予算要望書

東京都北区長 山田加奈子 殿

日本共産党北区議員団

はじめに

日頃から区政発展のためにご尽力いただいていることに、心より敬意を表します。

2025年度も物価高騰の影響が長引き、区民の暮らしや中小業者の営業に深刻な影を落としています。そうした中、児童育成手当を受給しているひとり親家庭へのお米券支給、高齢者・障害者省エネエアコン購入の区独自助成の実施、外国人児童への日本語教師派遣事業の拡充、不登校生徒・児童への支援などは、区民・事業者を励ますものとなりました。

新年度も、区民の切実な願いにこたえるため、以下の点をふまえて予算編成にあたっていただくよう要請します。

その第1は、233億円に積みあがった財政調整基金を積極的に活用し、貧困・格差の是正や物価高騰対策の推進、地域経済の好循環をはかり、いっそうの暮らし、営業への支援を行うことです。


第2は、職員の削減、外部化、受益者負担を基軸とする「経営改革プラン」を見直し、効率最優先の区政から人を大切にする区政への転換を図ることです。

民間のノウハウを活用し、「経費削減・サービス向上」と推し進めてきた指定管理者制度をはじめとする外部化は、非正規の増大や官製ワーキングプアの創出をともなって、「失われた30年」と称される、世界で唯一実質賃金の上がらない雇用状況を生み出しました。

今こそ、新自由主義の「行革」路線を見直し、公共の役割を重視する姿勢に立ち戻るべきです。公契約条例による労働報酬下限額の引き上げ、会計年度任用職員の賃金基準アップと5年雇い止めの廃止を求めます。

さらに、来年度には公民連携推進条例の制定が予定され、営利目的の民間企業に事業参入の門戸を開くとしていますが、北区の公としての責任が損なわれることがないよう求めます。


第3は、駅周辺でのタワーマンションを誘致する市街地再開発計画を見直し、大型開発中心のまちづくりから、低層・修復型の、住民合意のまちづくりに転換することです。

東京一極集中を加速し、異常な家賃高騰を引き起こしている首都圏のタワーマンション建設は、各地で行き詰まりに直面しています。ところが北区では、赤羽や王子の駅周辺まちづくりで、市街地再開発計画を推し進めています。

加熱する再開発競争の下、国も財源不足から、社会資本整備総合交付金の対象を必要性・緊急性のある事業に絞り込まざるを得ない中、北区は、都心ではなじまない「立地適正化計画」をかけてまで補助金を獲得しようとする姿勢をみせています。

物価高騰下のまちづくりでは、大型再開発に頼らず、いかにコストをかけずに、防災や緑化、ゼロカーボンシティの推進、既存商店街との共生をはかるかが重要です。タワマン再開発を見直し、住民合意による修復型まちづくりに転換することを求めます。


今回の要望書は、党議員団として区内の諸団体や各界の方々との懇談を重ね、10の柱190項目にまとめたものです。その実現を、強く要望するものです。

第1章 物価高騰から暮らし・営業を守る重点対策

1、国・東京都の補助金や北区の財政調整基金の一部を活用し、
①くらし・営業を支援する給付金やお米券を支給すること。その際、課税世帯まで対象を広げること。
②区内中小企業への賃金引き上げ支援を行うこと。
③医療・介護・障害福祉・保育施設を含めた中小事業者へ直接支援を行うこと。
④国の訪問介護報酬引き下げによる区内介護事業所の減収補填など緊急支援を行うこと。

2、会計年度任用職員の給与を引き上げるとともに、任用回数上限を撤廃すること。

3、北区公契約条例の労働報酬下限額を引き上げること。また、定期的に調査を行い、下限額以上の賃金確保を徹底させること。

4、北区の業務委託費や各種法人・団体への補助金などを、物価高騰に見合う水準に増額すること。

5、介護、障害福祉、保育などケア労働を担う働き手について、
①利用者の負担が増えない対策を講じた上で、介護報酬、保育単価を抜本的に引き上げるなど賃金や処遇改善を国に求めること。
②区の独自事業として、家賃補助や資格取得、研修費補助、奨学金返済、正規の事務職確保など支援を行い、積極的に区内福祉人材の確保を行うこと。

6、高齢者・障害者省エネエアコン購入の北区独自補助について、新年度も継続するとともに、一時的な自己負担発生に対応した貸付制度などを実施し、自己負担金が用意できない対象者でも制度を活用できるようにすること。さらには、子育て世代や低所得者世帯など、経済的事情でエアコンが購入できない世帯へもエアコン設置助成を創設すること。

7、基金の活用や一般財源の繰り入れなどで、介護保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料を引き下げること。とりわけ、国保における子どもの均等割減額を就学前から18歳までに拡充すること。

8、北区内共通商品券は、冊子、デジタルとともにプレミアム率を引き上げ、希望する区民すべてが購入できるよう増刷すること。

9、低廉な家賃の登録住宅戸数やセーフティネット住宅の戸数を大幅に増やすこと。その間の実効性ある対応としても、住宅確保要配慮者や学生、非正規雇用者などを対象にした家賃補助制度を区として創設すること。

10、教育費の負担軽減については、
①修学旅行や教材費、標準服代などの自己負担を無償化すること。
②大学の学費半額化、入学金の廃止、給付型奨学金や奨学金返済免除の拡充などを国に求めるとともに、区内の中小企業や介護・医療・教育・保育職場などに従事した者への奨学金返済支援事業を実施すること。

11、高校生・大学生の区民施設やスポーツ施設使用料を減額すること。

12、消費税5%への緊急減税、インボイス制度の廃止、最低賃金引上げを国に求めること。

第2章 ケアに手厚い区政を

第1節 保健衛生、医療・健康保険

13、保健所については、
①民泊条例について、住居地域での管理人常駐を原則とし、生活や環境への指導を強化し、地域住民との共生が図れるようにすること。
②コロナウイルス感染者数の推移や増加時における予防対策の啓発を適時行い、必要時、高齢・障害者の入所施設職員、および入所予定者のPCR検査を実施すること。
③感染防止や民泊への対策の拠点として、医師、保健師、事務職などの正規職員を増員すること。

14、予防接種については、
①インフルエンザ予防接種は、65歳から71歳の高齢者も無料接種の対象とすること。また、ハイリスク者、子どもへの助成を拡充すること。
②子どものおたふくワクチンについて複数接種を無料で実施すること。
③帯状疱疹ワクチンについては、区独自の助成をさらに拡充すること。

15、区民健康診査、がん検診については、
①健診単価を引き上げること。
②医療機関からの受診勧奨や夜間や土曜、日祝日の実施ができるようにすること。
③前立腺がんのPSA検診や耳鼻科健診と組み合わせ喉頭がん検診を実施すること。
④障害のある女性が、安心して婦人科検診が受けられるようしくみを整備すること。

