ハルモニの誇り

 人権活動家、姜徳景(カン・ドッキョン)ハルモニが描いた作品(等身大レプリカ)とその背景について、希望のたね基金代表理事の梁澄子さんより、お話をうかがいました。

 姜ハルモニは、ナヌムの家で絵を描くことに出会い、自身の中にある感情を少しずつ表現していくことで、自身に起きた凄絶な体験を、社会化し、人々に問い、次世代へつなげた。

 絵を描くことに向き合いながら、自身と戦争犯罪を深くみつめ、誇り高く生き抜いたのだと思う。その遺志を少しでも引き継ぎたい。

初めて怒りの感情を発露させた絵だという
少女の切実な涙が、犠牲になった性奴隷被害者たちの霊魂を揺さぶりおこして力を合わせ、桜の木を立ち上り、花を落とし、木を倒す。
自身に直接性暴力を振るった軍人たちを超えて、そのことに責任を有する者を召喚し木の前に立たせた。日本帝国主義を象徴する木に、平和の新しい巣を作って鳥たちが卵を産む。真の謝罪がされるならば、平和な未来に向かっていくことがせきると言いたかったのではないか。
1945年8月15日の真昼間の奇妙な沈黙の記録。「屋根の上の丸は何?」「日章旗の赤い丸よ」「鳥が口に何かくわえていますね?」「嬉しい知らせ。解放されたっていう手紙」
ハルモニの死後に発見された絵

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