政策・実績

古き良き庶民のまち 十条をまもりぬく

01 なにが問題? 十条まちづくり

今、JR十条駅を中心とした地域で、駅西口再開発、補助73号線・85号線道路計画、埼京線鉄道連続立体交差事業と付属街路など、大規模な開発事業がめじろ押しです。

北区はこれらの事業を、「十条まちづくり」として推進していますが、その実態は、現在住んでいる住民をまちから追い出し、十条銀座商店街をはじめ、駅前に集中する既存商店街を軒並み撤退に追い込む「まち壊し」とも呼ぶべきものです。

事業すべてをあわせれば、立ち退きの対象となる家屋は約600棟、2100人以上もの住民が地域を追われることになります。多くのテレビ番組もこの問題を取り上げ、「まかり通さぬぞ! 巨大街壊し!?道路」、「立ち退き要請、住民猛反発」、「東京・十条発、住民激怒の立ち退き問題」と紹介しています。

北区がかかげる「十条地区まちづくり基本構想」では、まちづくりの将来像を「にぎわいとやすらぎを奏でるまち」としていますが、果たしてそうでしょうか? 地上40階の巨大高層マンションを中心に、近代的なビルと大型道路の整備は進むかもしれませんが、古き良き庶民のまち、十条の姿は確実に消えてなくなってしまうでしょう。

私は、地域に住む住民が安心して暮らし、住み続けられる十条、そして、今ある商店街が新しいにぎわいの拠点とともに繁栄できる十条にするために、現在の十条まちづくりの抜本的見直しを提案しています。

02 十条駅西口再開発事業

十条駅西口の市街地都市再開発事業では、1.7ヘクタールの事業用地内に、高さ147メートル、40階建ての高層ビルをつくる計画になっています。

1階から4階部分の低層階には、一部図書館などの区有施設を移転させる計画ですが、そのほかの残り約1万平方メートルには、商業施設を誘致することが検討されています。

1万平方メートルもの商業施設が新たに生まれれば、既存の商業施設の存続に甚大な影響を与えることは想像に難くありません。しかも周辺の道路事業などにより、多くの住民を区域外へ転居させる計画が進んでいるわけですから、地域の人口は減らし、一方で商業施設は増やすことになります。一体誰がそれだけの商業施設を潤すだけの買い物をするというのでしょうか。

さらに埼京線連続立体交差化が実現すると、高架下に7300平方メートルの施設が作られる計画であることもわかっています。隣の赤羽駅の高架下を見ればわかるように、ここもおそらく、多くの部分は商業施設となるでしょう。

実は私、以前ラーメン店を経営していたことがありました。場所は埼玉県にある大宮駅東口駅前のビルの中。駅から徒歩1分、埼玉県ナンバーワンの路線価の立地でした。しかし営業開始後大宮駅内に、いわゆるエキナカ店舗がつくられてから、売り上げはみるみる減少。結局店をたたまざるをえなかったという経験もしています。

住む人がいなければ、商業施設をつくっても結局客の取りあいになるだけで、営業継続が困難となる店をふやすだけです。こんなことを進めれば、町の個性が失われ、住民がつちかってきたコミュニティーも壊されていくのは当然です。

北区は、再開発が既存商店街を壊してしまうことがないよう再開発組合にはたらきかけ、新しいにぎわいの拠点における商業床面積の抑制や業種の競合回避などの調整に、直ちに乗り出すべきです。

03 特定整備路線補助73号線

埼京線十条駅の西側に、道幅20~30メートルの道路を通す事業が進められています。現道を拡幅するのではなく、ほぼ全線にわたって、今ある住宅を立ち退かせる事業で、2020年、東京オリンピック・パラリンピックの年までに完成させるという触れ込みで、2015年に事業認可がおこなわれました。

立退きとなる家屋の中には、商店街を構成する店舗が含まれるほか、商店が使用する倉庫や作業場なども含まれるため、東京の三大銀座商店街として知られ、十条地域のシンボルともなっている十条銀座商店街の存続が危うい状況となっています。

