2019.12.19
勝訴!
ジャーナリストの伊藤詩織さんが、山口敬之・元TBSワシントン市局長から、性暴力を受けたとして、慰謝料など1100万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地方裁判所は性被害を認定し、山口氏に330万円の支払いを命じました。
内閣府調査「異性から無理やり性交されたことがある」との回答は6.5%、推計では年間5~6万人がレイプ被害にあっている数字。しかし「警察に相談」はわずか4%、ほとんどの人は誰にも相談できていない。警察が認知した強姦認知件数は年間1500件。実際の発生数の2~3%。残りの97%の被害者は、ほとんどないことにされたまま。日本社会の闇だ。
詩織さんは事件後に、警察庁に告訴しました。そして、山口氏に逮捕状が出ていたにもかかわらず「不起訴」とされた。どれほど悔しかったことだろう。言いようのない憤り。性暴力は魂の殺人と言われるが、2度も命を奪われたに等しいと思う。
詩織さんは、顔も名前も出して声をあげた。民事にもちこみ「勝訴」を勝ち取った。どれだけの人が自分のことのように喜んだかしれない。私自身も心底、勇気づけられた。扉がこじ開けられ、光が差し込んだような思いがする。
詩織さんは判決後に「性暴力のサバイバー(生き抜いた人)が孤立しないよう社会の空気を変えていきたい。刑法が変わらなければこういった事件はなかったことにされてしまう。同意のない性交は違法という規定があれば、もっと立件のハードルは低くなると思う。次の刑法改正に盛り込んでほしい」と語っている。
何としても刑法の改正を!処罰のハードルになっている強制性交罪の暴行・脅迫要件の撤廃と同意要件の新設を。声を共にあげていこう。