議員団の活動

2026年第3回定例会代表質問―宇都宮ゆり

質問に先立ち、はじめに、滝野川第三小学校で被災された、子ども達、保護者の皆さまに心より、お見舞いを申し上げます。そして、熊本地震、また千葉豪雨で被害に遭われた方々に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

それでは、日本共産党北区議員団を代表して、大きく4点、猛暑と物価高騰から区民の暮らしと営業を守る施策について、「住まいは人権」安心して住み続けられる住宅の確保について、教育の諸課題について、王子駅周辺まちづくりについて、区長、教育長に質問いたします。

1、猛暑と物価高騰から区民の暮らしと営業を守る施策について

区民の生活や中小企業の経営は、物価高により苦しさを増しています。帝国データバンクによると、8月の飲食料品値上げは合計2311品目にのぼり、9月は、さらに4923品目が値上げが見込まれています。

日本共産党は7月に「物価高騰、暮らしの危機打開へ―経済政策を転換する緊急要求」を発表し、消費税の減税や賃上げ、中小企業への支援などを求めていますが、北区でも取り組んで頂きたい具体的な支援について、以下4点お聞きします。

その第1は、猛暑と物価高騰から区民の暮らしと営業を守る施策についてです。

(1)災害時に避難所となる学校や区有施設の熱中症対策について

はじめに、災害時に避難所となる学校や区有施設の熱中症対策について伺います。

7月の熊本地震から約1か月がたった今も、猛暑が続いています。被災地では、40度に達する酷暑の日もあり、過酷な環境で避難生活を送る被災者の方の姿にたいへんショックを受けました。真夏に震度7の地震が発生するという、これまで経験した事のない事態も想定しなければなりません。

そこで、首都直下型地震など、真夏に大規模災害が起きた場合に、避難所で区民の命と健康を守るための熱中症対策にしぼって伺います。

学校や区有施設のエアコンは、すべて整備されているとお聞きしていますが、いつ災害が起きても使える整備状況となっているか。また停電した際、非常用電源の備えなどは、整備されているか等、熱中症対策への対応をお示し下さい。

【答弁】

避難所となる学校や区有施設には、電気式、または、ガス式のエアコンを設置しております。

停電対策として、なでしこ小学校以降に新築及びリノベーション改修をした9 校に、72 時間運転可能な非常用発電機を設置いたしました。

ただ、これまで設置した非常用発電機では、体育館及び職員室の照明やコンセントへの給電には対応しているものの、エアコンの常時使用は難しいため、電気事業者である東京電力パワーグリッド株式会社との協定により、避難所の停電をできる限り早期に復旧するための体制を構築しております。

今回、猛暑の中で発生した令和8年熊本地震での対応状況を踏まえ、現在、停電時でもエアコンなどの空調機が使用できる機器の整備を検討しているところです。

通電するまでの間は、適宜、避難所の通風・換気を行うとともに、数に限りはありますが、各避難所に備蓄している非常用急速冷却パックを使うことなどで、避難所での熱中症のリスク低減を図ってまいります。

(2)低所得世帯などへのエアコン購入助成の拡充と電気代補助を

2点目は、低所得世帯などへのエアコン購入助成の拡充と電気代の補助について伺います。

低所得者への熱中症対策として、区独自で住民税非課税世帯のうち高齢者、障害者、ひとり親世帯へ今年5月からエアコン購入助成が実施となり、すでに利用された方から「申請者が前払いしない代理受領制度により、経済的な心配なく、申請でき、助かっている」と喜ばれています。

しかし一方で、必要な方が十分に支援を受けられていないケースを踏まえて、4点お伺いします。

はじめに予算措置は、1000件となっていますが、申請数とコールセンターへ問い合わせのあったうち、対象外となった件数とあわせてその理由をお示し下さい。

2点目は、申請期間の拡充についてです。今回5月7日から9月30日が申込期間となっていますが、今後この期間以外の緊急な対応も想定されます。申請受付の延長、または単年度のみではなく、継続した支援を求めます。

3点目は、対象者の拡充です。

23区のうち15区では、すべての住民税非課税世帯を対象としています。北区の対象者は、住民税非課税世帯のうち高齢者、障害者がいる場合と、ひとり親世帯に限定しています。

他区と同様、すべての住民税非課税世帯を対象にする事をはじめ、住民税均等割世帯、家計急変世帯を加え、経済的な困難を抱える世帯へ支援を広げる必要があると考えますがいかがでしょうか。

さらに家族の介護をしている方や、多子世帯の方から、「家族がそれぞれ、別室で過ごすためには、エアコンが複数台必要」との相談が寄せられています。家庭の経済的状況に応じて複数台認めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

