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【参考】
北区の救急告示病院の現状 h23.12.1現在 11病院 うち滝野川地域は1病院
北区の第二次救急医療機関の現状 h23.12.1現在 7病院 うち滝野川地域は0病院
@赤羽中央総合病院2科(内科系、外科系)北区赤羽南2-5-123902-0348
A王子病院2科(内科系、外科系)北区王子2-14-133912-6611
B岸病院2科(内科系、外科系)北区上十条2-21-13908-2103
C王子生協病院2科(内科系、外科系)北区豊島3-4-153912-2201
D東京北社会保険病院3科(内科系、外科系、小児科)北区赤羽台4-17-565963-6676
E明理会中央総合病院2科(内科系、外科系)北区東十条3-2-115902-1119
F北部セントラル病院(外科)北区赤羽1-38-53902-2131
ちなみに(豊島区8、板橋区14、練馬7)(荒川5,足立15、文京7、台東2) |
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私は、第一に「長生きするなら北区が一番専門研究会」が提案した介護と医療の連携による地域包括ケアの推進事業を、先進事例に学び、よりよいものにするための諸施策について、第二に北区における医療連携の改善充実について、第三に当面する田端のまちづくりについて大きく三点質問します。
(1)病院病棟と、地域の医療・介護・福祉スタッフの連携づくりを
(2)「在宅介護医療連携推進会議」について
大きな第1は、介護医療連携についてです。
在宅での介護や療養が問題になっている背景には、総医療費抑制の名の下に政府が進める、高齢者と慢性疾患患者の社会的入院の排除、在院日数の短縮などの医療政策があります。一方病院は深刻な医師不足・看護師不足に見舞われています。しかも、医療の進歩発展の中で、機械化がどんどん進み、大学では臓器別専門医の養成が行われ、総合医や家庭医は病院で育つ状況です。その結果、患者も若い医師も機械や専門医の多い大病院にあつまり、地域医療を担ってきた一般病院は、医師・看護師不足も相まっての閉鎖があいついでいます。その上難しい病気を抱えたまま退院し、在宅医療と在宅介護、それに福祉制度と、家族や地域の支援の四つがなければ治療を続けられない方も増えています。
そうした状況の中、北区でも「研究会報告」の提案を受け、新年度予算案でも在宅療養・在宅介護を支援する様々な事業をスタートさせようとしています。医師会の意欲的・積極的な対応にも励まされます。
かつて健康福祉委員会が視察した山口県宇部市は、市民のニーズに応えるには在宅療養の支援システムが必要と、さまざまな耳慣れないシステムを創設・構築して、病院の病棟の医師・看護師と、地域の保健・医療・福祉・介護の従事者の連携を進め2004年厚生大臣表彰を受けました。事例研究を重ね、システムを作り出し、検証し、作り直すことを9年間続けた結果です。豊富な事例も掲載された、宇部市の在宅ケア協議会の2冊の報告書を読みなおして、北区でも取り入れたいと感じた事について、質問いたします。
一つ目です。病院の病棟と地域の医療・介護・福祉の従事者との連携、医療情報の共有についてです。
専門部会提言を受けて北区が始める、高齢者あんしんサポート医の配置による一人暮らしの高齢者や認知症の方々への往診、退院支援のアドバイスだけでも、大きな一歩になります。その上での話になります。宇部市では、在宅ケア協議会の中で、「地域の介護スタッフが、退院後の治療方針や医療情報を踏まえたケアをしているのか」が問題となっていました。病院の病棟にも、介護ケアのスタッフも責めることのできない課題を見つけ出したのです。その宇部市としての解決が、退院前に、ケアの必要な患者さんがいつ頃退院するという情報を、病棟の主治医から行政の保健師に発信してもらい、行政の保健師が入院中の病院の病棟に出向いたうえで、在宅医療と在宅介護をになうスタッフへとつなげる退院情報連絡システムでした。まちの医療・まちの介護をよくしようという姿勢が作り出したものです。
ここで、訪問看護師さんによる、86歳で要介護5、横行結腸ガンの終末期の患者さん、いわゆるターミナルケアの在宅療養の事例報告をご紹介します。退院翌日から訪問看護を開始し、当初は車いすでの家の回りの散歩も、家族と食卓を囲むこともできました。悪化はしましたが地域の診療所で輸血しながら市内の花火大会の見物もできました。そして訪問看護師が訪問したときに、いよいよという状況になり、地域の主治医に報告、翌日早朝、病院に再入院して病院で亡くなり「家族皆。後悔は無いです。」との言葉をいただいたとのことです。
