◆2015年度北区議会第3回定例会
決算委員会 教育費の質疑要旨
山崎たい子区議
2015年9月25日
1、少人数学級についてうかがいます。
2011年に、小学校1年生について、31年ぶりに基準が引き下げられ、35人以下になった。付則で2年生以上も順次拡大するとして、12年度からは、小学校2年生を35人学級にする予算がついたが、その後、発足した安倍政権の下、その上の学年を拡大することをやめてしまっている。 問 仮に、来年度の対応が同様だった場合、3年生に進級する際のクラス数の変化はどうなりますか?
課長 現在の小学2年生で35人学級対象になっているのは6校あり、3年生で40人学級になると、現状72クラスが66クラスになる。
中学1年生では学級分割が5校、TT選択が2校で、計7校あり、
2年生になると、47クラスが42クラスになる。
貧困、格差の拡がりや手をかけなければならない子どもが増え、教育現場の困難が拡がる中、クラスの人数を減らし、子ども達ひとりひとりにゆきとどいた教育を保障する少人数学級の推進は、保護者や教育関係者の強い要望だ。
来年度にむけての拡大、文部科学省の概算要求には出ていないが、首相も今年2月には、「35人学級の実現に向けて鋭意努力していきたい」と答弁。
問 北区からも、一日も早く、少人数学級の拡大がなされるよう、国に意見を述べてほしいがどうか?
課長 35人以下学級の拡大について、引き続き、求めていきたい。
2、続いて、学力向上の区独自の取り組みについてお聞きします。
(1)学力パワーアップ事業による非常勤職員の配置や、学級支援員の配置につい て、平成26年度の実績と、それをふまえ、来年度も充実してほしい。
(2)今年度から、全中学校に週3回、家庭学習アドバイザーを配置するスクラムサポート事業の他、小学3、4年生に週1回、外部指導員をおく学力フォローアップ事業を実施して頂いている。小学3.4年は少数や分数をはじめ、抽象的な概念での学びが入ってくるので、実施を求めていたものだが、取り組みの様子はいかがか?
課長 当初、モデル校を5校としていたが、8校で実施した。つまづきの解消をはかり、放課後の時間を活用し、基礎基本のやりなおしやドリルなどを使って取り組んでいる。今後、全ての小学校での実施をめざしていく。
(3)中3の進路を意識した夢サポート事業については、赤羽地域でのスタートですが、取り組みはいかがでしょうか?
課長 20人くらいで始まっている。土の夕方ということで、継続するのは大変なこともあり、結果として、進路をかなえたいという意欲のある子どもが集まってきている。夏期、冬期にも、集中して取り組んでいる。
3、不登校の子ども達への対応についてうかがいます。
先ほど来、スクールソーシャルワーカーの配置や人材確保、質の向上も含め拡充のお話がありました。私どもも重ねて要望致しますが、あわせて、家庭と子どもの支援員について、お聞きします。現状での学校の配置状況や、どんな立場の方が担ってくださっているのか、どのような対応をされているのか、また、待遇、報酬はどれくらいなのか?お聞きします。
課長 朝、登校できない人の家まで訪問して、本人や保護者と相談したり、家庭の問題についても、相談にのったりして、学校とも連携している。週に3回、1日4時間、年間30週で、時給1000円。1校あたり、年間36万円。
ボランティアのような待遇だと感じるが、取り組んで下さっている内容は、非常に重要だ。支援員さんと教育委員会の定期的な交流を行い、課題を共有して頂き、様々な改善をはかってほしい。
今月の読売新聞に、困難をかかえる子どもへのメッセージということで、神奈川県鎌倉市図書館の公式ツイッターで、同市の司書の方が「死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい」と言ったつぶやきが話題となり、リツイートが10万回を超えたという記事が載っていた。
私には、図書館での子どもへの対応ということもあるが、何より「悩んでいる子どもに対し、世界は広くて、深い、大きいということを、子どもに伝えたい」というメッセージではないかと共感した。
また、児童館も一人でも立ち寄れる地域の居場所、自治体による児童福祉施設として、困難に直面した子どもの居場所としての機能があることを広く知ってほしいと児童健全育成推進財団がメッセージを発信したという記事が掲載されていました。
学校にいけずにいる子ども達の居場所として、こうした図書館、児童館とも連携した対応をすすめてほしいと考えますが、いかがでしょうか?
館長 図書館で、日中から、小・中学生がいるのを、時々、みかける。どんな対応をしたらよいか、正直、難しい。私も、そのメールのことは知っているが、実践的には、誰がどう対応するのかとも考える。 |