東京都は6日、「北区豊島5丁目地域ダイオキシン類土壌汚染対策計画」案をまとめました。ダイオキシン類対策特別措置法に基づくもので、都は8日に北区議会に説明し、住民説明会を10日に、公聴会を22日に開催します。
都の対策計画案は、(1)東豊島公園植栽部は50㌢以上で覆土し、芝生などで土の飛散防止をはかり、通路・広場はアスファルトで舗装する(2)旧豊島東小学校は校舎を撤去し、公園と同様の対策を講じる(3)豊島東保育園はアスファルト舗装し、人工芝を敷く(4)対策事業後、覆土の効果を維持できるよう、リスク管理を行う(5)将来、技術進歩などに伴い、汚染土除去を行う場合には、改めて対策計画を策定する-ことを柱にしています。
対策事業は北区が実施し、総事業費は2億1千万円です。北区は原因者に対策費用を最大で75%請求することとなり残りの公費負担分の45%、約2000万円を区が負担、55%は国庫補助を見込んでいます。工期は来年2月から2008年3月までの予定。
同地域は日産化学工業の跡地。土壌汚染は昨年1月、北区が旧豊島東小学校の跡地利用を図るため、土壌調査を行ったところ、環境基準値を大幅に超えるダイオキシン類が検出されたことに端を発します。
都は今年3月、豊島5丁目地域内の東豊島公園、旧豊島東小学校、豊島東保育園の3施設、計約1.34㌶を汚染地域に指定しました。
なお、対策を行う地域は約1.6㌶となります。
北区議会 区民生活委員会委員長八巻直人区議、日本共産党の中川大一区議は、この対策案ができあがる経過にふれ、北区議会や北区が指定地域は豊島5丁目の全団地とその周辺の地域もふくめることをもとめたこと。今回の対策計画づくりにさいしても汚染土壌の除去を基本とすること、などを主張したにもかかわらず、これらが反映されなかったことを批判し、住民の東京都にたいする不信は、ぬぐいきれないと指摘しました。
また、同区議は、これまで対策計画づくりの過程で、都と北区が合意した「将来、大規模な土地改変や技術の進歩等に伴い汚染除去を行う場合には、あらためて対策計画を策定する」項目の内容を確認しました。
さらに、(1)リスク管理基本方針、マニュアルの策定を明らかにすること。(2)リスク管理協議会への住民要望となっている参加人員の増員(3)公聴会は、団地住民にとどまらない参加範囲を広げることなど都が区に約束した「技術的、財政的および汚染原因の究明などの最大限の支援」の実現と財政支援をもとめました。
これに対し山田助役は、「財政面については全く想定外のものなどで、どういう形になるか分からないがもとめて参りたい」と答弁しました。
東京都の対策計画(案)は、ここをクリック>>
公聴会の開催と公述人の募集については、ここをクリック>> |