わずかな安定期を逃さず、40日余りを自宅で過ごせたのは、退院前の20日間で在宅療養の準備を整えられたからだと訪問看護師は報告しています。病棟では14日に月末に退院を目指すと決断し、退院情報連絡票をFAX。それを受けた県の保健師が、市の保健師に連絡し、二人の保健師が病棟を訪問して必要な対応を確認し、在宅介護をになうケアマネの決定について調整を図り、病棟と自宅で二度のサービス調整会議を行い在宅介護の準備を整えています。また、医師会に照会して往診できる在宅の主治医を決め、病棟の主治医と在宅の主治医の共通理解のもとに在宅医療の体制も整えています。本人・家族との面接による意思確認も、自宅の物的準備も終えて翌月5日に退院。準備完了まで20日でした。訪問看護師にも継続療養に必要な病状、退院指導の内容、本人・家族の受け入れ状況、継続すべきケアの内容や病棟での看護記録のまとめなどの情報提供がありました。
北区の介護医療連携の中では、病院の病棟の主治医・看護師、そして在宅医療の関係者、さらに在宅介護の関係者の三者の間で医療情報の共有を目指すのかどうかを質問します。また、北区の場合は、他区、しかも二次医療圏を超えた地域にある病院に入院する方も少なくありません。こうしたいわばよその病院との医療情報の共有まで視野に入れているのかご答弁ください。
二つ目の質問は在宅介護医療連携推進会議の参加メンバーや進め方に関する質問です。
宇部市の協議会は、医師会の先生方と行政の保健師のみなさんが、毎月一回のケース検討を通じて、人的な交流を積み上げ、その中で、自由で忌憚のない議論を積み重ねて、システムを作りました。そしてその検証と、改善の中で、大学医師会や、県保健福祉センターの関係者の参加を得て、実に9年間、練り上げ続けてきました。
北区の推進会議でも、ケアマネージャー代表や、病院の医療相談員代表も入り、医師会の先生方が積極的なので大いに期待するものですが、できれば拠点となる病院の病棟の医師、看護師と訪問看護師、それに行政の保健師など現場の専門職の参加を増やし、現場の問題解決を目指す議論を進めていただきたいと思いますが、答弁を求めます。もう一つ、保健医療行政関係者の参加も必要と考えますが、見解を問います。二点お答えください。
【区の答弁花川区長】
まず、「病院病棟と、地域の医療・介護・福祉スタッフの連携づくりを」についてお答えします。
病院、とりわけ病棟の主治医や看護師との医療情報の共有については,現在も、退院後の生活について、情報共有が必要な場合には、入院先の病院の主治医や看護師と地域包括支援センターやケアマネージャーとのケア会議を行っています。
さらに、来年度設置予定の在宅介護医療連携推進会議では、北区の介護と医療のあり方や、困難ケースの事例検討、介護事業所と医療機関が、情報を共有するための共通シートの検討等を考えています。
この会議の中で,北区の病院、医師会、歯科医師回答を始めとした医療機関と介護関係者の連携を考える中で、近隣区の病院との連携についても検討していく課題の一つと考えています。
次に、「在宅介護医療連携推進会議のメンバー」については、医師会、歯科医師会、薬剤師会、病院の医療相談員、訪問看護ステーション等の現場の方も含めた医療関係者と、ケアマネージャー、介護事業者、地域包括センター等の介護現場の方及び健康福祉部及び保健所の部課長の参加を予定しています。
この会議を始めとして、医療と介護の現場の方々の顔の見える関係づくりを進めていきたいと考えています。
以上お答えさせていただきました。このあと、引き続き、所管の部長からご答弁を致させます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。 |
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(1)地域でのMRI、CTなどの検査体制確立の支援を
(2)在宅療養患者の急変時バックアップ体制の確立を
(3)歯科訪問診療への助成や支援で歯科と、医療・介護との連携の強化を
(4)移譲期限があと1年と迫った印刷局東京病院の機能存続を
(5)医療連携推進のイニシアチブの発揮を
大きな第二の質問に入ります。地域の医療連携、特に病院と診療所間の連携の強化についてです。第二の質問の中の項目は通告とは順序を変えさせていただきます。
