◆歳入・特別家計の質疑 2017年10月2日
山崎たい子区議
2017年10月2日
1、障害者の高齢化、重度化への対応について
区立・民間を問わず、中軽度の通所施設において、利用者の方々の高齢化に伴う障害の重度化が進んでいます。
H28年度の予算執行の実績報告資料でも、王子、赤羽西福祉作業所では、50才以上の方が、全体利用者の約25%いらっしゃる。民間の福祉作業所でも、同様の状況だと懇談の機会などで伺っているところです。
私は、本会議質問などで、現場で対応される職員の方々、「就労だけでなく、生活支援に近い対応も行っています。」との声を紹介し、EVの設置やトイレの改修などハードの改善、また、人的体制の拡充を求めてきました。
北区からは、福祉作業所への移動支援の実施や、福祉作業所の一部を、生活介護に転換する、多機能型の整備を検討すると答弁頂いています。
こうした多機能型などの工夫や対応、現場での人員増はきちんと行えるのか?国や東京都からの負担金、歳入についてはどのような状況なのか。お答え下さい。
【答弁】
高齢化に伴う重度化が問題になっている。H26年度、王子福祉作業所、赤羽西作業所などから、あすなろ、若葉福祉園、赤羽西福祉工房へ移行した方が、年度途中で10人いた。そういう傾向がとまらない。現在、就労移行支援、A型、B型福祉作業所でも高齢化すすんでいる。区内事業所17カ所のうち、50才以上の方は27.4%。多いところでは、4割を超えている。ハード面の整備は、ハードル高い、厳しい状況あるが、H28年度でもB型作業所での、生活介護への転換検討している。
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今、高齢化の現状をご説明頂いた。そうした状況を受けて、ハード面は厳しいが、生活介護もできる多機能型での対応が行われているということだった。増員できる人の配置、運営は大丈夫なのか?
【答弁】
多機能のすすめ方、2種類ある。一つは、1つの施設の中で、対応するもので、区内で3つある。もう一つは、施設は別々だが連携していくもの。H30年4月から、東十条のあゆみセンターで重度化の対応すると聞いている。 サービスの報酬は、支援区分によって一人あたりで決まってくる。重度になると、当然、報酬単価も高くなる。また、配置基準についても、決まっているので、むしろ人はきちんとつけなければならない。
区立、民間も含めて、施設整備の推進、人員確保も不十分であれば、国、都へ求める事も含めて、区としても対応してほしい。
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2、重度の生活介護施設の増設について
重度の生活介護を行う区立福祉園、定員の空きがない状況と聞いています。特別支援学校の卒業生の受け入れも考えると、受け皿の整備が喫緊の課題である。歳入を確保しながら、施設整備をすすめるべきと考えますが、見通しについて伺います。
【答弁】
現在、あすなろ福祉園50人定員が49名の利用、若葉福祉園は52名定員で52名利用、空きが6名。一方で、養護学校卒業生は、今後、6人、6人、4人と待機されている。更に、先ほどの中軽度の方の重度化がある。
H30年4月から、あゆみで12名。H31年からは生活介護で20名の整備の動きがあるので、数年は何とかなるかなあと考えている。
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今年は、障害者計画の見直しの年、今後の需要を見込んで、十分な整備を計画するよう求める。
3、介護保険料の減免制度の拡充について
「介護保険料が本当に高い」「有無を言わさず年金から天引き、1万円は介護保険料でなくなってしまう」との不満の声は、本当に多く寄せられる。この負担を軽減して欲しいというのは、切実な要望。来期の介護保険料について、介護保険給付費準備金の積極的な活用、きめ細かな多段階化も含め、更なる保険料軽減をすすめてほしいがどうか。
【答弁】
高齢化もすすみ、保険料どーしても上がっていく。詳細については、介護サービスの給付状況をみて、検討すすめる。所得に応じた段階的になるようにする。介護保険給付費準備金も適正に活用する。
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なかでも、普通徴収の方、いわゆる年金が年額18万円以下の方は、年金からの天引きではなく、納付書などで手払いする方法ですが、こうした支払いをされている方は、何人いらっしゃるのでしょうか?
そうした、所得の非常に低い方々が、第1段階の年額29000円余の保険料負担を負わなければならない。様々な事情で払えなくなるのは当然です。
H28年度では、介護保険料の滞納者は何人になっておりますか?
介護保険料を滞納すると、実際に、介護サービスを利用したい時には、ペナルティで、給付制限もかかってきます。どのようなペナルティの内容か?また、H28年度では、実際にペナルティを受けた方は何人か?
【答弁】
1年以上滞納だと、全額負担しなければならない。1年6か月以上だと、9~8割の給付差し止め、2年以上だと3割の給付となる。H28年では73人です。
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年金が年額18万円にも満たない方が、29000円にものぼる介護保険料を払いきれないのは当然だ。更に、介護が必要になって、全額自己負担となり、介護サービスの数万円も払いきれないことになる。どちらも、厳しい状況にある方の介護を保障
また、滞納が続けば、ペナルティがみえている。
年金18万未満の方は、減免すべきだがどうか?また、督促、催告、シルバーの方が徴収など請求するだけではなく、生活に困っている方のご相談を、他セクションの連携ですすめる必要があるのではないか?
【答弁】
、保険料ですが、国の法定減免と共に、区独自施策として、生活困窮の方には、第1段階の1.1倍、資産無いことを確認し減額している。生活福祉課とも連携して対応してゆく。
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ご相談の方は、ご飯に醤油をかけて食べていた。負担と給付と言う原則で、生活保護の方や、同様の状況にある方からも、介護保険料を徴収し、滞納すれば、ペナルティ。社会保障とはとても言えない。減免の拡充を求める。 |