●第一定例会本会議質問の感想
北区の定住人口の確保には、さらに認可保育園の充実、
そして、持ち家対策だけでなく、子ども部屋が確保できる賃貸がカギです。
「子育てするなら北区が一番」で大きな変化はやはり保育園だと思います。今、北区は乳幼児人口が増えています。毎年転入と転出のデータを決算予算の特別委員会で要求し、提供されています。これを見ると、乳幼児の転入はh22年の798人を底に、1997年当時の水準を超えて1100人台になりました。しかし、小学生年代、中学生年代はh22年の水準に達していません。高校生年代の動向が見えるような、データを要求してこなかったため、高校生年代は見えないので残念です。
一方、転出データを見ると、乳幼児年代では1200人台も転出していますから、保育園の整備がより進むともっと定住化が進む余地がある。他方、小中学生の転出は少し収まっているが、やはり転入が少なく、この年代のお子さんを持っている世帯にとって切実な、住宅問題への対処が大事だと思います。
今女性の6割が、非正規の時代です。共働きでも決して豊かで余裕があるわけではありません。親元近居助成や三世代住宅建設助成などの持ち家助成対策だけでは、多くの子育て世帯が北区に住み続けることにつながりません。
子ども部屋が、高額所得者でなくても確保できると、大分違う。このあたりは、1997年(h9)の住宅マスタープランの第一次見直しにあたっての基礎調査でも指摘されていたことです。なんとしても北区の課題として取り組むべきだと改めて実感しました。
●防災、まちづくりに関して
感震ブレーカーについては、質問当日、そね都議会議員からの情報で、新年度当初予算案で助成する区が7区になったとの情報が入りました。防災に力を入れている区と評判を取っている北区が遅れをとらないことを改めて求めました。
耐震改修は、文字通り95%達成に頑張っていただきたい。
実は北区の耐震改修実績は、2007年から耐震改修工事で239件です。
少ないとはいえ23区ではなかなかの数字です。それでも20220年までに90%をめざして68%から改善しましたが、80%に届いていないのです。これを95%に引き上げるには、相当の努力、抜本的な強化が必要なことは明らかです。なにしろ直下型の阪神大震災では8割を超える方が圧迫死でなくなっている。
延焼遮断も大事だが、やっぱり圧迫氏対策です。このことも再三の指摘ですが、またまた重ねておきました。
木造密集対策については大いに意見があります。
木造密集地域の解消が必要かどうか?私は、住んでいる人が、地域の中で住み続けられるようにすることが第1。それから、圧迫死防止策よりも、延焼遮断対策に力を入れるのは間違いというのが第2です。
政府の緊急対策の大前提が耐震化であり、続いて出火防止であり、更に続いて初期消火であり、常備消防の強化です。だから2025年までに耐震化95%を実現することが、道路造りなどで立ち退きをさせることより優先すべきだし、立ち退かせるならば、地域の中での生活再建が出来るような対策抜きに考えてはいけません。
別の場所に住んでいて、土地を売っても生活可能なかたと、今住んでいる家を失ったら、生活再建が大変な人では自ずから、補償や支援のあり方が変わらなければおかしい。
特に、補償金では、地域の中での住宅確保や、その後の生活維持が困難な方々の対策は不可欠です。今でも、資産価値の対価だけで、住まいや生業を維持し、利得を確保できる方もおいでになります。問題は、資産価値の対価で住まいや生業を維持し、将来の生活を営む子とが困難な方々の対策です。代替地やコミュニティ住宅を強く主張するのは、まさにこの点にあります。
東北大震災で、建設規制地域となったところに住んでいた方に対する、高台移転で、所有している土地の買収価格が坪単価7万円、斡旋した土地の坪単価が15万円と言うお話を伺いました。相当な資金力がなければ生活再建は不可能です。区画整理でも、同等の資産価値のある土地に換地されることになっていますが、建物評価は築後3年で実際の建築費の8割という例がありました。狭くなっても単価が上がって同等の額で売買できる土地に新しく家を建てるのに、至近を足さなければ建築できません。二重ローンにもなるわけです。この補償のあり方や,生活再建のあり方を抜本的に見直す必要があります。
道路問題 も都や国の道路行政のひどさが目に付きます。
戦争復興院当時、道路計画は、行政がかなり自由に変更していた節があります。
なにしろ,原図も原簿もはっきりしないので、何とも言えませんが、5mや10m動いてもあまり気にしていなかった印象を持ちました。
新都市計画法になる前でもそれはかわりありません。
新都市計画法になったあとでも、そう変わりなかったというのが、87号線の事例です。
ここでも「生活再建」がキーワード。
土地や建物をあちこちに持っている方のことではありません。戸鬼土地があり、家や店があって、がんばって生き抜いている人のことを中心に考えるべきです。
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