日本共産党北区議員 山崎たい子
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         最終更新日2010.10.10
◆2009年度予算認定に対する日本共産党の討論
2010 年 10 月8 日 日本共産党北区議員団 さがらとしこ

 私は、日本共産党を代表して、 2009 年度( H21 年度)東京都北区一般会計決算、並びに国民健康保険事業会計決算の認定に反対の立場から討論いたします。

 この夏は、記録的な猛暑に見舞われました。熱中症が原因によって亡くなられる方も多く、決算特別委員会開会中にも、区民の方からの SOS 電話が相次ました。地域包括支援センターとの連携で、一命を取り留めることができた方もおられ、地域包括を核とした見守りネットワークの大切さをあらためて実感できました。 また、 7 月 5 日に発生した石神井川水害は堀船、豊島の町に甚大な被害をもたらし、今議会では決算審査の中でも、東京都と首都髙の責任を追及する質疑がおこなわれ、都に 100 ㎜の豪雨に対応できる対策を求めるという強い決意、共通認識がつくられました。

 さて、 2009 年の国政は、自民・公明政権による「構造改革」の名による新自由主義の経済政策が、国民との矛盾を広げました。リーマンショックで危機に陥った大資本、大企業ですが、政府の手厚い支援を受けながら史上空前の内部留保を計上する一方で、社会保障費の削減、雇用の破壊、賃金の引き下げなど、貧困と格差がさらに広がり、国民の厳しい批判が高まりました。こうした世論を背景に、 8 月の総選挙で国民は、自民・公明政権を退場させ、民主党中心の新しい政権を誕生させるという、政権交代の審判を下しました。

  鳩山政権が発足しましたが、この政権は総選挙でかかげた後期高齢者医療制度の廃止、普天間基地の移転・撤去などの公約をつぎつぎ反故にするという、重大な公約違反を重ね、つづく菅政権は、ことし夏の参議院選挙で、法人税の5%減税と消費税増税をセットで公約に掲げるなど、退場した自公政権の政策を引き継ぎ、悪政の新たな執行者となったため、今度は議席が後退するという結果になりました。

 現在、民主党政権は、自公政権時代の「構造改革」路線への反省がないまま装いを変えて、「地域主権」の美名のもと、保育基準の規制緩和に象徴されるように、国の責任を放棄しようとしています。さらに、一括交付金によって地方財政にとりかえしのつかない負担を押しつけようとしています。

 都政はどうでしょう。3期12年続いた石原都政は、巨大開発優先で都民の暮らし、福祉、教育を軽視する姿勢を変えようとしません。都民の血税を湯水のように浪費したオリンピック招致活動の失敗については、反省もありません。都民の台所である築地市場を、土壌汚染のひどい豊洲に移転させることに固執し、土壌汚染の調査データ隠しなど、都民の食の安全より、開発優先の姿勢は際だっています。

 また、障害をもつ子どもたちの病院など、都立病院の統廃合を強行し、都民のいのちと健康をおびやかしています。

 都営住宅の新規建設はゼロ。北区の実態からいえば、建て替え事業の最中に、増設どころか既存の住宅戸数を大きく減らし続けています。さらに、収入基準の切り下げにより、家賃値上げだけでなく、若年ファミリー世帯は都営住宅への応募すらできなくなっています。使用承継基準を、全国で最も厳しくしたため、名義人である親を在宅で介護し、見取った直後に、使用承継が認められず退去をせまられる50代、40代からの相談が相次いでいます。都営住宅の収入基準内の低所得者であるにもかかわらず、退去をせまる東京都。住まいを失うことの不安は、はかりしれません。