4点目は、生活保護世帯へのエアコン設置についてです。

はじめに生活保護世帯の方へは、区のエアコン助成についてもれなくご案内をして頂いていますでしょうか、伺います。

また、住民税非課税世帯の場合には、2011年以前に製造されたエアコンを使用している場合は、買い替えが可能となっていますが、生活保護世帯の場合は、この条件があてはまらず適用されません。同じ条件にするべきと考えますが、いかがでしょうか。

最後に、北区独自の区民への電気代補助について伺います。

エアコンはあるけれど、電気代が高いので、日中、電気やエアコンもつけず過ごしている方もいます。国の電気代補助も当面9月分までとしており、原油高の影響など、電気代上昇は、秋頃とも報じられています。北区独自に電気代補助を実施すること。また生活保護世帯へは区が独自に法外援護を行って頂くこと、合わせて、夏季加算を国に求めること、お答え下さい。

【答弁】

まず、申請数とコールセンターへ問い合わせのあったもののうち、対象外となった件数とその理由についてです。

8月末現在の申請件数は423 件です。対象外となった件数は99 件で、主な理由としては、住民税課税世帯であったことや、使用しているエアコンが2012 年以降に製造されたものであったことなどによるものです。

次に、申請受付の延長または単年度のみではなく、継続した支援を求めることについてです。

本事業の申込期限につきましては、9 月30 日としておりますが、今夏の気温の状況なども踏まえて、10 月30 日まで延長する準備を進めています。詳細につきましては、本定例会の所管委員会において、ご報告いたします。

なお、今回の助成事業については、低所得世帯等を対象とした熱中症対策事業であり、スピード感をもって集中的に実施することが重要と考えており、単年度の事業として、位置付けています。

次に、対象者の拡充等についてです。本事業では、限られた財源の中で、特に熱中症のリスクが高く、経済的にも厳しい生活環境にある方への支援を優先する観点から、住民税非課税世帯のうち、高齢者、障害者がいる世帯及びひとり親世帯を助成対象としております。

こうした事業の趣旨から、対象の拡充は考えておりませんが、当該事業の周知啓発に引き続き取り組み、多くの対象者の方に事業を活用していただけるよう努めてまいります。

次に、生活保護世帯への漏れのない案内、また、2011年以前に製造されたエアコンを使用している場合を条件としている、住民税非課税世帯の場合と同じ条件にすべき についてです。

生活保護世帯に対する当該事業のご案内につきましては、ケースワーカーが、家庭訪問時などの機会を捉えて行っております。引き続き、支援を必要とする方に情報が行き届くよう、制度の周知及び丁寧な案内に努めてまいります。

また、生活保護世帯におけるエアコンの買い替えにつきましては、東京都の補助制度を活用して実施していることから、都が定める補助要件に基づき取り扱っております。

次に、北区独自に電気代補助を実施すること、また、生活保護世帯への法外援護を行うこと、あわせて夏季加算を国に求めることについてです。

区では、これまで特定財源を活用し、物価高騰の影響を受ける低所得者等に対する給付を実施してまいりました。

また、この夏は、国による電気・ガス料金への負担軽減支援が実施されております。

こうしたことから、区独自に区民の皆様を対象とした電気代の補助や法外援護を行うことについては、考えておりません。

また、夏季加算については、必要に応じて国において議論されるべきものと認識しており、区といたしましては、動向を注視するとともに、これまで同様、大都市の生活実態を反映した基準が必要と思われるものについては、機会をとらえ、特別区長会等を通じて要望してまいります。

(3)区内中小事業者への支援拡充を

物価高騰対策の3点目は、区内中小事業者への支援拡充についてです。

長引く物価高に続き、ナフサなどの原材料・エネルギー高騰や資材不足は、建設現場をはじめ、多くの分野で事業継続の危機となっています。建設業倒産件数は、12年度ぶりに2000件を超え、今年度は中東情勢の悪化により、さらに倒産件数が増える事が予測されます。屋根の修理業者の方は材料が入っても、「塩ビ管の価格が50%値上がりし、価格転嫁ができない」と厳しい声をお聞きしました。

