◆2020年6月11日 北区議会健康福祉委員会の質疑
1、陳情審査
今健康福祉員会にて、2本の住民陳情が審査されました。
1つは、「コロナウイルス感染症から区民生活を守り、安心・安全に生活できるよう意見書提出を求める」件、2つは「安全・安心の医療・介護実現と医師・看護師・技術者・介護士などの夜勤の改善・大幅増員を求める意見書提出」の陳情です。
1つめの陳情項目は3つあり、①PCR法など早急に検査体制の整備を求める。②医療関係者の環境整備を国に求める。③保健所の機能強化を行い、感染封じ込めに全力をあげることです。
審査の結果は、1項目については「継続審査」(共産以外、自民・公明・無所属委員が「継続」を主張)2項目は「不採択」(共産と無所属が採択を主張したが、自民・公明が不採択を主張)3項目は「採択」(公明のみが継続を主張し、他、自民・共産・無所属委員が採択)となりました。
2つめの陳情審査では、自民が継続審査、公明が不採択、共産、無所属が採択を主張し、いずれも過半数に届かず「継続審査」となりました。
私、山崎たい子は、2つ目の陳情審査の中で、以下の意見(要旨)を述べました。
「北区のコロナウイルス感染者、区内の医療従事者で12名という数字も報告されている。文字どおり最前線で命を張って、コロナウイルスの対応を医療現場で本当に頑張って頂いている皆さんに心から感謝と敬意を申し上げます。
これは、本当に超党派でしっかりと対応していかなくてはならない課題である。国会でも超党派の医師国会議員の会から、医療提供体制の充実への提言という内容も出され、医療崩壊を止めるための手だてとして、医療従事者の十分な確保というのが挙げられている。
今、まさに医療従事者しかできない使命があり、その献身的な努力により、医療現場が持ちこたえてきたからこそ、そういう認識の下に医療従事者の働く環境の改善を進めなくちゃいけないと。
これはもうマンパワーによってのみ回避できることがあるということで、十分な人員確保、予算立てを、国会も超党派で議員の方々が提言されている。
先ほどの陳情でも、夜勤体制の医師をはじめ過労死職場。本当に大変な激務の中、そしてこのコロナ禍ということなので、今こそ国に向けて、医療機関や医療従事者への支援について、意見書を議会で上げていくべきだと考える。採択でお願い致します。」
2、報告事項
PCR検査体制の拡充を求める
北区保健所より、この間の北区における新型コロナウイルスの感染状況や対策についても報告されました。
私は、PCR検査の拡充について、ロンドンで公衆衛生研究所に勤めておられる渋谷健司教授(WHOの事務局長上級顧問)が、
「今回の新型コロナの一番の問題というのが、無症状軽症の人がそれを知らずに周りに感染拡大をしていくということを防いでいくことも1つのポイント」
「検査体制についても網の目を広げて、感染者を把握して、きちんと隔離する方向で対応していくということも非常に重要」「定期的な検査も行っていく必要がある」と発言していることを紹介し、
日本も第2波、第3波に向けて、日本全体の感染状況に的確に対応していくためにも、
指摘の通り、積極的に先手先手で検査をすすめてほしいと要望しました。
コロナ禍での住まいの確保への支援を求める
家賃が払えない、住まいを失うなどの住宅確保支援や緊急一時宿泊事業について、私が受けた相談の窮状を紹介し、北区での住まいの確保の対応をしっかり行ってほしいと質疑しました。
北区の担当課長は、「北区では、住宅確保給付金の問い合わせが、4月は1017件。5月は1599件とあわせて、2616件あり。 そのうち給付金の申請は、4月が79件(前年同月1件)、5月は458件(前年2件)と大幅増加(今議会の補正予算にも、約6200万円の増額を計上)
東京都と連携し、ビジネスホテルを提供する緊急一時宿泊については、北区では赤羽に2施設、70室確保し、4~6月で、21件が利用されている。
社会福祉協議会に委託(生活困窮者自立支援にもとづき)した「くらしとしごと相談センター」と福祉事務所の両方で相談を受け、連携して対応している。
その後は、寮や住みこみ、アパート設定など選択があるが、生活保護の案内も含め、自立に向けしっかり対応したい」と答弁。
今後も住まいや就労の困難は続くと予想され、引き続き施策の活用、改善に取り組むよう求めました。
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