また、100年以上の歴史があり、今でも実際に住民が暮らしている民家や、建築して間もない住宅なども立か退かされるなど、まさに新旧の住民が築き上げてきた地域コミュニティーを根こそぎ破壊する道路事業です。

東京都は、大規模な火災が発生したときの延焼遮断帯や避難路になるなどと必要性を説明をしていますが、道路わきすぐ東側には、連結送水管を備えた十条銀座商店街のアーケードがあり、さらに東側では、都市計画道路補助83号線(旧岩槻街道)の拡幅事業の整備もおこなわれている最中(こちらも道路幅20~30メートル)であり、都の説明はまったく説得力を欠くものです。

道路事業の北端では、道路幅員20メートルの環状7号線に接続しますが、歩行者・自転車が環七を渡るのにどれだけの困難を抱えているかを考えれば、新たに同じような道幅の道路をつくることは、そこに住む住民のためにならないことは明らかです。

北区は、事業認可した国や事業主体である東京都にはたらきかけ、十条のまちを壊す補助73号線道路事業を即刻中止させるべきです。

04 埼京線鉄道立体交差事業

埼京線の十条駅付近にある6つの踏切をなくすため、線路を高架構造で立体交差化する計画が、2017年に都市計画決定されました。

昭和50年代から、住民は地下化による連続立体交差化を求めてきました。東北・上越新幹線を通す条件のひとつとしても、地下化が住民と旧国鉄との間での約束となっており、当時の北区議会でも地下化を求めるという決議がされています。

しかし事業主体の東京都は、2015年に突如「高架化」を提示。説明会では多くの住民が、約束が違うと反対の声を上げたにもかかわらず。高架構造とすることを決めました。

高架構造には、直上高架方式と仮線高架方式がありますが、東京都が決めたのは仮線高架構造。仮線用地を確保し、そこに電車を通すことで、高架をつくっていくという方式です。そうなると、仮線となる沿線の住民をこれまた立ち退かせることになります。

対象となる住居は、アパートなども含めて110軒から120軒。この建物の住民や地権者が、全員立ち退くことが、事業実施の前提条件となります。このように多くの住民に負担を強いてまで、高架構造をとる必要はまったくないのではないでしょうか。

北区は、東京都に対し鉄道連続立体交差事業をあらためて地下化でおこなうよう、再検討を求めるべきです。

05 補助85号線拡幅計画

王子から十条を経由して赤羽方面に抜ける補助85号線(通称区役所通り)は、現在道路幅員20メートルですが、これを30メートルに拡幅する計画が2017年に都市計画決定され、2019年度の事業認可に向けて進められています。

道路両側には、いちょう通り商店街が立ち並び、多くの店舗が営業していますが、道路が拡幅されることで、いちょう通り商店街が軒並み立ち退かされることになります。

そもそもこの事業は、埼京線の踏切部分を、道路が線路を越える形で立体交差する計画でした。そのため、歩行者の通行帯を確保するために道路拡幅が必要であったわけですが、埼京線鉄道立体交差事業が都市計画決定されたことで道路の拡幅自体が不要になりました。現在の幅員のままでも何の問題もありません。

しかし、北区が東京都に道路拡幅を求めたことで、都の第4次優先整備路線に選定され、拡幅をおこなうことになりました。ひとつの商店街を丸ごと撤退に追い込む事業に、なぜ多くの税金が投入されなければならないのでしょうか。

北区は、地元の商店街が強く求めている85号線拡幅計画の抜本的な見直しを東京都に求めるべきです。

06 まちづくりは住民合意が大前提

北区が東京都とともに進める十条まちづくりの大きな問題点は、住民合意がないまま事業を推し進めようとしていることです。

再開発や道路計画、鉄道連続立体交差事業のいずれも、住民への説明会は1回のみ。会場でどれだけ反対意見や疑問が出されても、都や区は一顧だにせず、説明会の「実績」ができたからと、都市計画決定を強行してしまいました。

