冷房の使用も「基本的福祉」

 連日30度を超える猛暑が続いている。11日、北区で80代の女性がエアコンを23度の設定で稼働させていたものの、熱中症で亡くなっていたことが報道された。エアコンは故障していたとみられ、室温は35度以上になっていたとのこと。

 また、東京消防庁によると、都内では13日、173人が熱中症の疑いで病院に搬送され、東京都監察医務院への取材では、今月に入り、この女性も含め50代から90代の男女26人が熱中症の疑いで死亡したことが明らかになったとのこと。

 コロナ感染も大きな社会問題だが、この熱中症死も地球環境の変化と社会的貧困の課題とあわせて、命に直結する大問題だ。

 3年前、お隣の荒川区では、低所得者や高齢・障がい・ひとり親家庭などへのエアコン設置助成を実施し、次の年の熱中症死をゼロにしたという実績がある。

 2年前の8月、韓国の文大統領は、猛暑は自然災害であり、冷房の使用も健康・命と直結した「基本的福祉」であるという認識を示したうえで、エアコンが全くない低所得層を含め、電気料金が負担でエアコンを使用しない冷房死角地帯が生じないよう、政府レベルの対策を立てるとし、7~8月の住宅電気使用量を引き下げると発表した。

 どちらもすばらしい!「エアコンも福祉」国も自治体レベルでも求めていきたい。 

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