一つ目は、CTやMRIなどの機械を、まちのお医者さんが活用できるようにする医療連携の強化についてです。
先日、埼玉県加須市医療診断センターを調査してまいりました。加須市では大学病院の誘致がかなわず、医師会からの強い要望もあって市が設置した同センターで、CT、MRI 、マンモグラフィの検査と放射線科の常勤医1名、非常勤2名による画像診断を行っています。常勤医のお話では「大学病院では、MRIに1か月待ちということもあるが、ここでは1週間以内で検査でき、翌日には読影結果を発送している。近隣のまちのお医者さんの依頼が多いが、駅前徒歩1分なので、周辺市町村からの活用も多い。町のお医者さんでの通院治療が可能なのか、緊急手術や入院を要するのか、などの判断ができるのが大きい。検査の現場からの直接救急搬送もあったし、逆に大きな病院から、その病院の機械がふさがっているので依頼された例もある。結果返しが早いだけでなく、じっくり読影ができる」とのことでした。まちのお医者さんから病院への入院紹介だけでなく、病院からまちのお医者さんへの退院の逆紹介の関係もスムーズになったとのことです。
こうした検査連携の構築に、北区も積極的に行動すべきと考えますがご答弁ください。
二つ目の質問は、在宅で病気が急変した場合のバックアップ体制の構築についてです。在宅介護に対する緊急ショートステイの仕組みは、北区にもあります。しかし、患者の急変や病気の悪化に対応する緊急入院のためのベッド確保はどうでしょうか?最初に紹介したターミナルケアの事例でも再入院の受け入れが前提でした。板橋区では医師会立病院が緊急入院ベッドの確保をしているといいます。こうしたバックアップ体制整備についても北区がイニシアチブを発揮すべきと思います。ご答弁ください。
三つ目の質問は、一年後に譲り渡しの期限が迫った印刷局東京病院の医療機能存続についてです。
滝野川地域では病院が次々に診療所になったり、救急受け入れをしなくなったりして、印刷局東京病院が唯一の救急告示病院です。地域の診療所の先生方のお話しでは、区内に、入院受け入れをしてくれる病院が少ないこと、その上、赤羽や王子の病院の医療連携室に入院相談をしても、病棟の医師の了承まで行き着かず、結論に至らないことがままあるとご不満でした。また、近くに、MRIやCTの検査を受け入れてくれる病院が無いということもかねがね指摘されていました。このことは加須市を見て改めて実感しました。 東京病院には、MRI、CT、マンモグラフィなどの設備もあり、近隣のお医者さんの検査依頼を受けてくれる連携ができれば、地域医療にとっても大変大きな資源になります。しかも、この病院が移譲引き継ぎでなく、閉鎖となると、北・板橋・練馬・豊島の二次医療圏のベッド過剰という状況の下では、滝野川で救急告示病院を確保することが非常に難しくなります。これは滝野川に住む区民にも、地域の診療所にとっても、北区にとっても重大問題です。維持存続には、特別な努力が求められています。1年後に迫った印刷局東京病院の移譲、その後の医療機能存続に向けた区長の決意を問います。
四つ目の質問は、歯科と医科、歯科と介護の連携で、訪問歯科診療への支援を求めます。
口腔ケアの結果噛んで食べられるようになると、口に入れてから飲み込む複雑な作用で脳が活性化されること、口の中で増殖した菌や食事カスが気管支に入り肺炎を起こすことを防止すること、歩けなかった人が歩けるようになる事例もあると言われています。そして、入院中の患者さんの、かみ砕き、飲み込む機能を病院が歯科医師に訪問診療で評価してもらう医科と歯科の連携もあるといいます。
しかし、訪問歯科診療には、エンジンなども持ち運ぶ携帯用診療キットが必要です。上下総入れ歯で、下あごに褥瘡性潰瘍ができて痛みのひどい寝たきりの高齢者に、歯の当たり具合を調べ、ヘルパーにバキューム代わりの掃除機をもってもらい、持ち込んだ技工用エンジンを接続して調整治療を行い、傷に軟膏を塗ったという宇部市の事例でも、キットは歯科医師会のものです。連携システムの構築と、歯科医師会などへのキット購入助成のような支援を求めますが、答弁を求めます。
五つ目の質問は、北区が地域の病院や診療所の間の医療連携構築のイニシアチブを発揮することについてです。加須市は、大学病院誘致や医療診断センター建設、医師会との調整などを進める部署として医療体制推進課をおいています。宇部市も保健師や保健所が、県の保健福祉センターと協力し連携を進めてきました。いずれも、市民のニーズ、医療や介護の関係者のニーズに応えたものです。区内でも、北社会保険病院等との医療連携が進み始めています。北区も、区内各地域での医療連携や、医療資源確保のイニシアチブをしっかり取るべきと考えますが、答弁を求めます。
