2023.01.23
保育士配置基準の改善は喫緊の課題!
同僚の宇都宮章議員、宇都宮ゆりくらしサポート室長と共に、区内の私立保育園に保育士処遇や配置基準について、お話を伺いました。以下、お話の内容を要約。
保育士給与が全産業の平均給与より8~10万円も低い!ことに対し、国が処遇改善で9000円アップ策を講じたものの、実はその計算方式は、国の歳児別の保育士配置基準がベースであり、実際の保育現場では、とてもその基準による保育士の数では、こどもをみることはできないため、平均して国基準の1.5倍~1.6倍の保育士を置いているのが実情である。
お話を伺った保育園では、保育士基準による園全体の保育士数は16.8人。しかし現状では、正規だけでも26人の保育士がいるとのこと。
よって、単純計算でも9000円アップと言われた処遇改善は、7700円にとどまったとのこと。
処遇改善をすすめる上でも、保育士配置基準を改善しなければ実態に見合わないことが明らかだ。
その保育士配置基準は、学校の学級編成が、35人に1学級となり、全体の人数によっては、1クラス25人~30人程度のクラス運営になっている中、保育園は4~5歳児で、未だに30人に保育士1人。3歳児で20人に1人。
その基準は、なんと74年間、変わっていない!国によるネグレクトか!とさえ感じる状況だ。
細かく見ると、
0歳児は3人に1人。けれども、0歳児は、月齢によって発達の状況がまるで違う。産休明けですぐ入園になれば、首が座るかどうかのベビーから、1歳児直前でもう歩いているベビーもいる状況。正直、0歳児は、基本、一人一人だろう。
1歳児は、6人に1人。(東京都や北区は、5人に1人)育児休暇明けで保育園入所という子ども達が増えてくるため、親とのアタッチメントができており、4月入園時期は、親御さんから離れる抵抗で、ギャン泣き状態が一定時間続く。子どもも慣れるまで大変だが、保育士さん達も本当に大変だ。
新年度から、保育所安全計画とやらを作成し、子ども一人一人をどう安全に見ていくかーとの計画を立てることになるようだが、そもそも、子どもに丁寧に対応できる人が配置されていないのに!!というのが、現場の保育士さん達の叫びとも言える。
国は、4~5歳児の保育士配置基準を、園の規模が120人以上のところについては、保育士を加算するとの検討をしている。74年間変わらなかった基準を改善するのは前進であるが、なぜに、規模や条件をいれるのか!!
保育園の規模が大きいか、小さいかに関係なく、改善するのは当然だ!!
私自身、保育士配置基準の見直しを、改善を毎年、繰り返し質問してきたが、1人ひとりの子どもを大切にするためにも待ったなしの課題。更に声を大にして要請していきたい。