もうお一人、８９歳のひとり暮らしで要介護１だった方。大腿部骨折で２ヶ月入院。退院直後に区分変更申請を提出しました。その主治医意見書には「歩行不能、立位保持困難、…」とありましたが、麻痺項目にチェックがされず、５８日後に示された判定は要支援２、ランクが下げられました。調査に基づく答弁は．「麻痺有りとする余地はあったと思う」ということでした。
　 これまでの再三にわたる改善要求に対し、今回初めて、「ことし３月と７月の研修などで、事例を用いた説明を通じ、介護度4、5でなくとも、自己判断で麻痺を付けられると伝えている」と答弁されました。しかし、先の２つの事例は、その研修のあとに行われた認定調査であり、問題の「北区独自基準の文書」が撤回されないうちは、是正効果はないのだということを端的に示しているのではないでしょうか。文書はただちに撤回すべきです。
介護保険のもう一つの重大問題は、３０日という認定期間が守られないどころか平均４５日もかかっていることです。先ほどの８９歳の方の場合は「事務上の不手際」により、結果の通知が届くのに５８日もかかったうえ、ランク下げによって多額の自己負担が発生したことを、区は認めました。２か月で17万円の自己負担が生じましたが、生活保護受給のこの方には、とても払えません。問題は残されたままです。
このような北区の介護保険運営は、認めることはできません。

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