緊急の支援を求め、2点伺います。

はじめに、資金繰りを抜本的に支援するための制度融資の改善です。

中野区、杉並区で行っているゼロゼロ融資を行うことです。そして、セーフティネット5号を利用している方に対し、区が独自に利子補給を行うことを求めます。

2点目は、賃金引き上げのための直接支援です。

豊島区では4月から、区内中小業者の人材確保の課題解決をはかるため、「としま賃上げ促進支援金」として、事業者への直接支援に踏みきりました。産業団体からも思いきった施策と評価されています。7月までで138件の申請があり、その多くは、建設業やIT企業からの申請と聞いています。ぜひ、北区でも、賃上げを行う区内中小企業にたいし、支援金の支給に踏み出して頂く事を求めます。

【答弁】

まず、資金繰りを抜本的に支援するための融資制度の改善についてです。

区では今年度、中小企業向け制度融資を再構築し、申込期間の通年化をはじめ、融資限度額・期間の拡充、融資要件の一部緩和、利率の引き下げなどを実施いたしました。

こうした見直しにより、昨今の物価高騰などの変化にも対応可能な実効性の高い支援体制を整えていることから、現時点では新たな融資制度の創設は考えておりません。

また、セーフティネット保証5号の認定を受けた事業者につきましては、区の「事業活性化支援資金」を活用することができ、通常の事業資金よりも手厚い利子補給を実施することで、事業者の実質的な負担軽減を図っています。

なお、セーフティネット保証は国の制度であることから、今後の国の動向を注視するとともに、区内事業者を取り巻く経営環境を丁寧に見極めながら、必要な支援に取り組んでまいります。

次に、賃金引上げのための直接支援についてです。人材確保や定着が大きな課題となる中、賃金引上げは、区内中小企業の成長と地域経済の活性化にとって重要な取組みであると認識しています。

区では「産業活性化ビジョン2026」において、賃上げ実施に対する優遇制度の構築を新規事業として位置付け、人材確保のための賃上げを実施した区内企業に対し、区で実施する各種補助制度におけるインセンティブ付与の導入に向け、引き続き検討を進めてまいります。

(4)デジタル地域通貨「ほくペイ」について

物価高騰対策の4点目に、デジタル地域通貨「ほくペイ」について伺います。

8月から参加加盟店の募集がスタートし、10月からデジタル地域通貨の利用が開始されるとお聞きしています。区内の商店街数は、2011年92の商店街がありましたが、その後は減少傾向が続いており、2025年には66と、減少しています。デジタル地域通貨の導入により、多様な業種の中小・個店を、継続的に応援する仕組みとなり、商店街活性化につながる施策となることを期待しています。

一方で、以前の「しぶさわくんペイ」は、当初は決済手数料なく導入できたものの、その後、決済手数料が発生したことで、取り扱いをやめた個店もあると聞いています。板橋区のデジタル地域通貨「いたペイ」事業は2022年から開始し、商店街への加盟の有無や大型店・中小店・個店といった店舗規模などにより、決済手数料やポイント還元によるインセンティブをつけるといった制度設計を図り、今年8月のユーザーは約25万人、加盟店は約2200店とお聞きしています。

そこで、以下4点、伺います。

はじめに、これまで商店街支援として行っていた「しぶさわくんペイ」と比較して、「ほくペイ」は商店街や、地域振興にどのようなメリットがあるのかについてお答えください。

2点目は、ほくペイの主な目標は、地域経済の活性化ということであると思います。利用者への還元とともに、地域に根差した個人店にもメリットが享受できる仕組みとする事を求めます。大型店と小型店を一律に扱うのではなく、店舗規模や商店街への加盟の有無などに配慮した制度設計としていただくことについて、区の考えを伺います。

3点目は、個店や商店街のお店の方に、「ほくペイ」について知らない方が多いように感じていますが、個人店、商店街、また区民の方への広報については、今後どのように行っていくのでしょうか、お聞きします。

4点目は、さらに利用者への支援について、10月からスタートするにあたり、スマホを持っていない、または、スマホは持っているが操作が難しいという方も利用ができるよう対応して頂くことを求めますが北区の取り組みをお聞かせください。

【答弁】

まず、「しぶさわくんペイ」と比較した「ほくペイ」のメリットについてです。

「しぶさわくんペイ」は消費喚起や商店街支援に大きな役割を果たしてきました。一方、「ほくペイ」は、日常的に利用できるデジタル地域通貨として、区内経済の活性化と地域コミュニティの活性化の両立を目指すものです。

区内でのお金の循環を促進し、商店街や個店の利用拡大につなげるだけではなく、地域活動への参加促進など、地域課題の解決にも活用できる可能性を持っています。

次に、店舗規模や商店街への加盟の有無などに配慮した制度設計についてです。「ほくペイ」の目的は地域経済の活性化であり、とりわけ地域コミュニティの核となる商店街や個店の活性化は重要な視点であると認識しています。