16、北区地域医療体制については、
①中小医療機関が抱えている経営難の実情を把握し、国に対し緊急支援を求めること。
②北区休日診療所の安定的運営や在宅療養協力支援病床、および医師・看護師確保への支援を拡充すること。

17、歯科検診・医療については、
①北区障害者口腔保健センターや北区休日歯科応急診療所における歯科機器、機材の交換、感染対策消耗備品の予算の確保、破損しているユニットを修理すること。また、常勤など歯科医師および歯科衛生士の賃金のベースアップを図ること。
②後期高齢者のオーラルフレイル予防のため、年1回は無料歯科検診を行うこと。
③5歳児健診の際、「食べる機能検査」を実施すること。
④歯科医師会で実施しているイクメン健診を事業化すること。

18、国民健康保険については、
①後期高齢者と同様に、65歳以上のすべての区民に資格確認証を発行すること。
②国保法第44条に基づく低所得者への外来一部負担金の軽減措置を積極的に適用すること。
③低所得者、失業者、収入激減者、育休中などに適用できるよう、保険料の徴収猶予・減免基準を緩和すること。

19、後期高齢医療では、保険料・窓口負担の引き下げを、資格証明書の発行抑制を国と東京都広域連合に求めること。

20、国民健康保険料や後期高齢医療保険料の延滞金への利息はとらないこと。

21、薬局も無料低額診療事業の対象となるよう制度の改善を求めること。

22、指定喫煙所については、コンテナ型喫煙所に変更すること。

第2節 介護・高齢者福祉

23、加齢性難聴者への補聴器購入補助制度については、
①課税世帯や年齢の引き下げなど、対象の拡大をはかること。
②フレイル予防の啓発、耳鼻科健診を活かし早期発見・早期対応を図ること。

24、第9期介護保険事業計画の運営については、
①要支援者に対する総合支援事業の報酬単価を引き上げ、月の定額制とすること。
②介護保険料の減額申請については、該当所得(第1~3段階)の特別徴収の方が利用しやすくするため「納付困難な場合」の文言を削除し周知すること。
③生活保護が受けられない世帯への境界層減免について積極的に広報すること。
④利用料の原則2割負担、ケアプランの有料化、総合支援事業の要介護1・2への拡大、福祉用具のレンタル廃止など、介護保険制度の改悪を行わないよう国に求めること。

25、東京都の福祉保健区市町村包括補助事業なども活用し、介護認定を受けていない高齢者等への、ベッド、車いす、シルバーカー、杖、入浴補助用具などの日常生活用具、福祉用具の貸与や給付や、段差解消、手すりの設置などを実施・充実すること。

26、特別養護老人ホーム、(仮称)王子みずほの建設計画を推進するとともに、多床室を備えた新規特養ホームの増設を計画化すること。

27、高齢者あんしんセンターについては、高齢者の孤立やフレイル予防など、相談やアウトリーチ、見守り支援が十分に行えるよう運営費の増額や人的体制の拡充を図ること。

28、認知症への支援については、認知症健診による早期発見、認知症サポート医や初期対応チームの育成、認知症カフェなどの居場所やサポーターを含めた地域の見守り体制の拡充、当事者の参画による事業の推進体制など、認知症になっても安心のまちづくりをすすめること。

29、高齢者・障害者への虐待を防止するため、高齢者あんしんセンターや高齢者虐待防止センターなどによる迅速かつ正確な安全確認、事実確認に努めること。また、区民・介護職向けの虐待や人権に関する研修を実施すること。

30、身寄りのない高齢者への生活・老い支度支援事業(見守り、保証人、葬儀など)については、社会福祉協議会や行政書士会、NPO法人などと連携し事業を推進すること。

31、高齢者ヘルシー入浴券事業は、東京都の入浴料改定にあわせ委託料を増額し、利用枚数増と対象年齢を拡大すること。また、隣接区で使用できる浴場を増やすこと。

32、高齢者見守り・緊急通報システムについては、固定電話のほか、携帯電話でも対応できるようにすること。また、慢性疾患がなくても必要な人には設置できるよう要件を緩和すること。

33、シニアクラブの支援については、
①物価高騰の中でも活動が継続できるよう助成金を増額すること、また、活動場所の使用料減免や駐車場使用の減免など支援を拡充すること。
②シニアクラブ連合会の新規、拡大事業に対する財政支援の充実、および70周年事業実施にむけての支援を行うこと。
③加入希望者の住所地を活動区域とするシニアクラブがない、また、希望する活動がない場合は、近隣のシニアクラブに正会員として加入できる運用に改善すること。

第3節 障害者福祉

34、障害者福祉センターについては、
①施設の老朽化などによる施設設備(エアコン更新、古い仕様のトイレやバリアフリーになっていない入浴施設、相談室の雨漏り、閉鎖のままの防火シャッター、4階の窓の遮光、訓練室のプライバシーや用途別のスペースの確保、聴覚障害者向け緊急ランプや文字情報機器設置など)を計画的、早急に改善、改修すること。
②生活介護事業では、重度化、医療的ケアに対応し、職員の研修、介護職をはじめとした職員体制の充実をはかること。

35、重度心身障害・医療的ケア児・者への支援については、
①18年間据え置かれている重度心身障害者グループホームの入所施設「やじろべえ」の運営費を引き上げること。
②重度心身障害者の入所施設やグループホームを早急に整備すること。
③緊急一時保護やショートステイ、生活介護など通所施設の増設を図ること。
④18歳以上の障害児・者が、余暇や居場所として利用できる、日中一時支援の居場所づくりや余暇支援事業を実施すること。
⑤自宅での入浴サービス回数増は夏場の利用に限定せず、通年で活用できるようにすること。
⑥ガソリン券、福祉タクシー券の増額、リフト付きタクシーの利用料補助を拡充すること。

36、障害児放課後デイサービスについては、
①重度心身障害や医療的ケア児の受け入れに対する加算補助事業を実施すること。当面、長期休暇中における看護師体制への支援を行うこと。
②現在、月23日の利用日数を25日程度まで増やすこと。
③学校休業日の午前中、夕方など延長できる事業所を増やすこと。

37、児童発達支援センターについては、
①処遇事業部門の民間への委託に伴う引き継ぎ業務を十分に実施すること。
②相談事業を担う直営職員の人員を十分に確保すること。
③他部署に配置替えとなる職員が、児童発達支援のスキルを生かせるよう、連携やネットワークの構築はかること。

38、障害当事者や家族などの緊急時の相談に対応するため、休日夜間相談窓口の開設、在宅介護や見守りなどのケアを行う専門サポーター派遣、短期入所施設や介護タクシーの手配など、24時間体制で利用者に応じた適切な対応を行う緊急時バックアップ体制を整備すること。

39、荒川氾濫など水害時における低地部のグループホーム入居者や障害者の避難方法、避難先を確保すること。また、居住確保のため、区営・都営住宅の空き家活用を図ること。

