戦後・被爆80年、「平和のための戦争展」

 平和団体をはじめ区内の民主団体、区民の有志が実行委員会をつくり、毎年実施している「平和のための北区の戦争展」が、今年も8月23日~24日の両日、北とぴあ展示ホールにて開催され、私も足を運びました。毎年の展示物は、その年の話題にもあわせ、創意・工夫がされています。

 今年は、東京大空襲で命をおとされた人々の名前の一部が、壁に大きくご案内されていました。東京都が戦没者への慰霊と平和への願いをこめて、一日も早く、東京大空襲の平和資料館建設にふみきり、都民の協力で収集し、保管してある資料を公開してほしいと思います。

 その他、区民の方が「子どもと戦争」を意識し、自身が集めている当時の生活用品などを出展。赤ちゃんや子どもが着ていた着物柄にも戦争勝利を願うプリントが描かれていたものがあり、驚きました。

 女性団体からは、平和や戦争を考える絵本も多数陳列され目にすることができたり、日本軍が行った加害のひとつである「従軍慰安婦」について、1人の女性の身におきたことを証言にもとづき作製された本を読む機会にもなりました。

 昨今、日本軍が行ったアジア諸国への加害の実相、慰安婦問題や南京大虐殺、731部隊の人体実験などについても「なかった」ことのように主張する言説もあり、歴史の事実とどう向き合い、国際社会の中で、信頼と平和の構築にどうつなげいかしていくのか、深く考えさせられる日々。

 戦争を知らない世代が大半となる時代の中で、史実を正面から学び考える責任を感じ、平和を願い、つくる行動へつなげていきたい。

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