 大都会東京の高齢化が、急激にすすんでいます。
 制度開始から10年を迎えた介護保険制度は、「保険あって、介護なし」といわれ、待遇改善がすすまない介護現場では、人材確保に困難を極めています。特養ホームなどの基盤整備がもっとも遅れており、特養待機者は4万人以上です。 NHK が「無縁社会」という特集を組み、衝撃をあたえましたが、無届け高齢者住宅、「たまゆら火災」事件は、こうした大都会東京の一断面を白日(はくじつ)の下にさらけだしました。首都東京がこのままでいいのでしょうか。

 住民にとってもっとも身近な区政には、なによりも区民の暮らしを応援するあたたかな姿勢と、国、都にたいしては、区民要求実現のために立ち向かう姿勢が求められます。

 2009 年度決算の認定にあたっては、緊急雇用対策の推進、緊急融資など中小企業への経済支援、保育の待機児解消への努力、旧新町中学校跡地への多床室を含む特養ホームの建設、自衛隊跡地など国公有地活用による公園整備などを評価しますが、以下に述べる4点の理由から、決算認定に反対を表明するものです。

 反対理由の第一は、区政の基本に、破綻が明らかとなった「構造改革路線」に相変わらずしがみつき、この方向をますます拡大しつづけていることです。このことを続けていくならば、公共サービスの質の低下の一方で、区民負担を一層大きくしてゆくことになります。「経営改革プラン」が策定されたこの 5 年間で、「めぼしい行革はほとんどやり尽くした感がある」と北区は言っていますが、その一方で、2009年度、 H 21年度の積立金は史上最高額の390億円に達しました。

 そうした中、「経営改革『新5カ年プラン』」に加え、今年度は「緊急的な財源対策と財政健全化に向けた方針」が追加してだされましたが、「乾いたぞうきんをさらに絞る」ような、これ以上の区民負担増と職員へのしわ寄せは、認められません。

 反対理由の第二は、「経営改革プラン」によるコスト削減方針により、職員の内部に非常勤、臨時職員を広げ、官製ワーキングプアといわれる職員を増やしていることです。 すでに、職員の4割以上が非正規職員となっており、職場の中に格差がつくりだされています。不安定雇用を拡大することは、結果として区民サービスの低下を招くことは避けられず、認められません。

 平成 17 年度から実施された「経営改革プラン」は、「官から民へ」の構造改革路線のもとで、徹底した外部化によって職員を削減し、 21 年度までの 5 年間ですでに 423 人の減員で、計画を上回る105%減となっています。さらに、広範な外部化により、受託事業者のもとで働く人々が実質的に最低賃金以下で雇用され、賃金未払いまで起きているということが、当事者の告発によって明らかになりました。

 それは、放置自転車の撤去、移送業務を区から委託されていた会社が、一方的に契約を辞退して破産したため、約 50 人の労働者が最低賃金以下で、しかも2ヶ月間も賃金未払いの状態に置かれるという事態まで起こしていたのです。

 反対理由の第三は、指定管理者の問題点が次々に明らかになり、大量退職、不祥事などの諸問題が解決していないにもかかわらず、無反省に指定管理者の拡大をつづけていることです。指定管理者制度の導入は、 2010 年8月現在、112の区民施設に拡大されました。これは、 23 区内でも突出しています。

 こうした中で、こどもたちの成長、発達にとって、なによりも大切にされなければならない区立保育園の現場で、管理者による職員へのパワーハラスメントの実態が明らかになるとともに、職員の大量退職が発生しました。また、赤水対策の遅れ、施設の修繕を放置するなど、多くの問題が指摘され、指定管理を導入した北区の責任が問われました。

 法の遵守は契約上の原則であるにもかかわらず、労働条件、雇用実態の把握など、まだまだ解決されていない問題が残されています。にもかかわらず、さらに指定管理の拡大をつづける姿勢は認められません。

 反対理由の第四は、財政問題での消極性です。
 
いま、地域経済と地方政治は、深刻な危機のもとにあります。そこには、自民党政権から民主党政権にひきつがれている、「構造改革」、新自由主義経済政策による住民の暮らしと社会保障制度の破壊と、地域経済への重大な打撃です。