今後は事業の利用状況等のデータ分析を踏まえながら、地域経済を支える商店街や中小事業者の活性化につながるキャンペーンの実施を検討してまいります。

次に、「ほくペイ」の広報についてです。「ほくペイ」を地域に定着させていくためには、加盟店や区民の皆様への周知が重要であると認識しています。加盟店向けには、合計24 回の説明会を開催するとともに、特設ウェブサイトやSNS 等での周知のほか、区内産業団体を通じた周知、さらには区職員による店舗訪問などを行っています。

また、区民の皆様には、利用者向けの情報を掲載した特設ウェブサイトの充実に加え、北区ニュース特集号の全戸配布を予定しています。

引き続き、一人でも多くの方に「ほくペイ」をご利用いただけるよう、積極的な周知に努めてまいります。

次に、利用者への支援についてです。「ほくペイ」はスマートフォンを活用したデジタル地域通貨ですが、その利便性を多くの方に実感いただくためには、デジタル機器の操作に不安を感じる方への支援が欠かせないと考えています。

そのため、公共施設やショッピングセンター等で合計22 回の相談会を開催するとともに、北とぴあ1階には年末まで常設窓口を設置し、利用登録や操作方法などのご相談に丁寧に対応してまいります。

また、サポートデスクによる電話やメールでの問い合わせ対応など、多重的な支援体制により、区民の皆様に寄り添った支援に努めてまいります。

(5)国民健康保険料の負担軽減について

5点目は、国民健康保険料の負担軽減について伺います。

今期の国民健康保険料は、昨年の一人あたり年額17万3,216円から18万6,049円へと、1万2,833円もの値上げとなりました。さらに、今年度からは、子ども・子育て支援納付金も加わっていますが、それだけではありません。今年の健康保険法等の改正により、OTC医薬品と似た薬を処方された場合には、これまでの医療費負担に加えて、薬剤費の新たな負担も見込まれます。保険料が引き上げられたうえに、医療費の負担も増えることになれば、「お金がかかるから、病院に行くのを控える」という受診控えにつながる懸念の声があります。

また、通訳、語学講師としてフリーランスで働く方は、所得約185万円だと、年間の国民保険料と住民税を合わせた負担額は32万5千円に上り、所得に対して約2割弱もの負担となります。さらに、保険料は前年度の所得をもとに算出するため、今年売り上げが減った場合や離職した時には、収入が減るなかで、高い保険料を払うことになります。

厚労省は、中東情勢の影響により、個人事業主など所得の急激な減少について、「自治体の判断で国保法77条の特別の理由に該当すれば、保険料の減免が適用される」と回答しています。また荒川区では、減免基準の中に「営業不振」が含まれています。

そこで、北区でも中東情勢の影響や営業不振など、急激な仕事の減少による収入減に対して、北区の減免条例を適用することを求めます。お答えください。

そして国では、来年4月から18歳未満の子ども均等割の2分の1補助が始まります。その際、条例を適用し、18歳未満の子どもに対し、北区が独自に均等割の負担をなくすことを求めます。

【答弁】

まず、急激な仕事の減少による収入減についてです。

区では、災害その他特別の事情により生活が著しく困難となった場合の、保険料の減免について、北区国民健康保険条例施行規則で、減免の要件及び対象となる事由を規定しており、事業もしくは業務を廃止し、また、休止したときは減免の対象としています。

保険料の減免に関する相談があった場合には、一人ひとりの状況等を踏まえて適切に対応するとともに、保険料の支払いが難しい場合には、分納などの相談にも応じています。

次に、区が独自に子どもに対する均等割の負担をなくすことについてです。

国は、健康保険法等の一部改正により、令和9年4月から子どもの均等割保険料を半減する措置の対象について、未就学児から高校生年代まで拡大します。

国民健康保険の制度設計は、国の責任において適切に行われるべきと捉えており、区独自による均等割の無償化は考えておりませんが、引き続き、子育て世帯の保険料負担軽減について、特別区長会を通じて、国や東京都に対し要望してまいります。

2、「住まいは人権」安心して住み続けられる住宅確保について

大きく2つめの質問に入ります。「住まいは人権」、安心して住み続けられる住宅確保についてです。

都内では民間賃貸住宅が高家賃化し、この間、身寄りのない高齢者が「家賃の安い所に住み替えたいと探しても、経済的に入る事ができない」「高齢により入居を断られ、次の住まいが見つからず行くところがない」と深刻な相談が相次いでいます。

