の市民としての喜びや責任を感じている姿に改めて、すごいなあと思いました。
「子どもの参加」は世界の流れです。例えばスウェーデンでは直接子どもに関わる法律の上程や修正に際して、必ず子ども達自身から意見をきくことになっています。又、フランスやドイツの中学高校では、生徒代表が教職員や保護者代表と並んで学校の委員会に加わり、カリキュラムや予算、人事などへも関与します。日本でも、生徒、教職員、保護者、地域住民が学校運営に参加する「開かれた学校づくり」の取り組みが高知や長野などの自治体ではじまっていたり、滋賀県では高校生らがアドバイザー役を務め、小中学校の子ども達が中心になって地域の公園づくりを進めています。
北区でも子ども議会や子ども教育委員会、子どもモニター制度等の取り組みが進められておりますが、子ども市民としての子どもの参加を制度として保障し、実行あるものにするため、以下4点を求めるものです。

1つに「北区子どもの権利条例」を制定すること。
2つに開かれた学校づくりとして位置づけられている学校評議員会に子ども代表の参加を認めること。
3つに今後の課題となる学校改築や地域の学校のあり方について、計画段階から子ども達の参加を保障するため、現在進められている小中学校の施設のあり方検討会や教育環境整備協議会に子ども達の意見を反映させること。4つに十条の稲荷公園をフィールドにこの間、自主的な住民グループと児童館、河川公園課やまちづくり公社などの連携で定期的に積み重ねられてきているプレイパーク「冒険遊び場」を子ども主体の公園づくりとして位置づけること。 以上4点、区長、並びに教育長の北区の未来を語る熱意あるご答弁を求めます。

花川区長の答弁
子どもの権利条例は、子どもの権利を大綱的に位置づけ、政策的な方向性を示す拠り所になると考える。今後、青少年問題協議会などにおいて、条例化を視野に入れた意見を伺うと共に、次世代育成支援行動計画の中で、検討していきたい。
学校評議委員会に子ども代表の参加については、会の運営にあたって、子ども達の意見を積極的に聞き、子どもの声を学校運営に生かしてゆくよう指導してゆく。
小、中学校施設のあり方検討会や教育環境整備協議会に子ども達の意見を反映させることについてはアンケートを実施するなど、意見を反映させる方法や機会について検討してゆく。
子ども主体のプレーパーク(冒険遊び場)づくりについて、来年度以降の中央公園拡張整備事業の中で、プレーパーク的な活動ができる区域を定め、整備を予定しています。
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5.区民との協働を名実共に制度化する「住民参画条例の制定」について

 私の大きく5点目の質問は区民との協働を名実共に制度化する「住民参画条例の制定」についてです。
地方自治の内容である住民自治は最終的な決定に住民の意思が反映することが強く期待されております。この間、北区でも地域におけるまちづくりでのワークショップやまちづくり協議会の動きなどはその具体化として表れているといえます。又、区長はこれからの区政運営の柱として、「区民との協働」を全ての施策に貫くとし「まちかどトーク」と称して、直接住民の皆様の声を聞く場も重ねられていることは、住民の区政への参加をすすめる点でとても良いことだと思います。
私は、この間、直近の北区の事業にかかわって、こうした住民の方々の参加や討議が充分保障されるといいなと感じることがありました。いくつか、例をあげますと、女性センターのほくとぴあへの移転や、赤羽会館の1部を赤羽保健センターとしてゆく経過の中で既存に利用されている方々や団体の声を更に丁寧に聞く必要があったこと。又、今定例会でも陳情が出されております昭和町福祉工房の移転統合に対する保護者の方々の声では、北区中期計画の策定の当初、充分な説明をうけていなかったとのことであります。更に、浮間の特別養護老人ホームと認可保育園建設の地元説明会ではこどもの遊び場として暫定利用されていた住民の方々から、児童遊園の要望も出されるなど、どれも事業をすすめるにあたって行政の充分な説明ときめ細かな対応、多様な住民参加が不可欠なものばかりです。そこで、お尋ねいたします。今、全国でも動きのでてきている「住民参加条例」を北区でもいち早く制定し、名実共に区民との協働を制度として実行あるものにしてはいかがでしょうか。区長の前向きな答弁を求めるものです。

花川区長の答弁
住民参画条例の制定については、今回、一つの提案と受けとめさせていただき、他都市の状況の把握にも充分努めてゆきたい。
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6.「中高層建築物紛争予防条例」の改正について
私の最後の質問は「中高層建築物紛争予防条例」の改正についてです。
今年の春、私の住んでいる豊島町のある大地主さんの宅地、2000坪、約6500ヘーベイの土地が民間マンション業者に売却され、現在12階建て、168戸の大型分譲マンション計画が進行しております この土地は豊島町では「森」と呼ばれていたところで、樹齢100年を超える大木が十数本もあり地域の緑、緑被率にも大きく貢献されておりました。今はその自然が跡形もなく、工事フェンスに囲まれた広大な更地となっております。この森の伐採、伐根、家屋などの除却工事の際、近隣住民には事前の充分な通告もなく、突然、工事が進められました。当地は地盤が軟弱ということもあってか、この除却工事による振動は住民の体感で震度2や3にも感じられ、除却工事が原因と思われる近隣家屋への影響が10数件にも生じ、小さいこどもや療養中の年輩の方など「とてもこわかった。」「具合が悪くなった」等の声が聞かれるほどでした。
後からわかったことですが、当地は5000ヘーベイを超えている土地売買の際に行わなくてはならない「公有地拡大の推進に関する法律」つまり、まとまった土地の少ない東京都で公の事業をすすめるために、自治体が優先的に土地の活用をはかることを保障した法律ですが、その届け出がされていなかったことがわかりました。いわば、公的活用が必要ないかどうか事前に都知事から確認を得ないまま、民間に売却されていたのです。近隣住民は除却工事での被害とあわせて、緑の保全や公園、遊び場等のオープンスペースへの活用や豊島町で進められている補助88号線の種地としての活用など行政の充分な検討ができなっかたこと、又、その進め方に強い憤りを覚えています。更に、驚いたことは、そうした行政無視のやり方に対して、住民から指摘されるまで北区は承知していたにもかかわらず東京都に報告していなかったことです。このような態度では環境やまちづくりなどに関わる北区の姿勢が疑われても仕方ないのではないでしょうか。
現在、都内、又、区内では中高層マンションの建設が大規模に行われておりますが、それと並行しておきる近隣住民との紛争を住環境の保全やコミュニティとの調和、共生の解決へとはかるために、早い段階からの協議ができるよう北区として責任をもつことが必要だと痛感します。
そこでお尋ね致します。現行の「中高層建築物紛争予防条例」を建設工事だけではなく建設用地の既存建物を解体除去する工事の騒音、振動なども「紛争の定義」に加え、住民に対して標識の設置や説明会の開催を業者に義務づける等に改正するよう求めるものです。区長の前向きなご答弁を求めて、私の質問を終わります。ご静聴頂きまして、ありがとうございました。

花川区長の答弁
解体除去を含む中高層建築物紛争予防条例の改正に関し、他自治体の状況を調査するなど、今後の研究課題とする。
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