40、都独自の就労支援センターやソーシャルファーム事業については、
①登録者数増加に見合う委託費の引き上げ、知的障害や精神障害者などの就労・定着支援や地域生活への移行・定着支援、自立生活援助サービスを拡充すること。
②障がい福祉サービス職員に対する都独自補助について、相談事業などを担う職員についても、処遇改善費、家賃補助、奨学金返済制度の対象となるよう東京都に求めること。
③ソーシャルファーム事業者への補助を5年以降も継続するよう都に求めること。

41、精神障害者の支援について、
①生活介護事業所の開設を支援すること。また、将来、障害者センター内で実施できるよう条件、要綱を整備すること。
②安心して利用できるショートスティの整備、および、訪問医療・介護、アウトリーチ支援、緊急時の措置入院に至るスムーズな対応を東京都や民間法人と連携して実施すること。
③民間アパートの物件探しが非常に困難になっており、北区居住支援協議会などでの実態調査を実施、改善をはかるよう検討すること。
④滞在型のグループホームを設置すること。
⑤高齢化・重度化に伴い移動支援ヘルパーが利用できるようにすること。また、事業所が行う送迎サービスへの補助や福祉タクシーの対象とすること。
⑥福祉手当の支給を、精神障害2・3級にも拡大すること。

42、41、アルコールや薬物、ギャンブル、ゲームなどの依存症への支援については、
①受給者証発行の利用日数を土日も含め拡大し、生活訓練期間の2年も延長すること。
②障害福祉サービス利用料の自己負担軽減を拡充すること。
③疾病理解や早期治療に関する講習会・研修会を実施すること。

43、聴覚障害者への支援については、
①手話通訳事業について無料を継続すること。また、中途失聴・難聴者を対象にした手話講習会を実施すること。
②手話ができる区職員を増やすとともに、音声を文字情報で表示する「透明ディスプレイ」を所管課に設置すること。また、タブレット端末を活用し、手話通訳連絡所とチャットによる緊急電話対応ができるようにすること。
③北区手話講習会の委託費及び講師謝礼を引き上げること。
④手話通訳連絡所における会計年度任用職員を専門職のフルタイムとすること。
⑤登録通訳者の身分保障を行い、1単位や1時間の単価も引き上げること。
⑥高齢の聴覚障害者を介護する施設の「聴覚障害者枠」を設けること。
⑦新庁舎建設にむけ、聴覚障害者に対応する個室、相談室を「手話連絡所」の隣に設置すること。
⑧「手話施策推進法施」施行に伴い、学校教育に手話の学習環境を充実をはかること。
⑨手話言語国際デーを広く周知・啓発するブルーライトアップを、デフレンピックが終っても継続すること。

44、失語症者向け意思疎通支援事業を実施すること。

第4節 生活保護など生活に困難を抱える人への対応

45、生活保護基準引き下げ裁判の原告勝訴を受けて、北区での被保護世帯への影響を明らかにし、国に、謝罪と補償を行うよう求めること。

46、生活保護制度の運用については、
①「ためらわず相談・申請を」と呼びかけるポスターを作成し、庁舎に掲示すること。また、関係所管課の窓口に生活保護の相談案内チラシを置くこと。
②住居喪失者に対し、無料低額宿泊所への入居を強要せず、原則、シェルターやビジネスホテルでの一時滞在の後、アパート設定による住居確保を支援すること。
③年末・年始の長期閉庁時は、相談体制を確立し、宿泊を含めた支援を確保すること。
④被保護世帯に熱中症・物価高騰対策として、8000円まで認められる法外援護で区独自に支援すること。さらに、生活保護基準の引き上げと夏季加算を国に求めること。

47、一人あたり80世帯程度とするケースワーカーの担当件数が遵守できるよう福祉事務所の人員増を図るとともに、面接相談員を含めすべての職員が有資格者となるよう努力し、福祉ケースワークのレベルアップを図ること。

48、電気・ガス・水道などライフラインを、料金滞納により一方的に遮断することのないよう事業者へ指導し、高齢者あんしんセンターなどと連携をはかり万全を期すこと。

49、生活困窮者の自立支援については、
①従来の応急小口資金などの貸付制度についても、保証人や貸付条件の緩和、貸付額の増額、返済期間の延長・すえ置きなどを行い、積極的活用を図ること。
②くらしとしごと相談センターの人員増を進め、相談や同行支援、アウトリーチ活動を積極的に展開すること。
③生活困窮者自立支援法改正により自立支援事業に追加となった住まいに関する相談支援については、区民にわかりやすく周知し、住宅関連部署などと連携して支援に取り組むこと。

50、化学物質過敏症、電磁波過敏症の症状を有する人への対応については、
①区として専門的知識を持つ職員を育成し、各部署へ配置すること。
②福祉の窓口やサービス、避難所での対応、区民施設や学校でのWi-Fi環境などで、過敏症に配慮した対策を講じること。

第5節 若者への自立支援

51、若者支援のための専管組織や相談窓口を設置し、住まい、教育、就労、社会参加など総合的事業を、当事者の意見を聴き、進めること。

52、若年女性をはじめ、家に居場所のない若年者の相談窓口やシェルター、一時滞在所、気軽に立ち寄れる「まちかど保健室」や「ユースセンター」などを開設すること。

53、ヤングケアラーに対する意識啓発、研修、広報の充実を図ること。民間団体とも連携し、寄り添い型の相談窓口や居場所づくりの支援を構築すること。

第6節 ひきこもり支援

54、40~60代を含めたひきこもりの実態の把握とともに、居場所や相談会の実施を検証し、さらなる支援のしくみを拡充させること。また、地区担当保健師・臨床心理士などによるアウトリーチによる相談体制を充実させること。

第3章 子育て・教育

第1節 保育・子育て支援

55、「子どもの権利と幸せに関する条例」の施行については、
①「子どもの権利相談窓口」へのアクセスを、LINEなど子どもが使いやすいものも実施すること。
②中学生の参加による「子どもの権利委員会」での子どもの声をいかし、施策の拡充を図ること。
③区民に向けて、条例施行の取組みを積極的に公報すること。
④全ての子どもの意見表明権を保障するため、子どもアドボカシーの研修を実施し、独立性・専門性・市民性を保障したアドボケイト提供体制を構築すること。

56、妊娠・出産・産後ケアについては、
①特定妊婦をはじめ、妊娠・出産に不安を抱える女性が安心できる居場所やシェルター、入所施設を、民間とも連携して整備すること。
②出産費用一時金を増額し、不妊治療費助成を拡充すること。
③産後ケアについて、デイケア施設の高台地域での増設を進めること。
④多胎児家庭への支援として、育児ヘルパーなど柔軟な対応ができるよう改善し、利用料補助を拡充すること。

57、ひとり親家庭などの支援については、
①児童扶養手当や児童育成手当の増額を国や東京都に求めるとともに、北区独自の臨時特例給付金を支給すること。
②高等職業訓練給付事業の区の補助額を、10万円から20万円へ引き上げること。
③養育費立替保証に関する相談支援、補助制度を新設すること。
④家事育児支援ヘルパー事業を実施すること。
⑤自立支援プログラムと連動した家賃補助制度の周知と活用をはかること。