このような住宅確保に困難を抱えている方が入居できる住まいについて、公共住宅の戸数増はじめ住宅施策の拡充を要望し、4点伺います。

(1)セーフティネット住宅の戸数増を

1点目は、セーフティネット住宅の戸数を大幅に増やすことです。

UR賃貸住宅や住宅公給公社によるセーフティネット家賃低廉化事業では、令和7年度は5戸の募集を行い、UR住宅では、2戸の募集に56世帯が申込み、高倍率の37倍となりました。令和8年度は、さらに6戸のセーフティネット住宅の確保をするとお聞きしていますが、大幅に戸数を増やす事を求めます。また、申込者が入居できるよう供給戸数の数値目標を持つことを求めます。

【答弁】

セーフティネット住宅については、UR都市機構、東京都住宅供給公社と連携し、令和5年度から、専用住宅の供給を進めています。

また、供給戸数の数値目標については、東京都は住宅マスタープランにおいて、2030年度までの10年間で東京都を含めた全区市において3500戸供給することを目標としており、区においても10年間で70戸、年間7戸を目標としています。

(2)家賃補助制度の創設を

2点目は、家賃補助制度の創設についてです。

公営住宅に入居可能な方々に対して、23区を見ると、杉並区では区営住宅の落選者への家賃補助を実施しています。かねてより予算組み替え提案をしていますが、北区でもせめて、区営住宅や区営シルバーピアに入居できなかった方へ、家賃負担を軽減する、家賃補助制度の創設を求めます。

【答弁】

新たな家賃助成制度の創設については、多くの課題があると認識しており、引き続き、住宅確保要配慮者の居住支援につきましては、本年3月に策定した「東京都北区住宅マスタープラン2026」に掲げる住宅施策を着実に推進してまいります。

(3)都営住宅の入居募集の改善について

3点目は、都営住宅の入居募集の改善についてです。

私が調べたところ、北区の都営住宅の空き戸数は、現在975戸となっています。

しかし8月の都営住宅定期募集戸数は、36戸(単身世帯は19戸・ファミリー17戸)と非常に少ない募集でした。募集戸数を増やすよう東京都に働きかけを行うことを求めます。

【答弁】

東京都が公表する空き住戸には、退去後の補修や入居手続中の住戸も含まれており、全てが募集できる状況ではないと聞いております。

入居者の募集については、管理者である東京都において適切に判断されているものと認識しております。

(4)UR賃貸住宅や公社住宅における家賃負担軽減について

4点目は、UR賃貸住宅や公社住宅における家賃負担軽減についてです。

はじめに、UR住宅ですが、区内のUR住宅で家賃の値上げが行われています。これは近傍同種家賃で、近隣の家賃との乖離が大きければ、値上げをする制度となっているからです。

例えば、王子五丁目団地は昨年度から今年度までであわせて約1100件程度、全世帯の半分の方が家賃値上げの対象となるとお聞きしています。

高齢・障がい・子育て世帯などは、「家賃改定特別措置」により値上げとならない世帯もある一方、対象の半数はこの通知により、家賃値上げとなる見込みで、その値上げ額も昨年度は平均2,700円に対し、今年度は平均4,000円と高額になっています。

自治会の皆さんが取り組んだアンケートには、「現役世代で働いているが、給料が上がらず物価高で出ていくお金ばかり、将来に不安」「娘と2人で暮らし、家賃値上げ通知を受け取り、今はなんとか支払えるが、2年後さらに、値上げとなる可能性を考えると住み続ける事ができない」、家賃値上げは中止にしてほしいと切実な声が寄せられています。以下、2点質問します。

(1)北区は、こうした居住者の声に応え、UR賃貸住宅の家賃値上げを行わない様、国・URに働きかけて下さい。

「家賃改定特別措置」で値上げとならない世帯に対して、機構法25条4項という「居住者が高齢者、身体障害者、その他の特に居住の安定を図る必要がある者」であれば、「災害以外でも家賃を減免することができる」のではないでしょうか。

(2)この機構法25条4項を、生活に困窮する高齢者等に適応するよう、国に働きかけてください。

続いて、公社住宅の家賃引き下げについてです。

公社住宅も近傍同種家賃により、3年に1度の家賃改定が行われ、民間家賃と同等に設定されています。公社自治協が2023年10月に行った、「住まいと暮らしアンケート」では、年間世帯収入200万以下が46.9%を占め、当初は、家賃を支払えるだけの収入があり、暮らしていけたが、高齢により年金収入のみとなったり、配偶者が亡くなり、さらに年金が少なくなってしまったという経済的にも環境が大きく変わっている事がアンケートで明らかになりました。この方たちは、都営住宅に入居できるにもかかわらず、応募戸数が少なく、都営住宅に入居できない方々です。そこで伺います。

