「皆様の血の通った適切な対応とご支援が、区も動かして再調査、決定に至らしめた」。北区で介護度が要介護3から要支援1に一気に4ランクも引き下げられ、困っていた101歳の母親の介護度が要介護3に戻り、この間題を追及した日本共産党区議団とそれを報道した本紙に、感謝の手紙が届きました。
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介護度が元に戻り容体も回復に向かう、
杉山たまさん(中央)
と和夫さん(右)。
親子を見舞う中川区議=5日、北区 |
手紙の送り主は、杉山和夫さん(75)です。区役所から、母親のたまさんの介護認定変更通知が届いたのは、10月25日。その後、区から地域包括介護支援センターに連絡するようにとの電話がありました。入所していた介護老人保健施設を退所し、自宅で介護予防に励みなさいという過酷な知らせです。
たまさんは、不安にかられ、むくみやどうきが激しくなり、日増しに容体が悪化。一時、危篤状態になり、医者から「親族に連絡を取るように」とまでいわれました。そんな母親の姿を見たときの気持ちを杉山さんは「驚きとうろたえの交錯だけでありました」と手紙に書いています。
杉山さんから相談を受けた日本共産党の中川大一区議は、区分変更を申請し、一刻も早く認定調査と判定をしてもらうようアドバイスする一方、花川与惣太区長に対し、ランク下げの問題を調査し、改善するよう申し入れました。
また、共産党区議団の2007年度予算要望や区議会代表質問で、この問題を取り上げ、改善を要求。花川区長は11月28日の区議会で、再調査して「必要な認定で介護が提供できる」と改善を示唆する答弁。翌29日には、杉山さんのもとに改善の通知が届きました。
この間題について本紙は、東京版11月7日付、同29日付で「101歳、重度障害者 容赦なく介護認定ランク下げ 共産党が区長に改善迫る」などと報じました。
「適切な対応」
杉山さんは書いています。「日本共産党の、さがら(としこ)区議が本会議(代表質問)で、私の母の件を取り上げ適切な対応を直ちに行うよう強く求めてくださいました。また『しんぶん赤旗』も2度にわたって母のことを取り上げて老人介護の実態と問題点を喚起されてくださいました」
たまさんの容体は、病個室から普通病室に移され、おかゆが食べられるまで回復。しかし、退院になっても、元の介護老人保健施設に戻れるかどうかは分かりません。
中川区議は「高齢者から介護を取り上げる介護保険の改悪に加え、さらに介護ランクを下げる北区独自の認定基準が、高齢者の命まで奪いかねない事態になっている。一刻も早い改善のために、引き続き頑張りたい」と語っています。 |