十条まちづくり協議会も、ブロック部会で出される多くの反対意見が全体協議会に反映されず、住民の多様な意見を計画に生かす場所にはなっていません。

十条駅周辺の5つの商店街でつくる「十条地区商店街まちづくり連絡会」は、既存商店街の利益と相反する事業計画について、都や北区に繰り返し見直しを求める意見書を提出してきましたが、区は計画が事業化される直前まで協議をおこなおうとしないなど、商店街の声に背を向けてきました。

周辺の環境を大きく変える大規模な開発計画を、その影響を最もうける地域住民や商店街の合意を得ないまま進めることは許されません。私は、まちづくりは住民合意が大前提であると、何度も議会で求めてきました。北区は住民の声に、真摯に耳を傾けるべきです。

07 税金は区民が反対する開発より暮らし応援に

都市計画に基づく市街地再開発や道路整備には、多額の税金が投入されます。公共の福祉に資する公共事業と位置づけられるからです。

しかし、これまでみてきたように、十条まちづくりは公共の福祉に役立つどころか、住民追い出し、商店街壊しの計画です。みずから納めた税金で自分自身を追い出すことになっては、住民や商店主はたまったものではありません。

日本共産党北区議員団は、まち壊しの十条まちづくりに北区が毎年10億円ずつ基金を積み立て、2017年度には90億円にも積み上がったことを厳しく批判、2018年度からは積み立てを中止させました。

花川区長はここ数年、計画的な積み立てなどにより北区の財政対応力は高まっていると繰り返しのべています。

税金は区民が反対する開発計画や不要不急の道路事業より、子育てや医療、介護、障がい者福祉など、暮らし応援の施策に重点的に充てるべきです。

子どもたちに充実した教育環境を

01 学校統廃合の方針は見直しを

北区はこれまで小中学校の統合を進めてきました。根拠となっているのは過去の人口推計で、今後北区は少子高齢化が進み、児童生徒数が減少するからというものです。

ところが今、北区内はマンションなどの建設ラッシュ、人口は35万人を越えて増え続けています。小学生の人口も、予測では1万人を割り込むだろうと想定されていたものが、現在では1万3000人を越え、さらに増加する傾向です。

既に統廃合がおこなわれた滝野川紅葉中学校では、統合新校を建てた当初には生徒数300人とされていましたが、5年後の2017年には450人にまで増加。多目的室はおろか、少人数学習の専用室まで普通教室に転用し、少人数学習を生徒会室でおこなうという事態が生まれています。また、部活動の場所も足りず、朝と放課後に分けておこなわざるを得なくなっています。

また、王子5丁目に建設された大規模新築マンションには、0歳から5歳までの子どもが430人入居してきたことが明らかに。つまり学校ひとつ分の幼児が一気に増え、学区域の王子小学校では、数年後には深刻な教室不足に陥ります。

このように、児童生徒数が急増し、学校施設を増やすことを検討しなければならない中で、小学校を統廃合する方針を突き進んでいるのが、十条富士見中学校サブファミリーブロックの学校適正配置です。

この地域では、適正配置協議の開始当初から、対象となる王子第二小、王子第三小、王子第五小、荒川小、十条台小の5つの小学校すべてで「当面存続規模」を満たしており、協議の前提が失われていたにもかかわらず、統廃合を決定してしまいました。

学校の施設と用地は、一度手放したら再度確保するのはきわめて困難です。今後10年以上、児童生徒数が増えることをふまえ、学校の統廃合方針は見直すことを求めます。

02 PTA会長の経験を生かして

私は、旧清水小学校のPTA会長を5年間務めた経験から、区議会でも子どもたちの教育環境を充実させるための提案を数多くおこなってきました。

初当選直後の2015年第2回定例会個人質問では、屋外運動場の面積を文科省の基準通り確保することや、学校跡地をスポーツ施設充実など区民の生活や教育環境の整備に優先活用することを求めました。

また、2016年第4回定例会では、昨今の子どもは身体が大きくなっていることから、現在、学校で使われている学習机を、ゆとりのある新JIS規格のものに入れ替えるよう要望しました。

今後とも、子どもたちの豊かな成長を保障する学習環境の改善について、積極的に提案していきます。