当面は、都営住宅入居の単身世帯の基準となる月収158000円以下の方へは、家賃の1割減額とする制度を創設するよう、北区から東京都に働きかけて下さい。

【答弁】

UR賃貸住宅及び公社住宅の家賃については、法律に基づき、UR都市機構及び東京都住宅供給公社において、適切に設定されているものと認識しており、国等へ区から働きかけることは考えておりません。

3、教育の諸課題について

大きく3つめの質問は、教育の諸課題についてです、

(1)滝野川第三小学校の火災について

はじめに、滝野川第三小学校の火災について伺います。

区長、教育長はじめ教育委員会、学校関係者の皆さんのご尽力に心から敬意を表すものです。

滝野川第三小学校の火災への対応として、北区は、学校を改築する方針を示し、現時点でおよそ5年間にわたって、旧清水小学校を仮校舎として学校運営を行う方針を示しました。8月6日には3回目の保護者説明会も行い、9月1日からは、旧清水小学校に場所を移して学校運営が行われています。

私たち会派は、児童が、安心・安全な環境で学校生活を送れるようにすることを求めるとともに、保護者に対しても納得いただける教育環境の確保・充実を切に願い、以下6点質問します。

はじめに、今回の火災は、全国的なニュースともなり、全国から注目を集めることとなりました。二度と同じような事故を起こさないための、北区教育委員会の決意をお聞かせください。

【答弁】

今回の火災は、児童や保護者の皆さまをはじめ、多くの方々に大きな不安とご負担をおかけする結果となり、大変重く受け止めております。

この経験を一校だけの課題として終わらせるのではなく、区立学校全体はもとより、東京都や全国の学校における安全性の向上につなげていくことが重要であると考えており、この間も東京都や文部科学省ともやりとりをしているところです。

教育委員会としては、この火災を教訓として、将来に亘り決して風化させることなく、未来を担う子どもたちの命と学びを守るため、全力を尽くしてまいります。

2点目は、避難のあり方についてです。

避難方法として、2方向避難のあり方についても課題となりました。区内各学校の増築棟を含めた施設の現状はどのようになっているのでしょうか。また今後、2方向避難を可能とするために、どのような対応を取るつもりなのかについてのお考えをお聞かせください。

【答弁】

区立学校各施設は、それぞれの建設された時点における関係法令を遵守して建築されており、滝野川第三小学校においては、建設当時の昭和41年の東京都建築安全条例に基づいて建設されています。

一方で、現行法令に適合するよう、全ての既存校を直ちに改修することは不可能であり、改築や大規模改修の機会を捉え、対応に努めてまいります。

また、火災から児童・生徒の命を守るためには、ハードの整備に加え、火災の早期発見、速やかな連絡・通報、出火場所や煙の状況に応じて安全に避難するとともに、可能な範囲で初期消火を行うという、一連の行動が確実に実践されることが何より重要です。

あらゆる出火場所を想定した避難訓練や屋内消火栓等を実際に使用する訓練を進め、ハードとソフトの両面から、児童・生徒の安全確保に万全を期してまいります。

3点目は、子ども達への心のケアの対応についてお聞きします。

発災時から、子ども達・保護者・教員のケアを最優先にスクールカウンセラーの方が相談対応を実施されているとお聞きしていますが、今後の懸念や必要となる対応について、教育委員会はどう把握してどのように対応されているのか、お聞かせください。

【答弁】

火災直後から、東日本大震災等の大規模災害においても、子どもの心のケアを主導してきた、国立成育医療センターから基本的な対応方針についての情報提供を受け、対応してきたこともあり、現在は順調に経過していると認識しています。

心身の不調は、火災から一か月を経過する頃から自然と消失していく場合がほとんどとされていますが、心身におこる変化は一人ひとり異なります。

このため、9月からはスクールカウンセラーが毎日学校に常駐し、教育総合相談センター心理士も学校訪問を行う体制を整え、子どもたちや教職員が安心して学校生活が送れるよう、対応しているところです。

4点目は、保護者への対応についてお聞きします。

第2回目の説明会では保護者から、滝野川分庁舎や旧桜田小学校など移転先を近場にすることや、どうしてもスクールバスでの通学が難しい場合、また指定校変更の要望も出されたと側聞しています。こうした要望に区としてどう対応され、今後もどう取り組んでいくのか、お聞きします。

【答弁】

教育活動の再開に向けては、保護者説明会を3回開催するとともに、保護者意見フォームを設置し、寄せられたご意見やご質問を踏まえながら、適宜、回答を行いつつ、必要な対応や改善を進めています。

