◆2020年3月24日 区議会最終本会議
令和2年度東京都北区一般会計予算」及び「東京都北区国民健康保険事業会計予算」の組み換えを求める動議の提案理由説明
私は、「第24号議案 令和2年度東京都北区一般会計予算」及び「第25号議案 令和2年度東京都北区国民健康保険事業会計予算」の組み換えを求める動議について、提出議員を代表し、提案理由の説明をいたします。
昨年10月からの消費税率10%引上げ以降、国内総生産はマイナス1.8%、年率換算で、7.1%もの大幅な落ち込みとなりました。今年1月以降は、新型コロナウイルスの感染拡大により、景気指数はリーマンショック以来の低水準、区民のくらし・区内経済は、いっそう困難な状況に追い込まれています。
これまでに、日本共産党北区議員団や新社会党所属議員が提案してきた、くらしを支える組み換え動議などの内容が、新年度予算にも一部、反映されていますが、区民や区内経済の深刻な窮状に対する緊急支援を行うため、また、SDGsなどの国際的な課題に対する事業を推進するため、財政調整基金2億5千万円を財源とした予算の組み換えを求めます。
その項目については、既に文書でお示しのとおりですが、事業の試算を紹介し、提案いたします。
ア.新型コロナウイルス対策として、
①子育て家庭休業助成金を支給。ひとり親家庭当事者団体の記者会見でも、収入が半減するとの回答が4割にものぼり、子どもの貧困率が高い世帯へ、北区がスピード感を持って支援することが必要です。
山梨県では独自事業として、1世帯あたり56000円の助成金を支給。北区の応急小口貸付資金5万円などを参考に、4000万円。
イ.「貧困と格差」是正として、
②国民健康保険料の子どもの均等割を5割に軽減。自営業者やフリーランス、非正規雇用が多く加入している国保世帯の保険料負担軽減は、コロナウイルスによる経済支援としても重要です。平成31年度の北区の18歳未満の保険料を5割に軽減した場合の影響額は、予算資料により1憶900円です。
③ひきこもり支援団体への助成では、区内で活動実績のある団体の安定的な運営を支援するため、100万円。
④介護人材確保にむけた定着奨励金では、葛飾区の新規事業であるヘルパーに対する10万円の助成を参考に、2000万円。
⑤低所得者世帯へのエアコン設置・修理費助成は、都内における熱中症死亡数が最も多い状況を一刻も早く改善するため、荒川区の事業を参考に700万円。
⑥高齢者へのきこえの補助事業創設では、他区で実施している事業実績を参考に、
2500万円。
⑦プレミアム付区内共通商品券の増刷は、区民からも商店街からも大変喜ばれている実績のある事業であり、コロナウイルスによるくらしと経済の底上げを行うため、1万冊の発行を2倍の2万冊に増刷する1300万円。
⑧DVや虐待、性暴力など困難を抱える女性等へのパーソナルサポートは、民間と連携し、一時滞在場所の提供や相談を実施するなど、新年度、国や東京都の新規事業にも位置づいており、他自治体を参考に500万円。
ウ.ジェンダー平等の推進では、
⑨同性パートナーシップ制度導入に向けた準備に入るため、100万円。
⑩包括的性教育の推進は、小・中学校全校での外部講師による性教育の実施に
150万円。
エ.気候変動と地球温暖化防止では、
⑪民間事業所や民間マンションなどへの新エネルギー機器等普及事業費の増額で、1000万円。
オ.多文化共生社会の実現では、
⑫庁舎窓口での通訳と登録バイリンガルの増員 1,500万円
⑬外国人のための日本語習得支援では、区内民間団体やNPO法人への連携、
300万円
いずれもの事業も区内の団体、区民から予算要望の懇談などで、切実に要求されたものであり、財政調整基金の一部活用で実現できると考えます。以上、議場の皆様のご賛同を心からお願いし、提案理由の説明といたします。どうぞ宜しくお願い致します。ご清聴ありがとうございました。 |