東日本大震災に関する第3次緊急申し入れ
2011年4月8日 |
北区長 花川與惣太殿
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戦後最悪の災害となった「東日本大震災」から 1 ヶ月がたとうとしている。被災地では、ようやく仮設住宅の建設やライフラインの復旧がはじまりつつある中、壊滅的な被害を受けた地域コミュニティや生活再建に向けての公的支援が切実に求められている。
加えて、福島原発の事故により高濃度の放射性物質が海へ流れ出るなど事態は深刻さを増しており、放射線被害による避難者への支援も長期化が予想され、区内にも親戚などを頼って身を寄せる被災者、避難者へのあたたかな対応も求められている。
また区民のくらしにおいては、引き続き、家屋被害などの修繕・復旧への支援や、経営的にも打撃を受けている中小企業への支援も求められている。
北区はこの間、被災地への救援物資の搬送をはじめ、区内の家屋被害に対する調査や支援、新年度事業であった「居住あんしん修繕支援事業」の前倒し実施、更に、計画停電や放射線被害などの情報提供等に尽力してきた。また水道水の放射性物質が 1 歳未満児において安全基準を越えた際は、職員が直接、対象世帯や保育園を訪問し「安全な水」を提供した取り組みは、自治体職員としての心のこもった活動であり敬意を評します。
4月より「東日本大震災総合対策本部」を立ち上げ、危機管理課長を筆頭に、主査、職員 2 名を手当てし、区内施設への被災者受け入れを本格化する取り組みも進められます。
区としての更なる救援・復興支援の取り組み、区民の安全・安心のくらしへの対応を求め、 1 次、 2 次に続き、以下要請します。 |
記 |
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北区豊島緊急避難施設(旧明桜中校舎)での被災者受け入れにおいて、区民のボランティアや支援物資の提供など、入居される住民と北区民の支え合い・交流が拡がるよう調整を図ること。
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新設の東日本大震災被災者支援担当課においては、避難施設への入居者、及び北区の親戚に身をよせる避難者も含めて、総合的な生活支援の相談活動にとり組むと共に、区民と同様のサービスを受けられるようにすること。
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都営住宅やUR住宅等の提供を抜本的に拡充するよう、引き続き関係機関に求めること。
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区内における放射線量の測定地点を設けること。
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住宅リフォーム助成事業」は地震における被害という新たな事態に即して、抽選ではなく、全ての申込者に対応するよう対象数の抜本的拡充や店舗などの事業スペースについても条件を拡充すること。
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家具転倒防止とりつけ事業は、取り組みの時期を早め、規模も拡充し実施すること。
- 震改修工事助成については、国に対し上乗せ 30 万円を復活するよう求めると共に、区の限度額や条件を拡充すること。あわせて、マンション耐震改修助成も拡充すること。 と。
- 建て替え工事助成とあわせ、解体時の助成制度も創設すること。
- 震災の影響による中小業者の被害や売り上げ減少(風評被害も含め)などに対し、中小企業庁が立ち上げた災害復旧支援融資、セーフティネット保証の周知をはかると共に、区としても緊急資金融資など運用を工夫して活用できるようにすること。
- 区の発行する罹災証明書は、生産設備、商品などへの被災についても認定して発行する手立てをとること。
- 政府が延長した全額保証の緊急景気対策資金を、北区でも復活すること。
- 節電に対応するため4月からの新規予約を中止した夜間の区民施設貸し出しの対応については、そのすすめ方や利用団体の活動存続等、区民から不満や不安が出されている。改めて対応を再検討し、区民理解が得られるものとすること。
以上
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