最終更新日2010.9.15 |
◆平成22年第3定例会における山崎たい子区議の個人質問 |
2010年9月14日, 北区議会第2定例会本会議で日本共産党の山崎たい子議員が行った個人質問の全文及び区の答弁を紹介します。
- 石神井川水害被害の再発防止と被害補償を求めて
(1)護岸高の適切性について
(2)高潮対策との関係
(3)川の中の工作物との関係
(4)水防計画の不備について
(5)現河川道とバイパス水路との関係
(6)明治通りの道路高を 1 、 8 ㍍も高くしたことによる影響
【区の答弁】
- 国民健康保険制度改定・後期高齢者医療「新制度」の動きについて
(1) 「広域化等支援方針」の区市町村との協 議の進捗状況やスケジュール、その内容について
(2) 保険料の引き上げにつながる改定はやめるよう国に意見を述べること
(3) 国保料の減免や医療費の窓口負担一部減免制度について
(4) 後期高齢者医療「新制度」の問題点について、国に意見を述べよ
【区の答弁】
- 「国連子どもの権利委員会」の勧告を受け、子ども施策の拡充について
(1)少人数学級の本格的実施を求める
(2)特別支援教育にかかわる人的体制の充実や学校図書館司書、スクールカウンセラー、栄養士等の職員待遇の改善や増員について
(3)保育園・学童クラブの待機児解消や、児童館・子ども家庭支援センター等の体制・支援拡充について
【区の答弁】
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私は大きく 3 点 区長並びに教育長に質問いたします。 はじめに、石神井川水害被害の再発防止と被害補償を求めて伺います。
昨日の日本共産党代表質問では、 7 月 5 日の集中豪雨による北区の甚大な被害について、毎年、実績となっている 100 ㎜の降雨を視野に入れ、護岸の嵩上げ、貯留池や下水道の整備など、下流の負荷を軽減する治水対策の強化や水防管理計画の見直し等、提案させて頂きました。私の質問では、特に被害の大きかった堀船・豊島地域に関わり、水害の原因と責任の所在、補償問題について更にお尋ねします。
私は被害住民の方から「 5 年の短い間に、なぜ 2 度も大きな水害被害にあわなければならないのか。一雨降ったら、財産が奪われるとはどういう事か。行政は住民の生命や財産を守るのが一番の仕事ではないか」と強く訴えられました。 ある事業主の方は「機械が全部だめになり、それだけで 800 万円をこえる被害だ。 2 ヵ月たっても、本格営業の見通しも立たない」と語り、またある方は「クーラーの室外機やお風呂の給湯器も壊れ、猛暑の中、死ぬ思いだった」「畳もフローリングも駄目になり取り替えた」「水害の恐怖で住んでいられなくなり、マンションを売りに出した」等、その被害の深刻さを訴えられます。そして皆口々に「この被害は、河川工事による人災だ」と語っておられます。
しかしながら東京都と首都髙は、 7 月 30 日の住民説明会で「原因は 50 ㎜を越える想定外の雨が降ったため」と回答しました。これでは、住民の思いを逆なでするばかりか、今回の水害被害に対する責任を回避しようとしていると言われても仕方ありません。
私は都と首都髙に対し、住民の被害を正面から受け止め、原因究明と責任の所在を明らかにし、被害に対する補償を行うよう重ねて求めるものです。
日本共産党北区議員団は、そねはじめ前都議と共に、数次にわたる現場での調査を専門家も交えて行い、更に、首都髙が実施した水理実験資料や都が首都髙に毎年提出させている水防計画書などの資料も分析しました。現段階での原因に関する日本共産党の見解を大きく6点述べさせていただきます。
1つは、護岸高の適切性についてです。
今回、大量に溢水した溝田橋下流のたばこ産業に隣接する護岸は、首都髙が平成 9 年に実施した「水理実験データ」でも水位が上がる地点でした。ちなみに 5 年前の仮設護岸崩落の地点は一番水位があがる所。そして、次に水位が上がる地点が今回の溢水場所だったのです。両方とも、ちょうど川がカーブする所で、水流の流れが早ければ早いほど、遠心力がはたらき水位があがる状況となる地点です。
ご案内の通り、 5 年前には上流側の地点が嵩上げされ、更に強度も補強されたので、次に危ない箇所はまさに今回の溢水地点でした。 50 ㎜を想定した水理実験データでも、最高水位は 5 、 52 ㍍まで予想しています。現護岸高は 5 、 6 ㍍なので、その差わずか 8 ㎝の余裕しかありません。
近年、練馬から板橋にかけては、毎年のように 50 ㎜を越える雨が降る中、十分危険が想定できるデータと 5 年前の経験をもっていたのに、何らの対応も行われていなかった事は安全上の瑕疵と考えます。
