王子駅前地区再開発について

3月11日(水)北区議会予算特別委員会4日目は、産業経済・環境・土木費の集中審議。

私は、王子駅前地区再開発などまちづくりについて、以下の質問(北区の答弁は要旨)を行いました。

今、国際的なミッションは地球温暖化を止めるため、パリ協定で示された、2050年までに温室効果ガス排出ゼロをめざし、各国、自治体があらゆる取り組みを行うことであり、北区でも「ゼロカーボンシティ宣言」を行い事業を進めています。  

フランスのパリ市では、市内に建設される新たな建物の高さ制限を復活しは高さは37m、もしくは12階建てに制限。また緑化については、市の面積の半分を植樹地でおおう計画とし、昨年までに15万5千本を植林、45haを緑地化。更には自動車の使用量を減らし、徒歩や公共交通機関による移動を促進。約1450㎞の自転車専用道路をつくり、まちを歩行者に優しいデザインへ改修。歩行者と緑のエリアを新設し「木のトンネル」をつくるなど行っています。

北区がかかげる「100年先をみすえたまちづくり」、新庁舎建設を含む王子駅前地区においても、パリで先進的に取り組まれているサスティナブルなまちづくり、時代のトレンドに合致した計画であるべきと考えます。

CO2削減や緑化、建物の高さについて、さらに質疑したい。

私も素人ながら調べてみた。CO2排出量では高さ190m、延床27万㎡の建築物の場合、建設時は約27万トン。運用時は年間2万トン前後が排出され、これを吸収するには杉の木で建設時は1900万本。運用時は130万本必要との試算もあり大変驚いた。私は改めて、こうした超高層建築物の建設は温室効果ガス排出ゼロをめざす北区の目標からみても、矛盾するのではないかと強く感じた。

着工前に建築主がCO2排出量を算定し、国へ届け出を義務付けられる動きがすすんでいる。また2028年度からは、1000㎡級の建築物に対して、建物の生産、(資材製造や施工、運用、解体)を通じた排出量を示す「ライフサイクルカーボン」の算定、開示が求められると聞いている。

10か所の大規模公園の地表面温度を調査した結果、公園の地表面積の平均値は、区全体の平均値よりも1.5度低いことが明らかに。緑被率の高い公園は、クールアイランドの役割をはたすことが明らかになった。まさにそうした知見をいかして、王子駅前地区をクールスポットとして、区民の憩いの場となるよう、抜本的な緑化を数値目標をもって拡充をすすめてほしい。

高さについて、50階建てのツインタワー。地域の方からは「あまりにも高いタワマンで驚いた」「50階もいらないよね」「いったい誰が住むのか」「外資系や投資目的の転売物件になるのでは」「地価が高騰し、普通の人が住めないまちになってしまう」「飛鳥山の景観や、歴史、文化にあっているのか」との声や、

環境審議会でも、高層建築による風害、日影、電波障害、急激な人口増によるインフラ整備が対応できるのか、工事中も含め交通量が増える懸念の声が出されていた。

民間の協力を得なければならないにしても、巨額の税金を使う事業として適正なのか問われる。

十条再開発では、補助金が240億円(北区は90億円)、売却した不動産は約400戸、平均1億円として、400億円以上の売り上げと推定される。王子は約2倍の規模とみて、補助金の額を仮に500億円とすれば、再開発部分西棟の1000戸の売却で、現状のマンション相場が平均1億3千万としても、約1300億円以上の売り上げになるのではないか。

東棟の方は、再開発事業ではなく、独自の建設にもかかわらず、再開発促進区のあみがかかることで、容積率1000%となり、50建1000戸が建てられ、こちらはまるまる利益になる。

私はあまりにも露骨な利益追求の姿勢ではないかと感じる。建築界のノーベル賞とされるプリツカー賞を2024年に受賞した建築家の山本理顕氏が、今年1月、日本外国特派員協会で講演した中で、東京の再開発をめぐり、「近年進む開発は公共性よりも、富裕層の利益を優先している」「新自由主義信奉者の植民地みたいだ」とスピーチし、

区長の言う「誰か一人ではなく、みんなが豊かさを感じられる北区」に照らせば「大手不動産一人の最大の利益ではなく、区民みんなが豊かさを感じられる計画」に変えてほしい。

容積率の緩和はやめ、50階ものツインタワーの高さを抑える計画へ変更し、区民の理解を得られる、調和のとれたまちづくりを行うべきだ。

今後、地権者や事業者だけでなく、この王子のまちに住み、歴史や文化を愛し、地道にまちを育ててきた地域の方々の声を、しっかりと聴いて頂くよう強く求める。

北とぴあから再開発地区方面をのぞむ、写真中央の奥付近に、右側タワマンの2倍の高さのツインタワーが出現する計画

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