 こうしたもとで、自治体が住民の福祉と暮らしを守る仕事を果たさなければならないにもかかわらず、この間にすすめられた「地方分権改革」が、地方自治体のまともな機能を破壊しつつあることです。

 「三位一体の改革」では、とくに地方交付税の一方的削減が自治体財政に大きな困難をもたらしました。 2007 年の自公政権の大敗を機に、地方交付税や各種の補助金による財源保障の部分的手直しが行われていますが、地方の疲弊を回復することができていません。

 「官から民へ」のかけ声ですすめられた公立病院の廃止・民営化、 PFI 、指定管理者制度、市場化テストなどは、住民の命と暮らしを脅かすさまざまな問題を引き起こしていることは、これまで指摘してきた通りです。

 財界の要求に応えて民主党政権が、自公政権の「地方分権改革」を継承してすすめている「地域主権改革」は、憲法と地方自治法の精神をふみにじり、最低基準を定めた「義務付け・枠付け」の見直しなどによって、国の保障責任を解体し、「住民福祉の機関」としての自治体の機能と役割をさらに弱めようとしています。 憲法と地方自治法の精神にたって、社会保障や教育などに関する最低保障は国が責任を持って定め、そのための財源を国が保障することを原則として確立し、地方自治体による上乗せ改善を保障することによってこそ、「住民福祉の機関」としての地方自治体の機能と役割が果たせるのではないでしょうか。

 こうしたことから見れば、国の「三位一体改革」、地方主権の名による一括交付金など、社会保障の後退に直結する自治体財政圧迫の財源問題について、国に対して断固とした姿勢で主張しているのか、また、東京都の事務移管や補助金、交付金などの確保についての姿勢については、消極的であると指摘しなくてはなりません。

 以上の理由から、一般会計決算認定に反対いたします。

なお、以下6点について、要望します。

 1つ、石神井川水害対策では、 100 ㎜への対応を都に求めるとともに、都と首都髙の責任追及を引き続き求めます。

 2つ、東京北社保病院については、公的な運営の存続とともに、 NICU 、第3次救命救急機能などの拡充は、北区の医療体制を強化するうえで欠くことができません。したがって、政府に対しては新たな公的受け皿をつくるため「地域医療推進法」いわゆる「確保法」の一刻も早い成立を強力にもとめてゆくこと。

 3つ、国が新年度からの導入を明らかにした、35人学級から30人学級の実施を確実にすすめるためには、必要な教職員を確保し、教室などの教育環境を整える準備が不可欠です。そのための財源確保を国にせまるとともに、遅れている東京都の取り組みを、前倒しで実施するよう、精力的にはたらきかけることを求めるものです。

 4つ、今年2月の第1定例会本会議質問に対して教育委員会は、「桐ヶ丘団地再生計画に伴う桐ヶ丘郷小学校の改築につきましては、東京都から後期計画案が示された場合の対応になる」と答弁していました。ことし 6 月 18 日の建設委員会では、東京都から後期計画案が示され、説明がありました。しかし、今決算委員会では、「都からはまだなにも聞かれていない」などと言い逃れ、まともに答えられませんでした。こうした姿勢は、議会と教育委員会の信頼を損ないかねないものであり、早急にただされることを求めます。

 5つ、 10 年が経過した介護保険制度は、丁寧な実態調査を行い、介護現場の声を政府に提出することは、極めて重要です。抜本改善を、政府に求めてください。

 最後に、彫刻家、故北村西望・治両氏の寄贈作品を広く区民に公開してゆくため、中長期の計画を策定することを求めます。

 特別会計では、国民健康保険事業会計は、低所得者直撃の均等割の引き上げなどに反対する立場から、認定には反対します。 そのほかの5特別会計については賛成します。 以上で、日本共産党の討論を終わります。ご静聴ありがとうございました。
 
 
 
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