2つめに、高潮対策との関係です。
現在、石神井川は高潮対策として下流側から 5 、 8 ㍍の護岸整備を実施しています。そのため大きく溢水した護岸は 5 、 6 ㍍だったのに、その下流では、護岸は 20 ㌢高くなっています。現地での調査を行いながら、何故、溝田橋から下流の 70 ㍍区間だけ、5、 6 ㍍の護岸のままで残されているのか疑問に思いました。
それを首都髙に質した所「将来的に川を付け替える接続点までの護岸を 5 、 8 ㍍にした」という回答でした。つまり、本来であれば工事途中であっても、下流から溝田橋まで全て 5 、 8 ㍍の護岸高で整備すれば良かったものを、将来は使わなくなるので、あえて 5 、 6 ㍍の護岸のまま残していたという事になります。
この発想は 5 年前と同様、安全よりもコストを優先した姿勢であり、結果としてこの護岸は一番弱い部分となり、水害被害を拡大させた事は明らかです。
3 つ目に川の中の工作物との関係です。
溝田橋周辺の河川内には、高速道路の橋脚や河川工事の杭や鋼管矢板・桟橋などが随所にあって、川幅を狭めています。中でも溝田橋から約 300 ㍍下流の新柳橋の手前では、高潮対策工事のため、川の中に大型クレーン車をのせる巨大な仮設桟橋が作られ、川幅の半分以上を長さ 70 ㍍にわたって占拠しています。
現地調査の際、何人もの専門家の方々から、この桟橋が水流を堰き止めるはたらきをし、上流の水位を上昇させたのではないかという重要な指摘を受けました。
私達も素人なりの仮説をたて、その影響を計算してみました。新柳橋から溝田橋上流まで、河川内の構造物が水面を 16 ㎝程度押し上げる影響が生じたのではないかと試算できました。「川の中の構造物で水面が 16 ㌢押し上げられた」と仮定すると、 50 ㎜降雨で行った水理実験での最高水位 5 、 52 ㍍と現護岸高 5 、 6 ㍍の差である 8 ㎝はいうに超えていたことになります。更に、高潮対策の護岸高 5 、 8 ㍍からみても 20 ㎝低い護岸が致命的な影響を及ぼしたのは明らかです。
8 月 27 日の防災委員会でこの仮設桟橋の影響を東京都に質したところ、平成9年の水理実験では条件に入っていなかった事、都は机上のシミュレーションしか行っていない事がわかりました。東京都が直接管理している工事区間であり、都の責任は重大です。桟橋の影響を都の責任で再度検証し、明らかにすべきです。
4つ目に、水防計画の不備についてです。
河川改修の実績のない首都高に、河川管理や工事を委託するにあたり、都は「毎年、水防計画書を首都高に立てさせ、管理状況を点検・指導している」「その水防計画に不備はなく、計画書通り執行されていた」と住民説明会で答えました。
しかしながら 8 月 27 日の防災委員会で、日本共産党の質疑により明らかとなったとおり、今回の氾濫地点が、周辺で最も護岸が低いにもかかわらず、大雨・洪水時に土嚢を積む場所に指定されていなかった事や、土嚢対策をするとしたマンション前の箇所でも、急激な水位上昇で設置が間に合わなかった事を認めました。計画が不備だったばかりか、立てていた計画すら執行できていない。実態にあわない「水防計画書」を根拠に河川管理を行っている首都高と管理を委託している東京都の責任は重いといわざるをえません。
5つ目に、現河川道とバイパス水路との関係です。
今回の水害被害は、堀船地域だけでなく、豊島2丁目を中心に豊島地域にも及びました。たばこ産業側の護岸から溢水した水が明治通りを越えて、豊島町側に流れることは考えにくく、明らかに石神井川の水路切り替え途中の工事過程で、バイパス水路にも水が大量に流れ込み、そこからの溢水が豊島町の水害被害となったことは明らかです。
こうした水路の切り替えという重要な工事を、大雨の危険が伴う季節になぜ行ったのでしょうか。道路工事優先で、河川の安全性を後回しにしたと言われても仕方ありません。
6つめには、明治通りの道路高を 1 、 8 ㍍も高くしたことによる影響です。
将来の高速道路ランプとの関係で高くなったものですが、区道のすりつけ道路面も上がり、その結果、周辺のマンション等が半地下状態となり、1階フロアの住民は、腰までつかるほどの恐怖と甚大な被害を受けました。このマンション管理組合では、ここ数年、水害被害の心配も含めて、北区や首都高と交渉されてきたそうです。東京都は水害防止のため、半地下の建築物への回避指導を行っているにもかかわらず、行政の都合でそうした状況を強制的につくらせておいて、水害被害が現実のものとなった今、住民の怒りは計りしれません。