58、困難を抱える子どもが家庭や学校以外で安心して過ごせる居場所支援事業を、北区でも実施すること。

59、児童相談所等複合施設設置に向けては、
①児童福祉士や保健師、医師、弁護士、DV相談員、アドボケイトの配置をはじめ、職員の確保・研修に努めること。
②一時保護所の個室化や外遊びできるスペースの確保、年齢に応じた学習権、子どもの意見表明権の保障とともに、民間の一時保護委託、里親制度、ショートステイ、ファミリーホーム、児童養護施設との連携を進めること。
③児童養護施設退所後の子ども・若者への生活、進学、就労、相談などアフターフォローが行える体制をつくること。

60、児童虐待防止のために、
①子どもへの虐待と家庭内のDVを表裏一体のものとしてとらえ、DV被害者支援、女性相談関連部署との連携を強化し対応すること。
②子ども家庭支援センターに、保健師、児童福祉司、DV相談員など正規職員を増員すること。
③養育支援訪問事業や家事・育児支援ヘルパーを拡充すること。
④支援ニーズの高い子どもの地域見守りネットワークを構築すること。

61、保育園については、
①民間保育園の0歳児の定員割れに対する区独自の補助単価を、公定価格から事業費分を除いた単価にし、人件費相当に見合うよう改善すること。また、保育士配置基準の見直しや保育士の処遇改善を国に求めること。
②東京都が創設した保育所等の業務負担軽減支援事業を北区でも活用し、保育所事務の負担軽減をはかること。
③他区からの乳児入園希望者も一次募集の対象とすること。
④私立保育園においても、看護師(保健師)の配置ができるように配置要件を見直すこと。
⑤区立直営園における延長保育や障がい児、医療的ケア児の受け入れを拡充すること。
⑥小学校の接続強化及び、令和7年度版接続カリキュラムの策定を行うこと。

62、放課後子ども総合プランについては、
①学童クラブの定員は原則40名を超えないようにし、待機児解消に努めること。また、障害児の受け入れ体制を拡充すること。加えて、クラブ間の児童の行き来を自由にしたことについて検証を行い、必要な場合は職員体制の強化を図ること。
②親の就労により朝の居場所がない子どもの実態やニーズを把握し、朝の学童や朝食の提供を検討すること。
③育成料を引き下げ、第2子からは無料とし、おやつ代補助を増額すること。
④職員の増員、教室の確保など十分な環境整備をすすめ、従事者の報酬や委託費を増額すること。
⑤学校側にも負担を強いる教室のタイムシェアはできるだけ避け、可能な限り専用室を確保すること。

63、児童館、子どもセンター・ティーンズセンターについては、
①児童館の「なんでも相談窓口」では、相談内容に応じた専門窓口との連携を迅速に行うこと。また、職員の相談対応スキル向上のための研修を行うこと。
②子どもセンターでの小・中学生、高校生の受け入れには、柔軟に対応すること。
③ティーンズセンターについては、利用実績を検証し、中高生の意見を聞きながら再構築を図ること。

64、プレーパークについては、物価高騰や最低賃金引き上げ、および、滝野川地域での開催ができるよう補助金を増額すること。

第2節 学校教育

65、中学校での35人学級を前倒しですすめること。そのために、学級編成の見直しと教員の抜本的増員を国と東京都に求めること。将来的には、30人学級への前進を展望し、当面は少人数指導のための加配教員を増員すること。

66、少人数学級などを保障する学校施設整備については、
①改修、長寿命化で対応する学校や、改築・改修の予定がない学校でも、新たな整備方針で示された基準を確保するよう教育環境の改善を進めること。
②学校の改築や用地確保、断熱改修、エアコン設置、教室増の国庫負担の拡充を国に求めること。
③暑さ対策のため、学校のエアコンの改修は速やかに実施するとともに、武道場へのエアコン設置を前倒しして進めること。

67、外部講師を活用した包括的性教育を全中学校で実施し、北区医師会や助産師会などと連携して小学校にも広げること。

68、GIGAスクールについては、
①ICT支援員を各校に配置するとともに、情報モラルの確立や情報リテラシー学習を先行・充実させること。
②電磁波過敏症への対策として、授業以外の時間はWi-Fiの電源をオフにすること。

69、特別支援学級における交流講師を増員し、特別支援コーディネーターは専属配置とすること。

70、ことば、きこえの通級期間は、子どもの状況に応じて延長すること。

71、外国籍の子どもの日本語学習については、
①日本語学級を増設し、滝野川への設置など地域偏在を解消すること。
②東京都教育委員会が配置する加配教員について、20人に1人の配置とするよう東京都に求めること。
③送迎がなく通級ができない子どもたちを支援すること。

72、困難を抱える学級や児童・生徒への対応については、
①学力パワーアップ講師や学級経営支援員、エデュケーション・アシスタントを増員すること。
②スクールソーシャルワーカーを正規職員として確保し、当面、学校サブファミリーごとに配置すること。
③スクールカウンセラーを全校に配置すること。

73、不登校支援については、
①校内別室に関しては、実施校での利用者、保護者も交えた事業評価を行い、全校実施すること。また、校内に空き教室がない場合は、周辺の遊休施設の活用や大学などと連携し実施すること。
②校外別室まなびルーム「ありおーそ」の実施場所を増やすこと。
③北区版「不登校ガイドブック」を作成し、保護者に必要な情報を提供すること。
④子ども・保護者・学校をつなぐコミュニケーションシートを作成すること。
⑤フリースクールの補助については、施設規模に応じた区独自の支援や食事代、教材費、体験学習費用など保護者負担の軽減を拡充すること。

74、区が検討している小学校4年生の校外事業の変更については、丁寧に周知し、児童・保護者の意見をよく聞いて、新たな体験活動、学びにつなげること。

75、行政書士会、社会保険労務士会が実施している学校での特別授業に対し、補助金を支給すること。また、税理士会への補助金を引き上げること。

76、学校プール授業は、外部委託をしないこと。また、水泳補助員を増員すること。

第3節 教員の働き方と処遇の改善

77、年度途中の担任不在、欠員不補充など教職員不足解決のために、国や東京都に対し、教職員の育成・増員、長時間労働の是正などの抜本的対応を求めること。また、給与特別措置法は、残業代の支払いを可能とする改正を求めること。

78、学校における働き方改革の進捗を検証し、副校長や教職員の長時間労働の是正・改善を図ること。そのために、小学校の区単事務職員の復活や教員事務補助員、部活指導員の積極的な追加配置を行うこと。また、指導主事の増員も東京都に求めること。

79、学力パワーアップ事業の非常勤教員は、週18時間枠など雇用条件の改善を図り、増員すること。また、エデュケーション・アシスタントについては、会計年度任用職員として採用すること。

