江戸川区児童相談所はあとポート視察

 12月13日、かねてから是非、勉強にうかがいたい!と願っていた「江戸川区児童相談所はあとポート」を視察しました。同僚のさがらとしこ議員、ながいともこ議員、せいの恵子議員と同行です。

 住宅と事業所が混在している地域に、普通にとけこんで建設されていた施設は4階建て。玄関入り口では警備の方が、とても優しく声をかけてくださり好感度抜群!(大事ですよね~)検温とアルコール消毒をすませ受付へ。

 児童相談所の相談課長と援助課長より、R2年度に開設してからの取り組みをご説明頂きました。

 住民の一番身近な自治体である区が、児童相談所を運営することで、区内の関係部署や地域の民生・児童委員、里親さん、子育て支援に協力してくれる地域住民・ボランティアの方々と、顔の見える関係性の強みをいかし、とにかく、子どもへの初動アプローチが早い!、世帯状況も含め把握も早く対応がスピーディ。

 また、所内にある子ども家庭支援センターでの相談と、支援の必要性を調査、判断、実施していく援助課との相互連携もスムーズに実施でき、仮に子どもが一時保護の対応になった場合も、児童福祉士がその子どもに、すぐに会いに行けることもメリットだと感じました。

 子どもにとっても、親にとっても、身近な存在。子ども家庭支援センターと一緒にあることで、敷居が低くなっている。いわゆる「こわい存在」ではないのでは。子どもの立場にたち、よく話を聴き向き合う、丁寧に対応しているとのことでした。

 続いて、一時保護課長さんより、ご説明頂きました。

 長く児童相談所や一時保護施設で働いてこられたベテランの課長さんのお話は、子どもの権利条約を実践するビジョン、子どもの立場にとって、子どもの視点に貫かれているもので、大変、感銘を受けました。

 部屋もお風呂も個室化。職員の動線と子どもたちのプライバシー保護や、安全の確保も考慮しての空間の仕様は、現場の経験や理論が生きています。設計段階から意見も伝えたとのこと。生活する子どもたちの安定性と緊急対応が必要な子どもへの処遇も動線が交わらないよう工夫がされていました。

 オープンスペースには、大きな模造紙に「子ども会議」で話し合われた内容が書かれていました。一時保護所での生活や運営について、子ども自身が意見を出し合い、子どもの参加を保障し、良い環境を作っていく試みです。

 また、ことば使いや行動についても、禁止事項ではなく、より良い方向へ促していく言葉や働きかけを行う等、

子どもの意見表明権や子どもの主体性を保障していく姿勢が感じられ、短時間でしたが、子どもへのかかわりを深く考えさせられる時間となりました。

 江戸川区では、一時保護所での処遇は、幼児はそれほど多くなく、学齢期の子ども達が多いとのこと。北区の児童相談所整備計画案では、子ども家庭支援センターや児童相談所の他に、発達支援センターとの複合施設として設置する計画です。

 療育、教育との連携がいっそうはかられ、家庭を離れて生活する子ども達に、十分な学びの場を保障していく取り組みを強みにできるのでは?との期待も膨らみました。

地域で子どもや子育て家庭を支援する区民や事業者と協同した様々な事業

 

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