首都高速道路株式会社
代表取締役社長 橋本鋼太郎様 |
2006 年 11 月 8 日
日本共産党東京都議会議員 そねはじめ
日本共産党北区議会議員 山崎たい子 |
河川法第 78条に基づく立ち入り検査の結果による是正計画提出に関する要望書
記
秋冷の候、貴社におかれましては益々、ご精励のことと拝察いたします。
さて、平成 18 年 8 月 8 日に実施された河川法第 78 条に基づく東京都の立ち入り検査結果が、 10 月 6 日付けで東京都知事より公表されました。
その中で、1、水防体制 2、護岸高 3、河床高 4、目視点検及び安全管理の大きく 4 点について、住民や日本共産党もかねてから疑問としていた、重要な事実がそれぞれ明らかにされ、改善すべき事項が指摘されております。
以下、早急な改善計画を確立し、水害の再発防止に万全を期すよう求めるものです。
1、護岸高について
都が指摘した、右岸と左岸の護岸高に差があり、堀船 1 丁目の住民側の護岸が低いことや、型鋼につながる鉄板の仮設護岸部分の漏水の恐れも、水害直後から近隣住民より指摘されていた問題です。
また、都は指摘していませんが、 型鋼下流側には仮設護岸が接続しておらず、昨年水害時は仮設護岸が破損する前に、そこから溢水が起きていたことも確認されています。模型によるシュミレーション実験でも堀船 1 丁目側が溢水の危険性が高いことが判明しています。
たとえ仮設護岸がシュミレーションで想定された 50 ミリ対応の水位を上回っているとしても、現実にそれ以上の水位をもたらす豪雨が発生し、その際、目の前に住宅密集地が広がり水害の危険性も高い堀船 1 丁目の護岸が、仮設工事の施工が杜撰だっただけでなく、護岸の高さも対岸より低く連続性もなかったために溢水被害を受けたことは明瞭でです。早急に必要な護岸高と強度とすること。すくなくとの溝田橋まで連続性を確保することなど改善措置を講じてください。
2、水防体制について
水害当日、現場の責任者への連絡がなかなかつかない、ようやく連絡がついても事故現場への到着が遅れた等があり、住民説明会や区議会でも問題となりました。「承認工事に係る水防上の責任の主体」としての東京都の指摘どおり、請負会社まかせではない、万全な水防管理体制を構築し、水防用資機材を含め、水防区域の拡大にふさわしい水防計画を示してください。
3、河床高
水害時、「川床の堆積物を除去したのはいつか」との住民の問い合わせに「付け替え工事の直前」との返答でした。石神井川の汚染や悪臭の原因にもなります。河積の確保のため、定期的な堆積物の除去を実施すること。
4、目視点検及び安全管理
そもそも河川法第 20 条の承認工事内容に違反していた工事であることを認識し、再発防止に万全を期すこと。
以上
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