■鳥取県知事 片山善博さん
2000年10月6日、鳥取県は思わぬ大地震に見舞われた。この地震により被災地では多くの住宅が壊されたが、被災地は総じて高齢化と過疎化が進んでおり、被災者の多くは自力で住宅を再建する資力と気力を持ち合わせていない。
このままでは、被災者は都会に出ている子どもを頼って地域から去ってしまいかねない。当の住民がいなくなってしまうのであれば、道路や橋などをいくら復旧しても意味がない。私が敢(あ)えて鳥取県独自の住宅再建支援策を講じることとした理由である。
当時は政府から、個人の財産である住宅に税金を投入することはまかりならんと言われて切ない思いをした。しかし、その後超党派の国会議員の努力や全国知事会の取り組みなどを通じて、住宅再建支援を肯定的にとらえる意見が多くなったのは心強い限りである。是非(ぜひ)これが政府の施策として実現するように願うとともに、関係者の一層の努力を期待している。
(しんぶん赤旗 日曜版 2003.8.31号より)
■公的支援で住宅再建
知事会も決議
「公的支援による住宅再建支援制度を早急に創設する必要がある」。
今年七月、全国知事会が緊急決議をあげました。
被災者への住宅支援の制度化を国に茸く求めた異例なものとんて注目されました。
「被災者の生活と住宅再建に国は公的支援を」という声は、国の「被災者に冷たい姿勢」に風穴を開けつつあります。
阪神・淡路大震災後、日本共産党は、住宅と生活再建への公的支援実現を主張。
世論と運動を広げる努力を続けました
(しんぶん赤旗 日曜版 2003.8.31号より)
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