夏のボーナス、医療機関の3割が引き下げ、医療機関へ減収補填を!

 東京女子医大病院に働く医療従事者への夏のボーナスゼロ!看護師の退職が出るのでは?!との衝撃ニュースが報道されている。

 日本医療労働組合連合会(医労連)の調査によると、2020年の夏のボーナスを昨年より引き下げた医療機関が、回答した338機関のうち115機関、約3割に上るとのこと。「ボーナスを支給しない」との回答をした医療機関もあったという。

 ボーナスを減らす理由は「コロナ禍による外来患者や入院患者数の減少、感染予防対策のための諸経費や人件費の増加」である。

 回答を集計した担当者は、「コロナの患者を受け入れているかどうかにかかわらず、職員たちは常に感染リスクにさらされ、発熱チェックや感染予防対策にあたっています。」

「コロナによって通常よりも業務が加重になる上、極度の緊張感の中で働いている職員にとって、ボーナスをなくされたり半分に減らされたりすれば気持ちの糸が切れてしまいかねません」と話している。

 報道では、女子医大に働く看護師の声も紹介されていた。

 「コロナで大変になり始めた時期から、心身ともにきつい場面がありました。でも給料のため、ボーナスのため、自分が生きていくために歯を食いしばって頑張ってきました。(中略)私たち看護職がいなくなったら、誰が看護するんですか?誰が患者さんを見るのですか?」(20代女性、看護師)

 「コロナのことがあるので今までのような額の支給は期待していませんでしたし、それでもしょうがないと思っていましたが、まさか支給なしになるとは思いませんでした。

 まさに命がけで、コロナ感染症から人命を守る最前線で働いていきた医療従事者への冷酷な処遇は、医療機関に経営負担を負わせている政治の責任だ。

 すでに、日本医師会をはじめ、医療関係3団体や、超党派の医師議連からも、すべての医療機関への減収補填を速やかに行い、地域医療崩壊を防ぐよう要望が上がっている。

 全力をあげて、医療機関の減収補填を行い、経営を支えると同時に、医療従事者への処遇改善を進める必要があると、声を大にしてあげていこう。

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