以上述べたように「 50 ㎜を越える雨」だけでなく高速道路や石神井川の付け替え工事、高潮対策工事等のいくつもの人為的な工事の関わりの中で水害被害を拡大させた責任は、到底免れるものではありません。こうした問題を徹底検証して、被害にあった住民に応えてゆく責任が問われていると考えます。
そこで以下、質問します。
1、5年前の大水害の時も、専門家を集めた「調査委員会」が設置され、原因の究明が行われました。今回も専門家による第3者機関において、徹底検証するよう求めるものです。
2、原因究明と責任の所在を明らかにし、被害にあった住民への補償を行う姿勢にたつよう区の見解を問うものです。 以上、被害住民の立場に立った、区長の真摯な答弁を求めるものです。 |
【区の答弁】
1-(1)
はじめに石神井川水害被害の再発防止と被害補償に関するご質問に順次お答えいたします。
7月5日の水害発生後、区といたしましては、溢水の原因を究明し、地元区民への丁寧な説明を行うよう東京都に要望いたしました。
7月30日には、東京都と首都高速道路株式会社の出席を求め、堀船地区水害説明会を開催しました。
また、今月15日には、首都高速道路株式会社が「7・5堀船地区水害対策協議会」に対し、石神井川付替え水理(すいり)模型実験の説明を行う予定です。
今後とも、東京都、首都高速道路株式会社に対し、原因の究明と丁寧な説明を求めてまいります。
1-(2)
次に、被害にあった住民への補償を行う姿勢にたつようにとのご質問にお答えします。
補償の要望については、「7・5堀船地区水害対策協議会」からもお聞きしております。
区といたしましては、溢水の原因を究明し、地元区民への丁寧な説明を行うよう引き続き東京都に要望してまいります。 |
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【2】 大きく二つ目の質問は、国民健康保険制度改定・後期高齢者医療「新制度」の動きについてです。
私は先の第 2 定例会で、いのちの平等を保障する国保制度の改善をとして、保険料や医療費が高すぎ、安心して医療にもかかれない実態から、保険料の引き下げ等を求めました。 しかしながら、この間の国の動きは、こうした区民の痛みを解決する方向とはなっておりません。
ご案内の通り、先の通常国会では、国保の広域化をすすめる「国保法改定」が可決しました。その後、厚労省は保険局長名で都道府県知事宛に「広域化等支援方針の策定について」という通達を出し「一般会計繰入による赤字補填分については、保険料の引き上げ、収納率の向上、医療費適正化の推進により、できる限り早期に解消するよう努めること」と指示しています。これの意味する所は、都道府県下の国保料を均一化するため、自治体の一般財源繰り入れは解消し、保険料値上げに転嫁せよとせまるものです。 しかし、国保の財政難の大元は国庫負担の削減にあります。国の予算を削減したまま、政府のねらい通り「広域化」によって、一般財源の繰り入れがなくなれば、保険料は更に高騰し、今後、医療費の増加に応じて、際限なく引き上がり、区民のくらしと命が脅かされることにつながります。
そこで質問します。
(1)都知事が決定するとされている「広域化等支援方針」の区市町村との協 議の進捗状況やスケジュール、その内容についてお答え下さい。
(2)保険料の引き上げにつながる改定はやめるよう国に意見を求めて下さい。
(3)こうした流れが強まれば強まるほど、払いたくても払えない区民がますます増えることになります。国保料の減免や医療費の窓口負担一部減免制度について、現在、生活保護基準の 1 、 15 倍という条件等を拡充し、減免制度がより受けやすくなるよう求めるものです。お答え下さい。
続いて、後期高齢者医療「新制度」についてお尋ねします。
政府は平成 24 年度に、後期高齢者医療制度を廃止し「新制度」を創設するとして、厚労省の高齢者医療制度改革会議で内容について議論を進め、 7 月に「新制度」の中間とりまとめ案を発表、 8 月 20 日の改革会議で大筋、了承しました。
その内容は、約 8 割をこえる高齢者を国民健康保険制度に加入させ、その中で財政運営は、現役世代と高齢者は別勘定にして、高齢者の医療給付費の 1 割を高齢者自身の保険料でまかなうというものです。
これでは後期高齢者医療制度と同じしくみで、特定の年齢以上の高齢者を差別して、負担増と医療抑制を強いるしくみの根幹を残すものです。
あえて言えば、高齢者差別がなくなったように見せかけるカモフラージュとして国保の看板を利用すると同時に「別勘定」の導入を呼び水に、国保全体の「広域化」をすすめようというのが、ねらいではないでしょうか。