さらに、保護者配信アプリによる継続的な情報発信に加え、バス試走会や仮校舎見学会を実施し、仮移転後の学校生活への理解促進に努めており、今後も、引き続き、丁寧に対応してまいります。

5点目。保護者へは、9月からの授業が、通常1コマ45分のところを40分に短縮すると説明があったと聞いています。このようにする理由と、授業時間が少なくなることへの、児童への影響をどのように考えているのかについて伺います。

【答弁】

バス通学による登下校の時間が増えるため、通常1コマ当たり45分で実施している授業を40分で行うこととしました。

授業時間の変更にあたっては、子どもたちの学びに影響が生じないよう、授業時数特例校など、先行自治体の状況も踏まえながら、各教科の指導内容や方法等について、教育委員会も学校と連携しながら、児童の個々の状況を見極めつつ、適切に対応してまいります。

最後に来年4月入学予定の、学区域の子どもの保護者についても、何らかの説明を早急に行うべきと考えます。現時点での北区のお考えをお聞かせください。また、現時点でのこの件に関しての問い合わせ窓口は設けられているのかについても教えてください。

【答弁】

入学予定児童の保護者への説明については、来月下旬に実施する就学時健康診断の際に、仮校舎での学校生活や通学方法、わくわく★ひろば等の運営状況について説明する機会を設けるとともに、近日中に資料をお送りし、ご質問やご相談の内容に応じた問い合わせ窓口をご案内いたします。

(2)学用品など教育費無償化の拡充を

2点目は、学用品など教育費の無償化の拡充について伺います。

北区は、この間23区に先駆けて、給食費など教育費の無償化を進め、今年度は修学旅行代も無償化するなど、学校教育の場において保護者負担軽減を図り、実績を積み上げてきました。区民の方からもたいへん喜ばれており、憲法26条がいうように、義務教育無償とするため、ひとしく私費負担の解消を進めて頂く事を求めて、2点質問します。

はじめに、学校給食についてです。

東京都は、給食費について今年度私立小中学校に通う児童生徒、および在宅をふくめた不登校の児童・生徒の保護者に対する2分の1の補助が示されました。北区でもこの財源をいかし、私立小中学校、不登校児童生徒、さらには、インターナショナルスクールなどへ通うすべての子どもの学校給食費無償化を求めます。

【答弁】

給食費についての東京都の補助制度は、私立小中学校および不登校の児童生徒を対象に2分の1の補助を行うものであり、インターナショナルスクールなどに通う児童生徒は対象外となっています。

すべての子どもの給食費を無償化する場合には、東京都の補助制度を活用しても、経常経費として多額の経費を要することから、財政的影響等を整理したうえで、補助対象も含め、引き続き検討をしてまいります。

次に、区立小中学校の児童生徒への学用品・標準服についてです。

品川区は、義務教育にかかる保護者負担の軽減をはかる事を目的に標準服や学用品を所得制限なく公費負担としています。

足立区は区立小中学校の新入生へ標準服や学用品などへ入学準備金を支給し、保護者の負担軽減を図っています。北区でも品川区、足立区に続き、学用品、標準服の無償化に踏み出して頂きたいと考えますが、いかがでしょうか。

【答弁】

学用品等、学習指導要領に位置づけられる教育活動の負担軽減は、本来、国の施策として全国一律に実施されるべきものと考えていますが、今年度から区立学校の給食費無償化に加えて、北区独自の新たな保護者負担軽減策として、宿泊事業に要する保護者負担軽減事業を開始したところです。

学用品等の無償化については、これまで実施してきた負担軽減策の効果を見極める必要があると考えており、現時点における実施は考えておりません。

4、王子駅周辺のまちづくりについて

大きな4つめの質問は、王子駅周辺まちづくりについてです。

はじめに王子駅前先行実施地区で計画されているツインタワー計画について伺います。

本年6月、前回定例会で、共産党会派は王子駅前に50階建てのタワーマンションを二棟建てることについて、住民の反対や批判の声をしっかり受け止め、計画の見直しを求めましたが、私からも改めて、王子のまちに見合った計画への変更を求め、伺います。

7月10日の東京新聞には、「都内再開発 高まる税金依存」との見出しで、マンション建設を中心に民間主導により進められている都内の再開発事業が、工事費の高騰に伴い税金への依存度が高まり、事業費が膨らんだ再開発事業のうち、9割超が国や自治体からの補助金を積み増していた事が明らかになったとの報道でした。都内の再開発が税金頼みになっているというのは問題です。