80、養護教諭については、新卒配置校や、500人を超える学校には複数配置を行うこと。また、健康診査や宿泊をともなう学校行事の際には体制を強化すること。

81、栄養士については、非常勤の研修や待遇改善を行い、サービス残業をなくすこと。

82、教職員の職務環境については、
①女性の休憩室、男女別の独立したトイレと更衣室を設置すること。
②会計年度任用職員など職員増にともない机やパソコンの増設と居場所を確保すること。
③日常医的に相談、メンタルヘルスケアが受けられるよう、カウンセラーが各学校を巡回する体制を整備すること。

第4節 教育費の負担軽減

83、学校給食費無償化については、不登校児童・生徒や私立校へ通う児童・生徒への補助をすること。

84、朝鮮学校についても、高校無償化、学校給食費無償化の対象とすること。また、保護者補助金を増額すること。

85、就学援助制度については、
①基準を引き上げ、対象世帯を拡げ、義務教育無償化に向けた取り組みを行うこと。
②クラブ活動費・生徒会費・PTA会費などの学習支援費や学校医に指示されたメガネ・コンタクト代などへも対象を拡大すること。修学旅行費用はさらなる増額と前倒し支給を行うこと。

86、高校入学準備金を創設すること。

第4章 就労支援・産業振興

87、就職氷河期世代などを正規雇用へつなぐための就労支援、女性の再就職支援など、区として就労支援事業を再構築すること。

88、公衆浴場の存続を支援するため、燃料費と物価高騰に対する補助や設備改修補助を継続、拡充すること。

89、住まい改修支援事業(住宅リフォーム助成)については、予算規模や対象工事を拡充し、2回目も使えるようにすること。

90、土木・建設業関連事業者への支援については、国の「第三次担い手3法」の成立により、
①適正な賃金・労務費を確保できる入札・契約を徹底すること。
②改正品確法に盛り込まれた「休日確保の促進」を踏まえた4週8閉所の実施と労務費の補正を行うこと。
③工事現場における建設業退職金共済制度を周知徹底すること。
④公共建設工事現場でのカードリーダー設置への補助金制度を創設すること。

91、商店街連合会への支援については、
①区内共通商品券はプレミアム率20%デジタル商品券3万口と合わせ、プレミアム率20%一般向け紙商品券1万冊について今後も継続し、当初予算化すること。
②地域通貨の発行にあたり商店街連合会の意向を反映し、商店街連合会会員、区民にとって使いやすい運用とすること。
③区内商店街の安定的な街路灯設置が続くよう、電気代補助を継続・引上げをすること。
④会員数が減り維持が困難な商店街については、特別の支援をすること。
⑤商店街が独自に設置した防犯カメラへの維持管理費助成を行うこと。
⑥商店街連合会の共同事業への支援・補助を継続すること。
⑦商店街が行うイベントについて昨今の金利上昇に合わせ、実施経費の金融機関からの借入利息も補助対象にすること。

92、商店街空き店舗活用支援事業は家賃、改修費や設備費の助成について拡充を図り、周知を図ること。

93、シルバー人材センターへの仕事の発注をふやすこと。

第5章 文化・芸術・スポーツ振興

94、文化・芸術関係予算、スポーツ推進予算を大幅に増額すること。

95、(仮称)芥川龍之介記念館については、田端文士村記念館との共通で、学芸員を増員・充実し、博物館、文学館としての研究、収集、展示、発信機能を豊かに持つ施設として整備すること。

96、桐ヶ丘・滝野川・赤羽体育館のジムスタッフには、スポーツの知識や経験を有し、利用者の安全確保に責任を負える人材を配置すること。

97、区内の文化・スポーツ関係諸団体の実情把握に努め、人件費、家賃など活動維持費用の支援を行うこと。

98、北運動場については、高性能の人工芝化を図ること。また、更衣室と救急車の侵入口を確保すること。

99、桐ヶ丘体育館については、
①喫緊の熱中症対策として、体育館にエアコンを設置すること。
②改築にあたり、プールを含む総合体育館として整備すること。

100、荒川河川敷の野球場に日よけを設置すること。

101、暑さにより学校での水泳授業が短縮されていることを考慮し、地域のプールで行っている水泳教室などの拡充を図ること。

102、地区体育館とあわせて、学校体育館や学校跡地等を地域開放し、区民のスポーツ活動の場を確保すること。

第6章 防災

第1節 情報の伝達と共有

103、北区防災気象情報メール、防災ポータルサイト、防災アプリへの区民登録を促進し、活用の方法を学ぶ区民向け講座を開催すること。

104、最新のIT技術、掲示板、紙媒体、防災無線、フリーダイヤル、ミニFM局など、あらゆる手段を駆使して災害情報の提供に努めること。

105、情報弱者や外国人向けの防災講座・訓練を実施すること。

106、多言語対応の防災情報配信や個別避難誘導システムと連動するスマホアプリなどの開発を国や東京都に求めること。

第2節 水害対策

107、大規模水害避難行動支援計画に関して、
①区立小中学校以外に、国や東京都、大学や民間宿泊施設等と連携し、水害対応型避難所の増設を積極的に図ること。
②要配慮者利用施設および準補完型福祉避難所の避難確保計画の策定支援を、周辺自主防災組織や防災ボランティアなどとともに進めること。
③要支援者避難のための歩行者ルートのバリアフリー化を進めること。当面、王子駅南口人道跨線橋のバリアフリー化、田端南口人道跨線橋の新設、東十条南口および上中里駅から高台へのルートや田端北口の歩行者避難ルートを整備すること。
④コミュ二ティバスの活用や、民間バス・タクシー会社等と協定し、高齢・障害者や子育て世帯などの移動支援を確保すること。
⑤マイタイムラインの勧奨を促進するとともに、マイタイムライン普及リーダーの募集・育成を、連合自治会、単位自治会単位ですすめること。また、町会・自治会の班単位や住民自主グループ、防災ボランティア、NPO法人、福祉団体、教育機関やPTAなど、具体的な避難のためのネットワークづくりをよびかけ、コミュニティタイムライン作成を支援すること。

108、荒川氾濫を想定した広域避難計画を国、東京都、区市町村と連携し、住民、民間企業も含め、共同で対話・検討できる協議の場をもつこと。

109、石神井川の水害・安全対策について、上流を含め全域での調整池整備、下水道・排水機能の向上、堀船第2ポンプ場の早期整備、開発規制など総合治水対策を進めること。

第3節 震災対策

110、民間住宅の耐震改修促進助成については、
①共同住宅、非木造住宅も対象とし、簡易な耐震改修や既存不適格住宅にも幅広く適用すること。また、店舗への助成についても検討すること。
②限度額の抜本的増額や、高齢者・障害者への助成額上乗せを行うこと。
③ブロック塀等耐震改修助成を、公道以外も対象とするなど拡充すること。
④タワーマンションなどに対し、制震対策やエレベーター閉じ込め防止対策の強化を求めること。

