日本共産党北区議員団 山崎たい子
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北区長 花川与惣太殿
2009年10月8日
日本共産党北区議員団
幹 事 長    八巻 直人
政務調査会長 山崎たい子

来年度の特別区国民健康保険料の引き上げをやめ、区民が安心して医療を受けられるようにすることを求める申し入れ

  日頃からの区政進展へのご尽力に敬意を表します。
経済状況の悪化の下、区民のくらしが困難を増しています。中でも、国民健康保険の加入者は、高齢者や自営業者、失業者など生活困窮者が大半を占めているにもかかわらず、国民健康保険料が毎年引き上げられ、今年度は前期高齢者交付金の過払い金の精算処理も加わり、 1 人あたり平均 6223 円もの大幅な値上げとなりました。北区でも保険料を払えない滞納世帯が 3 割を超えています。
 このような状況の下、区長会は来年度からの特別区の国民健康保険制度の賦課方式を、国の広域化にそって「旧ただし書き」に移行することを決定しましたが、これによって 23 区全体でも 18 、 5 %の区民が保険料の負担増となります。
 これまでの扶養控除や各種控除が反映されなくなる分、障害者を抱える世帯や低所得で世帯の人数が多い世帯ほど大きな負担増になってしまいます。
 例えば、板橋区では加入世帯の31、9%が負担増となり、 2 人以上の世帯のうち、 68 、 6 %の世帯が負担増となると試算し、 4 人世帯、 5 人世帯で保険料が減額となる世帯は皆無である事を明らかにしています。
 これに対して、区長会では 2 年間限定で経過措置をとるとしていますが、それでも負担増となる世帯が生じることは明らかです。
 また、経過措置の財源については、一般財源の投入は増やさず、 23 区が独自策としてすすめてきた高額療養費分をあてる計画とされていますが、これは高額療養費の一部を保険料に参入する制度への移行が前提であり、今後の保険料の値上げにつながるものです。
 加えて前期高齢者交付金の 2009 年度過払い分の精算処理によっては、更なる保険料の負担増が見込まれます。これ以上の区民への負担転化は許されません。
 しかもこれだけ区民にとって重要な事柄を、区民や議会に全容を明らかにせず、事実上区長会が密室で協議し決めている事は重大です。
 よって区長会は、国や東京都にも財源を求め、国民健康保険料の負担増を押さえ、軽減し、区民が安心して医療を受けられるよう、以下の点を実施するよう強く求めるものです。
1. 来年度の保険料率の算定や保険制度のあり方については、検討段階から区民、議会に全ての情報を公開し、区民参加で進めること。とくに「旧ただし書き」方式への移行に伴う、保険料の負担増の状況やデータや経過措置の内容とその財源について、全て明らかにすること。
2. 来年度の保険料については、区民にこれ以上の負担を課さないため、引き上げは行わず、負担軽減に努めること。
3. 国の道州制、市町村合併に連動し、行政の負担を軽減し、住民に負担を転 嫁する「広域化」に反対し、区市町村国保制度を堅持すること。
4.

保険料の負担増を抑えるため、国や東京都に必要な財源措置を求めること。とくに、国庫負担を増やし、計画的に 1984 年度の水準に戻すよう国に働き かけること。東京都に対し、保険料引き上げを抑制する補助金など財政支 援を求めること。また、一般会計からの繰り出しを増額すること。

5. 23 区として独自に国民健康保険料に算入していない高額療養費の制度を堅持すること。また、前期高齢者交付金の過払い分の精算については、国と都と共に一般会計からの繰り出しで補填し、保険料に転化しないこと。
6. 低所得者、収入激減者等に適応できるよう国民健康保険料の徴収猶予及び減免の規定の基準をさらに緩和すること。
7. 特別区国民健康保険にかかる医療費の一部負担金の徴収猶予及び減免の基準については、国の 9 月 13 日通知を踏まえ、更に緩和し、医療が必要な低所得者にも適応を広げること。
8. 短期保険証・資格証明書発行の義務規定の削除を国に求めるとともに、保険証は無条件で全世帯に発行し、保留・留め置きはなくすことを申しあわせること。
以上
  
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