6月の区の説明会で「一番の関心は、なぜ50階建て、190メートルのツインタワーが2棟も建つのか、その事業費に税金がどの位使われるのか」という事でした。

そこで伺います。

現時点での総事業費と税金投入額についての想定額をお示しください。また、昨今の建設コストの上昇により、当初の事業費予測よりも更なる事業費の増加、税金投入の増加が見込まれる可能性があるのではないか。そのリスクを区はどうお考えか、お聞かせください。

【答弁】

先行実施地区のうち、西地区は組合による市街地再開発事業を予定しており、東地区は住友不動産による単独開発を予定しています。

市街地再開発事業については、法令等の規定に基づき、事業者に対して、補助金等の必要な支援を行いますが、総事業費や補助額については、施設建築物や公共施設の設計、関係権利者の権利内容等を確認する作業などを進め、今後、都市計画決定後に組合設立に向けて作成される事業計画で明らかになっていくと考えています。

次に、事業費や税金投入増加のリスクについてです。近年の資材価格や労務費の上昇による工事費高騰などを踏まえ、国では、交付金の対象となる市街地再開発事業については、事業者に対して、事業の継続性・自律性の向上を図るための取組みを求めています。

区としましても事業者に対して必要な対応を求めており、事業者からは、設計の合理化等、事業費が高騰した場合の対応方針を事業計画とあわせて検討していくと聞いています。

区民向けには3月、6月に説明会が行われ、説明会では「タワマンを立てることがありきではない」との区のお答えでした。説明会後に「低層の検討はあったのか。」「タワマンありきではない街づくりを求める」といった声がアンケートに寄せられ、区民の納得は得られていないと考えます。

「再開発等促進区」の導入はやめ、民間事業者には、現行の容積率の範囲で、王子の街に見合った計画に変更するよう求めるべきと思いますが、区長の見解をお示しください。

【答弁】

先行実施地区のまちづくりについては、「再開発等促進区を定める地区計画」の制度を活用することで、庁舎移転を契機に、3つの街区が一体で、王子駅前の多くの課題解決を図り、公と民が連携した効果的なまちづくりを実現することができることから、関連する都市計画手続きとあわせ、着実に進めてまいります。

また、今回の事業者提案の内容が上位計画や再開発等促進区などの基準の範囲内であることを確認し、容積率の最高限度についても適切であると認識していることから、区として計画容積率の見直しなどを求めることは考えておりません。

次に王子駅前公園について伺います。

王子駅前公園は、長年「王子三角公園」という愛称で地域の方の憩いやくつろぎの場所となっています。この公園は、王子駅前の再開発計画により、機能再編を図る必要があるとされ、公園内を貫通道路が通る計画となっています。公園利用者はじめ近隣マンションの方々から、今後、住民がくつろぐ場所や集まる場所がなくなってしまうのではないかと懸念の声を聞いています。その上で以下3点、伺います。

(1)これまでの区民向け説明会やアンケートでも、「王子三角公園はなくさないで」「王子三角公園の縮小には反対」といった意見が出ていますが、今後、駅前公園は、どのような整備計画となっているのでしょうか。合わせて、整備計画のスケジュールについてお聞かせ下さい。

(2)この公園に貫通道路が通る事により、緑地帯が減ること、住民が集まる事やくつろぐ場所がなくなること、ウォーカブルには反するまちのつくりになるのではないかという懸念、不安の声に対して、周辺住民に与える影響について、区としてどのようにお考えか、お答え下さい。

(3)最後に区民が日常利用する公園が、地域や利用者に説明もなく削られてしまうことは大きな問題だと考えます。再開発の説明会とは別に、近隣住民向けに説明会を行うべきと考えます。お考えをお示しください。

以上、区長、教育長の前向きな答弁を求めて、質問を終わります。ありがとうございました。

【答弁】

王子駅前公園については、先行実施地区に新たに整備する都電脇の緑地や広場との機能再編に伴い、都市計画法上の都市計画公園としては廃止しますが、王子駅前まちづくり整備計画実施基準に基づき、地域の交流空間の確保やシンボルツリー等による緑化などの再整備を予定しています。

具体的な整備内容については、今後、王子駅周辺まちづくり協議会をはじめ、地域の皆さまのご意見等を踏まえて検討することとなっており、当面は現況のままご利用いただき、開発事業の進捗に応じて意見聴取や設計を実施いたします。

また、都市計画公園としての位置づけの廃止については、先行実施地区における関連する都市計画とあわせて説明会等を開催し、丁寧な説明に努めてまいります。