【区の答弁 清正健康福祉部長】
次に、「地域の医療連携構築のために」のご質問にお答えいたします。
まず,「地域でのMRI、CTなどの検査体制の確立の支援について」です。
MRI、CTなどの高度な医療機器は、疾病の早期診断など,検査、治療の様々な面で有用なものと認識しております。
現在北区では、北社会保険病院、明理会中央病院において、医療機関からの検査の要請に対応していると把握しています。
今後、医療連携の強化について、区としてどのようなことが可能か、医師会などの意見を聞きながら研究してまいります。
次に、「在宅療養患者の急変時バックアップ体制の確立を」についてお答えいたします。
在宅療養を支援するためには、在宅療養支援診療所や、訪問看護ステーションをはじめとした訪問診療と介護保険の在宅サービスの連携とともに、緊急入院のためのベッド確保等のバックアップ体制は重要と考えます。
しかしながら、緊急時に備えたベッド確保は、病院にとっては、負担が大きいのが現状です。
今後、在宅介護医療連携推進会議の中で、検討すべき課題の一つと考えています。
次に、「印刷局東京病院の機能存続について」お答えします。
印刷局東京病院は、区内の中核的な医療機関として、区民の高い信頼を得るとともに、区民の健康と福祉の向上に貢献し、北区には、なくてはならない存在と考えています。
本年一月に出された閣議決定では、国立印刷局について、「病院事業については、現行中期目標期間終了時までに本法人の事業としては廃止すべく、公的医療機関への移譲以外の措置も選択肢に含めて取り組む」とされました。
北区といたしましては、印刷局東京病院の医療機能の重要性を鑑み、引き続き、現行の医療機能が引き継がれる形での運営を印刷局に求めているところです。
今後も印刷局東京病院の動向については、積極的に情報収集に努めるとともに、区議会や医師会ともご相談しながら、印刷局東京病院の医療機能存続に向けて全力を挙げて取り組んでまいります。
次に、「歯科と医療、介護との連携強化及び支援」についてお答えいたします。
現在北区では、ご自宅で寝たきりの方については、歯科医師会で訪問歯科診療を行っており、口腔衛生等については介護保険の居宅療養管理指導を行っています。
今後、在宅介護医療連携推進会議の中で、医師会、歯科医師会などとともに協議しながら、介護と医療、以下都市化の連携について、また、合わせて行政として必要な支援策について研究してまいります。
次に、「医療連携推進のイニシアチブの発揮を」についてお答えします。
区内全域を見通した地域医療連携については、東京都との役割分担もふまえた上で、在宅介護入れよう連携推進会議による医療機関と介護事業所等との連携を進めるとともに、病院連携の動きや、区西北部地域内の連携等の状況についても考慮しつつ、在宅介護医療連携推進会議において、議論を深めてまいります。 |
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(1)田端駅高台のエレベーター建設について
(2)補助92号線の一部暫定供用と、区画整理・92号線計画見直しを問う
大きな三つ目の質問は、田端のまちづくりについて2点質問します。
一つ目は、田端駅高台側のエレベーター設置についてです。設置にむけ、設計変更を実施するとのことですが、擁壁の土台に支障することが、なぜ、ここにいたるまでわからなかったのか。この場所は都道になりますが、擁壁の安全管理はだれがどのように行っているのか?今後、設置に向けて、クリアすべき課題は何か?スケジュールはどのようになるか?答弁を求めます。
合わせて、昨年9月の本会議で、崖の地滑りなどの地盤被害に対し、安全対策や基準の確立を求める私の質問に、都が見直すことになるかと思いますので情報収集に努めると答弁されました。しかし区内には約50年前の狩野川台風の際に、費用は国が出し、北区が作った擁壁や、管理や点検が必要ながけ・造成地盤も少なくありません。建設委員会が視察をした浜松市では、宅地造成工事規制区域を設けることによって、民地も含めた擁壁の安全性について調査や管理、指導・監督を行っていました。北区や東京都もしっかり安全確保に努めるべきと考えますが、区長の積極的答弁を求めます。
二つ目は、補助92号線の一部暫定供用と、田端の区画整理と、補助92号線の二つの都市計画の見直しについて問うものです。