そこで、お尋ねいたします。
(4)以上のような後期高齢者医療「新制度」の問題点について、国に意見を述べるよう求めます。 |
【区の答弁】
2-(1)
次に、国民健康保険制度及び高齢者医療制度改革に係わるご質問に順次お答えします。
はじめに、国保の広域化等支援方針につきましては、東京都が、国民健康保険法等に基づき保険料収入の確保や共同事業の実施による事業運営の効率化など保険財政安定化のための支援方針策定に向け、東京都と保険者である区市町村の代表で構成される連携会議を設置しました。
今後、年内を目途に支援方針の策定を行うとしていますので、方針が示されましたら、報告させていただきます。
2-(2)
次に、現行の国保制度は、一般財源の繰入により保険料の負担抑制が行われておりますが、一般財源に依存しない財政運営など財源問題は、極めて重要な問題と認識しています。
国保の広域化の議論においても、全国知事会委員から財政面の構造的な問題について、抜本的な検討を要する旨の意見が出されております。
また、特別区長会から高齢者医療制度改革の中間のまとめ(案)に対する緊急申し入れにおいても、一般財源繰入の問題にも触れているところです。
今後、新たな高齢者医療制度における国保財政のあり方や国保の広域化に向けた財政運営など、国の財政責任を含めた様々な議論を十分注視してまいります。
2-(3)
次に、保険料や窓口負担の減免制度につきましては、現在、23区共通基準により行っております。
国保の運営につきましては、国により、都道府県単位による広域化の方針が示されており、当面は、こうした動向を注視していくことが、肝要かと存じております。
2-(4)
次に、新たな高齢者医療制度の「中間とりまとめ(案)」につきましては、財源問題など様々な問題があることから、特別区長会では、厚生労働大臣に対し、8月13日に緊急申し入れを行っております。
詳細につきましては、「中間とりまとめ」の概要とともに、所管委員会において、ご報告させていただきます。 |
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【3】大きく3つ目の質問は、「国連子どもの権利委員会」の勧告を受け、子ども施策の拡充についてです。 日本政府が子どもの権利条約を批准してから 16 年がたちました。この間2回にわたり日本政府は「国連子どもの権利委員会」から「過度な競争教育が子どもの発達のゆがみをもたらしている」という勧告を受けています。
そして今年の6月、3回目の勧告が発表されましたが、これまで以上に厳しい懸念が表明されました。その内容は「子どもの数が減少しているにもかかわらず、過度な競争への不満が増加し続けている」「競争主義的な学校環境が、いじめ、精神的障害、不登校・登校拒否、中退及び自殺に寄与している」とされ、これに対し「人格の全面的発達をめざす教育の中に学力形成を位置づけ直すこと」との勧告です。
また、学校と家庭の両方に共通する困難として、新しく指摘されたのが「驚くべき数の子どもが情緒的幸福度の低さを訴えていること」です。ユニセフの子ども幸福度調査では、日本の子どもの三割が孤独感を訴え、OECD(経済開発協力機構)平均の7%を大きく上回っており、なぜ幸福だと感じられないかについては「親及び教師の子どもとの関係の貧困さにある」とし、その改善を勧告しています。
私は「子どもの貧困」という実態も社会問題となる中、改めて未来を担う子ども達の豊かな成長と発達を保障するために、家庭への支援、子育てや教育環境の改善にむけ、子どもに接する大人の体制や待遇を、抜本的に強化する事が必要ではないかと考えます。そうした視点で、区のこども施策全般にかかわり以下、改善を求め質問します。
教育環境については、
1、少人数学級の本格的実施を求めるものです。
ご承知のとおり7月26日に文部科学省の中央教育審議会は、公立小中学校の学級編成の標準を現行40人から35人に引き下げる等提言を行い、これを受けて文科省は、来年度予算の概算要求に教職員増をもりこみました。
東京都では今年度から、小1、中1プロブレムに対応して39人学級がようやくスタートした所ですが、国の動きを受け、北区として少人数学級の本格実施に取り組むよう求めます。どのような試算や準備を行っているのかも含め、お答え下さい。
教育の2つめは、特別支援教育にかかわる人的体制の充実や学校図書館司書、スクールカウンセラー、栄養士等の職員待遇の改善や増員についてです。
例えば、お隣の荒川区では、小中学校全校に、学校図書館司書を配置しました。北区は教員が兼務で司書業務を担っています。