111、がけ、擁壁などの地盤災害対策については、
①土砂災害ハザードマップの周知を進め、相談窓口を充実させるなど、東京都に地域指定された住民の不安に応える支援策を拡充すること。
②「擁壁等安全対策支援事業」を周知し、改修を支援する制度を拡充すること。

112、家屋倒壊・火災防止については、
①家屋倒壊を防ぐための家具転倒防止器具の取り付け、火災予防のための感震ブレーカー設置、住宅用火災警報器の取り付けを、区内全域で促進すること。
②初期消火のための永久水利・防火水槽の確保、上水道の耐震化の促進を東京都とともに推進すること。
③各町会・自治会に提供されているスタンドパイプは、人口の規模に応じて加算配備すること。

113、消防団については、
①女性団員の増加に対応し、分団本部格納庫への更衣室設置、トイレの整備を行うこと。
②消防分団ごとに、可搬ポンプ積載車を計画配備し、駐車スペースも確保すること。

114、マンションや集合住宅の防災対策を推進すること。

第4節 広域避難場所・避難所・福祉避難所

115、広域避難場所、避難所および福祉避難所については、国際赤十字の「スフィア基準」に照らし、女性やLGBTQ+当事者などに配慮したジェンダー平等の視点で整備すること。また、感染症対策に万全を期し、複合災害に対応できる環境整備を徹底すること。

116、荒川氾濫の大規模水害に備え、国や東京都とも連携し、水害対応避難場所の更なる確保をすすめること。さらに、大学や民間施設とも災害協定を結び、避難施設確保に全力をつくすこと。

117、福祉避難所についても、高台への増設を進め、災害用備蓄物資購入助成を継続して行うこと。重度障害者などの個別避難計画と連携した計画とすること。福祉避難室についても、バリアフリートイレやエレベーターの設置など、障害児・者に配慮したものとすること。

118、混雑状況をスマートフォンなどで確認できるシステムの導入など、避難所の「見える化」を促進すること。

119、キャンピングカーやテント、トイレカーなどによる機動的な避難手段を検討し、防災公園や校庭などを活用した日常の防災体験ができるようなしくみをつくること。

120、避難所開設に備え、女性リーダーの育成と登用を進めること。

第5節 被災者支援

121、罹災証明書の発行や家屋の被害状況調査については、区職員、建築士などの人手不足も想定し、広域連携を図って対応すること。

122、半壊や一部損壊なども含む住宅再建助成や生業支援について国に法改正を求め、被災者の生活再建支援制度の抜本的改善を図ること。

123、災害医療の充実については、
①緊急医療救護所開設訓練の継続、災害医療コーディネーターや緊急医療救護所のスタッフ確保の登録を進めること。
②妊婦救護所の設置・運営や障害者への手話を用いたトリアージ訓練を実施すること。
③北区医師会、歯科医師会、薬剤師会などと協議し、医療・薬品の提供体制を構築すること。

第7章 まちづくり

第1節 住民合意のまちづくり

124、「まちづくりは住民合意が大前提」とする確固たる姿勢に立ち、住民参画・住民合意のまちづくりを促進する「(仮称)北区まちづくり条例」を制定すること。

125、市街地再開発事業をはじめ大規模な開発事業を行う際には、計画内容を事前に周知するための説明会を開催し、その賛否について周辺住民・関係住民から意見を聴取するしくみを構築すること。

126、エリアマネジメントに地域住民の意見が反映されるしくみを確立すること。

第2節 駅周辺のまちづくり

127、市街地再開発など大型開発中心、民間企業と一体に高層マンションを呼び込むまちづくりから、地域の歴史や文化、景観、地場産業を守り、住民参加による修復型のまちづくりに転換すること。

128、景観の阻害、環境への影響、防災面での脆弱性、将来的な廃墟化の恐れ、投機・投資の対象とされるなど、様々な課題を抱える駅前へのタワーマンション建設は、区として抑制を図ること。

129、赤羽駅東口周辺まちづくりについては、
①国土交通省が社会資本整備総合交付金給付について、「必要性・緊急性の高い事業に交付対象事業を限定する」としていることを受け、「中央地区」市街地再開発事業については計画の推進を取りやめること。
②まちづくりガイドライン、まちづくり整備計画の策定にあたり、新たな会議体で民主的かつ十分な時間をとった検討を行うとともに、地域住民・関係住民の意見を広く聴取する場を設け、その意見を計画に反映させること。
③小学校の改築方針や公共公益施設の整備方針については、ガイドラインや整備計画を策定する前に地域住民・関係住民の意向を確認し、計画に反映させること。

130、赤羽西口周辺まちづくりについては、
①計画地東側の道路擁壁工事に関し、周辺の住環境、バス利用者や通行人への安全対策を万全にし、住民からの要望があれば、速やかに事業者と協議し対策を講ずること。
②計画の進捗にあわせた、きめ細かな住民説明会を適時適切に開催すること。

131、十条駅周辺まちづくりについては、
①ジェイトエル内に開業する商業施設が既存商店街へ与える影響について、継続的な調査を実施すること。また、まちづくりと産業振興の両部局が連携して、住民・来街者参加の「まちおこし」事業に取り組むこと。
②事業化されたJR埼京線(十条駅付近)連続立体交差事業など4つの都市計画事業については、あくまでも住民の合意を基本に見直しを続けること。

132、東十条駅周辺まちづくりについては、
①JR下十条運転区跡地の活用を含む駅前開発計画について、住民合意を得るための協議の場を保障すること。
②東十条商店街の存続と活性化を図るための支援を強化すること。

133、王子駅周辺まちづくりについては、
①先行地区に在住、営業している関係者の意見を反映するとともに、住民参加と情報公開を積極的に行うこと。
②王子東地区の緑被率を抜本的に引き上げ、雨水の地下透水性の向上を図る機会とし、新庁舎建設はもとより民間への指導を行うこと。
③王子協創会議、エリアプラットフォームの公開性、透明性を確保し住民参加と住民合意を保障すること。

134、開発等による立ち退きが発生する場合は、代替地の確保、コミュニティ住宅の建設、補償制度の上乗せ、区営住宅や区営シルバーピアセーフティネット専用住宅や、民間賃貸住宅のあっせんなど、住民の生活再建保障に万全を期すこと。

第3節 都市計画事業など地域のまちづくり

135、住民合意がなく、完成の見通しも立たない特定整備路線(補助73号線、補助81号線、赤羽西地区と志茂地区の補助86号線)、十条地区の補助85号線については、国・東京都に認可取り消し、事業化計画の中止・撤回を求めること。また、土地収用の適用の拡大を行わないよう東京都に働きかけること。

136、都市計画道路第5次事業化計画の策定において、不要不急の路線については、東京都に見直しを求めること。また、候補路線とする際には、環境アセスメントの実施を必須とすること。

