2023.02.07
VR認知症体験会に参加しました
2月7日、北とぴあ飛鳥ホールを会場に開催された「令和4年度VR認知症体験会」に、医師会、高齢者あんしんセンターの職員、介護事業者の皆様と共に、健康福祉委員として参加しました。
認知症は、脳機能の働きが、様々な理由で低下することで、日常生活に支障が出ている状態です。大きく2つの症状があり、1つは中核症状(物忘れ、同じことを繰り返す。ここはどこ?家族の顔がわからない等)、不安やストレスで2次的におきる症状(徘徊、暴言、怒りっぽい、うつ状態、物とられ妄想など)があります。
北区では、認知症の方やご家族への支援をすすめるため、区民や専門職に向けての講習会や交流会を開催しています。本事業は、認知症の当事者の方が、どのような状況にあるのか3つの特徴的な症状を、VR(バーチャルリアリティ)で体験し、その感想をグループワークで交流し理解を深めました。
1つ目の体験は、視空間失認と言われる、距離感がわからなくなる症状
車から降りる時にも、高いビルから飛び降りるように感じられ、不安で動けなくなってしまいます。後ろからや横からの声かけではなく、その方の前に向き合って声をかける。戸惑っている時は「車からおりますよ」「どうしましたか?」と、ご本人がどう感じているか、対話しながら接することが大切。
2つ目の体験は、幻視(人や物が現れたり、消えたりする症状)
ご本人には見えているものであり、否定されると混乱やストレスに。気持ちが落ち着いてくると、幻視が減ったり、楽しい、心あたたまる幻視にも。幻視があってもOKと共存できるように。
3つ目の体験は、見当識障害。自分がどこにいるのか、わからなくなってしまう。
「ここはどこでしょう?」と、とても不安になる。周りの方は「どうしましたか?」と優しく声をかけられる地域や社会をつくろう。
私自身、VRで当事者の感覚を体験し、その方の立場になって感じ、考える大切さを実感しました。認知症の状況を理解し、どう接していけばよいかを知ることは、認知症になっても安心して暮らせる地域や社会をつくっていくことにつながると感じました。