2025.08.24
子どものこころの健康を考える~市販薬物依存の増加~
8月24日、日本精神神経科診療所協会児童青少年委員会が主催した「子どものこころの健康を考えるシンポジウム」を聴講しました。その動機は、私自身も若年女性によるオーバードーズのご相談や話を聞くようになったからです。
同協会が2年ごとに行っている、クリニックをのぞいた精神病床をもつ1525施設への薬物依存の悉皆調査の結果では、10代の市販薬物依存が倍増しており、その89%は女性とのこと。社会的背景には、ドラッグストアの急増や売人が利益を得られる状況があることとあわせ、若年女性がストレスやトラウマなど生きづらさを抱え、その苦痛を緩和するために使っているのではないかーと分析していました。
そして、臨床や支援現場の関係者が強調していたのは、依存するものを、絶対ダメ!とストップをかけても心を閉ざすだけであり、相談につながる前段階として、感情を言葉でも表出できる関係性、雑談で気軽に会話できる人とのつながり、楽しさを共有できる体験、横並びで安心できるウエルビーイングを伸ばしていくこと、そうした関係性を5年、10年と腹をくくってつくっていく重要性が語られていました。
そうしたお話をうかがい、若年女性が抱えている悩みは生死にかかわる深刻なものであっても、かかわりの入り口は、よりフラットで気軽に、日常的に自然なつながりをつくることが大切だと感じました。
北区でも民間法人と連携し、スペースゆう等も活用して、若年女性が気軽に立ち寄れるカフェや居場所づくり、こころとからだのユース相談保健室、一時的に滞在できる場の確保などの取り組みが必要だと感じました。
北区でも民間法人と連携し、スペースゆう等も活用して、若年女性が気軽に立ち寄れるカフェや居場所づくり、こころとからだのユース相談保健室、一時的に滞在できる場の確保などに取り組んでいきたい。