137、中十条4丁目の区画整理事業については、権利者の合意が得られるまでは事業化しないこと。

138、桐ヶ丘地域のまちづくりについては、
①桐ヶ丘団地建替え計画に伴う新設区道や桐ヶ丘公園整備の際、歩行者優先歩道および既存樹木の保全をはかること。
②桐ヶ丘郷小学校の改築用地確保について、東京都と協議すること。
139、桐ヶ丘区民センターの建設については、
①隣接の商業施設との境界に高木の植栽や花壇、ベンチなどを設置すること。
②防災倉庫、マンホールトイレなどを設置し、地域防災の拠点として強化すること。
③女性用トイレの数を増やすこと。
④ホール1にも防音設備を設置すること。
⑤併設される図書館を区立図書館とし、正規職員の司書を配置すること。

140、補助92号線の中里区間については、アセスメントの実施と利害関係人の合意確認を東京都に求めること。

141、田端の土地区画整理については、残存区域の都市計画を廃止するよう東京都に求めること。

142、中里第二踏切の撤去に際し、人道跨線橋を設置すること。

143、バリアフリー基本構想については、買い物困難地域の解消、災害時要支援者のための避難ルート確保、休憩・対話ができる「まちなかベンチ」のあるまちづくりなど拡充を図ること。

第4節 新庁舎建設

144、新庁舎建設においては、
①コストの縮減について、ランニングコストも含め、設計段階から抜本的な再検討をはかり、土地購入費抑制のための国への要請、あらゆる建設補助の活用を図ること。
②荒川氾濫を想定した水害対策に万全を期すこと。
③ZEB認証規格や緑化の推進、雨庭の設置、透水性舗装とするなど、環境に配慮すること。

第5節 住宅

145、住宅セーフティーネット法に基づく住宅政策については、
①専用住宅として協定を結んだUR都市機構および東京都供給公社住宅の大幅に戸数増を図ること。さらに、民間住宅改修による家賃軽減住宅の実績をつくること。
②お部屋さがしサポート事業(よりそい型・お知らせ型)の周知を図り、利用実績を増やすこと。
③空き家を学生寮に準じた賃貸住宅に転用するなど、学生に住居を提供する制度をつくること。
④社会的養護が必要な若者や生活保護受給者の住所設定、ニーズが高い障害者などを対象にしたモデル事業を実施すること。
⑤区内に本拠地を置く居住支援法人を育成し、よりきめ細かい居住支援サービスを構築すること。また、居住支援法人による居住者支援報酬を制度化するよう国に求めること。

146、都営・区営住宅については
①新規建設の再開、区内2000戸を超える空き家の積極的公募、収入基準の引き上げ、若年ファミリー向け毎月募集の戸数増などで、より多くの住民が入居できるようにすること。
②建て替え用の新築都営住宅の空き家については、可能な限り新規募集するよう、東京都にはたらきかけること。
③承継制度は、第二親等までの承継を可能とすること。
④都営住宅の単身入居基準を60歳以下に引き下げること。
⑤区営赤羽北二丁目アパート建て替えにあたっては、居住者がスムーズに移転できるよう支援すること。
⑥区営住宅建て替え計画のスケジュールを明確にすること。
⑦区営住宅はエレベーター設置を基本にすること。住宅変更基準を緩和するなどバリアフリー対策をすること。

147、区営シルバーピアについては、LSAによる生活支援の拡充、集会施設の活用で地域住民との交流の促進を図ること。また、空き室の速やかな募集、新規建設による戸数増を図ること。

148、UR都市機構賃貸住宅については、値下げを求めること。また、都市再生機構法25条4項に基づく家賃減免制度の創設、家賃の値上げ分を据え置く現行の家賃減額制度を子育て世帯や若年層へ拡充するよう国、関係機関に求めること。

149、東京都住宅供給公社住宅については、家賃値下げを求めること、65歳以上の低所得者に対する緩和措置制度の周知徹底を、東京都と関係機関に求めること。

150、マンション対策については、
①マンション管理士の派遣とあわせ、マンション内外のコミュニティづくりを支援する講座の開催や相談体制を確立すること。
②劣化診断や耐震化費用助成を増額すること。

第6節 交通対策

151、コミュニティバスについては運転手確保に努め、減便回復と、土休日ダイヤ解消、さらなる区民の利便性向上に万全を期すこと。

152、堀船地域で実証運行中のデマンド型交通については、本格運行を実施すること。

153、国と鉄道・バス事業者に対して、以下の諸点を働きかけること。
①区内埼京線駅のホームドア設置を急ぐこと。
②王子駅南口、田端南口のバリアフリー化を進めること。
③駅のホームおよび改札口の無人化を解消すること。
④バス停留所に屋根やベンチを設置するとともに、乗降時のバリアを解消すること。

154、自転車の安全な利用、違法駐輪解消のために、
①自転車専用レーンの整備を促進し、3人乗り自転車に対する助成制度を拡充すること。
②鉄道事業者や商業施設に自転車駐車場の整備や設置場所の提供を求めること。
③自転車駐車場に、一定割合で自動二輪の駐車スペースを確保すること。また、原付2種の利用を可能とすること。さらに、平置きスペースを拡大し、子ども乗せ自転車が停車できるようにすること。

④自転車安全利用のルールをさらに周知するなど、事故を防ぐ対策を強化すること。

第8章 気候危機打開、環境・リサイクル対策

155、2050年までにCO2排出実質ゼロ、2030年までのカーボンハーフ実現に向け、「北区環境基本計画」を前倒しで推進すること。

156、ヒートアイランド現象を抑制する計画を策定し、
①「北区の環境基本計画」、「緑の基本計画」に、高木の本数、樹冠緑被率を調査し、確保目標を策定すること。
②倒木抑制などのためやむを得ず伐採する場合は、伐採本数を示すとともに、樹冠緑被率が減少しない対策を実施すること。
③崖線の樹冠緑被率を維持、向上させること。
④安全性を確保しながらコンクリートを剥がして、高木やグリーンインフラを推進すること。
⑤公園については、できる限り高木を植え、クールスポットを確保すること。

157、北区版「気候市民会議・若者会議」を設置し、環境意識の向上や行動変容を図るしくみをつくること。

158、学校や区有施設、民間事業所、住宅のZEB・ZEH化については、
①再生可能エネルギー100%の環境評価基準を設け、学校や区有施設の電力調達を再エネ100%とすること。
②新築、大規模改修および部分改修など、屋根や天井、壁面、窓ガラスの断熱改修を推進すること。
③区民や事業者、集合住宅などへの再エネ・省エネ機器、LED導入に対する助成の補助限度額を大幅に引き上げ、促進すること。
④地元業者の仕事おこしとセットで促進を図ること。

159、友好都市などと連携、協定をさらに広げ、環境教育、緑の保全、再生可能エネルギー推進、カーボンニュートラルの施策を推進すること。

160、使い捨てプラスチックゼロへの取り組みについては、
①全区で始まったプラスチックごみ資源回収の適切な分別の周知・啓発を継続し、回収率の向上を図ること。
②区、区民、事業所が連携し、マイバックの普及によるレジ袋の削減、マイボトル給水機や給水スポットの設置によるペットボトルの削減、リユース食器や環境配慮型製品の推奨など循環型経済や生活様式への啓発に取り組むこと。

