歳入、特別会計の質疑ー予算委員会

3月21日の予算委員会は、歳入、特別会計(国民健康保険、後期高齢医療、介護保険)の集中審議。

私は、特別区民税や不公平税制の改革について質疑しました。

 特別区民税については、今後、国が行う「定額減税」とあわせ、北区独自に納税者の半分程度まで、上乗せ給付を実施するよう求めました。

 我が会派は、物価高に苦しむ区民のくらしを支えるため、非課税世帯だけでなく、納税者に対して、せめて課税標準額200万円以下の約10万人、北区の納税者20万人の半分程度に、北区独自の物価対策給付金を支給すべきだと、今年度の予算組み替え動議を新社会党議員と共同で提案しました。

 その提案は今回、国による納税者への定額減税という方法で、納税者本人と扶養家族1人につき、所得税3万円、住民税1万円の計4万円が減税されることとなり、会派の提案には、道理があったと認識している所です。
 新年度予算案では、特別区民税の影響について、普通徴収では約3.2億円、特別徴収では約12.5億円の計15.7億円余が減収となり、その分は国からの地方特例交付金として同額、計上されていると説明がありました。

 北区の納税者は約20万人の中で、①所得税・住民税からまるまる4万円の減税ができる納税者の人数はどれくらいになるのでしょうか。②また税額が4万円以下の場合は、調整給付として1万円をくりあげて支給するとされていますが、その人数と予算額について、現時点での見通し。③更に、納税者、区民それぞれに対し、どのような減税あるいは、給付の状況になるのかを周知する方法と時期について質問しました。

 定額減税が、満額控除できる収入のイメージは、HP上でも給与年収530万円以上、月40万円位の収入との案内もある。様々な控除を考えれば、課税標準額200万円を超えていくラインかなと(10万人)

 更に言えば、課税標準額100万円以下の納税者の方、令和5年度の税務概要では約5万人。収入のイメージでは、月の収入で20万円に届かない。年収で200万を超える位の非正規雇用の単身者や高齢の一人暮らし年金者の方が考えられる。生活は決して楽ではなく、非課税世帯へはこの間10万円の給付金が支給されてきたことを考えると、国の4万円の減税で十分と言えるのか?そうした方々に、北区が上乗せで給付金を支給すべき、1回ぽっきりの減税ではなく、継続すべきと要望しました。

公平な税制改革を求めて

 政治不信となっている裏金問題の徹底解明と共に、企業団体献金の禁止は不可欠。

 大企業、経団連の要求にもとづき、国は株価優先の異次元の金融緩和や法人税率を引き下げる一方、

 国民には消費税の引き上げ、労働者へは賃金抑制のための労働者派遣法の実施、正規雇用から非正規雇用へのおきかえ等が進められた。

 その結果、失われた30年。世界の中で労働者の実質賃金が唯一低下、消費や地域経済が低迷したが、大企業の内部留保はどんどん膨らみ、今や550兆円を超えるまでになり、途方もない社会的富が大企業優遇の政策によって集積している。

 くらしや地域経済を回復させるために、今こそ消費税を減税し、大企業への法人税率の引き上げや、内部留保課税など、北区からも大企業・富裕層への増税について求めるべき。

 アメリカは今月11日、2025会計年度の予算教書を発表したが、大企業への法人税率を15%から21%への引き上げ。資産1億ドル以上の富裕層に対しては、新たに25%の最低所得税率を設けることで、今後10年で財政赤字を3兆ドル減らしていく方針。

 一方、低・中所得層には、今後10年間の減税。住宅費の支援や保育料引き下げ、大学の教育費の軽減、12週間の有給休暇の保障などを行うと発表している。

 北区はここのところシビックプライドとして、渋沢氏が資本主義における企業の社会的責任を果たしてきたことを強調しているが、そうであるならば、大企業が異次元にためこんできた内部留保を、中小企業、働く人、社会保障に還元せよと、今こそ求めるべきではないかと要望しました。

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