補助92号線が田端2丁目付近区画整理事業によって、滝野川第一小学校脇から田端駅通り―補助93号線と交差するところまで姿を現し、造成工事が続いています。車道は今年の4月から一部暫定供用、歩道も来年4月までには工事を終えます。しかし、駅通りとの交差部分を交差点として供用することが困難なので、本格供用は今後の建設の推移を見てということになると、東京都の第二区画整理事務所から説明を受けました。暫定供用の姿と、そうした暫定供用となった理由を改めて問います。ご答弁ください。私は、この暫定供用について、区民とともにワークショップなどの手法で練り上げるべきと考えます。
あわせて、私は、昨年6月の本会議質問で取り上げたように、田端の文士芸術家村らしいまちづくりという北区都市計画マスタープランが謳うまちの姿を実現するには、区画整理によって20m、35mの地区計画による高さ制限一杯のビルが建ち並ぶ田端でよいのか、むしろ文士芸術家村散策にふさわしい歩行空間の確保、坂道の安全確保を勘案した自転車利用の拡大、そして緑豊かな坂道のある、低層建物中心の景観の再生が問われると思います。地盤や建物の安全性も重視し、商店や事務所の経済活動も十分考慮に入れながら、金儲け優先でないまちづくりが住民合意で進められる必要があります。
今まさに、区画整理において2丁目付近の事業約7.5haの終結が見え始めていますから、30fを超える未着手部分については、区画整理ではない事業手法での、まちづくりを検討すべきです。私は、補助92号線未着手部分も、平成27年の新たな整備方針までは、事業化すべきでないと考えています。少なくとも、北区は東京都の判断を待つのではなく、住民によるワークショップなどを積み重ねて、新たなまちづくりの方向を提示し、東京都に都市計画の変更を迫るべきと考えます。区長の答弁を求めて私の質問を終わります。
【区の答弁 佐藤まちづくり部長】
次に、「当面する田端のまちづくりの諸課題」についてお答えします。 初めに、「田端高台のエレベーター建設」についてです。
このエレベーターは平成20年度から設計に着手し、設置場所である都道を管理する東京都と協議を重ねてまいりましたが、擁壁の基礎については確認できませんでした。
このたび請負業者の事前調査並びに試掘により、擁壁の基礎が判明いたしましたので、現在施工方法を再検討しております。 区としましては、地元の皆さまからエレベーターの早期整備について、多くの声が寄せられていますので、今後とも、東京都との十分な協議を行い、工事再開に向け努力してまいります。 次に、「擁壁等の安全確保」についてお答えします。
擁壁につきましては、本来所有者がその責任で管理することが基本と考えております。
区では、地震、台風等の自然災害に備えるため、住宅地を形成する崖、擁壁等の改修工事を行う場合、道路等に面する高さ1.5m以上の崖及び既存の擁壁で、防災上危険であると認められるものについて工事に必要な経費の一部を助成しています。 東京都では、今年度、傾斜度30°以上かつ高さ5m以上など一定の条件を満たす自然斜面を対象に、現地調査を行うと聞いております。
区としたしましては、今後とも東京都と十分に情報交換を行ってまいります。
次に、「補助92号線の一部暫定供用と、区画整理・92号線計画見直しを問う」とのご質問のうち、一部暫定供用についてお答えします。 補助92号線と補助93号線の交差部については、横断歩道および信号機を新に設置しない形で暫定供用されます。
東京都からは、信号機の設置間隔や交通安全上の問題等から地元町会及び警視庁との協議の結果と聞いております。 次に、「区画整理未着手部分及び補助92号線の計画見直し」についてお答えいたします。
土地区画整理事業の事業区域以外の未着手部分いわゆる「残存区域」につきましては、現時点で、具体的な事業化の予定はないと東京都より聞いております。
今後、必要に応じて、東京都と調整を図ってまいります。
また、補助92号線ですが、東京都と特別区は、平成16年に「区部における都市計画道路の整備方針」を策定し、補助92号線をはじめとする10路線を優先的に整備すべき路線として選定し、順次、整備を進めてきております。
現在、北区内計画延長1830mのうち、約5割弱が完成、約2割が事業中と東京都から聞いております。 区といたしましては、道路ネットワークを形成する上で重要な路線と認識しておりますので、早期完成に向け、東京都に働きかけてまいります。 |
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