161、ゴミの戸別収集体制を拡大すること。

162、食品ロスをなくす啓発活動とともに、フードドライブの受付窓口を増やし、必要な施設・区民へ届けるなど、循環型のしくみを構築すること。

163、石神井川の水質浄化・悪臭改善のために汚泥の浚渫回数を増やし、対策を強化すること。

164、都心を低空飛行する羽田空港新飛行ルートの撤回を国に求めること。

第9章 平和・憲法・人権、ジェンダー平等社会の実現

第1節 平和・憲法・人権

165、区が日本国憲法の遵守義務を果たし、全条項の厳正実施に努めること。第9条の改変を主なねらいとする改憲や緊急事態条項の創設、軍事費の大幅増額に反対するよう国に求めること。

166、重要土地等調査法(土地利用規制法)の廃止を国に求めるとともに、十条駐屯地の自衛隊補給統制本部を「注視区域」から外すよう国に要請すること。

167、核兵器禁止条約の署名・批准を国に強く求めるとともに、北区平和都市宣言を「北区非核平和都市宣言」に改正し、日本非核宣言自治体協議会へすみやかに加入すること。

168、平和祈念事業については、
①戦争体験を聞く会の開催や観光とあわせた歴史探訪など、区民との協働で充実を図ること。
②広島、長崎の平和記念式典へ親子や中高生を区民代表として派遣すること。
③北区の被爆者団体である「双友会」の活動記録を保全・公開し、被爆体験を後世に引き継ぐこと。
④3月10日から15日を「空襲を語り継ぐ週間」に設定するなどして平和事業を開催し、区民が平和を語り合う場をつくること。
⑤東京空襲証言ビデオを学校や社会人学習で活用できるよう、地方自治体だけでなく一般民間団体にも貸し出すよう東京都に要請すること。

169、司法において反社会的団体と断罪されている旧統一協会と北区が、過去、現在において関係がなかったかどうか実態を把握し、結果に基づき適切に対応すること。

第2節 ジェンダー平等の推進

170、「パートナーシップ制度」を「ファミリーシップ制度」に拡充すること。また「LGBT理解増進法」にあるSOGIによる差別の禁止を推進すること。

171、全ての保育園・幼稚園・学校で、子どもの生きる力、性的自己決定能力を育む包括的性教育や人権・ジェンダー教育に取り組むこと。また、そのための教職員向け研修を、関係機関や民間団体と連携し実施すること。

172、性と生殖に関する健康と権利(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)に関わる事業の推進・拡充については、
①生理用品を、区民施設のトイレなどに無償設置をさらにすすめること。
②更年期についてなど、気軽に相談できる「女性のための健康相談」を拡充し、また、性別を問わず更年期のチェックリストや医療機関情報などの提供を行うこと。
③「東京ユースヘルスケア推進事業」の補助制度を活用し思春期の相談窓口の設置や、北区版ユースクリニックを創設すること。
④緊急避妊薬(アフターピル)の薬価引き下げとOTC化(薬局カウンターでの販売)を国に求めること。
⑤中絶薬など世界標準の安全な中絶方法の普及や、刑法堕胎罪の廃止、配偶者の同意を原則とする母体保護法の見直しを国に求めること。

173、困難を抱える女性支援新法に基づき、定期的な官民連携調整会議を開催すること。また、相談業務に携わる正規職員の増員、研修の拡充、アウトリーチ型の相談、一時的な居場所の確保など、パーソナルサポート事業を実施すること。

174、デートDV防止教育や相談体制の拡充、シェルターや住居確保、心理的ケアや生活再建などについて、東京都とともに体制を整えること。また、加害者への再発防止プログラムを実施すること。

175、痴漢の実態を把握し、JKビジネス、AV出演強要、痴漢や性犯罪の防止に関する教育・啓発活動、性の商品化を改める環境整備を推進すること。

176、中・高齢単身女性、ひとり親家庭等の貧困対策に取り組み、非正規労働者や介護・保育などケアワークにおけるワーキングプアを是正する施策を推進すること。

177、妊娠・出産による解雇、嫌がらせなどの「マタハラ」、就活生への「セクハラ」など、ハラスメント防止に関する啓発や相談の取り組みを強化すること。

178、区役所において、管理職をはじめ、計画的に女性の採用・登用を進めること。また、各種委員会や審議会での女性の構成比率を高めること。

179、選択的夫婦別姓制度の早期実現、世帯主規定の廃止を国に求めること。また、「女子差別撤廃条約選択議定書」の批准を国に求めること。

第3節 多文化共生

180、多文化共生を宣言し、国籍や民族などに関する差別・暴力を禁止する条例を制定すること。当面、反ヘイト啓発ポスターの掲示を促進し、ヘイトスピーチを行う団体には区の施設や公園の使用許可を与えないこと。

181、国際化に対応する専管組織をつくり、民間団体とも連携して、外国籍区民が区内で生活をする上で必要な施策の展開と情報の発信を強化すること。また、転入出入や保険加入手続きなどを行う区役所の窓口に、複数の言語に対応できる通訳を配置すること。

182、北区に居住する外国人中学生の高校進学を支援すること。

第10 章 行財政改革

183、公民連携推進条例の制定にあたり、特定の営利企業などが優遇されることがないよう歯止めを設けるとともに、公としての区の役割を損ねることがないよう配慮すること。

184、北区職員定数管理計画を見直し、必要な部署への職員の増員と正規化、会計年度任用職員の再任用上限回数の撤廃など待遇の抜本的改善を図ること。

185、指定管理者制度については、
①導入の拡大が、現場で働く労働者の人件費削減につながっていることを総括・検証し、経営改革プランにおける外部化方針の抜本的見直しを図ること。
②賃金水準をチェックするしくみを導入し、職員の雇用条件改善のための適切な指導を行うこと。また、モニタリング調査や妥当性審査の精度向上に努めること。

186、公募設置管理制度(Park-PFI)の拡大は見送ること。

187、経営改革プランで示された利用料・手数料値上げなどの受益者負担、税・保険料の強制徴収の方針を見直すこと。

188、公共施設マネジメントについては、学校跡地の利活用計画を策定する際は、住民への十分な情報提供、計画への意見反映など、住民合意に徹し、学校跡地の確保に努め、売却方針は見合わせること。また、学校以外の区民施設の跡地利活用方針についても、区民要望を反映させるしくみをつくること。

189、自治権拡充については、
①国による不合理な税制改正の是正を求めること。
②都区財調協議において、23区側の財源割合をさらに引き上げるよう強く求めること。

190、マイナンバーカードの申請は義務ではないことを周知徹底し、希望しない区民にカードの取得を強要しないこと。