また栄養士については、全校に配置されているとはいえ非常勤待遇であり、
業務が時間内に終わらない状態が恒常化している実態です。
ゆとりをもって子ども達に接することのできる人的体制と待遇の改善を求めるものです。
3つに、保育園・学童クラブの待機児解消や、児童館・子ども家庭支援センター等の体制・支援拡充について伺います。
①現在、低年齢児を中心に待機児解消策を実施していますが、その子どもたちが、3歳以上になった時の受け入れは充分なのか。
②保育園との関連で学童クラブの受け入れは大丈夫なのか。それぞれ、今後の見通しと対応についてお答え下さい。
②児童館の職員体制についてです。
例えば、王子東児童館は、今年度から大型児童館としてリニューアルオープ ンし1、2階は児童館、3階は学童クラブとして、活発に活動されています。
しかし難点は3つの階と広がったスペースに対して、充分な職員配置とならず、体制によっては、工作室を休みにしなければならない、トイレの使用にも気を配らなければならない等の状況になっています。拡がったスペースにふさわしく、活動も旺盛に展開できるよう、充分な職員体制を整えるべきと考えます。お答え下さい。
④ 虐待の問題など、児童相談所と連携して活動している「先駆型子ども家庭支援センター」の体制についてです。
相談件数の伸びや対応の難しさ、昨今ますます重要性がましている、子ども家庭支援センターの活動にふさわしく職員体制の拡充をはかるよう重ねて求め、私の質問を終わります。 ご清聴ありがとうございました。
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【区の答弁】
3-(1)
初めに、私からは少人数学級の本格実施についてお答えいたします。
8月27日に、文部科学省から「新・公立義務教育諸学校教職員定数改善計画(案)」が示されました。
来年度から、小学校1年生・2年生を対象に35人学級を実現し、平成30年度には小学校2年生まで30人学級を実現とする8ヵ年推進計画としています。
詳細については、今のところ、国等から何も示されていませんが、教育委員会として強い関心を持っているところです。
今後、国等の動向を十分注視しながら、学級数の増加に伴う必要な教室数の把握など、実施にあたり影響が予想される点については、対応してまいります。
3-(2)
次に、人的体制の整備や待遇の改善についてのご質問にお答えします。
北区教育委員会といたしましては、特別支援教育・言語活動の充実・食育・心の教育等は新学習指導要領でも求められている大きな教育課題であるとの認識をもっています。
それらに携わる人的体制の整備や増員の必要性も痛感しています。
昨年度、東京都への要望が一部認められ大規模な小学校へのスクールカウンセラーの増員が実現しました。
今後も国や東京都に対しまして人的配置や財政支援の要望を続けてまいります。
併せて、可能なところから改善に取り組み、教員がゆとりをもって子どもたちに接する体制をつくっていきたいと思います。
3-(3)-①
まず、低年齢児を対象とした待機児解消策に関し、3歳以上になったときの受入についてですが、認可保育園の定員見直しや、私立幼稚園での預かり保育の活用など、多面的な対策を検討し、適切に対応してまいります。
3-(3)-②
次に、学童クラブの今後の見通しと対応についてです。
学童クラブは、入学前後の保護者の方の就労事情の変化、児童の学習塾や習い事との関係などから、利用者数の予測が難しくなっています。
今後とも、需要数が定員数を大きく上回る可能性がある地域では、定員数の拡大、新設を検討するなど、状況に応じ、適切に対応してまいります。
3-(3)-③
次に、王子東児童館職員体制についてです。
児童館の基本的な職員配置は、正規職員4名と非常勤職員1名となっています。
王子東児童館については、児童館が1,2階にまたがることから、正規職員を通常より1名増やし、5名の配置としています。
なお、3階の育児室については、別に正規職員1名、非常勤職員1名を配置しております。
3-(3)-④
次に、子ども家庭支援センターの職員体制についてです。
育ち愛ほっと館では、児童虐待をはじめ、子ども・子育てに関する相談を受け付けていますが、相談件数は年々増加しております。
また、困難なケースについては、北児童相談所と連携を取りながら対応しているところです。
今後とも研修などを通じ、職員の能力向上を図りながら、組織としての対応力の強化に努めてまいります。
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